憧れはすぐ側に

なめめ

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甘くて醒めない気持ち

29-14

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渉太にとっては初めてのことなので、手順なんて分からない。気になって検索をしたりもしていたけど、さらっただけで結局見ているうちに恥ずかしくなって止めてしまった。

「じゃ、じゃあ…脱がせ合いっこしませんか……?」

律仁さんが目を丸くして、頭を抱え始めたので俺の提案が間違っていたのだろうかと後悔した。

「渉太、それ煽ってるしょ?」

「へぇっ?あ、煽ってなんかないですっ……り、律仁さんが脱がせたいって……」

律仁さんが脱がしたいと言っていたのだから、合わせた方がいいのかと思って提案しただけだったのに、まさかそう捉えられてしまうとは思ず、狼狽える。

律仁さんはそんな渉太を気に留めずに「じゃあ、渉太お願い」と両手を広げて構えてきてはその一言で和んだ空気が一瞬で変わる。

渉太は喉を鳴らして意を決して目の前の視線を気にしながらも、パジャマに手を伸ばし、ひとつひとつ釦を外していく。緊張が指先まで伝わり、釦を外すだけなのに上手く外れない。

そんな俺の緊張が相手に伝わったのか「渉太、ゆっくりでいいから落ち着いて」なんて背中をさすられて漸く全て外すことができた。

開いた上着から見える肌。
裏起毛の柔らかいパジャマに隠れて、隙間から除く割れた腹筋にドキッとする。
そんな魅力的な身体に思わず触りたくなり、律仁さんの胸やお腹をペタペタと触ると、律仁さんはフフっと笑った。

「ごめん、なんか擽ったくて」

そう言いながらもパジャマを自ら剥ぎ取ると、律仁さんの上半身が顕になる。いつかの衝撃的だった雑誌で見たままの厚い胸板に六つに割れた腹筋。渉太の胸をトクトクと高鳴らせた。今からこの身体に抱かれるのかと思い、途端に触れた手が恥ずかしくてすぐさま引っ込めると、思わず俯く。

「俺の身体に見とれた?」
「あ、え……」

照れた俺に気づいたのか、悪戯心に追い討ちをかけるように問いかけられたので、渉太は言葉にならなくて上下に深く頷いた。

「ち、ちゃんと身体鍛えたりしてるんですね……」
「撮影で脱ぐこと多いから週2、3くらいでジムに行ってるよ」
「男としてはやっぱり律仁さんの身体憧れるます……俺、なかなか筋肉つかない体質だし長く続かないから……」

律に憧れて、勿論ジムに通うお金なんてないので自宅に眠っている筋トレグッズが幾つかある。しかし、1ヶ月も経たないうちに断念した。そんな会話をしながらも俺のパジャマの前釦に手をかけてきては、手際よく釦が外されていき、気がついた時には外し終わっていた。


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