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第一章
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「いかがなされました、旦那さま」
「辛い! 今までの人生でこれほどまでに女性に邪険にされたことはない。なぜだ。なぜこちらから歩み寄っているはずなのに、空振りが続くのだ」
「そういう発想と発言が出ている時点で、もうしばらく事態の改善は見込めなさそうですね」
侯爵は自室で酒を片手に、家令に向かってぼやいていた。アンナへの謝罪を行ったこと、謝罪を受け入れてもらったこと、エドワードの幸福のために協力することを確認したことで、侯爵はアンナと本物の家族になれると思っていた。本物の家族になるということは、本物の夫婦になるということである。そう侯爵は認識していたのだ。ここに論理の飛躍があるのだが、侯爵は気づかない。
侯爵は、アンナに離れではなく屋敷のほうで一緒に暮らすことを提案していたのだが、不思議そうに首を傾げられてしまった。本当に心から、なぜそんなことを提案されているのか理解できないという顔なのだ。同じ屋敷に住むのが無理なら、同じ部屋に住むことはもっと無理だと気がつき、侯爵は頭を抱えたばかりだった。
「距離感の詰め方が間違っているのです。誰もが前の奥さまのような女性だと思っては痛い目を見ますよ」
「すでに痛い目に遭っているのだが」
「なるほど。それでもなお学ぶことができなかったとは。わたくしは、残念でございます」
「なぜそういう結論になる。それに言いたいことはまだあるのだ。名前だってそうだ!」
「名前、でございますか?」
ジムには心当たりがないのか、不思議そうに小首を傾げている。
「お前にはわからないだろうとも。お前は、彼女からジムと名前で呼ばれているのだからな」
「ああ、そういうことでしたか。まあ、わたくしの場合はいちいち『そこの家令』などと呼ぶ方が奇妙な感じはいたしますが」
「だが、使用人の名前を呼ばない貴婦人も多いではないか」
「貴族の体面を慮るということで、『そこのお前』と呼ぶ貴婦人方のことでございますね。なるほど、坊ちゃまはそのような高飛車な女性がお好みだと」
「そんなわけがあるか。そしてさらりと、呼び名を『坊ちゃま』に戻すんじゃない」
「ですが、自分の要望を相手にはっきり伝えることもせずに、『気持ちを汲み取ってもらえなかった』『傷ついた』『寂しい』などとおっしゃられましても。その無駄に美麗なお顔についている口はお飾りですかと首を傾げるしか」
そんなに名前で呼んでほしいのであれば、自分からお願いしてみてはと提案するジムに、提案した結果を教えてくれた。
「アンナはにこやかに、『「アンナ」、「テッド」、「かっか」、みんな三文字でお揃いですね』と笑っていたな。エドワードにいたっては、『「アンちゃん」、「エドワード」は五文字でお揃いなのに、「とうさま」は四文字でかわいそう。「おとうさま」に変えてあげるね』と言っていたのだからな」
すっかりふてくされた顔で酒をあおる。
「どうせ意味合いが理解できないような婉曲すぎる表現を使ったのでしょう? アンナさまには素直にまっすぐ伝えませんと、一生このままですよ」
「本当にお前は辛辣だな。もう少し主君に寄り添ってもよいのではないか?」
「そして『君を愛することはない』と暴言を吐いても、周囲の誰も止めないような環境に戻りたいと」
「……わかった、わかったから。全部わたしが悪かった。もう勘弁してくれ」
用意されたつまみに口をつけながら、侯爵はさらにぼやいてみせる。
「確かに最初に一線を引いたのはわたしなのだ。最大限の敬意を払って、『閣下』という敬称を選んだ彼女は間違っていない。だがな、関係を改めるという話になっているのだ。『あなた』や『ウォルトさま』は無理でも、もっと他にあるだろう。たとえば『旦那さま』とか」
「先ほどまでわたくしがお呼びしていたではありませんか、坊ちゃま」
「お前は今は『旦那さま』どころか、『坊ちゃま』呼びではないか。大体、主君としての『旦那さま』と配偶者としての『旦那さま』は似て非なるものなのだ」
「はあ、具体的には?」
「男の浪漫だ」
「父性には必要のないものですね」
「何を言う、男は永遠の少年だぞ」
「坊ちゃま、御用件がないようでしたら、わたくしはそろそろ下がらせていただきます」
「今夜は早いな? 休暇をとったのか?」
「休みをいただいたわけではございませんが、諸事情により、半日ほど留守にいたします」
「そうか、ゆっくりするといい」
