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第46話『アルネウラ戦』 ※おまけ

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※注意 

 物語の展開、文字数、投稿時間の関係でカットしたアルラウネ戦ですが、おまけ回として投稿することにしました。
(読み飛ばしても物語の進行的には問題ありません)


~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~  

『アルラウネ』

 ボス部屋の扉を開く。 重厚な扉は軋むような音を立てる。

 あるいは───

 侵入者を知らせるために、鉄が擦り合う異音がでるような仕掛けだったのかも知れない。

 その部屋の主は、こちらを待ち構えていた。

 この階層のボスは『アルラウネ』───植物系モンスターだ。

 女性的なフォルムを持つ植物。 ただし、その女性部分は巨人である。

 ならば、アルラウネを簡単に説明するならば─── 青々しい植物で形成された女性巨人─── となるだろう。

 その背中には触手のように自由に動く枝が何本もある。

 やがて、足元───根の部分が地面に亀裂を生み、地上に姿を見せた。

 枝のように俺に向けられている巨人の武器である。

 そして───

「あああああああああああああAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
!!!」

 咆哮による威圧。 雄たけびだけで、空気を激しく揺さぶる。

 バチバチと服や髪に空気が当たる感触がある。

「というわけで、こちらが目的のボス、アルラウネだぜ! こいつを倒したら、チャンネル登録、高評価の方をよろしく頼むぞ!」

『いやいや、軽っ! そしてボス怖っ!』

『変に女性ぽいのがホラー』

『コイツから新鮮な野菜が採取できるってマ!?!?』

「そうだな。確かに怖い見た目だけど、採取できる食材は、地上で取れる高級野菜と同じくらいだ……安全に美味しい野菜を供給してくれる農家さんに感謝だな!」

 命を賭けて美味しい野菜を採取するなら、お金を出して美味しい野菜を購入した方が良いに決まってる。

 ただし、俺みたいに命を賭ける事が収益になる配信者は除いての話だ。

 そんな事を考えているとアルラウネが攻撃を開始してきた。

 枝と根。 それを巨大な鞭のように撓《しな》らせてくる。

「まるで津波だな……」

 互いに接触し、弾き合いながら、それでも俺に向かって来る物量攻撃。

 俺が避けた後には破壊の痕跡。 地面を抉《えぐ》りながら進む攻撃は、無防備に受ければ俺だって無事にはすまないだろう。

「最近、俺の配信を参考にボス狩りをしてる配信者も増えてきたから、アドバイスが1つ───うかつに近づくな」

『ふむふむ?』

『なぜなぜ? どうして?』

『いるのかよ、参考にしている奴ら』

 やっぱり、コメントを見る限り、他のダンジョン配信者も多くみているようだ。
 
 ボスの攻略動画は需要があるけど、数が少ないからな。

「アルラウネは自分を中心に花粉をばら撒いてる。ここからでも光の加減で見えると思うけど……」

『うげ、花粉症なんだよな。俺』

『おのれ! こいつ、杉モンスターかよ!』 

『許さまじき、花粉』

 おっと、花粉症の方々が怒り狂ってらっしゃるぜ。

「あの花粉に触れたら、状態異常のオンパレードだ。 毒、睡眠、麻痺、混乱、暗闇、魅了、石化……」

『ち、近づけねぇ!』

『花粉のレベルが違った』

『戦士タイプだと詰む? やっぱり魔法必須?』

「おっ! 良い質問だ。魔法が使えなくても簡単な対策があるぞ」

 俺は、収納空間から松明を取り出した。 火をつけて───

「とりゃ!」と投擲。 

 炎がアルラウネに近づいていくと─── 一瞬でアルラウネは業火に包まれた。

『はぁ! 何やったの!』

『えぇ! 全身があんなに激しく燃えてる』

『何か、引火したのか?』

「あぁ、花粉……要するに細かい粒子だ。それを大量にばら撒いてる所に火を近づけると……?」

『粉塵爆破だ!』

「はい、ご名答。これだけで簡単に花粉を封じる事ができるんだぜ」

『……っていうか、松明の投擲だけで倒せない?』

『このまま焼け死にそうな勢いなんですが?』

『あっ! 野菜が焼き野菜になってしまう!』

「あぁ、それは大丈夫だぜ。 よく見ておきな」

『炎の勢いが弱まっていってる?』

 コメント言う通りだ。 最初は天井まで到達していた炎の勢いは無くなり、鎮火していった。

「コイツ、アルラウネは体内に大量の水分を溜めている。サボテンとかアロエと同じだな。だから、植物系モンスターでも珍しい炎耐性持ちなんだぜ」

 燃やされた怒りだろうか? アルラウネは、俺に向かって───

「あああああああああああああああAAAAAAAAAAAA!!!!!!」

 ───再び咆哮。 怒りの雄たけびと共に、枝と根の物量攻撃を俺に放ってくる。

「ふん! せいっ! おりゃ!」と拳を振るって、アルラウネの攻撃を捌きながら、前に─── 前に── 前に─── 

 前進。

 ちなみに俺は、アルネウラの攻撃を捌くだけではなく、ついでに手刀を振るっていた。

 俺がアルラウネの目前にたどり着いた頃には、枝と根のほとんどが伐採されていたりした。

 「あああぁぁ? うぅ! うううううぅぅぅぅ!」と、咆哮が悲しそうになっているのは気のせいだろうか?

 まぁ、トドメをさしてやろう。 俺は飛び上がると、その顔面に拳を振った。
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