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第4章 終幕戦編
第86話 チーム再集結
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【スタグリアンside】
「そろそろ行こう」
「私も疲れは粗方取れたようだ」
「それじゃあ行こっか!」
「そうだね。クライトに手を貸そう」
「それじゃあ皆さん手を繋いでいてくださいね。それから、移動した瞬間に戦闘という事も有り得ますから………気を引き締めてくださいっ!」
「「「「了解!!!」」」」
キュールは皆の反応を伺ってから、遺物の効果を発動させてクライトの元へ転移する。眩い光が徐々に晴れていき、俺達は戦闘態勢を取るが………そこには誰も居なかった。もちろん、クライトは居たけれどね。
「あ、あれ?皆、なんで………」
「クライト!久しぶりだね、本当は少し前に会ってるんだけれど………生憎会話できなかった」
「久しぶりだな、クライト。今の状況を教えてくれるか?」
「スタグリアン、マリスタン………それから、クレジアントにキュールにユーリアも。どうしてここに来てくれたの?」
「また一人で無理してないかなって心配でさ」
前回クライトの元へ転移した時も、全て一人で最速で魔人の処理をしていたし。純粋に凄いなとは思ったけれど、やっぱりクライトがまた無茶して今度こそ………ユーリアでも止められない状態になるのは嫌だから。
「そっか、ありがとう………でもあいつは」
「強いのか?クライトが戦った魔人は」
「だいぶ、ね。殺したって死なない。多分あいつが頭領だと思う」
「殺したって死なない?どういうことだ………?」
「………多分、あいつは仲間の下っ端の魔人の血液を奪い取って復活してる。僕が注射器で注入された液体に色が酷似してた」
「そ、そうなの?それじゃあその………向こう側に見える魔人達一体一体がその頭領の命って事?その上に………強いんだよね?」
「強い。でも、一体一体では無いと思う。復活する際に、少し周りを確認したんだ。思い返してみると、一気に何百人程度倒れていたと思う」
「なるほど、復活はするけれど代償は小さくないって所か」
「その通り。でも………僕の見立てが合っている確証が無い。本当は無条件に生き返れるかもしれないし、ただ僕が戦闘中に気が散って見間違えただけかも」
なるほど………クライトは魔人の頭領と戦って、重要な情報を得てきてくれたみたい。流石は俺の師匠だ。
「あ、それと。ナヴァール先生がニーナ先生とストライク先輩を運んで行った。もしできればキュール、回復とかしてこれるかな」
「はい!できますよ!」
「ありがとう。護衛は僕が行こうか?そもそもナヴァール先生の避難した先が分からないから………走れる人が行かないと」
「それならボクが行くよ。クライトは多分、その様子的に疲れてるでしょ?」
「………いいの?それじゃあお言葉に甘えて」
「私も行こうか?」
「いや、ユーリアはここに残って欲しい。クレジアントが戻ってこれるように、魔法を空高く打ち上げて欲しいんだ。狼煙みたいにね、僕でもいいんだけれど………多分、僕はあの魔人にその内追われてくると思う。僕が魔人に応戦していると、クレジアントが戻ってくるための目印を出せないから」
「分かった。クライト君の言うとおりにするね」
話が付くと、キュールとクレジアントは特急で屋根上に跳び乗り去って行った。その後残った俺とマリスタンとユーリア、それからクライトで作戦会議をする。あまり難しい事は出来ないけれど、少しタイミングを合わせることくらいは出来る。
それから、クライトに重要な手信号を教えて貰う。簡易的で本来の使い方として合っているか分からないけれど、伝わればいいと。クライトが『死んだふりをするときにこのサインを送るから』と言っていたけれど………どういうことだろうか。時がくれば分かるだろうから、詳しく聞くのは止めておいた。時間が無い。
「………っ!!!来たっ!!!」
クライトが魔素探知?を使って敵の位置を大方把握してくれる。
「分かった、俺らは隠れてる。出来るだけすぐに飛び出せるところの方が良いよね?」
「いや違う!!!」
「じ、じゃあどこだ?」
マリスタンが俺とユーリアの気持ちを代弁してくれる。
「スタグリアンとマリスタンは、少し離れた弱めの魔人が多くいる所で待機してて。少し辛いだろうけれど、そうでもしないとあっちに僕の作戦が通用しないと思う。ユーリアは少し離れた屋根の上に居て。クレジアントに位置を伝えて欲しいけれど、魔人がそれに気が付いたら厄介だからね」