鷹揚にうなずいてみせる侯爵だったが、次の瞬間彼の余裕は一瞬で崩れ去った。ノックの音とともに、まさに話題の人物であるアンナとエドワードがやってきたからだ。せっかくだからアンナをお酒に誘おうと思いたった侯爵だが、軽い会釈のあとにアンナはさわやかにジムに声をかけた。
「ジム、本当にいいのかしら?」
「もちろんでございます」
「わあい、ジムも一緒だね。嬉しいね」
一体何の話をしているのかと首を傾げる侯爵に、これからエドワードがアンナの住む離れに泊まる予定なのだとジムは説明した。
「閣下はいつも夜遅くまでお仕事をなさっていらっしゃいますし、規則正しい生活が乱れるのはお嫌いだとお伺いしたのでお声掛けしなかったのです」
「う、うぐ、そ、そうか」
「とはいえ自分一人では閣下も心配でしょうから、お目付け役としてジムにも滞在をお願いしました」
「前は離れに泊まることはできなかったけれど、家族なら一緒のお部屋で寝てもおかしくないよね?」
「ああ、そ、そうだな。なんらおかしいことではない」
そもそも一緒に住んでいない時点で若干おかしいことには、気が回らない。
幸せそうににこやかに微笑むアンナとエドワード。そしてそれを見守るジム。彼ら三人の姿は、美しい母子とそれを見守る好々爺として、完璧な構図だった。侯爵がそこに加われていないことを除けば。
「ジム、どうしてジムなんだ!」
「父さま、どうしたのかな?」
「そうねえ。なんだかとっても哲学的だわ」
おおロミオ、あなたはどうしてロミオなのという、演劇の台詞があったような。侯爵が取り乱す原因に心当たりがないアンナはひとり首をひねるばかり。
「父さまは劇を見に行きたいのかな?」
「さあ、どうなのでしょう? 演劇について、私は詳しくなくて」
「僕ね、結構好きだよ。そうだ、離れで僕の好きな演劇について話してあげるね」
「まあ、素敵。それではそろそろ移動しましょうか。閣下、それでは御前失礼いたします」
「父さま、おやすみなさい」
「旦那さま、おやすみなさいませ。わたくしが不在の間は、執事が代理を務めますので」
「おい、どういうことだ。おい!!!」
今夜のやりとりから、自分のことをエドワードの父親としてはともかく、夫としては受け入れられていないことに気が付いた侯爵は、涙目になりながら、家族として一緒にお泊りすることは不自然ではないという理由で、避暑地への旅行の計画を立てることを心に誓うのだった。
「辛い! 今までの人生でこれほどまでに女性に邪険にされたことはない。なぜだ。なぜこちらから歩み寄っているはずなのに、空振りが続くのだ」
「そういう発想と発言が出ている時点で、もうしばらく事態の改善は見込めなさそうですね」
侯爵は自室で酒を片手に、家令に向かってぼやいていた。アンナへの謝罪を行ったこと、謝罪を受け入れてもらったこと、エドワードの幸福のために協力することを確認したことで、侯爵はアンナと本物の家族になれると思っていた。本物の家族になるということは、本物の夫婦になるということである。そう侯爵は認識していたのだ。ここに論理の飛躍があるのだが、侯爵は気づかない。
侯爵は、アンナに離れではなく屋敷のほうで一緒に暮らすことを提案していたのだが、不思議そうに首を傾げられてしまった。本当に心から、なぜそんなことを提案されているのか理解できないという顔なのだ。同じ屋敷に住むのが無理なら、同じ部屋に住むことはもっと無理だと気がつき、侯爵は頭を抱えたばかりだった。
「距離感の詰め方が間違っているのです。誰もが前の奥さまのような女性だと思っては痛い目を見ますよ」
「すでに痛い目に遭っているのだが」
「なるほど。それでもなお学ぶことができなかったとは。わたくしは、残念でございます」
「なぜそういう結論になる。それに言いたいことはまだあるのだ。名前だってそうだ!」
「名前、でございますか?」
ジムには心当たりがないのか、不思議そうに小首を傾げている。
「お前にはわからないだろうとも。お前は、彼女からジムと名前で呼ばれているのだからな」
「ああ、そういうことでしたか。まあ、わたくしの場合はいちいち『そこの家令』などと呼ぶ方が奇妙な感じはいたしますが」
「だが、使用人の名前を呼ばない貴婦人も多いではないか」
「貴族の体面を慮るということで、『そこのお前』と呼ぶ貴婦人方のことでございますね。なるほど、坊ちゃまはそのような高飛車な女性がお好みだと」
「そんなわけがあるか。そしてさらりと、呼び名を『坊ちゃま』に戻すんじゃない」
「ですが、自分の要望を相手にはっきり伝えることもせずに、『気持ちを汲み取ってもらえなかった』『傷ついた』『寂しい』などとおっしゃられましても。その無駄に美麗なお顔についている口はお飾りですかと首を傾げるしか」
