575 / 595
9.移ろい
508.パーティ
コロコロと音が鳴る。
いつか音楽室で木琴をやってみたことがあるけれど、あの音に近い何かを感じる。
それとも、虫の鳴き声かな。
“穂は木、私は群がる虫”
さっき永那ちゃんが言っていたのを思い出す。
今は、逆になったみたい。
私が離れると、永那ちゃんが微笑んでくれる。
夢見心地って、こういうことを言うのかな。
もっとしていたくて、顔を近づける。
「好き」
触れ合うまでの刹那、彼女が零す。
ふっと芽吹くように小さく風が吹いて、子宮が疼く。
さっきまでのやわらかなやり取りとは打って変わって、激しく、求め合うように口づけを交わす。
彼女の手が肌に触れて、鼓動が鳴る。
知らぬ間に服の中に入ってきていた。
それを見る余裕なんて私にはなくて、彼女の手の体温を、ただ肌で感じた。
胸の締め付けがなくなる。
髪が下りてきて邪魔だけど、そんなことに構っている余裕すらない。
彼女が乳房を優しく揉むだけで、ピクピクと体が反応する。
「んっ」
気持ち良いところが弾かれる。
思わず唇を離すと、涎が垂れそうになった。
「可愛い」
啜ると、彼女がそう言って濃艶に笑った。
「気持ちいい?」
「うんっ」
「あぁ、可愛いっ」
ビー玉がぶつかり合うみたいに、弾けるような快感が子宮に伝っていく。
彼女の首に回した腕は、いつしか彼女の肩に体重を乗せるような形になっていて、次第に、彼女に気遣うこともなく、体を預けた。
「穂、寝っ転がろっか」
もうすぐでイけそうだったのに、彼女の手が止まったことに不満を覚える。
体を起こして、彼女を見る。
フフッと笑って「ごめんね」と謝られた。
「ちょっと体勢がつらかった」
「ご、ごめんね…」
「ううん。私の方こそ、イかせてあげられなくてごめん」
そっと彼女から降りて、布団に寝転ぶ。
なんだか夢中になっていた自分に恥ずかしくなって、前髪を指で梳いた。
「イけそうだったのにね?」
永那ちゃんには、そういうの、なんでもお見通しなんだろうけれど…そうもハッキリ言われると、余計に恥ずかしい。
「脱ごっか」
そう言われて、服が脱がされる。
既にホックが外されていたブラも一緒に脱がされ、流れるような仕草で、彼女が私の胸を口に含んだ。
「んぁっ」
「ん、忘れてた」
また、途中で…。
“むぅっ”と唇を突き出す。
彼女は私の気持ちを見透かすように、楽しそうに笑った。
本当に、遊んでいるみたいに楽しそう。
枕元に置かれていたタオルを取って捻り、口元に当てられる。
「噛んで?…頭上げて?」
言われた通りにする。
口の中が狭くなって、舌が上手く動かせない。
ネットカフェでおしぼりを咥えた時と同じ。
「これで良し」
ニシシと笑う。
目が合ったまま、彼女は再び私の胸元に顔を下ろしていく。
それはまるでスローモーションで、彼女の影が、私の体にゆっくりと落ちていった。
目を閉じる。
その瞬間、急に時が動き出したみたいに、快楽が全身を駆け巡った。
体の芯が陽射しの束のようになって、じんわりと体が火照る。
手探りに、彼女の腕を掴む。
「ンッ、んッ」
ギュッと手に力が入る。
すぐに導かれる。彼女の作り出す悦びに。
「穂」
カチャッと耳元で金属音が鳴る。
目を開けると、永那ちゃんが黒い布の輪っかを手に持って、ぶらぶらと揺らしていた。
「これ、つけてみていい?」
首を傾げると、彼女がねだるような目で私を見た。
「怖い…?」
怖いもなにも、それが何なのか理解できていない。
「穂、拘束されるの、結構好きだったよね?」
理解できた瞬間、下腹部がキュッと締まるのがわかって、自分が嫌になる。
「つけてみる?」
鼻から、目一杯息を吹き出す。
私が答えるまで、彼女は動かない。
見つめ合う。
数秒、間を置いて、頷いた。
「怖かったら、言ってね?」
…どうやって言うの?
