【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

文字の大きさ
15 / 188

第15話 収納魔法を覚えよう《後編》

しおりを挟む
「ほんと? やったー! よーし、次は凍結フリーズね」


 リーネは気を良くして次の契約に入る。


「我が名はリーネ。我はこの魔法を求める者なり。悠久の知恵よ、その威光を持ちて我に大いなる冷気の力を与えよ。その冷気は立ち向かう者を凍てつかせ、愚か者を裁くだろう」


 またも眩い光がリーネを包む。その光はやがて7色に輝き幻想的な光となった。これまた初めて見るんだけど、もしかしてこれは100万人に1人と言われるSランクの親和性ではないだろうか?


「こ、この子は天才なの!? 虹色なんて、10年職員やって初めてよ! 素晴らしいわ!」


 職員のおばちゃん驚いて腰を抜かしてるぅー。うん、まぁ強化ブーストでズルしたなんて絶対言えないな……。


「やった! これも成功よ! なんか凄いキラキラした光出てたけど私もしかして凄い!?」

「うん、凄いよ! 虹色なんて、あるんだね!」


 僕たちは興奮して両手を挙げてバンザイする。具体的にどうなるかは知らないけど、きっと凄いことになるに違いない。


「次はルウの番だね! ガンバだよ!」

「うん!」


 収納魔法の魔導書を受け取り、僕も魔法陣へと向かった。そしてこっそり強化ブーストを小声で3回重ねがけする。


「我が名はルウ。この魔法を求めるものなり。悠久の知恵よ、その恵みをもちて我のための小さな世界を与えよ。その世界は倉庫となり、宝の眠る場所とならん」


 文言を読み終えると僕の周りを光が包む。よし、成功だ!

 色は…。に、虹色!?

 揺らめく光が7つの色を彩り魔法陣の中を漂う。中から見ると本当に幻想的で、夢の世界にいるようだった。


「な、なんなのあなた達は! 収納魔法の虹色なんて例がないわ!」


 おばちゃんが大声で叫ぶ。やり過ぎ?

 リーネの時点でやらかしてるんだから今更だよね。やるなら徹底的にやらないと。

 僕は無視して次の契約に入る。


「我が名はルウ。この魔法を求めるものなり。悠久の知恵よ、その恵みを持ちて我に生命を育む水を与えよ。その水は渇きを癒し、汝の生命を守る神威しんいの水とならん」


 するとまたも僕の周りを光が包んだ。あれ?

 あ、読み間違えてる! 

「神威」じゃなくて「優しき」だ!

 単語が少し似ているから間違えてしまったみたいだ。

 でも成功してるし、問題ナシだね。そして包む光はまたも虹色となる。うん、強化ブーストかかってるからね。おばちゃんもなんかもう言葉にならないのか何も言わないね。静かだからいいけど。


「よし、2つとも成功だ! よっしゃー!」

「おめでとー!」


 僕たちは手を取り合ってジャンプして喜びを表現する。おばちゃんはまだ動かない。


「あの、手続きお願いします」

「はっ! あ、ああ、そうね…」


 おばちゃんは気を取り直して立ち上がり、証書に覚えた魔法と光の色を書いてハンコを押す。


「じゃ、じゃあこれを登録受け付けに持っていきなさい」


 僕たちは証書を受け取り閲覧室を出た。登録受け付けは1階にあるので階段を降りて最初に受け付けをした所の横にある登録受け付けへ証書と会員証を提出する。

 これは会員がどんな魔法を持っているか把握するためで、基本的には守秘義務がある。で、必要な魔法に応じて人材を紹介するという形をとるのだ。

 そんで、何故か受け付けのお姉さんが慌てて証書を持ってどこかへ走って行った。

 そして待つことしばし。お姉さんが走って戻って来ると、僕たちに新しい会員証を渡す。


「おめでとう、2人ともランクがCになったわよ」

「え? いきなり飛びすぎじゃないですか?」


 Cランクとなると魔道士として1人前だ。駆け出しの魔道士が居ていいランクじゃないと思うんだけど。


「あのね、収納魔法を使える時点でDは最低限保証されるの。あなた達はSとAという有り得ない親和性を持っていたからそうなるの。それに他にもSランクの親和性があったから」

「え、実力が伴ってないんだけど…」


 Cランクって魔力最低ライン200って聞いたんだけどな。目安でレベル20~30くらいだそうだ。半分もないんだけど。

 ちなみにこのランクが上がると実力の証明だけでなく仕事の求人への応募の際に有利になったり、魔道士ギルド内での優遇措置があったりする。お金を借りる際の信用にもなるそうだ。


「でもこれはギルドマスターが承認したから。とにかくおめでとう」

「あ、ありがとうございます」


 どこか釈然としないものはあったが、とりあえず会員証を受け取り、ランクアップに素直に喜ぶのだった。

 2人も収納魔法が使えるなんて、なんて贅沢なパーティなんだろうか。これできっと収入も増える!

しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ

天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。 ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。 そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。 よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。 そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。 こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~

夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。 雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。 女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。 異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。 調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。 そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。 ※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。 ※サブタイトル追加しました。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

処理中です...