下賜される王子

シオ

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◆ 第二章 異邦への旅路

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 吉乃の懐にしまわれた猫が、こっそりと顔を覗かせている。木彫りの置物である猫を、吉乃はいたく気に入ったようだった。軽い空腹を訴え、吉乃のお腹が鳴ったために、俺たちは今、焼き菓子をほおばっている。

 天瀬では見たことのない、甘い匂いと甘い味のする茶色の菓子だった。侍従が用意した木組みの椅子に腰を下ろしながらそれを食べる吉乃の口のすぐ横に、食べかすが付着していることに気付く。

「吉乃、口元についてるぞ」
「ありがとう清玖」

 俺の指先がその食べかすを取り除くと、反射的に吉乃が俺の指を舐めた。小さな舌先が、俺の指についた食べかすを攫って行く。子猫に舐められたような感覚に、俺は驚いて固まってしまう。

「……あ、行儀が悪かったな」
「いや、そんなことないよ」

 行儀が悪いとか、悪くないとか、そう言った次元の話ではない。俺の指を舐める吉乃が可愛すぎて、俺は行儀云々を考えられなかった。平静を装うことに苦労するほどに、吉乃の愛らしさが俺の心を掻き乱す。

「美味しかったな……、こんな焼き菓子、天瀬にはない」
「落雁に似てる感じなんだけどな」
「似てるけど、全然違う。もっと、なんていうか……、……その、美味しくて」

 硬さは大きさは落雁に似ていると思うのだ。だが、吉乃はそうではないという。相応しい言葉を探して、それでも見つからず、最終的には美味しいという言葉に帰着した。

「今後は、黒珠宮でも作れるよう手配致しますね」
「えっ、黒珠宮でも作れるのか?」
「材料が揃い、調理方法が分かれば、おそらくは」

 侍従長殿が自信を持って頷く。吉乃に好き嫌いは少なく、大抵のものはなんでも美味しいと言って食べるが、この焼き菓子への食いつき方は大好物の部類に入ることが、一目で分かるものだった。

「嬉しい」

 そう言って、吉乃が微笑むのだ。この笑顔を見る為なら、どんな苦労も惜しくはないと侍従たちは思うのだろう。俺だってそう思う。

「でも、吉乃。お菓子の食べ過ぎは禁物だよ。天瀬のお菓子と比べると、オルドのお菓子は砂糖が多いからね。食べ過ぎては、せっかくの美しい体が損なわれてしまうかもしれない」
「分かった、気を付ける」

 吉乃や俺、侍従たちの分の焼き菓子を購入したのはユーリイ殿下だった。ここは私が奢ろう、と言って全員分買ってくれた。そんな殿下が、焼き菓子を食べ終わった吉乃を見て声を掛ける。

「では、そろそろ出発しようか」

 休憩はこれにて終わり。吉乃の土産探しが再開した。黒を持つ吉乃にセーレンの人々も慣れてきたのか、ちらちらと視線は送ってくるけれど、大した興味はもうないようだ。天瀬では考えられない光景だった。

「何か、きらきらするものがある」

 周囲の様子を見ていた俺と同様に、周囲の店を眺めていた吉乃が、何かに導かれるように歩いていく。俺たちはその背中について歩いた。吉乃が辿り着いた先は店ではなく、露天商のようなもので、街道のふちに腰をかけた男が赤い布の上にいくつかの品を並べている。

「タリスマンだね」
「……たりすまん? なんだそれは。宝飾品か?」
「宝飾品としての側面もあるんだけど……、なんて言えばいいのかな、うーん、お守り? が近いかなぁ。私たちの神が、私たちを守って下さるようにというものだよ」
「お守り……、か」
「天瀬にもお守りってある?」
「勿論、ある。黒闢天の御加護を賜れるように、と祈りを込めたものを身に着けるんだ。……でも、天瀬のお守りはこんなに煌びやかじゃない」

