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閑話 セラ
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私の名前はセラ。
暗殺業を生業としてきた。そんな私は今、途方に暮れている。
どういう事だ、裏城門?
ここは城の裏城門。外よ、脱獄したのかって?
まさか…、そんなことする筈ないじゃない…。
でもまさかね、まさかなのよね、釈放されるとは思わなかった…。
あの後、手法を変えてまた尋問があった。手法を変えてとは言っても、筆談形式だった。
この城の文官は予め答えを用意し、それを私に選ばせた。
この国はそこまでして私に証言をさせたいのかと、正直その情熱に驚いたわ…。
死ぬほど暇だし、死ぬ前にそのお遊びに付き合ってあげる、そう思って奴の質問には正直に答えてやった。
選択肢が無くて答えられない部分もあったけど。
この城の文官は、あたしの名前を予め周到に調べていたみたいね、ズバッと言い当てられた時には正直ちょっと驚いたわ。
その後は、なし崩しね。
あの一件があり、ここレジアで捕まった事で人生の全てを諦めていたあたしは、奴の用意した答えに沿って全て、正直に選択肢の中から選んで答えた。
そして虜囚裁判が始まった。
簡単な裁判だったけど、ほんとこの国は変わってる。
生まれ故郷のオセニアラやイギストじゃ、こんな面倒な手順なんか踏まずに、奴隷に落とすか見せしめに首をはね飛ばすだけなのに。
なんでも大昔にこの国を興した時、流星の使者の影響を受けて法が作られ、受け継がれた習わしだとか。
ま、そんな事は良いわ。それより虜囚裁判の判決ね、アレにはあたしも驚いた。
その内容は一年間の奉仕活動。だって。
他にもいろいろ難しい事言ってたけど。
要するに、戦時中の行為は敵国から与えられた任務なので罪に問わない。
そこで万策尽きて捕虜となったあたしの高い能力を認め、厚遇すると。
そのかわりに、レジア王国に対する反逆行為を行わないと誓った上で、この国に奉仕せよって事ね。
その奉仕活動の間に心の病を治し、社会性を取り戻せって言う最後だけなんか病気扱いなんですけど、どういう事なのよ。
そんな訳で今お外。
国内で、自衛目的以外に人へ向ける事を禁止された愛用の短刀と、少ない荷物を返され、あたしはここで一人、途方に暮れてる。
「………。」
後ろを振り返ると門番の兵は目を背ける。
なんなのさその態度、私には言い寄って来る男も多かった、でもすぐにあたしと釣り合わないって解るとすぐに消えて行く。
それでも門番の方を見てると声を掛けてきたわ。
「ぼ… 冒険者ギルドは通りを西に行ったら有るから、そんなとこに突っ立ってないでっ、さっさと行けッ!」
顔真っ青にして、なにあいつ照れてるの、可愛い。
そうだ思い出した、冒険者ギルドに登録しないといけないんで、あの組合に行くのだった。
私はギルドに登録して、その仕事ぶりを監視される保護観察が言い渡されてるの、だから、ギルドに登録して定期的に活動報告をしておかないと、逃亡と視なされ、その時はこの国からも追われる立場になるって事だ。
レジアの処遇は寛大だったけど、裏切ると地の果てまで追いかけてきて捕まえてやろうって姿勢が見えるよね。
オセニアラやイギストでも逃げ場のない私は、それに従うしかないって事かね。
仕方ないわ。
冒険者ギルドの登録はちょっと面倒だったわ、でも釈放された時に、持たされた書状を見せると、犬顔の受付は尻尾を振って台帳を作ってくれた。
三日後、ギルド札なる物を取りに行き、私は暗殺業を改め、冒険者として華々しくデビューしたのよ。
ギルドの『依頼』や、簡単な『任務』をあたしは精力的にこなした。
ギルド札が有れば安く泊まれる宿を紹介され、そこに身を置き、この国の為に奉仕してるという実績を積み上げる為、我ながら頑張った方さ。
今までやって来た盗賊や暗殺業、お天道様に顔向けできない日陰者だった私は、暫らくするとこういう生活も良いかもしれないって、思うようになってきた。
仕事を終えて宿で暖かい食事を取り、寝る前、もし、私がこの国で生まれて居たらって、ちょっとむず痒くなる様な妄想もした。
今まで僅かな気配や物音で目を覚まし、暖かい毛布にくるまれての安眠なんて程遠い生活を送っていた私は、真っ当な仕事をして、対価を貰い、温かい食事をとり、夜ぐっすり寝るっていう、この普通の生活が何故か心地よくて、いつの間にかこのレジアが気に入ったのかも知れない。
そう感じる様にまでなったのさ。
暗殺業を生業としてきた。そんな私は今、途方に暮れている。
どういう事だ、裏城門?
