転生貴族のスローライフ

マツユキ

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「そうだね。学び舎の件についても、子供を対象とした教育課程、方針。教科やそれを教える教師。大人を対象とした教育科目に、技術指導。それを教える教師も必要になってくる。教育課程などの協議はするとしても、人材をどうするか。まずはそこからだ」

そう。いくら話を煮詰めたとしても、それを教える人材がいないのでは話にならない

「はい。ですので、教育課程などの協議は行い、並行して教材や教育陣の確保も行う方が良いでしょう」

「この街にも、教師としてやってもらってもいい人間は数人いるが、みんなこの街の幹部連中だしな。剣術、体術何かだったら、俺も暇をみてやっても構わんが、そもそも俺にも育成しなきゃならん連中もいて、そうそうに時間は取れんだろうし」

「そうさなぁ…儂も魔法の指導は出来るとは思うが、人材確保が終わった訳でもなし。そうなれば長期に渡り不在となる。それに、儂もこの大陸、ルシュドラを見て周りたいのもある。とてもじゃないが、教鞭をとるのは難しいじゃろうて」

「うん。ダノバスにしてもバハトにしても、教える側に立ってもらえれば心強いのは確かなんだけど、それ以前にやってもらいた事の方が重要だしね。それはここにいる皆に言える事なんだよね。だから、その後継を育てるって言う手もあると思うんだ」

「後継を育てる、ですか?」

「うん。すでにここにいる領民は信頼できる人達だよね?だから、その中からそれぞれの分野で才能がある人がいたり、興味があったり、やりたいと思っている人が、必ず1人はいると思うんだよね。幸いにもここにいるメンバーは、それぞれの分野で経験豊富と言えるでしょ?その技術や知識を継承するって意味でも、側において育てるのはありだと思うんだ」

「なるほど…」

「それに、この街の方針として、脅かされる事の無い街にする事ってのがあるけど、これはここにいる人たちが、この街に住む数人がって事じゃ意味がない。これはかなり僕の欲なんだけど、この街の全員に強くなってもらいたいんだ。だから、ルべリオンに行く領民に指導を付けてもらってるわけなんだけど、いずれは領民全員に自己防衛の術を身につけてもらいたいと思ってるんだ。これは魔法に関してもそうだね」

「確かに、たいそれた欲ですな。しかし、悪くは無い」

そう言って、フランクさんは微笑んだ

「平民は自己防衛の術を持たない。これはどの国の平民も同じです。冒険者や狩人、危険な仕事に身を置く者以外は。ですがそれは、平民にその能力が無いからでは無く、学べる機会が与えられなかっただけの事。マリス様の意見、私は賛同します。やるとなれば大変な事でしょうが、やる価値は十分にあるかと」

ハンスさんも笑顔で同意してくれた。ダノバス達も笑顔で頷いているから、同意してくれるのだろう

「では、領民の自己防衛の術を教える事は、ルべリオンに行く者達と並行して行いましょう。それから、その際に事前に領民からの聞き取り、鑑定で分かった職業やスキルによって、各方面で活躍できそうな人材の再検討を行い、本人の意思確認の元、配置する事とします」

「うん、それでお願い」

僕の予想では、後継となる人材はかなり多くいると見てる。鑑定した時の職業やスキルを見ても、希少な物が多くあったからね

職人向きの職業やスキルを持っていた人達は、いち早くスキルを磨くべく邁進してもらっているけれど、あいにくここには職人として熟練した者がいない

今は手探りでやってもらっている状態なのだ。出来れば、熟練の職人も欲しい所だね

「そうなって来ると、職人に関しても熟練した職人に、来てもらいたい所だよね」

「そうですなぁ。手探りとは言え精進していますが、スキルを磨くと言う点においては効率は悪い。そもそも、職人とは師の元で修行をするのが一般的。今の状態でも、向上はするでしょうが、いささか時間がかかりすぎますからな」

「職人で、この街に来ても良いって人がいると良いんだけどねぇ。こればっかりは」

「そうですね。私の知り合いにも、職人は数名おりますが、声をかけても移住はしないでしょう」

ユリウスさんがそう言った。来てくれって言って、二つ返事で来てくれるなんてことは、そうそうな事が無い限りはあり得ない

住み慣れた場所が良いに決まってるからね

「これは、今後の課題ですね」

バルトの言う通り、今後も人材確保は課題となりそうだ
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