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第129話 《リーネの視点》お買い物
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「今は特にいないかなぁ。でもみんないい人たちだし、ここに来て良かったって思ってるよ。それに少し思うことがあるんだ。私は確かにアマラを憎んでた。でも私の命を助けたのもあいつなんだよね。実際に村を滅ぼしたのはドレカヴァクだから」
そう答えるとルカは少し視線を落とした。確かに村を直接滅ぼしたのはドレカヴァクであって、アマラじゃない。ただあの村を選んだのはきっとアマラだと思う。
「そういえばなんでアマラはルカを助けたんだ?」
うん、それは簡単な話だと思う。ということはドレカヴァクと一緒にいるとき、既に見限っていたのかもしれない。だからあんなに素早く逃走したのだろう。
「生贄にするためじゃない? ほら、クリフォトの種って生贄集めていたじゃない」
「そっか、じゃあどのみち私は殺されてたってことじゃない。やっぱりあいつは許せないわね」
ミラの一言にルカは目を細め、口をへの字にする。ただそこまで強い怒りではないみたいかな。
「まぁ、今生きてるんだしいいじゃない。冒険者生活も慣れてきたでしょ?」
「うん、おかげさまでね。そのへんはサルヴァンとルウに感謝かな」
うんまぁ、誘ったのはルカに魔導の才能があったからなんだけどね。
「ねぇ、今でもアマラを殺したいほど憎んでる?」
「どうかな? 少なくとも大嫌いなのは間違いないけどね。そりゃ最初の頃は全部あいつのせいにして憎んでたけどさ、サルヴァンとルウの話聞いていたら悪いの全部ドレカヴァクじゃん、てなっちゃったから」
サルヴァンとルウが上手く話てくれたのが良かったみたい。でもそれならもう仇はとったわけだし、ルカも前に進めると嬉しいな。
「まぁ、確かにそうだね。でももうドレカヴァクは滅んだはずだよね」
「それがね……。ドレカヴァクを生み出す要因になった男がいたのよね。まぁ、別人だからどうでもいいっちゃあ、どうでもいいんだけどさ」
「え、そんなのいたんだ」
それ、初耳なんだけど。ルードもルウもそういう大事な情報はちゃんと共有してよね!
「ああ、あのドレクってやつね。私はドレカヴァクを直接見たわけじゃないからよくわからないけど、あいつの写し身の悪魔がドレカヴァクだったのよね」
「写し身の悪魔? なんだそれは」
「さぁ? その説明は全くされなかったからわからないわ。クリフォトの実から悪魔が生まれるらしいんだけど、何か関係あるのかもしれないわね」
ミラは両手の手の平を上に向け、ため息混じりに首を振った。
それにしてもクリフォトの実か。なんかもう色々共有されていない情報多くない?
