58 / 106
第二章 月ニ鳴ク獣
第三十一話 奇貨を愛でる(1)※
しおりを挟む
月鳴は大股を開いて、浴槽の縁に腰かけた淘乱の上に乗っていた。背中から淘乱に抱きかかえられ、後背位でがくがくと揺さぶられている。
「あー、あっ、あっ、うぅ……」
「ちゃんと掴まって」
大きく開いた左足は浴槽の縁に置き、右足は床につま先だけが触れる状態で、ぶらぶらと揺れている。腕を後ろに回して淘乱の首にかけるが、揺さぶられると腕が外れる。大きな陰茎を根元まで挿入された状態で逃げ場もなく、弱いところを突かれるたびに月鳴は前に倒れそうになり、ゆすり上げられる。
挿入されたままなので、中のものが予想もつかない動きをして、月鳴を翻弄した。ぎゅ、ぎゅ、と月鳴は淘乱を絞る。入り口は痺れてずっと熱い。
「ちょっと中が硬いな。月鳴ちゃんちょっと目を見て」
「これ以上、きついよ……、と、けちゃう」
「溶かしてあげるから、ほら」
快楽で頭がぼうっとすることを体が酸欠と判断したためか、忙しなく息を吸ってしまう。果ててしまいそうなのを逃すように懸命に息を吐いて、月鳴は背後を見る。一瞬目が合った。それだけなのにずん、と足元の底が抜けたような感覚がする。すぐにふわっと浮き上がった。頭がとろとろに熱い。
月鳴の芯を持った男根から白い蜜が流れ落ちる。
「あー……」
「あら、射精しちゃってる。んー、でもいいよぉ。とろっとろ。ねぇ月鳴ちゃんぎゅっぎゅってして♡」
「ぎゅ、こう?」
「そう。あ、きた……もっと締めて。もっともっと」
「ぬいたらはいんなくなるよ……」
締めろと言いながら、淘乱がずるずると陰茎を引き抜く。月鳴の媚肉がきゅうっと絞まる。ぴったりと閉じきる直前、亀頭だけを月鳴に残していた淘乱が一気に腰を進めた。
淫眼によってずぶずぶに溶け切っていた媚肉が淘乱の雄にこすり上げられ、強烈な快感に焼き尽くされた。月鳴の背がびん、と硬直したかと思うと、一瞬の間の後全身が小刻みに震えだした。
「……っ、ん……、くっ!」
長い絶頂の最中も、先を前立腺に当てたまま淘乱が小さく陰茎を振る。直腸の振動に絶頂が収まらず、月鳴は前のめりになって口を開いた。だ液の糸が落ちる。目は潤んで下がり、頬は上気している。至福の表情だった。
絶頂を貪る月鳴の腿の下に淘乱は手のひらを滑り込ませた。力のない月鳴の体をぐいっと持ち上げる。ゆっくりと夢王の陰茎が抜け出て、月鳴から解放された瞬間びんっと跳ね上がった。排泄の刺激すら、今の月鳴には強烈な媚薬だ。一声叫ぶと、びゅっと精液を噴き出した。
「お漏らししすぎでしょ。前ゆるすぎだよ」
淘乱が精を吐き、真っ赤に腫れている月鳴の雄を握った。二度放出した精液が淘乱の手つきを滑らかにする。
「や! やめて淘乱、やめてよぉ。イくから、また、だめだってば。だめだってぇ……!」
全身真っ赤になった月鳴が泣きだすも、淘乱は笑うばかりで手は止まらない。声が上ずり、高くなっていく。
月鳴は淘乱の腿の上で何度も腰を浮かし、尻がぶるるっと痙攣を繰り返した。やがて、月鳴がぐぐぅっと唸った。
「さ、鳴いてごらん」
「いや、――ぁ、ぁあああぁああぁぁ!!」
月鳴は透明な潮を吹きながら、高い叫び声をあげた。それはわずかにかすれてはいるが、決してひび割れたものでもなく、耳をつんざくような痛々しさはない。
月鳴が限界まで快感に浸った時に放つこの声を、囀り、と称する者がいた。どこか甘えを帯びた囀りを放つ月鳴についたあだ名は「月に鳴く鳥」だった。
「あぁ、あ、で、ちゃった」
「はー、かわいかった。さーてお潮流して寝台に行くよぉ♡」
「しんじゃう」
淘乱の腕を離れ、洗い場に這いつくばりながら月鳴は震え声を出す。無理だと繰り返す口とは裏腹に、ぎゅうぎゅうと後孔が欲しがっているのが分かる。浅く指を差し入れるだけで、ちゅうっと吸い付いてくるのだ。ぽろりと、月鳴の目じりから理由の分からぬ涙が落ちる。
「も、きもちいいの限界……」
「だってこっちはまだイってないから、だめぇ。さて体流して」
淘乱が尻にゆっくりと湯をかける。じわぁっと広い範囲を愛撫されているように感じ、腰が砕けた。
「イきそ……」
「はまっちゃったねぇ。いっぱい鳴こうね」
ぐったりと淘乱に身を預けながら、月鳴は黙り込む。くちづけられ、観念したように「やさしくして」とつぶやいた。
「あー、あっ、あっ、うぅ……」
「ちゃんと掴まって」
大きく開いた左足は浴槽の縁に置き、右足は床につま先だけが触れる状態で、ぶらぶらと揺れている。腕を後ろに回して淘乱の首にかけるが、揺さぶられると腕が外れる。大きな陰茎を根元まで挿入された状態で逃げ場もなく、弱いところを突かれるたびに月鳴は前に倒れそうになり、ゆすり上げられる。
