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第2章
第92話 半人半鳥セリアとの戦い
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ユウトたち3人がダンジョン攻略を進めている最中、外の様子は――――
武装した男たちに囲まれていた。
この国の正規軍。 そして、中心にはモンド王。そして、息子のルオン王子がいた。
2人の前に膝をつけるて報告する男、
「我が王、確かにダンジョンがありました」
彼は軍を任さられた将軍であった。
「うむ……我が命を狙った賊の残党は、そこに逃げ込んだに違いない。警戒を怠るな。命令と同時に兵を動かさせ」
「はぁ!」と命令を受けた将軍は下がり、兵士に指示を出しに行った。
「流石ですな、父上」とルオン王子?
「うむ、何の事かのう?」
「軍事練習を兼ねた魔物狩り。賊が出現して、王を狙って襲う……軍を動かす理由には相応しい」
無論、自作自演。
魔物狩りに突出して馬を駆けだしさせるモンド王。
護衛も引き剥がされる。事前の命令通りに1人になり、仕込んでいた賊に矢を放たさせた。
しかし、モンド王は、
「フッフッフ……何の事だか」と笑って誤魔化す。
周囲にいるのは、腹心中の腹心。 それでも、全てを簡単には話さない。
「恐ろしい方ですね、父上は……」
ルオン王子は周囲を見渡す。 軍事練習に5000の兵が武装して待機している。
「軍隊を相手にする『暴食』には、敵ながら同情をしますね」
そういうルオン王子も笑っていた。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
一方、内部では――――
闘技場の真ん中、使徒の女性が立っていた。 まだ幼さが残る小柄な女性だ。
使徒と初めて対面するメイヴは緊張を高めている。
「……」と不穏な静寂。 沈黙を破ったのは、使徒の少女だった。
「あの……初めまして。私は、ここの使徒をしているセリアと言います」
ペコリと頭を上げる様子につられて、メイヴも頭を下げる。
「姉さん、油断しないで。少女のように見えて、彼女たちは怪物のソレよ」
「メリス!? しょ、初対面の相手になんて事を言うの!」
「姉さん!」
「えっと……有資格者さまの言う通りですので、気にしませんよ」
「え?」とメイヴの声に反応したように、彼女の――――セリアの姿は変わっていく。
彼女の背中は膨らんだかと思うと、次の瞬間には翼が徐々に、大きく広がった。
その羽は彼女の両手と同化していく。さらに短く尖った爪がに生えてきた。
その姿はハーピー
優雅に空を飛び、美しい美声で人間を誘惑する魔物。
彼女は力強く翼を広げ、空高く――――闘技場の天井付近まで舞い上がっていった。
彼女の羽ばたきの音がダンジョンに響き渡りっていった。
それを見たメイヴは――――
「ユウト、助太刀はいりません。 メリスも……最初は私だけの力で試してみます」
「試してみますって、どうやって?」とユウトは、飛んでいるハーピーであるセリアを見た。
かなりの高度。それも速い速度で旋回している。
魔法剣士であるメイヴならば、攻撃可能なのだろうが……
「破っ!」とメイヴは駆け出したかと思ったら、観客席に向かい――――壁を蹴って天井付近まで駆け上って行った。
「そ、そのまま、逆さになった天井を走っている! どうやっているんだ? あれ!」と唖然とするユウト。
ハーピーであるセリアにとっても予想外の人間だったのだろう。
「きゃ!」と悲鳴をあげて、メイヴに背を向けて逃げていく。
「そりゃ……怖いわな」と呆れるようにユウトは言った。 呆れるほどのメイヴの強さだった。
「この様子なら、メイヴに魔導書で強化する必要はなさそうだな」
「……どうでしょうね。相手は使徒よ。そんなに簡単には――――」
「参りました! ごめんなさい、参りました!」とセリアの声が響いた。
「……」と無言で顔を見合わせるメリスとユウト。
メリスは「相手は使徒よ。負けたと油断させておいて――――」と彼女は最後までいえなかった。
彼女の魔導書が輝き始めたからだ。
そして、それはユウトたちの魔導書だけではなかった。
「父上、魔導書が輝いています。攻め込むのは戦いが終わった今が好機かと……」
外を包囲するモンド王。しかし、本人は空を見上げ続けている。それから────
「将軍を呼べ」
「既に控えております」と王たちのいる天幕へ入ってきた。
「将軍……わかっているな?」
「……無論、既に撤退の準備は済ませています」
「撤退!?」と状況がわからないルオン王子は1人驚く。
「なぜです? なぜ、撤退などと!」
「失礼ながら王子」と将軍は指を空に向けた。
気づけば、ルオン王子以外の全員が空を見上げていた。
まるで天気の様子を窺っているようにも見えたが……
ルオン王子はようやく気づいた。
空から巨大な影が接近してるのを……
武装した男たちに囲まれていた。
この国の正規軍。 そして、中心にはモンド王。そして、息子のルオン王子がいた。
2人の前に膝をつけるて報告する男、
「我が王、確かにダンジョンがありました」
彼は軍を任さられた将軍であった。
「うむ……我が命を狙った賊の残党は、そこに逃げ込んだに違いない。警戒を怠るな。命令と同時に兵を動かさせ」
「はぁ!」と命令を受けた将軍は下がり、兵士に指示を出しに行った。
「流石ですな、父上」とルオン王子?
