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第9話
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しおりを挟む「あッ、ぁ、ッ――!」
窄まりの表面を軽くこすられただけだというのに、待ちわびた刺激に官能がはじける。
じゅわりと蜜があふれる感覚にすら腰がふるえて、仁瑶は恭悦に涙をこぼした。
白蜜と愛液とではしたないほどに濡れている秘処を見つめ、翠玲が甘い声で微笑う。
「くちづけだけでこんなにも気持ち良くなってくださって、小玲は嬉しいです。仁瑶様、もっと感じてくださいませ」
翠玲は仁瑶の両脚を持ちあげると、ゆっくりとその間に顔を沈めた。
「しゃおれ、っ、ンッ〰〰」
制止する間もなく花芯を舐められ、仁瑶は喉を引き攣らせる。
翠玲はいかにも美味しそうに仁瑶の昂りにしゃぶりつき、亀頭のふくらみを舌でなぞった。
「はぁッ、ぁ、あっ、ん、っ……」
くちゅくちゅと淫猥な音が響く。
灯りは消したというのに、かわりのように牀榻を包む月光が憎たらしい。
翠玲の桃花のくちびるが白蜜で汚れた花芯に吸いつき、夢中になって舐めているのを目の当たりにして、仁瑶は快感と羞恥にふるえた。
「かわいい私の仁瑶様。あなたの肌も、蜜も、どこもかしこも甘くて、……小玲は酔ってしまいそうです」
「んく……っ、ぅん……、ゃ、や、しゃおれぇ……っ」
「きっとこの世のどこを探しても、あなたほど甘い花紗はいらっしゃらないでしょうね」
言って、翠玲は吐精を促すように花芯を扱く。
口淫による刺激で容易く張りつめた昂りは、頭を振った仁瑶の抵抗も虚しく、強く先端を吸われた瞬間達してしまった。
「っ、ひ、ぁ……」
花芯からあふれた白蜜を、翠玲は躊躇いなく嚥下する。
最後の一滴まで搾り取るように吸われ、褒めるように舌で舐められると、腰がびくびくと痙攣した。
浅い息をくり返し、身を蝕む快感の余韻に浸っていると、白蜜を味わった翠玲の舌が双珠のふくらみを舐めはじめる。
落ち着く間もなく与えられる甘美な責め苦に、仁瑶は怯えた声で喘いだ。
「ま、っ……まって、小玲、ッ」
せめて呼吸が整うまで待ってほしい。
そう言いたいのに、ふるえるくちびるからこぼれるのは言葉にならない嬌声ばかりだ。
仁瑶は眉宇を寄せ、淫悦と羞恥に瞳を濡らす。その姿はさながら慈雨にうたれてふるえる木蓮の花びらのようで、見る者の情を掻きたてずにはいられない。翠玲も例外ではなく、恋しい番の媚態に嘆息を漏らした。
触れた場所からとろけるような愛撫を施しつつ、翠玲は甘やかすように「仁瑶様」と囁く。
「大丈夫ですよ。なんの怖いこともありません。小玲にすべてまかせて」
「ひ、ッ――」
熱く湿ったくちびるが、待ち焦がれて泣いていた花蕾にくちづける。
途端、仁瑶は呼気を引き攣らせ、仰け反って啼いた。
ひくひくとふるえる花蕾の表面を舌で舐められ、くちびるでやわく食まれると脳髄が痺れるほどの喜悦が押し寄せてくる。
とじていた窄まりは翠玲の舌を従順に受け入れ、その刺激に歓喜してさらに蜜をこぼした。官能に爛れた媚肉が媚びるように収縮し、翠玲の舌に吸いつくのをとめられない。
「っ、ぁ、っあ……」
「ん、ん、……仁瑶様、かわいい」
ちゅぷちゅぷと媚肉を味わいながら、翠玲が甘やかな眼差しを向けてくる。
仁瑶は身をよじり、恥ずかしさと多幸感とに苛まれながら達した。
吐き出す精もないのに腰がひくつき、媚肉が翠玲の舌をきつく締めつけてしまう。
翠玲は嬉しそうに喉を鳴らすと、褒めるように仁瑶の蕾を舐めとかした。そうして、これ以上ないほど濡れそぼっていたはずの花蕾が、とろけてしまうのではないかと思うほどほころんでいく。
「はあ、ッぁ、んくぅ……っ」
媚肉が切ないほど収縮し、腹の奥のうずきが強くなる。仁瑶だけの番に早く抱かれたいと、本能が哭いていた。
「しゃおれ……っ、も、ぉ、っおくが、さびしい……っ」
自分でも信じられないほどいやらしい声でねだる。
見せつけるようにひらききった脚の間では、秘蕾が誘うようにくぷくぷと蜜を漏らしていた。
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