鼓動が速くなる。
両手首に黒い輪っかが装着された。
…あれ?両手を繋げるんじゃないの?
疑問に思っていると、スルリとズボンを脱がされる。
「足上げて」
私が上げる前に、既にほとんど持ち上げられていた。
まさかとは思ったけれど、手と足を拘束されてしまった。
「どお?」
“どお?”と聞かれても…この、恥ずかしい格好は…何?
しかも、そんなに楽な姿勢ではない…。
永那ちゃんが私を見て笑う。
「ちょっと、蛙みたい」
永那ちゃんを睨む。
「ほら、一緒に水族館行った時、いたよね?蛙」
全然ムードがない。
「あの時、ガラス越しに見た蛙みたい」
もう、その話はしなくていいと思うんだけどな?
「可愛いっ」
ギュッと抱きしめられる。
“可愛い”という話をされていたのには、全く気づかなかった。
永那ちゃん、虫は苦手でも、両生類は平気なの…?
むしろ可愛いって思うの…?
永那ちゃんの好みがよくわからない。
彼女が私の膝に触れる。
「これなら穂の恥ずかしいとこ、全部丸見えだね」
隠したくなって、開いていた膝を閉じる。
「そうやってもね?…こうすれば、丸見えになっちゃうんだよ?」
足首を持ち上げられる。
いつか音楽室で木琴をやってみたことがあるけれど、あの音に近い何かを感じる。
それとも、虫の鳴き声かな。
“穂は木、私は群がる虫”
さっき永那ちゃんが言っていたのを思い出す。
今は、逆になったみたい。
私が離れると、永那ちゃんが微笑んでくれる。
夢見心地って、こういうことを言うのかな。
もっとしていたくて、顔を近づける。
「好き」
触れ合うまでの刹那、彼女が零す。
ふっと芽吹くように小さく風が吹いて、子宮が疼く。
さっきまでのやわらかなやり取りとは打って変わって、激しく、求め合うように口づけを交わす。
彼女の手が肌に触れて、鼓動が鳴る。
知らぬ間に服の中に入ってきていた。
それを見る余裕なんて私にはなくて、彼女の手の体温を、ただ肌で感じた。
胸の締め付けがなくなる。
髪が下りてきて邪魔だけど、そんなことに構っている余裕すらない。
彼女が乳房を優しく揉むだけで、ピクピクと体が反応する。
「んっ」
気持ち良いところが弾かれる。
思わず唇を離すと、涎が垂れそうになった。
「可愛い」
啜ると、彼女がそう言って濃艶に笑った。
「気持ちいい?」
「うんっ」
「あぁ、可愛いっ」
ビー玉がぶつかり合うみたいに、弾けるような快感が子宮に伝っていく。
彼女の首に回した腕は、いつしか彼女の肩に体重を乗せるような形になっていて、次第に、彼女に気遣うこともなく、体を預けた。
「穂、寝っ転がろっか」
もうすぐでイけそうだったのに、彼女の手が止まったことに不満を覚える。
体を起こして、彼女を見る。
フフッと笑って「ごめんね」と謝られた。
「ちょっと体勢がつらかった」
「ご、ごめんね…」
「ううん。私の方こそ、イかせてあげられなくてごめん」
そっと彼女から降りて、布団に寝転ぶ。
なんだか夢中になっていた自分に恥ずかしくなって、前髪を指で梳いた。
「イけそうだったのにね?」
永那ちゃんには、そういうの、なんでもお見通しなんだろうけれど…そうもハッキリ言われると、余計に恥ずかしい。
「脱ごっか」
そう言われて、服が脱がされる。
既にホックが外されていたブラも一緒に脱がされ、流れるような仕草で、彼女が私の胸を口に含んだ。
「んぁっ」
「ん、忘れてた」
また、途中で…。
“むぅっ”と唇を突き出す。
彼女は私の気持ちを見透かすように、楽しそうに笑った。
本当に、遊んでいるみたいに楽しそう。
枕元に置かれていたタオルを取って捻り、口元に当てられる。
「噛んで?…頭上げて?」
言われた通りにする。
口の中が狭くなって、舌が上手く動かせない。
ネットカフェでおしぼりを咥えた時と同じ。
「これで良し」
ニシシと笑う。
目が合ったまま、彼女は再び私の胸元に顔を下ろしていく。
それはまるでスローモーションで、彼女の影が、私の体にゆっくりと落ちていった。