これはもう帰ったら情報のすり合わせをきっちりしておかないとだね。
「それ、ルウはどの程度把握している?」
「相手に喋らせた話だけど、知っている範囲は私と同じはずよ。ルウならもっと深いところまで想像しているかもだけど」
「うん、ドレクって人ベラベラ喋ってくれたけど、仲間に叩かれて止められてたね。その隙に一発喰らわせたけど」
ルカが話しながらクスリと笑う。そうしているうちにケーキも届き、私たちはケーキを食べながらまた恋バナに華を咲かせたのだった。
その後は軽くお昼ご飯を食べ、街へショッピングに出かけた。湾岸都市から近いだけあって輸入ものの化粧品なんかを取り扱っているお店もある。
「あ、白粉だ。結構いい値段するよね」
ルカが目をつけたのは舶来品の白粉だ。国内では作っていない代物で、貴族御用達の美白用品なんだよね。なお、陳列商品は全てサンプルで、ガラスケースに収められており触ることは出来ない。盗難防止のためだ。値段や注意書きも一緒に書かれており、欲しい場合は店員に声をかけてレジで購入することになる。収納魔法があるから仕方ないよね。
「待って、注意書き見てよこれ」
「え? なになに……。この製品には鉛が含まれているため鉛中毒を引き起こす危険があります。使用した際に体調の異変を感じた場合は必ずランクB以上の解毒魔法か解毒薬を使用してください?」
ミラに促されルカが注意書きを読み上げる。材料に含まれる鉛が身体に悪いみたい。
ランクBの解毒薬って結構高いんだよね。相場は銀貨15枚だ。この白粉が1個銀貨60枚だから実質銀貨75枚だけど、解毒薬1回で済まなかったらもっとかかるのか。解毒薬なんてルウに頼めば幾らでも作ってくれるとは思うけど……。
「え、なんか怖くない?」
「そうだね。ルウならランクSの解毒薬とか作れそうだけど、怒られそう」
美貌の為に身体を壊すのは本末転倒だとか言われそう。それならいっそルウに作って貰うのもありかもしれない。ヘタイロスが商会を立ち上げた際に売り出す商品になるし、今度頼んでみよう。
「ならルウに頼んでみるよ。新商品にできるかもしれないし」
「確かにルウなら作れそうだな。なるほど、美白効果か。ルウの作る神水には美肌効果があるが、違うものなのか?」
アレサも化粧には興味津々だ。剣の修行ばっかりだけど、やっぱりアレサも女の子なんだねぇ、って安心するよ。
「多分違うんじゃない? 美肌効果は肌をつるつるにしたり潤いを与えるけど、美白効果は白く見せるものだから」
「なるほど、それなら頼んでみるのはありだな。しかしなんだかんだでルウに頼りっぱなしな気がしないでもないな」
「いーのいーの。商品になるって言えば喜んで作るわよ」
イタズラっぽい笑を浮かべミラが私を見る。はいはい、私が頼むんだよね。わかっていますとも。
せっかくだしサンプルに、と私はこの白粉を1つ購入することを決めたのだった。後は頬紅と口紅もね。そして少しでも綺麗になった自分を見せられたらいいな、なんて思いながら店員に声をかける。
今度二人になれる時間に使ってみよう。
そう答えるとルカは少し視線を落とした。確かに村を直接滅ぼしたのはドレカヴァクであって、アマラじゃない。ただあの村を選んだのはきっとアマラだと思う。
「そういえばなんでアマラはルカを助けたんだ?」
うん、それは簡単な話だと思う。ということはドレカヴァクと一緒にいるとき、既に見限っていたのかもしれない。だからあんなに素早く逃走したのだろう。
「生贄にするためじゃない? ほら、クリフォトの種って生贄集めていたじゃない」
「そっか、じゃあどのみち私は殺されてたってことじゃない。やっぱりあいつは許せないわね」
ミラの一言にルカは目を細め、口をへの字にする。ただそこまで強い怒りではないみたいかな。
「まぁ、今生きてるんだしいいじゃない。冒険者生活も慣れてきたでしょ?」
「うん、おかげさまでね。そのへんはサルヴァンとルウに感謝かな」
うんまぁ、誘ったのはルカに魔導の才能があったからなんだけどね。
「ねぇ、今でもアマラを殺したいほど憎んでる?」
「どうかな? 少なくとも大嫌いなのは間違いないけどね。そりゃ最初の頃は全部あいつのせいにして憎んでたけどさ、サルヴァンとルウの話聞いていたら悪いの全部ドレカヴァクじゃん、てなっちゃったから」
サルヴァンとルウが上手く話てくれたのが良かったみたい。でもそれならもう仇はとったわけだし、ルカも前に進めると嬉しいな。
「まぁ、確かにそうだね。でももうドレカヴァクは滅んだはずだよね」
「それがね……。ドレカヴァクを生み出す要因になった男がいたのよね。まぁ、別人だからどうでもいいっちゃあ、どうでもいいんだけどさ」
「え、そんなのいたんだ」
それ、初耳なんだけど。ルードもルウもそういう大事な情報はちゃんと共有してよね!
