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第2章
第79話 VS『色欲』のメリス その②
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ダレスがユウトに向ける異常な闘気。
彼の剣は、以前に戦った時の物とは別物――――
(あの時は木刀での決闘だったが……)
今、彼が持ってる剣は巨大な剣。 優雅とも言えるエルフ剣術には似つかわしくない荒々しさと暴力性を秘めている。
要するに野蛮な武器だ。
殺意と敵意は、すなわち狂気。 狂気――――精神に異常をきたす事で、彼の肉体に大きく変化させている。
『健全なる精神は健全なる身体に宿る』
……なんて言葉もあるらしいが、この場合は逆。
異常をきたした精神は、異常なる身体に宿っている。
つまり、精神が肉体を強化させているのだ。
その強化の効果はどれほどか? 次の瞬間、それは明らかになった。
彼の体は筋肉に包まれ、力強い足取りで地面を蹴る。 その踏み込みだけで地面は砕け散り、規格外の超加速でユウトに襲いかかっていく。
さらには、その背後。メリスは後衛として、魔法の力を準備している。
ダレスは、まるで瞬間移動のように間合いを詰めていた。
瞬時に始まる戦闘。
ユウトは、自身の魔法と機敏な身のこなしを駆使して戦闘を展開していく。
ダレスの一撃。 ユウトは盾で受けた。
その直後、異音が響いた。 連戦――――金属的な疲労が重なったユウトの盾に亀裂が走った。
やはり、規格外の剛腕。 盾で受ければ、盾を破壊する一撃。
(二撃目を盾で受けないわけにはいかない)
だが、それは叶わなかった。 次の剣撃――――早すぎる剣技は回避を許さない。
命を守るために盾を犠牲にしなければならなかった。
亀裂の入った盾。それは、ダレスの剛剣を受けた瞬間に砕け落ちた。
「――――ッ!(人間離れした力を出している。 盾を砕くとは――――)」
半壊した盾をダレスに投げつける。 しかし、ダレスは怯まない。
顔面に砕けた金属を投げつけられて、怯まない人間などいるだろうか?
それでもダレスは、ユウトに対して剣を振う。
その一撃は、やはり剛剣。 巨大な剣は振り落とされた。
剣は空気を切り裂き、轟音とともにユウトを貫こうとする。
回避。 だが、避けた先に――――
「くっ! メリスか!」
その目前には、彼女が放った『蒼き炎』
メリスは適切なタイミングを窺い、魔術を放つとユウトの動きを封じにくる。
『蒼き炎』は誘導性の魔法。 後ろに下がっても追いかけて来る。
「――――っ!(前衛のダレスに後衛のメリス。誘導弾の魔法攻撃もあって、まるで複数人を同時に相手にしているようなものだ)」
ダレスの豪快な一撃や素早い動きによって、彼は容易には近づくことができない。
加えて、メリスが攻撃魔法で支援してくる。
(よし! だったら――――)
ユウトは前衛であるダレスを迂回して、後衛……そして本体とも言えるメリスに直接攻撃を行う事を決めた。 そのためにまず――――ユウトは両手を地面に付けた。
『大地の震え』
ダレスとメイスの足場が大きく揺れる。 しかし、ダレスは僅かにバランスを崩した程度。大した効果は望めない。
「――――でも、それで効果は十分だ!」
ユウトは駆け出す。 地面が大きく変動したこと、そこに進路が生まれる。
ダレスの目前まで、彼を飛び越えるには十分な階段が生まれている。
飛翔。
ダレスを飛び越えて、メリスの頭上を取ったユウト。
その光景に呆気にとられるメリス。 彼女は魔導書使いであり、魔導書を手に入れるまで、戦闘経験は少なかった。
「詠唱 我が手に宿る炎の力よ 今こそ力を見せて焼き払え――――『炎剣《イグニスグラディウス》』」
詠唱で強化された炎の剣がメリスに降り注ぐ。
もしも、メリスに戦闘経験が豊富なら、回避する余裕は十分にあるだろう。
しかし、戦闘経験の少ない彼女は、
「きゃぁ!」と悲鳴をあげるしかできなかった。
絶対的な勝機を確信したユウトだったが――――
だが、ユウトの一撃は無効化された。
彼女が身に纏う『蒼き炎』は、攻防一体。
詠唱強化を施して、最大火力になった『炎剣』ですらダメージを与えれない。
着地したユウト。地面を転がり、距離を稼いだ。
迂回してきたダレスが迫ってきているのが見えていたからだ。
「このっ! お、脅かして……惨たらしく倒しなさい、ダレス!」
「――――っ!」と焦りを見せていたユウトだったが、その反面、内面では、
(彼女の魔法 『蒼き炎』は攻撃力よりも防御力が厄介。俺の魔法では貫けないが……)
