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僕の転機
僕の転機 8-5
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御礼と称して取付けた約束。亨と初めての食事の後、連絡先を交換することが出来た。
亨が自分のことを名前で呼んでくれること、遊びに誘ってくれたこと、こんな自分でも相手にしてくれることが嬉しい。
今日の放課後のことが夢みたいだった。
亨くんのお勧めのメニューを頼んだものの味なんて緊張で覚えていなかった。だけど、日常で日の目など決して当たらない自分がこうして華やかな亨くんと一緒に食事をしているのが奇跡のようで胸がいっぱいになり、満たされた気持ちになった。
日頃花のことばかり考えている自分でも全く人を拒絶しているわけじゃない。多少なりとも誰かと交わりたいと言う願望はあったのだと気付かされた。
-----------------------------------------
軽い気持ちで連絡すればいい·····。
連絡先を渡されたが自ら連絡する勇気などなくてアドレスと睨めっこをする。
昼休み、葵はスマホを机の下に忍ばせながら亨のトーク画面を開くと文章を打っては送信するか否かでボタンを押しためらっていた。
同じ学校とはいっても学年が違うから毎日会える訳じゃない。
連絡すればいいのだろうが本人はバイトしていると言っていたし忙しいのだろうかと思って自ら送るのに気が引けていた。
押すか否かで迷っていると頭にコツンと何かがあたり、顔を上げる。
「うわぁぁぁぁ」
すると目の前の拳が掌を返しては黒い触覚が伸びた虫のようなものが顔に飛んできて葵は大きく椅子を引くいて仰け反ると、持っていたスマホを落とした。投げつけられたソレは一瞬本物かと見間違える程よく出来た玩具の偽物だった。
「ソレ玩具なんだけど」
葵は膝の上に乗っかったソレを掴んでは黙って机の上に置いた。喫驚した葵を面白がるように正面には江藤。左右には根元と橋下が机を囲うようにして立っている。根元と江藤が面白可笑しく笑う中、橋下においては隣の席に座ってスマホを弄っていた。
教室にいると江藤達がいるので気が抜けない。しかし、保健室毎回行って西田先生に迷惑もかけたくなかった。葵は三人を無視するように立ち上がり、根元の足元に落ちたスマホを拾おうと手を伸ばすと案の定、根元に取られてしまい、それを流すように江藤の手元に渡ってしまった。
亨が自分のことを名前で呼んでくれること、遊びに誘ってくれたこと、こんな自分でも相手にしてくれることが嬉しい。
今日の放課後のことが夢みたいだった。
亨くんのお勧めのメニューを頼んだものの味なんて緊張で覚えていなかった。だけど、日常で日の目など決して当たらない自分がこうして華やかな亨くんと一緒に食事をしているのが奇跡のようで胸がいっぱいになり、満たされた気持ちになった。
日頃花のことばかり考えている自分でも全く人を拒絶しているわけじゃない。多少なりとも誰かと交わりたいと言う願望はあったのだと気付かされた。
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軽い気持ちで連絡すればいい·····。
連絡先を渡されたが自ら連絡する勇気などなくてアドレスと睨めっこをする。
昼休み、葵はスマホを机の下に忍ばせながら亨のトーク画面を開くと文章を打っては送信するか否かでボタンを押しためらっていた。
同じ学校とはいっても学年が違うから毎日会える訳じゃない。
連絡すればいいのだろうが本人はバイトしていると言っていたし忙しいのだろうかと思って自ら送るのに気が引けていた。
押すか否かで迷っていると頭にコツンと何かがあたり、顔を上げる。
「うわぁぁぁぁ」
すると目の前の拳が掌を返しては黒い触覚が伸びた虫のようなものが顔に飛んできて葵は大きく椅子を引くいて仰け反ると、持っていたスマホを落とした。投げつけられたソレは一瞬本物かと見間違える程よく出来た玩具の偽物だった。
「ソレ玩具なんだけど」
葵は膝の上に乗っかったソレを掴んでは黙って机の上に置いた。喫驚した葵を面白がるように正面には江藤。左右には根元と橋下が机を囲うようにして立っている。根元と江藤が面白可笑しく笑う中、橋下においては隣の席に座ってスマホを弄っていた。
教室にいると江藤達がいるので気が抜けない。しかし、保健室毎回行って西田先生に迷惑もかけたくなかった。葵は三人を無視するように立ち上がり、根元の足元に落ちたスマホを拾おうと手を伸ばすと案の定、根元に取られてしまい、それを流すように江藤の手元に渡ってしまった。
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