「わ、分かった。そうする」
「それじゃあ私は離れるね?また後で」
「行こう、スタグリアン」
「ああ、了解」
クライトの位置がギリギリ見えるか見えないか位の低級魔人が多くうろついている場所に俺とマリスタンで移動する。襲ってくるから、適宜処理しながらクライトの方向を気に掛ける。
すると、突然目の端で変化が起こった。
「マリスタン、気を付けて行くよ」
「気を付けてる!」
「確かに………ね!」
俺達は徐々に低級魔人達から退きながら、クライトの元へ急ぐ。敵に怪しいと思われないように、偶然会ってしまったように………
魔人とクライトが明瞭に視認できるところまで来た。どうする、奇襲するか………
「ぁあっ………」
「っ」
気が付いたら、マリスタンが声を上げていた。僕が流し目で顔を見ると、あっちもまたパチッとウインクしてみせる。確かに、あれが一番自然な反応だ。
「誰だ」
「………」
魔人が振り向き話しかけて来る。クライトは………うん、生きてる。あの手信号を送ってきた。そういう意味か、なるほど。本当に死んでるフリをしてるんだな。だけれど………近くにはあの、注射器が落ちている。あれは、大丈夫なのだろうか………
「お………」
「………お?」
「お前が………お前が、殺したんだな?」
役者マリスタンによる名芝居が打たれる。客は、この魔人。
とにかく、時間を稼ごう。まだクレジアントが戻ってきていない。ここで戦うのは得策じゃ………
「………答える義務はない」
「っ!?」
そう思ったのも束の間、魔人は俺たちの演技に合わせるつもりなど毛頭も無い様ですぐさま武器を片手に急接近してくる。俺は後ろに退こうとするけれど、その必要はなくマリスタンが宙に浮く仮想分身の大剣で攻撃を防いでくれる。
「助かった」
「貸し一つね」
「………嘘だろ」
マリスタンが軽口を叩いてくる。でも、額には冷や汗が滲み出ている。魔人の勢いが相当強かったのだろう、実際の大剣にもかなりの衝撃が伝わったはずだ。
「攻撃はしなくて良い」
「魔法剣を作りながらじゃ説得力に欠けるよ」
「その通り」
魔法剣は、魔人に俺らが積極的に戦っているように見せるためのカムフラージュ。
実際は、ただの時間稼ぎだ。
「そろそろ行こう」
「私も疲れは粗方取れたようだ」
「それじゃあ行こっか!」
「そうだね。クライトに手を貸そう」
「それじゃあ皆さん手を繋いでいてくださいね。それから、移動した瞬間に戦闘という事も有り得ますから………気を引き締めてくださいっ!」
「「「「了解!!!」」」」
キュールは皆の反応を伺ってから、遺物の効果を発動させてクライトの元へ転移する。眩い光が徐々に晴れていき、俺達は戦闘態勢を取るが………そこには誰も居なかった。もちろん、クライトは居たけれどね。
「あ、あれ?皆、なんで………」
「クライト!久しぶりだね、本当は少し前に会ってるんだけれど………生憎会話できなかった」
「久しぶりだな、クライト。今の状況を教えてくれるか?」
「スタグリアン、マリスタン………それから、クレジアントにキュールにユーリアも。どうしてここに来てくれたの?」
「また一人で無理してないかなって心配でさ」
前回クライトの元へ転移した時も、全て一人で最速で魔人の処理をしていたし。純粋に凄いなとは思ったけれど、やっぱりクライトがまた無茶して今度こそ………ユーリアでも止められない状態になるのは嫌だから。
「そっか、ありがとう………でもあいつは」
「強いのか?クライトが戦った魔人は」
「だいぶ、ね。殺したって死なない。多分あいつが頭領だと思う」
「殺したって死なない?どういうことだ………?」
「………多分、あいつは仲間の下っ端の魔人の血液を奪い取って復活してる。僕が注射器で注入された液体に色が酷似してた」
「そ、そうなの?それじゃあその………向こう側に見える魔人達一体一体がその頭領の命って事?その上に………強いんだよね?」
「強い。でも、一体一体では無いと思う。復活する際に、少し周りを確認したんだ。思い返してみると、一気に何百人程度倒れていたと思う」
「なるほど、復活はするけれど代償は小さくないって所か」
「その通り。でも………僕の見立てが合っている確証が無い。本当は無条件に生き返れるかもしれないし、ただ僕が戦闘中に気が散って見間違えただけかも」
