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大地は僕を中心に輝きを増し、大陸全土へと広がって行く。浄化魔法は効果があったらしく、少しずつ大地が色づき始めていた
「何と…」
バルトの唖然とした呟きは、集中していた僕の耳には届かなかった
どの位の時間だっただろうか。長くもあり短くも感じる時間が経った。浄化が大陸全土にいきわたり、魔法が効力を失った事が分かった僕は目を開ける
やった。成功だ。そう思った時だった
――――――――ゴゴゴゴゴオォォォォ…
大地が唸りを上げ、揺れ始めた
「何!?」
「な、何だ…!」
「キャッ…!」
大きな揺れに耐えきれず、みんな地面に尻餅をついてしまう
揺れは段々と大きくなっていき、このままでは地面が割れるのではないかと思う程の揺れだった
長い間揺れた後、揺れは段々と小さくなっていき、静けさを取り戻していく
「お、終わったか…?」
「いったい何が起こったと言うのだ…」
もしかして僕が浄化魔法をかけたからかもしれないと思い、慌てて魔力探知したけれど、どうやら違うみたいだ
何故なら、絡みつくようにして大陸中に巡っていた、禍々しい魔力は跡形もなく消滅していたのだから
ならば、この現象は一体何なのか
「浄化魔法は上手く作用してくれたみたい。禍々しい魔力はもう巡っていないから」
「ならば、一体…」
バルトが考え込む様に目を瞑った時、ずっと静かだった白虎が
『――――目覚めたか』
ずっと同じ方向を見つめながら、ポツリとそう言った
「目覚めた…?…っ!まさか、守護神が目覚めたの!?」
『あぁ、間違いない』
白虎は僕の目を見て
『どうやら主を呼んでいる様だ。目覚めたばかりで、まだ力が完全ではないのだろう』
「…僕を?って白虎、守護神の声が聞こえるの?」
『あの方が、我に話しかけて来るのだ。場所は分かっている。早めに向かう方が良いだろう』
「そ、そうか…」
進展が早くて、何が何やら理解が追い付いていないけれど、白虎の言う通り本当に守護神が目覚めたのだとしたら、この地に住み着く以上、一度挨拶はしておくべきだと思う
「では、場所を知っている白虎殿に案内して頂き、守護神様に会いに行くとしましょうか」
「そうね。ここに住む以上は、挨拶はしておかないと。こうなる以前は美しい場所だったなら、きっと良い方に違いないわ!」
ウキウキとしているカリナ
「ですよね!私もそう思っていました!」
ミーニャも興奮しているのか、どこか鼻息が荒いように感じる
「善は急げ、じゃな。早速出発しよう」
バハトの合図で、みんな迅速に動き出す。ものの数分で準備を終え、あっという間に出発する事になった
白虎が言うには、ここから南東に行った所に、守護神がいるらしい。拠点からそう離れていない場所だったから、凄く驚いた
こんなに近い場所で、眠っていたなんて思わなかったからね。あ、近いと言っても数十キロは離れているんだけど
「と言う事は、あの小さな山の事かもしれないな」
コリンが言うには、大陸の調査をしていた時に、一ヶ所だけ小さな山になった場所があったらしいのだ
『その場所で間違いない』
迷いなく歩みを進める白虎
暫く歩き進めていて、気づいた事がある。進めば進む程、地面が、大地が違って見えるのだ
どこか潤っている様な、そんな些細な違いだったけれど、確かにそう感じる
そして、それは間違いでは無かった様で、所々薄らと緑が芽生え始めていた
「これは…!どうやら、白虎殿の言う通りだったようですね」
『む?我は嘘は申さんぞ?』
「いえ、疑っていたわけではないのですが…正直、信じ切れていませんでした」
『それは仕方のない事だ。人間には馴染の無い事だろうからな。それに、あの方が眠りについたのは数千年前の事。それを皮切りに、神獣と呼ばれる種は次々と眠りについたのだ。知らないのも無理はない』
「眠りについた…って、もしかしてその神獣も目覚めるって事は…」
『十分にありうる事だな』
「わぁお…」
これは大騒ぎになるだろうな。おとぎ話でしかなかった存在が、眠りから目覚め存在を現すんだもの