「うむ、何の事かのう?」
「軍事練習を兼ねた魔物狩り。賊が出現して、王を狙って襲う……軍を動かす理由には相応しい」
無論、自作自演。
魔物狩りに突出して馬を駆けだしさせるモンド王。
護衛も引き剥がされる。事前の命令通りに1人になり、仕込んでいた賊に矢を放たさせた。
しかし、モンド王は、
「フッフッフ……何の事だか」と笑って誤魔化す。
周囲にいるのは、腹心中の腹心。 それでも、全てを簡単には話さない。
「恐ろしい方ですね、父上は……」
ルオン王子は周囲を見渡す。 軍事練習に5000の兵が武装して待機している。
「軍隊を相手にする『暴食』には、敵ながら同情をしますね」
そういうルオン王子も笑っていた。
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一方、内部では――――
闘技場の真ん中、使徒の女性が立っていた。 まだ幼さが残る小柄な女性だ。
使徒と初めて対面するメイヴは緊張を高めている。
「……」と不穏な静寂。 沈黙を破ったのは、使徒の少女だった。
「あの……初めまして。私は、ここの使徒をしているセリアと言います」
ペコリと頭を上げる様子につられて、メイヴも頭を下げる。
「姉さん、油断しないで。少女のように見えて、彼女たちは怪物のソレよ」
「メリス!? しょ、初対面の相手になんて事を言うの!」
「姉さん!」
「えっと……有資格者さまの言う通りですので、気にしませんよ」
「え?」とメイヴの声に反応したように、彼女の――――セリアの姿は変わっていく。
彼女の背中は膨らんだかと思うと、次の瞬間には翼が徐々に、大きく広がった。
その羽は彼女の両手と同化していく。さらに短く尖った爪がに生えてきた。
その姿はハーピー
優雅に空を飛び、美しい美声で人間を誘惑する魔物。
彼女は力強く翼を広げ、空高く――――闘技場の天井付近まで舞い上がっていった。
彼女の羽ばたきの音がダンジョンに響き渡りっていった。
それを見たメイヴは――――
「ユウト、助太刀はいりません。 メリスも……最初は私だけの力で試してみます」
「試してみますって、どうやって?」とユウトは、飛んでいるハーピーであるセリアを見た。
かなりの高度。それも速い速度で旋回している。
魔法剣士であるメイヴならば、攻撃可能なのだろうが……
「破っ!」とメイヴは駆け出したかと思ったら、観客席に向かい――――壁を蹴って天井付近まで駆け上って行った。
「そ、そのまま、逆さになった天井を走っている! どうやっているんだ? あれ!」と唖然とするユウト。
ハーピーであるセリアにとっても予想外の人間だったのだろう。
「きゃ!」と悲鳴をあげて、メイヴに背を向けて逃げていく。
「そりゃ……怖いわな」と呆れるようにユウトは言った。 呆れるほどのメイヴの強さだった。
「この様子なら、メイヴに魔導書で強化する必要はなさそうだな」
「……どうでしょうね。相手は使徒よ。そんなに簡単には――――」
「参りました! ごめんなさい、参りました!」とセリアの声が響いた。
「……」と無言で顔を見合わせるメリスとユウト。
メリスは「相手は使徒よ。負けたと油断させておいて――――」と彼女は最後までいえなかった。
彼女の魔導書が輝き始めたからだ。
そして、それはユウトたちの魔導書だけではなかった。
「父上、魔導書が輝いています。攻め込むのは戦いが終わった今が好機かと……」
外を包囲するモンド王。しかし、本人は空を見上げ続けている。それから────
「将軍を呼べ」
「既に控えております」と王たちのいる天幕へ入ってきた。
「将軍……わかっているな?」
「……無論、既に撤退の準備は済ませています」
「撤退!?」と状況がわからないルオン王子は1人驚く。
「なぜです? なぜ、撤退などと!」
「失礼ながら王子」と将軍は指を空に向けた。
気づけば、ルオン王子以外の全員が空を見上げていた。
まるで天気の様子を窺っているようにも見えたが……
ルオン王子はようやく気づいた。
空から巨大な影が接近してるのを……
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