なるほど………クライトは魔人の頭領と戦って、重要な情報を得てきてくれたみたい。流石は俺の師匠だ。
「あ、それと。ナヴァール先生がニーナ先生とストライク先輩を運んで行った。もしできればキュール、回復とかしてこれるかな」
「はい!できますよ!」
「ありがとう。護衛は僕が行こうか?そもそもナヴァール先生の避難した先が分からないから………走れる人が行かないと」
「それならボクが行くよ。クライトは多分、その様子的に疲れてるでしょ?」
「………いいの?それじゃあお言葉に甘えて」
「私も行こうか?」
「いや、ユーリアはここに残って欲しい。クレジアントが戻ってこれるように、魔法を空高く打ち上げて欲しいんだ。狼煙みたいにね、僕でもいいんだけれど………多分、僕はあの魔人にその内追われてくると思う。僕が魔人に応戦していると、クレジアントが戻ってくるための目印を出せないから」
「分かった。クライト君の言うとおりにするね」
話が付くと、キュールとクレジアントは特急で屋根上に跳び乗り去って行った。その後残った俺とマリスタンとユーリア、それからクライトで作戦会議をする。あまり難しい事は出来ないけれど、少しタイミングを合わせることくらいは出来る。
それから、クライトに重要な手信号を教えて貰う。簡易的で本来の使い方として合っているか分からないけれど、伝わればいいと。クライトが『死んだふりをするときにこのサインを送るから』と言っていたけれど………どういうことだろうか。時がくれば分かるだろうから、詳しく聞くのは止めておいた。時間が無い。
「………っ!!!来たっ!!!」
クライトが魔素探知?を使って敵の位置を大方把握してくれる。
「分かった、俺らは隠れてる。出来るだけすぐに飛び出せるところの方が良いよね?」
「いや違う!!!」
「じ、じゃあどこだ?」
マリスタンが俺とユーリアの気持ちを代弁してくれる。
「スタグリアンとマリスタンは、少し離れた弱めの魔人が多くいる所で待機してて。少し辛いだろうけれど、そうでもしないとあっちに僕の作戦が通用しないと思う。ユーリアは少し離れた屋根の上に居て。クレジアントに位置を伝えて欲しいけれど、魔人がそれに気が付いたら厄介だからね」
「わ、分かった。そうする」
「それじゃあ私は離れるね?また後で」
「行こう、スタグリアン」
「ああ、了解」
クライトの位置がギリギリ見えるか見えないか位の低級魔人が多くうろついている場所に俺とマリスタンで移動する。襲ってくるから、適宜処理しながらクライトの方向を気に掛ける。
すると、突然目の端で変化が起こった。
「マリスタン、気を付けて行くよ」
「気を付けてる!」
「確かに………ね!」
俺達は徐々に低級魔人達から退きながら、クライトの元へ急ぐ。敵に怪しいと思われないように、偶然会ってしまったように………
魔人とクライトが明瞭に視認できるところまで来た。どうする、奇襲するか………
「ぁあっ………」
「っ」
気が付いたら、マリスタンが声を上げていた。僕が流し目で顔を見ると、あっちもまたパチッとウインクしてみせる。確かに、あれが一番自然な反応だ。
「誰だ」
「………」
魔人が振り向き話しかけて来る。クライトは………うん、生きてる。あの手信号を送ってきた。そういう意味か、なるほど。本当に死んでるフリをしてるんだな。だけれど………近くにはあの、注射器が落ちている。あれは、大丈夫なのだろうか………
「お………」
「………お?」
「お前が………お前が、殺したんだな?」
役者マリスタンによる名芝居が打たれる。客は、この魔人。
とにかく、時間を稼ごう。まだクレジアントが戻ってきていない。ここで戦うのは得策じゃ………
「………答える義務はない」
「っ!?」
そう思ったのも束の間、魔人は俺たちの演技に合わせるつもりなど毛頭も無い様ですぐさま武器を片手に急接近してくる。俺は後ろに退こうとするけれど、その必要はなくマリスタンが宙に浮く仮想分身の大剣で攻撃を防いでくれる。
「助かった」
「貸し一つね」
「………嘘だろ」
マリスタンが軽口を叩いてくる。でも、額には冷や汗が滲み出ている。魔人の勢いが相当強かったのだろう、実際の大剣にもかなりの衝撃が伝わったはずだ。
「攻撃はしなくて良い」
「魔法剣を作りながらじゃ説得力に欠けるよ」
「その通り」
魔法剣は、魔人に俺らが積極的に戦っているように見せるためのカムフラージュ。
実際は、ただの時間稼ぎだ。
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