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早坂家は大騒ぎ
早坂家は大騒ぎ㊲
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あの後、玄関先で綾瀬くんが「今日は、梨渉さんのご両親に報告しなければならないことがありまして、伺いました」と母親に告げると、炬燵のあったテーブルを片付けて、畳の部屋に家族全員集められた。
父親と母親の前に座布団に正座をして座る梨渉と綾瀬くん。
流されるままに二人の後ろに座ったものの、律仁さんもまさか家族会議に参加することとは思わず戸惑っているのは感じていた。
しかし、客人を一人にする訳にもいかず、かと言って席を外すと切り出す空気でもなく、渉太は静聴するしかなかった。
「俺は構わないよ。まぁ、流石に俺も聞いていい話なのか戸惑ったけどね。それにお父さんと梨渉ちゃんが言い合いになっていたのは、流石に心配になったかな」
渉太の不登校の時も親身になって接してくれていた両親だから梨渉のことも受け入れてくれると思っていた。
綾瀬くんなりに誠意をもって事の経由を話し、梨渉への想いを両親に伝えていたが、戸惑いながらも優しく梨渉に「おめでとう」と受け入れていた母親に対して、父親はそうではなかった。真面目で形式にこだわりがある父親故に「成人にもなって、だらしない男だ」と綾瀬くんを詰りだしたことに激怒した姉と口論が始まっていた。
「でも姉はちゃんと綾瀬くんのこと愛してるんだなって分かったし……。それに……」
口論の中で姉は、懸命に綾瀬くんは誰よりも私を愛してくれていて、真面目で、支えてくれている存在だと先程見せなかった梨渉の綾瀬くんへの愛を感じた。
そんな家族のピりついた空気の中で、綾瀬くんが、畳に額がつく程の深さで頭を下げて誠意をもって梨渉とのことを伝えたことと、母が父を宥めたことでその場は収めることができた。
それに、その後の晩御飯では最初はぎこちなさがあったものの律仁さんが潤滑油になってくれていたのもあってか綾瀬くんと打ち解けていた。
父親の雰囲気から梨渉と彼とのことを全否定しているわけないのだと感じられて渉太も安堵した。その一方で、渉太にとって耳が痛くなる言葉を梨渉の口から耳にしたのも事実だった。
「俺の不登校で姉にも苦しい思いさせていたんだって分かったというか……」
渉太が学校へも行かず部屋に引きこもる日々が続いていた日、梨渉は看護の専門最後の年で就職活動の真っただ中だった。
その中での不安やら辛かったこと、悩みがあったはずだったが、渉太のことにかかりっきりだった両親に相談できなかったと漏らしていた。
「渉太に構ってばかりで、あたしの相談も聞いてくれなかったくせに今更、なによ」と嗚咽ながらに両親に吐いていた時、酷く申し訳なくなり、渉太もその場で謝ることしかできなかった。
「それは、梨渉ちゃんも言い過ぎたって謝っていたし、渉太が気にすることじゃないんじゃないかな」
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流されるままに二人の後ろに座ったものの、律仁さんもまさか家族会議に参加することとは思わず戸惑っているのは感じていた。
しかし、客人を一人にする訳にもいかず、かと言って席を外すと切り出す空気でもなく、渉太は静聴するしかなかった。
「俺は構わないよ。まぁ、流石に俺も聞いていい話なのか戸惑ったけどね。それにお父さんと梨渉ちゃんが言い合いになっていたのは、流石に心配になったかな」
渉太の不登校の時も親身になって接してくれていた両親だから梨渉のことも受け入れてくれると思っていた。
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「でも姉はちゃんと綾瀬くんのこと愛してるんだなって分かったし……。それに……」
口論の中で姉は、懸命に綾瀬くんは誰よりも私を愛してくれていて、真面目で、支えてくれている存在だと先程見せなかった梨渉の綾瀬くんへの愛を感じた。
そんな家族のピりついた空気の中で、綾瀬くんが、畳に額がつく程の深さで頭を下げて誠意をもって梨渉とのことを伝えたことと、母が父を宥めたことでその場は収めることができた。
それに、その後の晩御飯では最初はぎこちなさがあったものの律仁さんが潤滑油になってくれていたのもあってか綾瀬くんと打ち解けていた。
父親の雰囲気から梨渉と彼とのことを全否定しているわけないのだと感じられて渉太も安堵した。その一方で、渉太にとって耳が痛くなる言葉を梨渉の口から耳にしたのも事実だった。
「俺の不登校で姉にも苦しい思いさせていたんだって分かったというか……」
渉太が学校へも行かず部屋に引きこもる日々が続いていた日、梨渉は看護の専門最後の年で就職活動の真っただ中だった。
その中での不安やら辛かったこと、悩みがあったはずだったが、渉太のことにかかりっきりだった両親に相談できなかったと漏らしていた。
「渉太に構ってばかりで、あたしの相談も聞いてくれなかったくせに今更、なによ」と嗚咽ながらに両親に吐いていた時、酷く申し訳なくなり、渉太もその場で謝ることしかできなかった。
「それは、梨渉ちゃんも言い過ぎたって謝っていたし、渉太が気にすることじゃないんじゃないかな」
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