38 / 177
保健室と葵
保健室と葵 6-10
葵がいじめを受けてようが、自分が葵と関わりたいと思ったことの何がいけない…?保身の為に自分の意志まで押し殺して見て見ぬふりをして遠ざけるようなことは、俺の事を救世主とまで言ってくれた葵の笑顔を思い出したら、しようとは思えなかった。
「お前そういうの気にすんの」
感情が昂りそうになるのを拳を強く握ることで堪える。
「気にするも何も亨の為よ」
「俺の為ねぇー」
俺の為と言っておきながら、自分の為なのは先程の発言から見え見えだった。俺の心配なんて微塵もしてないくせに、ついでの様な言葉。葵との決別を羨望するような眼差しと掴まれる手首の圧。
「心配しなくても、大丈夫だよ。俺、そんな弱くねーし」
西田の頭を優しく撫でては慰めてやる。
感情的になるのは、らしくないし、この場をどうにか切り抜けたかった亨にとって下手に西田を刺激をしない為にはこうするのが得策だった。
葵の頭に衝動的に触りたいと思った時と違う表面上だけの行動に、第三者のように冷静な心で見ていた。触れているのはずなのに西田に対して心が擽られるような感情など浮かばない。
しかし、その行動は彼女の怒りを収めたのか少しばかり大人しくなったが「でも……」と言いながら西田は弱気な返事を見せたことで、
何か言いたげな唇に誤魔化すようにキスを落とすと完全に空気を変えた。
主導権を得た亨は、そのまま西田をベッドに押し倒す。
西田を抱きながら抱くのは疑問ばかりで、
縛り付けてくる恋人、機嫌を伺うように適当に相手に応えて、ただの流れの様に肌を重ねてこの関係に何の意味があるのだろうか……。
自分は何をしているんだろう。
こんな恋愛、なにが楽しいんだろうか。
何のためにこんな気怠いことをしている·····?
それよりも葵と話す時間の方が胸が騒いで楽しくて亨にとっては有意義のように感じていた。
「お前そういうの気にすんの」
感情が昂りそうになるのを拳を強く握ることで堪える。
「気にするも何も亨の為よ」
「俺の為ねぇー」
俺の為と言っておきながら、自分の為なのは先程の発言から見え見えだった。俺の心配なんて微塵もしてないくせに、ついでの様な言葉。葵との決別を羨望するような眼差しと掴まれる手首の圧。
「心配しなくても、大丈夫だよ。俺、そんな弱くねーし」
西田の頭を優しく撫でては慰めてやる。
感情的になるのは、らしくないし、この場をどうにか切り抜けたかった亨にとって下手に西田を刺激をしない為にはこうするのが得策だった。
葵の頭に衝動的に触りたいと思った時と違う表面上だけの行動に、第三者のように冷静な心で見ていた。触れているのはずなのに西田に対して心が擽られるような感情など浮かばない。
しかし、その行動は彼女の怒りを収めたのか少しばかり大人しくなったが「でも……」と言いながら西田は弱気な返事を見せたことで、
何か言いたげな唇に誤魔化すようにキスを落とすと完全に空気を変えた。
主導権を得た亨は、そのまま西田をベッドに押し倒す。
西田を抱きながら抱くのは疑問ばかりで、
縛り付けてくる恋人、機嫌を伺うように適当に相手に応えて、ただの流れの様に肌を重ねてこの関係に何の意味があるのだろうか……。
自分は何をしているんだろう。
こんな恋愛、なにが楽しいんだろうか。
何のためにこんな気怠いことをしている·····?
それよりも葵と話す時間の方が胸が騒いで楽しくて亨にとっては有意義のように感じていた。
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー