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夢を持ち込むガーベラの花
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「……い……! 未来……!」
「……ん……?」
未来は好美に遠くから呼ばれて、目を覚ました。
「ん……?」
未来はしばらく夢と現実の狭間を行ったり来たりしていたが、
「未来」
ともう一度好美に呼ばれて我に返った。
未来は自分のベッドでいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
夢の中で流した涙は現実の世界でも流れていて、枕はびしょびしょに濡れていた。
「昼寝してたの? 何、未来泣いてたの? 怖い夢でも見た?」
「おじいちゃんとおばあちゃんは!?」
「……? 何言ってるの? 夢でも見た? 今日はおばあちゃんが退院するから、迎えに行くって言ったでしょ? 早く準備しなさいよ?」
今まで見ていた風景は夢だったのか……? いやに現実味を帯びていて気持ち悪い夢だ。
未来は明典と好美に連れられて、ウメが入院していた病院に向かった。
──コンコン。
「はぁい」
病室の中からは、元気そうなウメの声が返ってきた。
「おばあちゃん……!」
未来は思わずウメに抱きついた。
「どうしたの未来ちゃん?」
「おばあちゃんが死んじゃう夢……見た」
そんな未来を入り口で見て、顔を見合わせる明典と好美。
「すみません、お義母さん」
「いやいや、いいんだよ」
「未来、おばあちゃんは指の骨が折れて入院してたんだろ? そんな縁起でもないこと言うな」
ウメの左手の小指にはギプスがはめられ、太さは2倍に膨らんでいた。
「骨折……?」
「そうだよ、忘れたのかい? ぶつけただけで折れちゃってね。ちゃんとリハビリして、未来ちゃんのバスケットボール、見に行かないとね」
「おじいちゃんは?」
「やだ、まだ寝ぼけてるのかしらこの子。おじいちゃんは家で待ってるってさっき言ったでしょー?」
「……そっか!」
わけがわからないけれど、未来は全て自分の夢だったんだと頭の中を整理する。
ふと窓の外を見ると、夏に向けて緑を増した木の葉がしっかりと枝につかまっている。
そしてその手前には、黄色とオレンジ色で彩られたガーベラのフラワーアレンジメントが置かれていた。
花言葉は、『究極愛』。
──私が置いたアレンジメント……。あの時のおばあちゃんは肺癌だったって……。
「ねぇ、早くおじいちゃんの所に行こう!? 早く!」
「もう! おばあちゃんを急かさないの!」
好美に注意されながら、未来はウメの身体を起こして家族全員で政明の待つ祖父母の家へ向かった。
「おじいちゃーん、ただいま! あれ? ……おじいちゃーん!」
『不思議で悲しい今日見た夢』
──完──
「……ん……?」
未来は好美に遠くから呼ばれて、目を覚ました。
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ともう一度好美に呼ばれて我に返った。
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「……? 何言ってるの? 夢でも見た? 今日はおばあちゃんが退院するから、迎えに行くって言ったでしょ? 早く準備しなさいよ?」
今まで見ていた風景は夢だったのか……? いやに現実味を帯びていて気持ち悪い夢だ。
未来は明典と好美に連れられて、ウメが入院していた病院に向かった。
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病室の中からは、元気そうなウメの声が返ってきた。
「おばあちゃん……!」
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「どうしたの未来ちゃん?」
「おばあちゃんが死んじゃう夢……見た」
そんな未来を入り口で見て、顔を見合わせる明典と好美。
「すみません、お義母さん」
「いやいや、いいんだよ」
「未来、おばあちゃんは指の骨が折れて入院してたんだろ? そんな縁起でもないこと言うな」
ウメの左手の小指にはギプスがはめられ、太さは2倍に膨らんでいた。
「骨折……?」
「そうだよ、忘れたのかい? ぶつけただけで折れちゃってね。ちゃんとリハビリして、未来ちゃんのバスケットボール、見に行かないとね」
「おじいちゃんは?」
「やだ、まだ寝ぼけてるのかしらこの子。おじいちゃんは家で待ってるってさっき言ったでしょー?」
「……そっか!」
わけがわからないけれど、未来は全て自分の夢だったんだと頭の中を整理する。
ふと窓の外を見ると、夏に向けて緑を増した木の葉がしっかりと枝につかまっている。
そしてその手前には、黄色とオレンジ色で彩られたガーベラのフラワーアレンジメントが置かれていた。
花言葉は、『究極愛』。
──私が置いたアレンジメント……。あの時のおばあちゃんは肺癌だったって……。
「ねぇ、早くおじいちゃんの所に行こう!? 早く!」
「もう! おばあちゃんを急かさないの!」
好美に注意されながら、未来はウメの身体を起こして家族全員で政明の待つ祖父母の家へ向かった。
「おじいちゃーん、ただいま! あれ? ……おじいちゃーん!」
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