転生貴族のスローライフ

マツユキ

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僕のこれからの方向性が、少し定まった所で問題の魔物をどうするか、話し合いをする事に

解決策としては2つ挙げられる

1つは、元凶である魔物を始末する事

もう1つは、魔法で瘴気を浄化する事

僕の意見としては、魔物を始末する事はしたくない。それを正直に言うと

「儂も賛成ですな。これだけの瘴気を、被害が広がらぬように己に留める。こんな事の出来る魔物を、始末するのは心苦しい」

「そうですね。始末する事は簡単ですが、今回に限っては、その選択肢は私にもありません」

「だが、そうなると浄化しか方法は無い訳だが…今、魔法の発動は出来そうか?」

ダノバスが2人に問いかけた。すると、2人は一瞬にして顔を曇らせる

「…言い訳の様で癪だが、瘴気が濃すぎるせいで体内の魔力が乱れている。この状態では、正常に魔法を発動させるのは…難しいだろう」

「私も同じです」

2人が魔法の発動は難しいとなれば、一体誰が浄化の魔法を発動できるのか。もしかして、始末するしかないと言われたりしたら、どうすればいいのだろうか

悪い事ばかりを考えていると、ダノバスが名案とばかりに言った

「俺も無理だし、ここはマリス様に頑張ってもらうしかねぇな!一番ピンピンしてるの、マリス様だしな」

「え!?ぼ、僕が魔法を上手く発動出来ないの、知ってるだろう!?」

「ん?んー…なら、今の体内魔力がどんな状態か、目を閉じてじっくりと感じてみな」

ダノバスにそう言われて、戸惑いながら言われた通りにやってみる事に。するとどうだろう。今まで感じた事の無い魔力の流れを感じる事が出来たのだ

「…これは、どうなってるんだ…」

「どうでしたか?」

「バルス…僕の、僕の魔力が安定?してる様に感じるんだ」

そう。今まで、不安定に乱れていた魔力が、安定して体内を巡っていたのだ

「ふむ…これも、瘴気が見えたり瘴気の影響を受けていない事に、何か関係しているのだろう。それは、後で考えるとして、安定しているのなら何の問題も無く魔法が発動出来ると言う事。早速、取り掛かりましょう!」


それから、僕の情か魔法の訓練が始まった

魔物をいつまでも苦しい状態のままにはしておきたくないから、超特急で

結局待ってもらう事になるんだけど、今まで魔法をまともに使った事が無いから、そこは許して欲しいと思う


特訓を始めて一時間。頑張った方だと思う

僕は、覚えたての浄化魔法を魔物に対し、発動した

「『浄化』」

僕が唱えると、一瞬瘴気の動きが乱れる。そして、発動した魔法は魔物に吸い込まれるように、浸透して行き輝きを増していく

ドロドロとした瘴気は、透き通っていき大地へと帰っていく

魔物に纏わりついていた瘴気は、拡散するように消えていった

「せ、成功したの?」

「大成功ですよ!」

バルスがとても嬉しそうに言った

瘴気が消えて、魔物の姿が露わになる

「…これは」

バハトが唖然として呟いた

現代言うと、虎の様な風貌をした大きな魔物で、真っ白な体毛に虎の様な黒い縞模様がある、とても美しい魔物だった

「綺麗な魔物だね…」

始めてみる美しい魔物に見惚れていると、魔物の異変に気付く。瘴気を浄化したのに、未だに苦しそうにしていたのだ

「…何処か、怪我をしているのかも。バハト、もう魔法は使えそう?」

「魔法は問題なく使えますぞ。しかし、魔物にとなると…」

どう言う事だろうか?もしかして、魔物に魔法を使いたくないとか?いや、バハトに限ってそんな事を思うはずもない

「…どうしたの?」

「何処か、怪我をしているのかもしれません。ですが、我々人間が使う回復魔法は、魔物には効かないのです」

「え!?どうして!?」

「魔物と人間じゃ、からの構造も魔力の流れもまったく違うんだ。人間が使う回復魔法系統の魔法は、人間用に開発された魔法であって、魔物用に開発されていないって事だ」

「それに、我々人間よりも遥かに体内魔力が多いのが、魔物や魔族。体内を流れる魔力の密度が濃いければ濃い程、難しくなるのです」

「じゃぁ、どうする事も出来ないのか…」

瘴気は浄化出来たけれど、完全に助けてあげられない事に、深く落ち込んでしまう

「いや、手はありますぞ?」

「え?」

何時もの優しい笑みを浮かべて、バハトが言った
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