 商品を見るためにしゃがみこんだ吉乃に合わせ、俺とユーリイ殿下が膝を折る。お守りは天瀬にもあった。蛍星は、吉乃の髪が入ったお守りを肌身離さず持っている。

 天瀬のお守りというのは布でつくられ、その中に何か縁起が良いものをしまい込むものが多い。だが、目の前のタリスマンという名のお守りは、水晶だった。小指ほどの太さ、長さの水晶に綺麗な紐が巻かれ、首から下げられるようになっている。

「オルドの神は、天瀬の者も守ってくれるだろうか」
「信じる者しか救わない、なんていう狭量な神ではないと私は思ってるよ」
「では、自由闊達に旅をする弟たちも、お守り下さるかな」

 太陽の下で、陽光を浴びてきらきらと輝くタリスマンを吉乃が嬉しそうに眺めている。その黒い瞳の中に光が反射して、吉乃の双眸はいつも以上に美しく見えた。その目に見つめて欲しくて、俺は吉乃に声を掛ける。

「双子の宮様へ?」
「うん。オルドの神でも、天瀬の黒闢天でも何でもいいから、あの二人を守って欲しいんだ。この、たりすまん、に私が祈りを込めれば、少しくらいは効力が増すかな?」

 目を細めて笑う吉乃があまりにも美しくて、場を弁えず今すぐにでも抱きしめたくなった。吉乃と夫婦になれば、募る感情も少しは抑えられるかと思ったが、まったくそんなことはなく、吉乃を愛しいと思う気持ちは増える一方だ。

「ユーリ、二つ欲しい」
「分かった、二つね」

 ユーリイ殿下が吉乃の要望を露天商に伝える。オルドの言葉でやりとりされ、侍従長殿が支払いを済ませた。紐の色が異なる二つのタリスマンを得て、吉乃がご満悦だった。にこにこと微笑んでいたのだが、ふいに不安げな表情が影を差す。

「これで、兄弟全員の土産を買えた。……皆、喜んでくれるといいけど」
「絶対に喜ぶよ」

 吉乃は、兄弟たちに溺愛されているという自覚がないのだろうかと、俺は不思議に思った。吉乃からの土産を、あの御兄弟方が喜ばないはずがない。俺の励ましが功を奏したのかは分からないが、吉乃は再び笑ってくれた。

「さて、では一度離宮に戻ろうか」

 土産を買うという目的で、朝から出かけていたが、気付けばもう夕暮れに差し掛かる。ユーリイ殿下の馬車に乗り込んだ時、吉乃はふうっと息を吐いていた。疲れているのだろうか、と案じて俺を声を掛ける前に、殿下の声が先に響く。

「吉乃、疲れてない?」
「たくさん歩いたから……少し、ね」

 細かに休息は取っていけれど、これほどまでに歩き回る経験のない吉乃にとっては重労働に等しいものだったことだろう。それでも、楽しさ、嬉しさが疲労を誤魔化していたのだと思う。だがこうして、馬車の中で腰を下ろして息をつくと、疲労がどっと現れるのだ。

「でも問題ない。今夜は、ユーリが晩餐会を開いてくれるんだろう? そちらも、とても楽しみだ」
「まぁね。それで、晩餐会についてなんだけど、オルドの晩餐会っていうのは舞踏会も兼ねていてね」
「舞踏会? 踊るのか? ……私は、踊りなんて踊れない」
「良いんだよ、上手い下手は関係ないんだ。そもそも、招いている客なんていないんだし。私がいて、吉乃がいる。それだけだよ。綺麗な衣装を着て、一緒に踊って欲しいんだ」
「……私に出来るだろうか」
「大丈夫だよ、怖がらないで」

 舞踏会という文化は天瀬にはない。踊りというのは、祭りや祈祷の時くらいにしか行われないのだ。聞けば、オルドの文化には社交界というのがあり、そこでは踊ることが必須で、踊りは貴人たちの嗜みなのだそうだ。