挿入されたままなので、中のものが予想もつかない動きをして、月鳴を翻弄した。ぎゅ、ぎゅ、と月鳴は淘乱を絞る。入り口は痺れてずっと熱い。
「ちょっと中が硬いな。月鳴ちゃんちょっと目を見て」
「これ以上、きついよ……、と、けちゃう」
「溶かしてあげるから、ほら」
快楽で頭がぼうっとすることを体が酸欠と判断したためか、忙しなく息を吸ってしまう。果ててしまいそうなのを逃すように懸命に息を吐いて、月鳴は背後を見る。一瞬目が合った。それだけなのにずん、と足元の底が抜けたような感覚がする。すぐにふわっと浮き上がった。頭がとろとろに熱い。
月鳴の芯を持った男根から白い蜜が流れ落ちる。
「あー……」
「あら、射精しちゃってる。んー、でもいいよぉ。とろっとろ。ねぇ月鳴ちゃんぎゅっぎゅってして♡」
「ぎゅ、こう?」
「そう。あ、きた……もっと締めて。もっともっと」
「ぬいたらはいんなくなるよ……」
締めろと言いながら、淘乱がずるずると陰茎を引き抜く。月鳴の媚肉がきゅうっと絞まる。ぴったりと閉じきる直前、亀頭だけを月鳴に残していた淘乱が一気に腰を進めた。
淫眼によってずぶずぶに溶け切っていた媚肉が淘乱の雄にこすり上げられ、強烈な快感に焼き尽くされた。月鳴の背がびん、と硬直したかと思うと、一瞬の間の後全身が小刻みに震えだした。
「……っ、ん……、くっ!」
長い絶頂の最中も、先を前立腺に当てたまま淘乱が小さく陰茎を振る。直腸の振動に絶頂が収まらず、月鳴は前のめりになって口を開いた。だ液の糸が落ちる。目は潤んで下がり、頬は上気している。至福の表情だった。
絶頂を貪る月鳴の腿の下に淘乱は手のひらを滑り込ませた。力のない月鳴の体をぐいっと持ち上げる。ゆっくりと夢王の陰茎が抜け出て、月鳴から解放された瞬間びんっと跳ね上がった。排泄の刺激すら、今の月鳴には強烈な媚薬だ。一声叫ぶと、びゅっと精液を噴き出した。
「お漏らししすぎでしょ。前ゆるすぎだよ」
淘乱が精を吐き、真っ赤に腫れている月鳴の雄を握った。二度放出した精液が淘乱の手つきを滑らかにする。
「や! やめて淘乱、やめてよぉ。イくから、また、だめだってば。だめだってぇ……!」
全身真っ赤になった月鳴が泣きだすも、淘乱は笑うばかりで手は止まらない。声が上ずり、高くなっていく。
月鳴は淘乱の腿の上で何度も腰を浮かし、尻がぶるるっと痙攣を繰り返した。やがて、月鳴がぐぐぅっと唸った。
「さ、鳴いてごらん」
「いや、――ぁ、ぁあああぁああぁぁ!!」
月鳴は透明な潮を吹きながら、高い叫び声をあげた。それはわずかにかすれてはいるが、決してひび割れたものでもなく、耳をつんざくような痛々しさはない。
月鳴が限界まで快感に浸った時に放つこの声を、囀り、と称する者がいた。どこか甘えを帯びた囀りを放つ月鳴についたあだ名は「月に鳴く鳥」だった。
「あぁ、あ、で、ちゃった」
「はー、かわいかった。さーてお潮流して寝台に行くよぉ♡」
「しんじゃう」
淘乱の腕を離れ、洗い場に這いつくばりながら月鳴は震え声を出す。無理だと繰り返す口とは裏腹に、ぎゅうぎゅうと後孔が欲しがっているのが分かる。浅く指を差し入れるだけで、ちゅうっと吸い付いてくるのだ。ぽろりと、月鳴の目じりから理由の分からぬ涙が落ちる。
「も、きもちいいの限界……」
「だってこっちはまだイってないから、だめぇ。さて体流して」
淘乱が尻にゆっくりと湯をかける。じわぁっと広い範囲を愛撫されているように感じ、腰が砕けた。
「イきそ……」
「はまっちゃったねぇ。いっぱい鳴こうね」
ぐったりと淘乱に身を預けながら、月鳴は黙り込む。くちづけられ、観念したように「やさしくして」とつぶやいた。
0
あなたにおすすめの小説
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
素直に同棲したいって言えよ、負けず嫌いめ!ー平凡で勉強が苦手な子が王子様みたいなイケメンと恋する話ー
美絢
BL
勉強が苦手な桜水は、王子様系ハイスペックイケメン幼馴染である理人に振られてしまう。にも関わらず、ハワイ旅行に誘われて彼の家でハウスキーパーのアルバイトをすることになった。
そこで結婚情報雑誌を見つけてしまい、ライバルの姫野と結婚することを知る。しかし理人は性的な知識に疎く、初夜の方法が分からないと告白される。
ライフイベントやすれ違いが生じる中、二人は同棲する事ができるのだろうか。【番外はじめました→ https://www.alphapolis.co.jp/novel/622597198/277961906】
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる