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おばぁちゃん、認知症なんじゃ?
しおりを挟む祖母の家に着き、 落ち着いたところで、祖母がぽつり、ぽつりと今日家に帰る道がわからなくなるまでの経緯を話し始めた。
ばぁちゃん「ばぁちゃんね、ちゃんと西晴多のバス停 で降りたの。だけど、気づいたら家の方向じゃなくて晴多駅のほうに歩いていってたんだよ。」
西晴多、というのは、祖母の家の最寄りバス停だ。西晴多から祖母の家までは、私の足で歩いて5分、足の悪い祖母の足では、歩いて 15分くらいで帰り着く。
しかし、やはりおかしい。だって西晴多から祖母の家に向かう道と、西晴多から晴多駅に向かう道は、 まったくの逆方向だ。
私(これは、もしかしてばぁちゃん、見当識障害なんじゃないの?)
?見当識障害・・・認知症の症状のうちのひとつ。自分のいる場所がどこだか分からなくなったりする。
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