「吉乃に着て欲しい衣装は、私が用意したから」

 慣れない文化に戸惑う吉乃は、ユーリイ殿下のその言葉に軽く頷いていた。衣装よりも、踊るということが吉乃の中では重く響いたのだ。だが俺は、殿下が楽しそうに微笑む表情を見逃さなかった。そして、その笑みが悪巧みをする蛍星と同種のものだと気付く。悪い予感がした。

 馬車は穏やかに進み、離宮へと辿り着く。そこで一度、お互いの部屋に戻ることになった。ユーリイ殿下と別れ、俺は吉乃と共に宛がわれた部屋へ向かう。扉を開けると、そこには黒いものが置いてあった。

 もの。それは、黒い衣だった。人に似た形をした衣桁に、天瀬のものではない様式の衣服が掛けられている。長衣と言ってしまえば、長衣であるが、裾に行くにつれて随分と膨らんでいた。一体何故そんなにも裾が広がっているのか。

 俺と吉乃は、朝にこの部屋を出た時には置いていなかったそれが、部屋の中央に鎮座していることに困惑し、足を止めてしまった。そんな俺たちの隙間から、侍従長殿がその衣を見る。

「……これは」
「どうかしたのか、淡月」
「おそらくですが……、これは女性のものではないかと」
「えっ、ユーリが間違えたんだろうか」

 実は俺も、もしかすると、と思っていたのだがどうやら侍従長殿も同じ考えのようだった。襟刳りが広く、背中や胸元が開いている。肩などは丸出しで、どうにも肌の露出が多い。美姫もかくやというほどに妖艶さを持つ吉乃であれば着こなせるだろうが、一般男性がこれを着れば笑いものにしかならないだろう。

 先ほどの悪童じみたユーリイ殿下の笑みは、これだったのだ。吉乃に女性的な衣装を纏わせて、晩餐会に招待する。そして、その恰好で舞踏会を開くという魂胆だ。俺の悪い予感は的中していた。

 思わず侍従長殿を見た。驚いたことに、侍従長殿も俺を見ていた。一体どうするべきか、俺たちは視線を交わしながら思案する。少なくとも、ユーリイ殿下が誤ってここにその衣装を用意したわけではないということだけは、確かだった。

「……いや、吉乃。たぶんユーリイ殿下は吉乃にこれを着て欲しいということなんだろう」
「そうなのか、着るくらい別に私は構わないけれど……、姫宮の衣装に比べればまともな衣装だと思うし」

 それを言われたら誰も反論が出来なくなる。俺は一度、吉乃を陛下より下賜して頂いているので、姫宮の装束については承知している。肌襦袢よりも薄絹で、裸に近い格好をするのだ。それよりはまともだという吉乃の言には、頷くことしか出来ない。

「ユーリは色々とよくしてもらっているし、ユーリが望むものを着て少しでも恩返しをしよう」

 正直なことを言えば、俺も侍従長殿も吉乃にはこんな格好をして欲しくない。天瀬の王子たる吉乃に、異国の女性の装束を纏わせるなど、無礼に過ぎるからだ。だが、吉乃がそう言うのであればそれ以上の反論が出来なくなる。

「御心のままに」

 どうやら、侍従長殿は意を決したようだった。服従の礼を取り、頭を下げた侍従長殿の隣で、俺は承諾しきれない気持ちを抱える。今一度、衣桁に掛けられた衣服を眺めた。宝石でも縫い付けてあるのだろうかと思うほどに、輝かしい生地だ。

 これを纏う吉乃は確かに美しいだろう。だが、纏うのであれば俺の前だけにして欲しかった。黒珠宮の吉乃の部屋で、ひっそりと楽しむのであれば大歓迎だったのだが。漏れ出しそうになる溜息を噛み砕きながら、俺は小さく頷く。


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