「ああ、あのドレクってやつね。私はドレカヴァクを直接見たわけじゃないからよくわからないけど、あいつの写し身の悪魔がドレカヴァクだったのよね」
「写し身の悪魔? なんだそれは」
「さぁ? その説明は全くされなかったからわからないわ。クリフォトの実から悪魔が生まれるらしいんだけど、何か関係あるのかもしれないわね」
ミラは両手の手の平を上に向け、ため息混じりに首を振った。
それにしてもクリフォトの実か。なんかもう色々共有されていない情報多くない?
これはもう帰ったら情報のすり合わせをきっちりしておかないとだね。
「それ、ルウはどの程度把握している?」
「相手に喋らせた話だけど、知っている範囲は私と同じはずよ。ルウならもっと深いところまで想像しているかもだけど」
「うん、ドレクって人ベラベラ喋ってくれたけど、仲間に叩かれて止められてたね。その隙に一発喰らわせたけど」
ルカが話しながらクスリと笑う。そうしているうちにケーキも届き、私たちはケーキを食べながらまた恋バナに華を咲かせたのだった。
その後は軽くお昼ご飯を食べ、街へショッピングに出かけた。湾岸都市から近いだけあって輸入ものの化粧品なんかを取り扱っているお店もある。
「あ、白粉だ。結構いい値段するよね」
ルカが目をつけたのは舶来品の白粉だ。国内では作っていない代物で、貴族御用達の美白用品なんだよね。なお、陳列商品は全てサンプルで、ガラスケースに収められており触ることは出来ない。盗難防止のためだ。値段や注意書きも一緒に書かれており、欲しい場合は店員に声をかけてレジで購入することになる。収納魔法があるから仕方ないよね。
「待って、注意書き見てよこれ」
「え? なになに……。この製品には鉛が含まれているため鉛中毒を引き起こす危険があります。使用した際に体調の異変を感じた場合は必ずランクB以上の解毒魔法か解毒薬を使用してください?」
ミラに促されルカが注意書きを読み上げる。材料に含まれる鉛が身体に悪いみたい。
ランクBの解毒薬って結構高いんだよね。相場は銀貨15枚だ。この白粉が1個銀貨60枚だから実質銀貨75枚だけど、解毒薬1回で済まなかったらもっとかかるのか。解毒薬なんてルウに頼めば幾らでも作ってくれるとは思うけど……。
「え、なんか怖くない?」
「そうだね。ルウならランクSの解毒薬とか作れそうだけど、怒られそう」
美貌の為に身体を壊すのは本末転倒だとか言われそう。それならいっそルウに作って貰うのもありかもしれない。ヘタイロスが商会を立ち上げた際に売り出す商品になるし、今度頼んでみよう。
「ならルウに頼んでみるよ。新商品にできるかもしれないし」
「確かにルウなら作れそうだな。なるほど、美白効果か。ルウの作る神水には美肌効果があるが、違うものなのか?」
アレサも化粧には興味津々だ。剣の修行ばっかりだけど、やっぱりアレサも女の子なんだねぇ、って安心するよ。
「多分違うんじゃない? 美肌効果は肌をつるつるにしたり潤いを与えるけど、美白効果は白く見せるものだから」
「なるほど、それなら頼んでみるのはありだな。しかしなんだかんだでルウに頼りっぱなしな気がしないでもないな」
「いーのいーの。商品になるって言えば喜んで作るわよ」
イタズラっぽい笑を浮かべミラが私を見る。はいはい、私が頼むんだよね。わかっていますとも。
せっかくだしサンプルに、と私はこの白粉を1つ購入することを決めたのだった。後は頬紅と口紅もね。そして少しでも綺麗になった自分を見せられたらいいな、なんて思いながら店員に声をかける。
今度二人になれる時間に使ってみよう。
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