「だが、コイツ……弱点があるぞ。 明確な弱点が!」
ユウトは反撃のために動いた。
彼の剣は、以前に戦った時の物とは別物――――
(あの時は木刀での決闘だったが……)
今、彼が持ってる剣は巨大な剣。 優雅とも言えるエルフ剣術には似つかわしくない荒々しさと暴力性を秘めている。
要するに野蛮な武器だ。
殺意と敵意は、すなわち狂気。 狂気――――精神に異常をきたす事で、彼の肉体に大きく変化させている。
『健全なる精神は健全なる身体に宿る』
……なんて言葉もあるらしいが、この場合は逆。
異常をきたした精神は、異常なる身体に宿っている。
つまり、精神が肉体を強化させているのだ。
その強化の効果はどれほどか? 次の瞬間、それは明らかになった。
彼の体は筋肉に包まれ、力強い足取りで地面を蹴る。 その踏み込みだけで地面は砕け散り、規格外の超加速でユウトに襲いかかっていく。
さらには、その背後。メリスは後衛として、魔法の力を準備している。
ダレスは、まるで瞬間移動のように間合いを詰めていた。
瞬時に始まる戦闘。
ユウトは、自身の魔法と機敏な身のこなしを駆使して戦闘を展開していく。
ダレスの一撃。 ユウトは盾で受けた。
その直後、異音が響いた。 連戦――――金属的な疲労が重なったユウトの盾に亀裂が走った。
やはり、規格外の剛腕。 盾で受ければ、盾を破壊する一撃。
(二撃目を盾で受けないわけにはいかない)
だが、それは叶わなかった。 次の剣撃――――早すぎる剣技は回避を許さない。
命を守るために盾を犠牲にしなければならなかった。
亀裂の入った盾。それは、ダレスの剛剣を受けた瞬間に砕け落ちた。
「――――ッ!(人間離れした力を出している。 盾を砕くとは――――)」
半壊した盾をダレスに投げつける。 しかし、ダレスは怯まない。
顔面に砕けた金属を投げつけられて、怯まない人間などいるだろうか?
それでもダレスは、ユウトに対して剣を振う。
その一撃は、やはり剛剣。 巨大な剣は振り落とされた。
剣は空気を切り裂き、轟音とともにユウトを貫こうとする。
回避。 だが、避けた先に――――
「くっ! メリスか!」
その目前には、彼女が放った『蒼き炎』
メリスは適切なタイミングを窺い、魔術を放つとユウトの動きを封じにくる。
『蒼き炎』は誘導性の魔法。 後ろに下がっても追いかけて来る。
「――――っ!(前衛のダレスに後衛のメリス。誘導弾の魔法攻撃もあって、まるで複数人を同時に相手にしているようなものだ)」
ダレスの豪快な一撃や素早い動きによって、彼は容易には近づくことができない。
加えて、メリスが攻撃魔法で支援してくる。
(よし! だったら――――)
ユウトは前衛であるダレスを迂回して、後衛……そして本体とも言えるメリスに直接攻撃を行う事を決めた。 そのためにまず――――ユウトは両手を地面に付けた。
『大地の震え』
ダレスとメイスの足場が大きく揺れる。 しかし、ダレスは僅かにバランスを崩した程度。大した効果は望めない。
「――――でも、それで効果は十分だ!」
ユウトは駆け出す。 地面が大きく変動したこと、そこに進路が生まれる。
ダレスの目前まで、彼を飛び越えるには十分な階段が生まれている。
飛翔。
ダレスを飛び越えて、メリスの頭上を取ったユウト。
その光景に呆気にとられるメリス。 彼女は魔導書使いであり、魔導書を手に入れるまで、戦闘経験は少なかった。
「詠唱 我が手に宿る炎の力よ 今こそ力を見せて焼き払え――――『炎剣《イグニスグラディウス》』」
詠唱で強化された炎の剣がメリスに降り注ぐ。
もしも、メリスに戦闘経験が豊富なら、回避する余裕は十分にあるだろう。
しかし、戦闘経験の少ない彼女は、
「きゃぁ!」と悲鳴をあげるしかできなかった。
絶対的な勝機を確信したユウトだったが――――
だが、ユウトの一撃は無効化された。
彼女が身に纏う『蒼き炎』は、攻防一体。
詠唱強化を施して、最大火力になった『炎剣』ですらダメージを与えれない。
着地したユウト。地面を転がり、距離を稼いだ。
迂回してきたダレスが迫ってきているのが見えていたからだ。
「このっ! お、脅かして……惨たらしく倒しなさい、ダレス!」
「――――っ!」と焦りを見せていたユウトだったが、その反面、内面では、
(彼女の魔法 『蒼き炎』は攻撃力よりも防御力が厄介。俺の魔法では貫けないが……)
「だが、コイツ……弱点があるぞ。 明確な弱点が!」
ユウトは反撃のために動いた。
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