ここは城の裏城門。外よ、脱獄したのかって?
まさか…、そんなことする筈ないじゃない…。
でもまさかね、まさかなのよね、釈放されるとは思わなかった…。
あの後、手法を変えてまた尋問があった。手法を変えてとは言っても、筆談形式だった。
この城の文官は予め答えを用意し、それを私に選ばせた。
この国はそこまでして私に証言をさせたいのかと、正直その情熱に驚いたわ…。
死ぬほど暇だし、死ぬ前にそのお遊びに付き合ってあげる、そう思って奴の質問には正直に答えてやった。
選択肢が無くて答えられない部分もあったけど。
この城の文官は、あたしの名前を予め周到に調べていたみたいね、ズバッと言い当てられた時には正直ちょっと驚いたわ。
その後は、なし崩しね。
あの一件があり、ここレジアで捕まった事で人生の全てを諦めていたあたしは、奴の用意した答えに沿って全て、正直に選択肢の中から選んで答えた。
そして虜囚裁判が始まった。
簡単な裁判だったけど、ほんとこの国は変わってる。
生まれ故郷のオセニアラやイギストじゃ、こんな面倒な手順なんか踏まずに、奴隷に落とすか見せしめに首をはね飛ばすだけなのに。
なんでも大昔にこの国を興した時、流星の使者の影響を受けて法が作られ、受け継がれた習わしだとか。
ま、そんな事は良いわ。それより虜囚裁判の判決ね、アレにはあたしも驚いた。
その内容は一年間の奉仕活動。だって。
他にもいろいろ難しい事言ってたけど。
要するに、戦時中の行為は敵国から与えられた任務なので罪に問わない。
そこで万策尽きて捕虜となったあたしの高い能力を認め、厚遇すると。
そのかわりに、レジア王国に対する反逆行為を行わないと誓った上で、この国に奉仕せよって事ね。
その奉仕活動の間に心の病を治し、社会性を取り戻せって言う最後だけなんか病気扱いなんですけど、どういう事なのよ。
そんな訳で今お外。
国内で、自衛目的以外に人へ向ける事を禁止された愛用の短刀と、少ない荷物を返され、あたしはここで一人、途方に暮れてる。
「………。」
後ろを振り返ると門番の兵は目を背ける。
なんなのさその態度、私には言い寄って来る男も多かった、でもすぐにあたしと釣り合わないって解るとすぐに消えて行く。
それでも門番の方を見てると声を掛けてきたわ。
「ぼ… 冒険者ギルドは通りを西に行ったら有るから、そんなとこに突っ立ってないでっ、さっさと行けッ!」
顔真っ青にして、なにあいつ照れてるの、可愛い。
そうだ思い出した、冒険者ギルドに登録しないといけないんで、あの組合に行くのだった。
私はギルドに登録して、その仕事ぶりを監視される保護観察が言い渡されてるの、だから、ギルドに登録して定期的に活動報告をしておかないと、逃亡と視なされ、その時はこの国からも追われる立場になるって事だ。
レジアの処遇は寛大だったけど、裏切ると地の果てまで追いかけてきて捕まえてやろうって姿勢が見えるよね。
オセニアラやイギストでも逃げ場のない私は、それに従うしかないって事かね。
仕方ないわ。
冒険者ギルドの登録はちょっと面倒だったわ、でも釈放された時に、持たされた書状を見せると、犬顔の受付は尻尾を振って台帳を作ってくれた。
三日後、ギルド札なる物を取りに行き、私は暗殺業を改め、冒険者として華々しくデビューしたのよ。
ギルドの『依頼』や、簡単な『任務』をあたしは精力的にこなした。
ギルド札が有れば安く泊まれる宿を紹介され、そこに身を置き、この国の為に奉仕してるという実績を積み上げる為、我ながら頑張った方さ。
今までやって来た盗賊や暗殺業、お天道様に顔向けできない日陰者だった私は、暫らくするとこういう生活も良いかもしれないって、思うようになってきた。
仕事を終えて宿で暖かい食事を取り、寝る前、もし、私がこの国で生まれて居たらって、ちょっとむず痒くなる様な妄想もした。
今まで僅かな気配や物音で目を覚まし、暖かい毛布にくるまれての安眠なんて程遠い生活を送っていた私は、真っ当な仕事をして、対価を貰い、温かい食事をとり、夜ぐっすり寝るっていう、この普通の生活が何故か心地よくて、いつの間にかこのレジアが気に入ったのかも知れない。
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