目を閉じる。
その瞬間、急に時が動き出したみたいに、快楽が全身を駆け巡った。
体の芯が陽射しの束のようになって、じんわりと体が火照る。
手探りに、彼女の腕を掴む。
「ンッ、んッ」
ギュッと手に力が入る。
すぐに導かれる。彼女の作り出す悦びに。
「穂」
カチャッと耳元で金属音が鳴る。
目を開けると、永那ちゃんが黒い布の輪っかを手に持って、ぶらぶらと揺らしていた。
「これ、つけてみていい?」
首を傾げると、彼女がねだるような目で私を見た。
「怖い…?」
怖いもなにも、それが何なのか理解できていない。
「穂、拘束されるの、結構好きだったよね?」
理解できた瞬間、下腹部がキュッと締まるのがわかって、自分が嫌になる。
「つけてみる?」
鼻から、目一杯息を吹き出す。
私が答えるまで、彼女は動かない。
見つめ合う。
数秒、間を置いて、頷いた。
「怖かったら、言ってね?」
…どうやって言うの?
鼓動が速くなる。
両手首に黒い輪っかが装着された。
…あれ?両手を繋げるんじゃないの?
疑問に思っていると、スルリとズボンを脱がされる。
「足上げて」
私が上げる前に、既にほとんど持ち上げられていた。
まさかとは思ったけれど、手と足を拘束されてしまった。
「どお?」
“どお?”と聞かれても…この、恥ずかしい格好は…何?
しかも、そんなに楽な姿勢ではない…。
永那ちゃんが私を見て笑う。
「ちょっと、蛙みたい」
永那ちゃんを睨む。
「ほら、一緒に水族館行った時、いたよね?蛙」
全然ムードがない。
「あの時、ガラス越しに見た蛙みたい」
もう、その話はしなくていいと思うんだけどな?
「可愛いっ」
ギュッと抱きしめられる。
“可愛い”という話をされていたのには、全く気づかなかった。
永那ちゃん、虫は苦手でも、両生類は平気なの…?
むしろ可愛いって思うの…?
永那ちゃんの好みがよくわからない。
彼女が私の膝に触れる。
「これなら穂の恥ずかしいとこ、全部丸見えだね」
隠したくなって、開いていた膝を閉じる。
「そうやってもね?…こうすれば、丸見えになっちゃうんだよ?」
足首を持ち上げられる。
あなたにおすすめの小説
小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話
穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
✽全28話完結
✽辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
✽他誌にも掲載中です。
✽2026.4/11 エブリスタ用に使用している表紙に変更しました。
→表紙はイラストをGrok タイトルをChatGPTでAI生成しています。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
みのりすい
恋愛
「ボディタッチくらいするよね。女の子同士だもん」
三崎早月、15歳。小佐田未沙、14歳。
クラスメイトの二人は、お互いにタイプが違ったこともあり、ほとんど交流がなかった。
中学三年生の春、そんな二人の関係が、少しだけ、動き出す。
※百合作品として執筆しましたが、男性キャラクターも多数おり、BL要素、NL要素もございます。悪しからずご了承ください。また、軽度ですが性描写を含みます。
12/11 ”原田巴について”投稿開始。→12/13 別作品として投稿しました。ご迷惑をおかけします。
身体だけの関係です 原田巴について
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/734700789
作者ツイッター: twitter/minori_sui
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。