心からの愛してる

マツユキ

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「準備は出来ているな?」

「あぁ。結良は?」

「寮に居る。こんな事を目にするのは、結良は好まないだろうからな」

「あー、それもそうだな。あいつの事だ。自分のせいで…何て言いだしそうだ」

「あぁ。それに結良のご家族の意向でもあるんだ」

「そうか…手か、結良が花瀬の家の人間なのは分かっていたが――――凄い顔ぶれだよな」

加賀城は、視線を集めている一角を見て言った

「まぁ、花瀬だからな」

「お前の親も、来てるんだろう?」

「――――あぁ」

竜元は眉根を寄せて言った。パーティーの事は、親に言っていなかったのだが、今日会場に来てみれば、当然の様にいた両親や兄弟達に、愕然とした竜元

ツカツカと無表情で詰め寄り、事情を聴くと、どうやら結良の両親とは、昔ながらの友人で、今回の件も結良の両親から聞いたそうだ。逆に竜元が怒られてしまっていた

姉からは「お前の嫁は何処だ?」と詰め寄られるし、弟からは「兄様のお嫁さん、つまり僕の義理の兄様はどちらにいらっしゃるんですか?」と聞かれる始末

竜元は、結良の事は言っていなかった。誰にも…いや、家の事もあるから、父と母には言っていたと思いだし、頭を抱え込みそうになるのを、何とかこらえた

普段の竜元を見ている者達からすれば、竜元の家族も同様に、と思うが実際はかなり違う。父は何時もニコニコしていて、第一印象は「優しそうだ」と思う人が大半だ。しかし、敵に回すとかなり厄介な人でもある。つまるところ、かなりのやり手なのだ。正に、見た目で騙される事なかれ、と言う言葉が似合う人だった

そして母。第一印象は「冷たそう」だ。微笑む事は殆どなく、ニコニコと微笑む父の半歩後ろで、無表情で立っている。だが、実は可愛いもの大好きで、良く笑う人であり、親しく信頼している人に対しては、素の母になる

父があの調子だから、母がそうして立っているだけで、ある意味の牽制となる様に、そうしているんだと聞かされたことがある

そして姉だ。男勝りな性格で、弟大好き人間だ。竜元の事も勿論大好きな姉だが、「お前はデカくなり過ぎた!」と訳の分からない事を言われた事を思い出す

そうして、未だ小さく幼い一番下の弟を溺愛していると言う訳だ。その影響なのか、弟の腹黒さが垣間見れる事が何度かあり、将来の事を心配してしまう

そうして、竜元の家族と親しそうに話しているのが、花瀬―――結良の親族たちだった

親や兄弟に加えて、祖父母達まで来ている。正に一家総出でって感じだった

「溺愛しているって話は、まじだったんだな…」

加賀城がそうボソリと言った

「おい、まじで大丈夫かな?」

その言葉に還す言葉は無かった。なぜなら、加賀城の問いかけの意味が良く理解でいたからだ。そして、その問いに自信を持って大丈夫だと言えない

「無事に、終わるよな…?頼むから、そう言ってくれ…」

「――――無理だ」

この計画は、早まったかもしれないと、不覚にも思ってしまった竜元

自分の考える断罪と、彼等の考える断罪は、違うかもしれない。そう思えてならなかった

だからこそ、上手くいくとは答えられなかったのだ
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