陰陽ノ花〜現代陰陽師奇譚〜

第四集 弐ノ巻

禁術

  告白から一週間。告白してすぐの頃は、四家の次期当主がうざいくらい紫苑にアプローチしていたが、それも無くなった。(紫苑に対して憧れの女性を見るような視線は送っていた。)







紫苑(一体、なんだったの？諦めたのかしら。)


清秋｢紫苑。」

「お前が四家の次期当主に告白された理由が分かったぞ。｣


紫苑｢え？｣


　清秋｢あのな、やはりあいつらは何者かによって操られていた。｣


紫苑｢誰か操っていたかは分からないの？｣


　清秋｢　それはまだ分からない。四家の次期当主には、人の心を操る札が貼られていた。｣


紫苑｢え...？!そんな？!あれは禁術よ？いったい誰が...｣


　清秋｢　今、調べているところだ。それとな、紫苑。あいつらはお前を何とも思ってなかった訳じゃないぞ。｣


紫苑｢どうゆう事...？｣


　清秋｢　あいつらは、お前に憧れていた。つまり、アイドルを見るような目でお前を見てたんだよ。それを好意に変えられたんだ。｣
(あいつらの目を見てれば自然と解る事だぞ。どれだけ鈍いんだ。紫苑は...)