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*弐ー②
第四集:野望
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清秋「不殺討敵、急急如律令。」
増輝「ぐっ...!」
増輝はなんとか十二将神の攻撃を防ぐが、また多量の霊力を消費したようで、立っているのがやっとの状態のようだ。が、増輝は再び霊力回復の札を破くと、再度それを飲み込んだ。
紫苑(あの人のまた霊力が...仕方ない。"あれ"を使うしか...)
清秋「一つ、問いたい事が有る。」
増輝「何だ?」
清秋「 東京分家の双子に霊力強化の札を渡したり、雷虎を操ったり、傍系四家の次期当主に人心を操る札を貼ったのも、魂替えの祭を行ったのも...全てあんたの仕業なのか。」
増輝「そうだ。私がやった。」
清秋「 やっぱりそうかよ。霊力強化の札の辺りからあんたが犯人だろうと思っていたさ。禁術の封印を解けるのは、強い霊力を持った本家の人間だけなんだからな。だけど、証拠が無いから確証が持てなかった。」
清秋「でも、本人があっさりと自白したからな。それが何よりの証拠だろうよ。何故、こんな事をした?」
増輝「禁術を使ったのは、霊力を強化させる為だ。」
清秋「何故、霊力を強化させる必要があった?あんたは元々霊力が強いだろう。」
増輝「体制を変える為だ。今の一族の体制では、権限が強いのは現当主,先代当主と姫,次期当主のみだからな。」
紫苑「癒良。」
癒良「なんや?」
紫苑は癒良の耳元に自身の口を寄せた。
癒良「////!?」
そして....
紫苑『太極創成の術をやろう。』
小声でそう呟いた。
癒良『なんで太極創成を今やるんや?』
紫苑『あの人の心は、完全に陰の気に染まってる。でも、人間の心は本来は陰と陽の気が混ざりあってるもの。だから、太極の気をあの人に向ければ、あの人の心を本来の状態に戻せるから殺さずに決着をつける事ができると思って。』
癒良『なるほどな。』
癒良は紫苑の手を握り、紫苑と背中合わせになった。
紫苑・癒良「「男の気,陽、女の気,陰。この二つ合わさりて太極となす...太極創成。」」
二人の気が合わさり、大きな光の玉が現れた。そして、その光の玉は徐々に形を成していき、やがて光で出来た太極図が浮かび上がった。紫苑と癒良はそれを増輝の胸めがけてぶつける。が...。
増輝「太極創成だと...?!そんな馬鹿な...」
増輝はそれを寸でのところで防いだ。
紫苑(私が太極創成できるのがバレた上にあの技が効いてないとなると...最終手段を使うしかないわ。)
紫苑は金行符を取り出すと、その札からナイフを作り出した。そしてそれで自身の腕を切りつける。
紫苑「っ、!」
癒良「紫苑...?!なにしてんねん?!」
そして、自分の腕から流れ出す血を指に取ると、その血で自分胸元に五芒星を描き始めた。
紫苑「安倍晴明の末裔,陰陽師・安倍 紫苑の名において、我が身に封ぜられし天狐の玉を解放す。解!」
紫苑がそう呟くと、眩くも優しい光が発せられた。
増輝「ぐっ...!」
増輝はなんとか十二将神の攻撃を防ぐが、また多量の霊力を消費したようで、立っているのがやっとの状態のようだ。が、増輝は再び霊力回復の札を破くと、再度それを飲み込んだ。
紫苑(あの人のまた霊力が...仕方ない。"あれ"を使うしか...)
清秋「一つ、問いたい事が有る。」
増輝「何だ?」
清秋「 東京分家の双子に霊力強化の札を渡したり、雷虎を操ったり、傍系四家の次期当主に人心を操る札を貼ったのも、魂替えの祭を行ったのも...全てあんたの仕業なのか。」
増輝「そうだ。私がやった。」
清秋「 やっぱりそうかよ。霊力強化の札の辺りからあんたが犯人だろうと思っていたさ。禁術の封印を解けるのは、強い霊力を持った本家の人間だけなんだからな。だけど、証拠が無いから確証が持てなかった。」
清秋「でも、本人があっさりと自白したからな。それが何よりの証拠だろうよ。何故、こんな事をした?」
増輝「禁術を使ったのは、霊力を強化させる為だ。」
清秋「何故、霊力を強化させる必要があった?あんたは元々霊力が強いだろう。」
増輝「体制を変える為だ。今の一族の体制では、権限が強いのは現当主,先代当主と姫,次期当主のみだからな。」
紫苑「癒良。」
癒良「なんや?」
紫苑は癒良の耳元に自身の口を寄せた。
癒良「////!?」
そして....
紫苑『太極創成の術をやろう。』
小声でそう呟いた。
癒良『なんで太極創成を今やるんや?』
紫苑『あの人の心は、完全に陰の気に染まってる。でも、人間の心は本来は陰と陽の気が混ざりあってるもの。だから、太極の気をあの人に向ければ、あの人の心を本来の状態に戻せるから殺さずに決着をつける事ができると思って。』
癒良『なるほどな。』
癒良は紫苑の手を握り、紫苑と背中合わせになった。
紫苑・癒良「「男の気,陽、女の気,陰。この二つ合わさりて太極となす...太極創成。」」
二人の気が合わさり、大きな光の玉が現れた。そして、その光の玉は徐々に形を成していき、やがて光で出来た太極図が浮かび上がった。紫苑と癒良はそれを増輝の胸めがけてぶつける。が...。
増輝「太極創成だと...?!そんな馬鹿な...」
増輝はそれを寸でのところで防いだ。
紫苑(私が太極創成できるのがバレた上にあの技が効いてないとなると...最終手段を使うしかないわ。)
紫苑は金行符を取り出すと、その札からナイフを作り出した。そしてそれで自身の腕を切りつける。
紫苑「っ、!」
癒良「紫苑...?!なにしてんねん?!」
そして、自分の腕から流れ出す血を指に取ると、その血で自分胸元に五芒星を描き始めた。
紫苑「安倍晴明の末裔,陰陽師・安倍 紫苑の名において、我が身に封ぜられし天狐の玉を解放す。解!」
紫苑がそう呟くと、眩くも優しい光が発せられた。
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