そんなに名前で呼んでほしいのであれば、自分からお願いしてみてはと提案するジムに、提案した結果を教えてくれた。
「アンナはにこやかに、『「アンナ」、「テッド」、「かっか」、みんな三文字でお揃いですね』と笑っていたな。エドワードにいたっては、『「アンちゃん」、「エドワード」は五文字でお揃いなのに、「とうさま」は四文字でかわいそう。「おとうさま」に変えてあげるね』と言っていたのだからな」
すっかりふてくされた顔で酒をあおる。
「どうせ意味合いが理解できないような婉曲すぎる表現を使ったのでしょう? アンナさまには素直にまっすぐ伝えませんと、一生このままですよ」
「本当にお前は辛辣だな。もう少し主君に寄り添ってもよいのではないか?」
「そして『君を愛することはない』と暴言を吐いても、周囲の誰も止めないような環境に戻りたいと」
「……わかった、わかったから。全部わたしが悪かった。もう勘弁してくれ」
用意されたつまみに口をつけながら、侯爵はさらにぼやいてみせる。
「確かに最初に一線を引いたのはわたしなのだ。最大限の敬意を払って、『閣下』という敬称を選んだ彼女は間違っていない。だがな、関係を改めるという話になっているのだ。『あなた』や『ウォルトさま』は無理でも、もっと他にあるだろう。たとえば『旦那さま』とか」
「先ほどまでわたくしがお呼びしていたではありませんか、坊ちゃま」
「お前は今は『旦那さま』どころか、『坊ちゃま』呼びではないか。大体、主君としての『旦那さま』と配偶者としての『旦那さま』は似て非なるものなのだ」
「はあ、具体的には?」
「男の浪漫だ」
「父性には必要のないものですね」
「何を言う、男は永遠の少年だぞ」
「坊ちゃま、御用件がないようでしたら、わたくしはそろそろ下がらせていただきます」
「今夜は早いな? 休暇をとったのか?」
「休みをいただいたわけではございませんが、諸事情により、半日ほど留守にいたします」
「そうか、ゆっくりするといい」
鷹揚にうなずいてみせる侯爵だったが、次の瞬間彼の余裕は一瞬で崩れ去った。ノックの音とともに、まさに話題の人物であるアンナとエドワードがやってきたからだ。せっかくだからアンナをお酒に誘おうと思いたった侯爵だが、軽い会釈のあとにアンナはさわやかにジムに声をかけた。
「ジム、本当にいいのかしら?」
「もちろんでございます」
「わあい、ジムも一緒だね。嬉しいね」
一体何の話をしているのかと首を傾げる侯爵に、これからエドワードがアンナの住む離れに泊まる予定なのだとジムは説明した。
「閣下はいつも夜遅くまでお仕事をなさっていらっしゃいますし、規則正しい生活が乱れるのはお嫌いだとお伺いしたのでお声掛けしなかったのです」
「う、うぐ、そ、そうか」
「とはいえ自分一人では閣下も心配でしょうから、お目付け役としてジムにも滞在をお願いしました」
「前は離れに泊まることはできなかったけれど、家族なら一緒のお部屋で寝てもおかしくないよね?」
「ああ、そ、そうだな。なんらおかしいことではない」
そもそも一緒に住んでいない時点で若干おかしいことには、気が回らない。
幸せそうににこやかに微笑むアンナとエドワード。そしてそれを見守るジム。彼ら三人の姿は、美しい母子とそれを見守る好々爺として、完璧な構図だった。侯爵がそこに加われていないことを除けば。
「ジム、どうしてジムなんだ!」
「父さま、どうしたのかな?」
「そうねえ。なんだかとっても哲学的だわ」
おおロミオ、あなたはどうしてロミオなのという、演劇の台詞があったような。侯爵が取り乱す原因に心当たりがないアンナはひとり首をひねるばかり。
「父さまは劇を見に行きたいのかな?」
「さあ、どうなのでしょう? 演劇について、私は詳しくなくて」
「僕ね、結構好きだよ。そうだ、離れで僕の好きな演劇について話してあげるね」
「まあ、素敵。それではそろそろ移動しましょうか。閣下、それでは御前失礼いたします」
「父さま、おやすみなさい」
「旦那さま、おやすみなさいませ。わたくしが不在の間は、執事が代理を務めますので」
「おい、どういうことだ。おい!!!」
今夜のやりとりから、自分のことをエドワードの父親としてはともかく、夫としては受け入れられていないことに気が付いた侯爵は、涙目になりながら、家族として一緒にお泊りすることは不自然ではないという理由で、避暑地への旅行の計画を立てることを心に誓うのだった。
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