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*弐ー②
第四集:野望
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*光留視点*
倒れかけてしまってからは、ずっと結界の中から自分の娘の様子を見ていた。
紫苑は、元々強かった。親の欲目ではなく、一家をまとめる当主として冷静に見ても、紫苑はとても強い。だが、前に比べると紫苑は格段に強くなっていた。 攻撃と防御の間に出来る隙が無くなっていたのだ。
しばらく戦況を見ていると、土御門の現当主の力が回復し、結界が壊れたのが見えた。そして、再び結界が壊れた音が部屋中に響き渡った。
光留(やっと崇徳上皇の流星の尾のまわりの結界が壊れたのか...)
正明「木気の精に命ず。己が根で彼の者を拘束せよ。」
増輝「金気をもって木気を滅す。金剋木。」
正明「土気の精に命ず。己が身を固くし彼の者の足を拘束せよ。」
増輝「水気をもって土気を制す。水剋土。」
光留(水気...?何故、水気なんだ?)
しばらく土御門家の当主とお義父さんの闘いの様子を見ていた。すると...
光留(なるほど。そうゆう事か。)
お義父さんの足元の動きを封じていた固い土が、お義父さんの発した強力な水気によって崩れ去った。
光留(だが...水気を使って土気を崩す為にはかなり強力な霊力が必要だ。)
思った通り、多量の霊力が削られたお義父さんは息を切らしてその場に立っていた。
正明「式神招来。」
正明「雷狼。あの人に貴方の雷を落としてさしあげなさい。」
雷狼が吠えると、お義父さんに向かって雷が落とされた。だが...
お義父さんはそれを簡単に防いでしまった。
増輝「菅公雷。」
光留(菅公...?!)
お義父さんは菅公の雷を使って攻撃していた。だが、連続で霊力を多量に消費し過ぎてしまった為、菅公の雷を最後まで操る事はできなかったようだ。しかし、安心したのもつかの間....
お義父さんは懐から取り出した札を破いてそれを飲み込んだ。すると...
光留(お義父さんの霊力が...回復した...?!)
清秋「あの符...東京分家の双子の霊力を引き上げた札と同じ系統の物か...?!」
さすがの光留も動揺したその時...全員の耳に清秋の言霊が響いた。
光留(あれは....!)
そして、すべての言霊を唱え終えた清秋の手には、大刀が握られていた。
光留(紫の鞘、金の五芒星...あれは本家の当主が当主に就任した時に受け継ぐという武式か...?!)
清秋は武式の刀をその手に握ると、刀でお義父さんを攻撃した。
増輝「剣筋が鈍いな。」
お義父さんは軽々と清秋の剣を避ける。その様は華麗で、とても70歳を越してるとは思えない。お義父さんは剣を避けながら何かを呟いた。
倒れかけてしまってからは、ずっと結界の中から自分の娘の様子を見ていた。
紫苑は、元々強かった。親の欲目ではなく、一家をまとめる当主として冷静に見ても、紫苑はとても強い。だが、前に比べると紫苑は格段に強くなっていた。 攻撃と防御の間に出来る隙が無くなっていたのだ。
しばらく戦況を見ていると、土御門の現当主の力が回復し、結界が壊れたのが見えた。そして、再び結界が壊れた音が部屋中に響き渡った。
光留(やっと崇徳上皇の流星の尾のまわりの結界が壊れたのか...)
正明「木気の精に命ず。己が根で彼の者を拘束せよ。」
増輝「金気をもって木気を滅す。金剋木。」
正明「土気の精に命ず。己が身を固くし彼の者の足を拘束せよ。」
増輝「水気をもって土気を制す。水剋土。」
光留(水気...?何故、水気なんだ?)
しばらく土御門家の当主とお義父さんの闘いの様子を見ていた。すると...
光留(なるほど。そうゆう事か。)
お義父さんの足元の動きを封じていた固い土が、お義父さんの発した強力な水気によって崩れ去った。
光留(だが...水気を使って土気を崩す為にはかなり強力な霊力が必要だ。)
思った通り、多量の霊力が削られたお義父さんは息を切らしてその場に立っていた。
正明「式神招来。」
正明「雷狼。あの人に貴方の雷を落としてさしあげなさい。」
雷狼が吠えると、お義父さんに向かって雷が落とされた。だが...
お義父さんはそれを簡単に防いでしまった。
増輝「菅公雷。」
光留(菅公...?!)
お義父さんは菅公の雷を使って攻撃していた。だが、連続で霊力を多量に消費し過ぎてしまった為、菅公の雷を最後まで操る事はできなかったようだ。しかし、安心したのもつかの間....
お義父さんは懐から取り出した札を破いてそれを飲み込んだ。すると...
光留(お義父さんの霊力が...回復した...?!)
清秋「あの符...東京分家の双子の霊力を引き上げた札と同じ系統の物か...?!」
さすがの光留も動揺したその時...全員の耳に清秋の言霊が響いた。
光留(あれは....!)
そして、すべての言霊を唱え終えた清秋の手には、大刀が握られていた。
光留(紫の鞘、金の五芒星...あれは本家の当主が当主に就任した時に受け継ぐという武式か...?!)
清秋は武式の刀をその手に握ると、刀でお義父さんを攻撃した。
増輝「剣筋が鈍いな。」
お義父さんは軽々と清秋の剣を避ける。その様は華麗で、とても70歳を越してるとは思えない。お義父さんは剣を避けながら何かを呟いた。
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