まぁ、もしそうなればの話なんだけどね
『もうすぐだ』
「何と…」
バルトの唖然とした呟きは、集中していた僕の耳には届かなかった
どの位の時間だっただろうか。長くもあり短くも感じる時間が経った。浄化が大陸全土にいきわたり、魔法が効力を失った事が分かった僕は目を開ける
やった。成功だ。そう思った時だった
――――――――ゴゴゴゴゴオォォォォ…
大地が唸りを上げ、揺れ始めた
「何!?」
「な、何だ…!」
「キャッ…!」
大きな揺れに耐えきれず、みんな地面に尻餅をついてしまう
揺れは段々と大きくなっていき、このままでは地面が割れるのではないかと思う程の揺れだった
長い間揺れた後、揺れは段々と小さくなっていき、静けさを取り戻していく
「お、終わったか…?」
「いったい何が起こったと言うのだ…」
もしかして僕が浄化魔法をかけたからかもしれないと思い、慌てて魔力探知したけれど、どうやら違うみたいだ
何故なら、絡みつくようにして大陸中に巡っていた、禍々しい魔力は跡形もなく消滅していたのだから
ならば、この現象は一体何なのか
「浄化魔法は上手く作用してくれたみたい。禍々しい魔力はもう巡っていないから」
「ならば、一体…」
バルトが考え込む様に目を瞑った時、ずっと静かだった白虎が
『――――目覚めたか』
ずっと同じ方向を見つめながら、ポツリとそう言った
「目覚めた…?…っ!まさか、守護神が目覚めたの!?」
『あぁ、間違いない』
白虎は僕の目を見て
『どうやら主を呼んでいる様だ。目覚めたばかりで、まだ力が完全ではないのだろう』
「…僕を?って白虎、守護神の声が聞こえるの?」
『あの方が、我に話しかけて来るのだ。場所は分かっている。早めに向かう方が良いだろう』
「そ、そうか…」
進展が早くて、何が何やら理解が追い付いていないけれど、白虎の言う通り本当に守護神が目覚めたのだとしたら、この地に住み着く以上、一度挨拶はしておくべきだと思う
「では、場所を知っている白虎殿に案内して頂き、守護神様に会いに行くとしましょうか」
「そうね。ここに住む以上は、挨拶はしておかないと。こうなる以前は美しい場所だったなら、きっと良い方に違いないわ!」
ウキウキとしているカリナ
「ですよね!私もそう思っていました!」
ミーニャも興奮しているのか、どこか鼻息が荒いように感じる
「善は急げ、じゃな。早速出発しよう」
バハトの合図で、みんな迅速に動き出す。ものの数分で準備を終え、あっという間に出発する事になった
白虎が言うには、ここから南東に行った所に、守護神がいるらしい。拠点からそう離れていない場所だったから、凄く驚いた
こんなに近い場所で、眠っていたなんて思わなかったからね。あ、近いと言っても数十キロは離れているんだけど
「と言う事は、あの小さな山の事かもしれないな」
コリンが言うには、大陸の調査をしていた時に、一ヶ所だけ小さな山になった場所があったらしいのだ
『その場所で間違いない』
迷いなく歩みを進める白虎
暫く歩き進めていて、気づいた事がある。進めば進む程、地面が、大地が違って見えるのだ
どこか潤っている様な、そんな些細な違いだったけれど、確かにそう感じる
そして、それは間違いでは無かった様で、所々薄らと緑が芽生え始めていた
「これは…!どうやら、白虎殿の言う通りだったようですね」
『む?我は嘘は申さんぞ?』
「いえ、疑っていたわけではないのですが…正直、信じ切れていませんでした」
『それは仕方のない事だ。人間には馴染の無い事だろうからな。それに、あの方が眠りについたのは数千年前の事。それを皮切りに、神獣と呼ばれる種は次々と眠りについたのだ。知らないのも無理はない』
「眠りについた…って、もしかしてその神獣も目覚めるって事は…」
『十分にありうる事だな』
「わぁお…」
これは大騒ぎになるだろうな。おとぎ話でしかなかった存在が、眠りから目覚め存在を現すんだもの
まぁ、もしそうなればの話なんだけどね
『もうすぐだ』
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