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竜元は、自室に戻り、抱えていた結良を、寝室のベットにそっと寝かせた
着いて来てもらっていた、保険医に結良の事を見てもらう
竜元も無言だったが、保険医も一言もしゃべらなかった。それは、竜元が話さないからとか、雰囲気が思いから話しにくいとかではなく、保険医も結良の状態に、怒っていたからに他ならない
結良の体には、鬱血の跡も勿論、無数にあった。だが、暴行の跡の方が、あまりにも多かったのだ
容赦なく加えられたであろう事が、見ていなくても分かってしまう。それほどに、酷いものばかりだったのだ
(こんな…よくも、こんな非常な事が、平気で出来るものだ…!)
今は、脳震盪を起こして、意識が無いのであろう結良
「竜元君。僕は保険医として、常在しているが、医師でもある。状況を考えれば、病院に入院した方が良いのだが、結良君に起こった事を考えれば、酷だろう。だから、暫くの間は、僕がここに通って、治療にあたる事にする。その時は、竜元君も同席していた方がいい。その方が、結良君も安心できるだろう」
「分かりました。宜しくお願いします」
「うん。それから、僕は一度戻って、事の詳細を学園長に報告する。この事は、結良君のご両親にも、ご報告がいく。その後に、竜元君にも、詳細が報告されると思うから、そのつもりで」
「はい」
「よろしい。では、失礼するね。あ、熱が出ると思うから、ついていてあげてね」
そう言って、保険医は部屋を出ていった
竜元は、洗面器にお湯を張り、タオルを持って、結良の元へ。上着を取って、結良の体を優しく、傷が痛まない様に拭いていく
それが終わると、自分の寝巻を結良に着せて、布団を掛けた
キッチンに向かい、冷凍庫からアイスノンを取り出し、風呂場からバスタオルを取って来て、寝室へ向かった。結良の頭をそっと持ち上げて、アイスノンを頭の下に
未だに、苦痛に歪む結良の頬を撫でる
竜元の胸の中には、後悔と己に対する自責の念で一杯だった。もっと自分が結良を見ていれば、気にかけていれば
考えれば考える程、どんどんと湧いて出て来る。そして、一番は
大切な人を、守る事が出来なかった。その思いだった
このまま、自分が側にいていいのか?そばを離れるべきなのではないか。そもそも、結良の側にいる資格は無いのではないのか?
そう思えてならない
そうして、竜元は決めたのだ。目覚めた結良が、自分を拒絶したならば、結良の側から離れよう、と。そうする事が、結良の為になるのだと、そう心に言い聞かせて
今にも涙が溢れそうな程に、悲しみに染まった竜元の瞳は、何処までも愛おしそうに、結良を見つめていた
着いて来てもらっていた、保険医に結良の事を見てもらう
竜元も無言だったが、保険医も一言もしゃべらなかった。それは、竜元が話さないからとか、雰囲気が思いから話しにくいとかではなく、保険医も結良の状態に、怒っていたからに他ならない
結良の体には、鬱血の跡も勿論、無数にあった。だが、暴行の跡の方が、あまりにも多かったのだ
容赦なく加えられたであろう事が、見ていなくても分かってしまう。それほどに、酷いものばかりだったのだ
(こんな…よくも、こんな非常な事が、平気で出来るものだ…!)
今は、脳震盪を起こして、意識が無いのであろう結良
「竜元君。僕は保険医として、常在しているが、医師でもある。状況を考えれば、病院に入院した方が良いのだが、結良君に起こった事を考えれば、酷だろう。だから、暫くの間は、僕がここに通って、治療にあたる事にする。その時は、竜元君も同席していた方がいい。その方が、結良君も安心できるだろう」
「分かりました。宜しくお願いします」
「うん。それから、僕は一度戻って、事の詳細を学園長に報告する。この事は、結良君のご両親にも、ご報告がいく。その後に、竜元君にも、詳細が報告されると思うから、そのつもりで」
「はい」
「よろしい。では、失礼するね。あ、熱が出ると思うから、ついていてあげてね」
そう言って、保険医は部屋を出ていった
竜元は、洗面器にお湯を張り、タオルを持って、結良の元へ。上着を取って、結良の体を優しく、傷が痛まない様に拭いていく
それが終わると、自分の寝巻を結良に着せて、布団を掛けた
キッチンに向かい、冷凍庫からアイスノンを取り出し、風呂場からバスタオルを取って来て、寝室へ向かった。結良の頭をそっと持ち上げて、アイスノンを頭の下に
未だに、苦痛に歪む結良の頬を撫でる
竜元の胸の中には、後悔と己に対する自責の念で一杯だった。もっと自分が結良を見ていれば、気にかけていれば
考えれば考える程、どんどんと湧いて出て来る。そして、一番は
大切な人を、守る事が出来なかった。その思いだった
このまま、自分が側にいていいのか?そばを離れるべきなのではないか。そもそも、結良の側にいる資格は無いのではないのか?
そう思えてならない
そうして、竜元は決めたのだ。目覚めた結良が、自分を拒絶したならば、結良の側から離れよう、と。そうする事が、結良の為になるのだと、そう心に言い聞かせて
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