VTuberでもできるダンジョン配信!

チョーカ-

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第98話 トップゲーマーのコーチをしよう その3

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 大橋コンボさんのコーチをすることになったので、俺もゲーム配信を始めてみる。

 ソフトの名前は─── 

 『大喝采7』

 ───国内外問わず、大人気格闘技ゲームだ。

「なるほど、むずかしいなぁ」と俺は関心していた。

 相手との読み合いから発生する一瞬の判断能力。 さらに精密なコマンド入力。

「ここら辺がゲームの勝ち負けを分けるポイントって感じだけど、どうなの?」

 俺は視聴者に質問すると─── 

『大体、あってる』    
 
『後はフレームとか、ダイアとか専門的になるので......』
 
「あれ? 俺の視聴者ってゲームに詳しいの? もしかして」

 当たり前かもしれないが、俺の配信需要は、ダンジョン配信が1番高い。

 もし、俺が需要を無視して本格的なゲーム配信をしたらどうなるだろうか?

 たぶん、チャンネル解除など離れる視聴者が出てくるかもしれない。

 だから、この配信はメンバーシップ限定配信(月500円を払ってくれた視聴者だけが見れる秘密の配信......ってやつだ)でやっている。

 あっ! メンバーシップ始めました。 登録お願いします!

「なるほど、意外とゲーマーが多いなぁ。それじゃ、ここからメンバー限定の作戦会議をしたいけど......ぶっちゃけ、ダンジョン配信をしていてゲームって強くなるものなの?」

 『わからん!』

『前例がない。マジ前代未聞!』

『可能性はないわけじゃないさ』

「ふ~ん そうなのか」とコメントを読んでいくと、詳しいゲーマーが見に来ているみたいだ。 

 けど、違和感がある。 

 指示厨って言うの? トッププレイヤーであるはずの大橋コンボに対して指導をするようなコメントが流れてくる。

『現にコンボの動きは良くなっている』

『面で捉えていた動きが、三次元的な動きを意識している』

『認知能力の拡張が成功している。 読み合いの精度が異常に上がっている』

 え? これは良くない事なんじゃ? なんか専門的な指示コメが加速している。 

 メンバーシップは有料なので、内容を外部に漏らさないというルールがある。 

 ......外部に漏れないとは言え、このコメントの流れは止めないといけない。 そう思っていたけど───

『コクトーさん! 衣笠さん! KAN長! コメントにプロがいるやん!』

 え? 俺でも知ってる名前だけど...... 確かに、コメントしてる名前はそうなってる。けど......本物か?

『本物やん、SNSでも言及してる!』

「えぇ......これ、有料配信なんだけ......大丈夫かな?」

 そもそも、なんで俺の配信(しかも有料配信)にプロゲーマーが集結しているんだ?

 「と、とりあえず、作戦会議をしていこうか?」

 ~~~ ~~~  ~~~ ~~~  ~~~ ~~~  ~~~ ~~~  ~~~ ~~~  ~~~ ~~~ 

 5日目 

「実際にやってみると、こうか?」
 
 ダンジョンで亜人系モンスターを相手に、格闘技ゲームの動きを再現してみた。

 今回もオークが相手だ。 

「えっと、しゃがみ強キックが速いから、こんな感じか?」   

 足払いでオークを倒す。 慌てたオークが立ち上がろうとする間に後ろに下がって距離をとり───

「ここで飛び蹴り。めくり攻撃で選択を強制させて───」

 こういうのをセットプレイって言うんだろ? 勉強してきた。

「ここから掌打で壁まで吹き飛ばして───最大火力のコンボを再現するっと!」

 む、難しい。 もう一度やれって言われると失敗するぞ。

 再現してみたらわかるけど......ゲームのキャラって強いだなぁ!

「こんな感じだけど、どうだ?」

「再現度がすごいっス! 俺もこれができるように頑張らないといけないスね!」

 大橋コンボさんは高テンションで、モンスターに向かっていく。

「本当にこれで良いのか? これで、ゲームがうまくなるのか?」

 わからん! いや、マジで!

 そんな時だった。 俺が配信用に張っている結界を破って侵入してくる者がいた。

 何者だ? 俺の配信に乱入してくる迷惑系集団『魔人』の連中か!?

  だが、出てきた人間は見たことがある顔だった。 日本人ではない。

 俺が反応するよりも早く大橋コンボさんが驚いたように声をあげる。 

「アッシュ選手!? なぜ、ダンジョンに!」

 大橋コンボ選手がライバルとして対策をしている本人がそこに立っていた。
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