婚約者の妹に階段から突き落とされました。婚約破棄しますけど問題ありませんよね。

十条沙良

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婚約者の妹に階段から突き落とされました。婚約破棄しますけど問題ありませんよね。


私はローズ・トレニア。
この国の聖女を致しております。

ある日の夜会の事です。
階段を降りようと右足を一歩踏み出した時、私の後ろにいた誰かに背中を突き落とされました。身体がグラリと宙に浮き、右足は空をさまよい、階段を転げ落ちました。

「 痛たたたた。」
いくら聖女でも痛いものは痛いんです。
夜会でしたのでドレスにハイヒールを履いてるっていうのも、よくなかったですね。

私が階段の上の方を下から見上げると婚約者のゴードン殿下が、殿下の妹のサーシャに駆け寄って聞いていました。
「 大丈夫?ケガは無い?」
( イヤイヤ、ケガしてるのはこっちでしょー!)

「 うん、ローズが勝手に転んだのよ。」
サーシャは、いつも息を吐くように嘘をつきました。
サーシャはこの国のお姫様なのにどうしてこんな子に育ったの?って思うくらいに、ねたみや
そねみや嫌みの感情で一杯だったと思います。

私の聖女の力が気に入ら無いのか、嫌がらせやくだらない邪魔をして来ました。

サーシャには人の気持ちを思いやる心というか、優しさが欠けていたみたいです。

私は婚約者のゴードン殿下を好きで婚約者になったのではありません。

私には聖女の力がありました。
この国では聖女と王子が結婚するのが、昔からのしきたりだからです。

それでも私は、サーシャから意地悪されるたびに婚約者のゴードン殿下に相談しました。

いちおう彼は私の婚約者ですもの。

長い将来のために、サーシャ様にも私から歩み寄りました。

まぁ、それがますます彼女をつけ上がらせたのかもしれません。

「 嘘を言わないで下さい。あなたが私の背中を押して突き落としましたよね。」
サーシャの全身から、まがまがしいドス黒いオーラがたちのぼっているから。はっきりとくっきりと見えますから。


「 お前、調子に乗るなよ!
僕の可愛いサーシャがそんな事するはずが無いんだよ。
嘘つきの意地悪女め。
いつもサーシャを毛嫌いして悪口ばっかり言うくせに。
もう我慢出来ない。お前は嘘つきだ。
この婚約は破棄させてもらう。
大勢の人達の前で妹を侮辱したお前は国外追放だ。出て行け。
2度と顔を見せるな。」

ゴードン殿下は口からツバを飛ばして、大きな目をひん剥いて私に怒鳴り散らした。

せっかくのきれいな顔が台無しになってる。
美しい外見をしているけど、内面がもう外に出ているみたい。

( 彼は私の言う事を1度も聞こうとしなかったな。)

なんだかバカバカしくなってしまった。

ここまでの間に治療魔法で身体は治せましたけど、私も我慢の限界だから城を出ました。


精霊達に頼んで今までの真実を国民の目の前に映してもらいました。

私が歩くと後ろには国民の列が出来ました。

祖国には魔獣が侵入して、山は崩れ噴火して地面は燃え、水はニガヨモギの味になりました。

私は国民達を結界で守り、それぞれが行きたいところまで送り届けました。

これが私の復讐ですって?
いいえ、私は復讐なんてしてません。
全て神さまの言う通りなんですもの。


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