鳳花春閨伝―死に戻りの皇帝は四人の妃に愛される―

鮎川アキ

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第4話

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 噎せ返るほどに甘い匂いが肺腑をくすぐり、頭の芯が痺れていく。
「あなたを私のものにしてあげましょうね」
 熱を孕んだ声音に、鼓膜から犯されていくようだ。
 雨嫻は紗琰に求められるまま帯を解き、下穿きを脱がせた。露わになった素肌からいっそう濃艶な肌香はだかがあふれ、達したはずの自身が再び硬くなるのを感じる。
 やわらかな蕾はすでに濡れており、なんの抵抗もなく先端のまるみを受け入れていく。
「ぁ、っンぅ……」
 火傷しそうなほど熱い花襞がゆっくりとめくれ、花蜜を垂らしながら雄蕊を頬張っていく様はひどく淫らで、頭がどうかなってしまいそうだった。
 たまらず背を仰け反らせれば、紗琰のくちびるが喉笛の薄い皮膚を甘嚙みしてくる。痛みと快感と、どちらに苛まれているのかわからないうちに、濡れた粘膜は屹立をつけ根まで吞み込んでしまった。
「ひぁッ、ぁ、ッんく……っ」
「阿嫻、……ほら、ぜんぶ入りましたよ」
「っ、っ――!」
 挑発するようになかを締めつけられ、雨嫻は声にならない声で喘ぐ。緩やかに腰を動かされ、制止とも催促とも取れる動きで紗琰を抱きすくめた。そうして肩口に顔をうずめて啼けば、褒めるように頭を撫でられる。
「阿嫻の好きなように動いていいですからね。あなたが気持ち良くなるところを、私に見せて」
「ぁ、あ、っ紗琰さま、ぁ」
 金眼がとろけるような眼差しを向けてきて、視線が絡んだだけで下腹部が痺れた。
(わたしは天陽なのに、……っ)
 三つの性種のうち、天陽は謂わば支配者の性。対する范君と花紗は従属の性であり、それは古往今来変わることはない。
 さりながら、鳳花だけはその理から外れるのではないかと雨嫻は思った。
 鳳花は花紗種であって花紗種ではない。まさしく鳳凰のごとき花なのだ。どれほど優れていようと、真実鳳花を支配できる天陽などいないに違いない。鳳花と番う者は誰一人例外なく、その身に胤を捧げる胡蝶となるしかないのだ。
「っ、ぅあ、ん、あ……ッ」
 衣擦れの音に、徐々に肌がぶつかる淫猥な音がまじっていく。それに合わせるようにして、紗琰の喉から嬌声があがった。
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