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王子様に婚約破棄されましたが、ごめんなさい私知ってたので驚きません。
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「 セレナ・グレン。
今日を限りにお前との婚約を破棄させてもらう。」
私は婚約者のスティーブ王子に婚約を破棄されました。
しかも今日は春の芽吹きを祝うパーティの日です。
国中の名だたる貴族達が大勢いる席で、私は王子に恥をかかされています。
この国の聖女になった日から、王子の婚約者になりました。
そして毎日国を守るために、命がけで仕事をしています。
聖女の仕事だけでも大変なのに、お妃教育まで始まりました。
私には自分の好きに使える自由などありませんでした。
なのになのに、婚約者のスティーブ王子に婚約を破棄されています。
なぜなのかは、わかっています。
実は、スティーブ王子は最近出会った街の娼館のマリアにゾッコンなのです。
毎日毎日通いつめ、とうとう王宮の中に館を建てて招いてしまいました。
まだ私にバレて無いと思ってるみたいです。
せめて、せめて本当の事を言ってくれたらなぁ、少しは可愛げがあるんだけどなぁって思った私は、
「 理由をお聞かせ下さい。
もしかして、他に好きな人でも出来ましたか?」
と、優しく聞いてあげました。
ね、ね、優しくない?
「 いや、天に誓って、それだけは無い。
婚約破棄の理由は、お前が本当は聖女の力も無いくせに、人の能力を奪って、聖女を名乗っているとわかったからだ。」
へえー、何言ってるのか意味わかん無いんですけど。
はい、はい、デタラメ出たー。
でも、あれー、私言ってなかったっけかなぁ?
私は子供の頃から人の頭の上に光が見えました。
それに、人の周りにいるご先祖様や守護霊様や天使様達が見えるんです。
もちろんオーラなんかも見えてるよ。
だから人が何を考えてるか、だいたいの事は分かるの。
良からぬ事を考えてる人を見抜くなんて楽勝、楽勝。
簡単なのよ。変な気を放ってるしね。
自分の力だけでこのくらいまでわかるのに、さらに精霊様達が教えてくれる。
これはね、もうしようがない。
うん、もう知りたくも無い事までお知らせが来るんです。
そう、聖女ですからね。
国中のだいたいの事は知らないといけないものね。
でも、自分を愛して無い人と暮らすのは、この上無い苦痛だという事を私は知ってます。
子供の頃から身に染みて、わかってます。
聖女の能力があったせいで王子様の婚約者になってしまったけど、愛されて無いのに結婚するなんて、そんなバカな事はしません。
あ、王子と話の途中だったわ。
そうよ、王子から婚約破棄してくれて良かったんだわ。
そうよ、全て上手くいっているかもしれない。
「 わかりました。この国を出て行きます。」
私は祖国を後にしました。
もちろん国民の皆様には全てをお知らせしました。
私の後ろには国民の行列が続いた。
私達の周りには結界を張り巡らしてあるから平気だけど、祖国には魔獣が侵入しました。
山は噴火して、水はニガヨモギの味になって飲めない。
この世とは思えない地獄の光景が広がっている。
私達は隣国に移り住み、そこをこの世の天国にする事を誓いました。
今日を限りにお前との婚約を破棄させてもらう。」
私は婚約者のスティーブ王子に婚約を破棄されました。
しかも今日は春の芽吹きを祝うパーティの日です。
国中の名だたる貴族達が大勢いる席で、私は王子に恥をかかされています。
この国の聖女になった日から、王子の婚約者になりました。
そして毎日国を守るために、命がけで仕事をしています。
聖女の仕事だけでも大変なのに、お妃教育まで始まりました。
私には自分の好きに使える自由などありませんでした。
なのになのに、婚約者のスティーブ王子に婚約を破棄されています。
なぜなのかは、わかっています。
実は、スティーブ王子は最近出会った街の娼館のマリアにゾッコンなのです。
毎日毎日通いつめ、とうとう王宮の中に館を建てて招いてしまいました。
まだ私にバレて無いと思ってるみたいです。
せめて、せめて本当の事を言ってくれたらなぁ、少しは可愛げがあるんだけどなぁって思った私は、
「 理由をお聞かせ下さい。
もしかして、他に好きな人でも出来ましたか?」
と、優しく聞いてあげました。
ね、ね、優しくない?
「 いや、天に誓って、それだけは無い。
婚約破棄の理由は、お前が本当は聖女の力も無いくせに、人の能力を奪って、聖女を名乗っているとわかったからだ。」
へえー、何言ってるのか意味わかん無いんですけど。
はい、はい、デタラメ出たー。
でも、あれー、私言ってなかったっけかなぁ?
私は子供の頃から人の頭の上に光が見えました。
それに、人の周りにいるご先祖様や守護霊様や天使様達が見えるんです。
もちろんオーラなんかも見えてるよ。
だから人が何を考えてるか、だいたいの事は分かるの。
良からぬ事を考えてる人を見抜くなんて楽勝、楽勝。
簡単なのよ。変な気を放ってるしね。
自分の力だけでこのくらいまでわかるのに、さらに精霊様達が教えてくれる。
これはね、もうしようがない。
うん、もう知りたくも無い事までお知らせが来るんです。
そう、聖女ですからね。
国中のだいたいの事は知らないといけないものね。
でも、自分を愛して無い人と暮らすのは、この上無い苦痛だという事を私は知ってます。
子供の頃から身に染みて、わかってます。
聖女の能力があったせいで王子様の婚約者になってしまったけど、愛されて無いのに結婚するなんて、そんなバカな事はしません。
あ、王子と話の途中だったわ。
そうよ、王子から婚約破棄してくれて良かったんだわ。
そうよ、全て上手くいっているかもしれない。
「 わかりました。この国を出て行きます。」
私は祖国を後にしました。
もちろん国民の皆様には全てをお知らせしました。
私の後ろには国民の行列が続いた。
私達の周りには結界を張り巡らしてあるから平気だけど、祖国には魔獣が侵入しました。
山は噴火して、水はニガヨモギの味になって飲めない。
この世とは思えない地獄の光景が広がっている。
私達は隣国に移り住み、そこをこの世の天国にする事を誓いました。
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