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第二章 新たな出会い
第八話
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~ラシード~
『竜の子』が漆黒の竜へと変わった後、シェリは安堵の笑みを浮かべそのまま気を失ってしまった。状況を把握出来ていない状態だったがシェリの安否が第一優先と皆考えが一致し、早急に帝国へ戻る事になった
シェリは約7日間の道中、目を覚ますことはなかった。城に着き治癒師を呼び診てもらったが、眠っているだけで心配ないと言われた
一先ずは安心と言う事だが…あれから今日で10日目になるが目を覚ます様子はない。このまま目覚めないのではないか?
(シェリ…早く目を覚ませ…)
「殿下、シェリ様は…」
「…まだ目覚めない、もしこのまま…」
「殿下!シェリ様はお目覚めになります。殿下がそんな事では目覚めたときシェリ様に笑われますよ?」
「…ふ、そうだな。ありがとうユアン…感謝する」
「えぇ、存分に感謝してくださって結構」
「ハハッ…お前らしい。…それはそうと、その後どうなった?」
「…あぁ、そうでした。ご報告致します。サルマン子爵についてですが…やはり捨て駒でした」
「やはりな……あの狸がたかだか子爵程度の者に『竜の子』の保管を託すのはおかしい。となれば、『竜の子』も託した時点であの状態であったと言う事か…」
「そう考えるのが妥当かと。『竜の子』がこの世界に現れたとなれば、他の『竜の子』も…」
「あぁ…だろうな。問題はそのありかだ。しかし、我らのもとにある『竜の子』を切り捨てたとなると…あ奴らのもとにあると考えねばならんだろう」
「えぇ、そうですね……あぁ、そう言えばジェラルドがお話ししたい事があると言っていましたね。」
ユアンが思い出した様に言った
「ジェラルドがか?」
コン コン
「ラシード殿下」
「礼はいい。話したいことがあると聞いたが…」
「あぁ…シェリちゃんが『竜の子』に触れているとき、シェリちゃんの体に不思議な文様が浮かんでいたんだ」
「文様……?それはどんな模様だったか覚えているか?」
「あぁ、覚えている限りで帝国魔道書保管庫を調べつくしたが手掛かりになるような事は載っていなかった」
「そうか……セオドールには確認したか?」
「それが、一番に確認しようとしたんだが何処にいるのか分からないんだ」
「…居場所が分からない?」
「あぁ、ラシードが知っているかと思ったんが…」
「いや…私はシェリの傍にいたからな…」
何処か悲しげにシェリを見つめる
「…シェリ」
出会った時から心が自覚していた『愛している』と
シェリ…
君に伝えたいんだ…
どうか私のもとへ早く戻って来てくれ
『竜の子』が漆黒の竜へと変わった後、シェリは安堵の笑みを浮かべそのまま気を失ってしまった。状況を把握出来ていない状態だったがシェリの安否が第一優先と皆考えが一致し、早急に帝国へ戻る事になった
シェリは約7日間の道中、目を覚ますことはなかった。城に着き治癒師を呼び診てもらったが、眠っているだけで心配ないと言われた
一先ずは安心と言う事だが…あれから今日で10日目になるが目を覚ます様子はない。このまま目覚めないのではないか?
(シェリ…早く目を覚ませ…)
「殿下、シェリ様は…」
「…まだ目覚めない、もしこのまま…」
「殿下!シェリ様はお目覚めになります。殿下がそんな事では目覚めたときシェリ様に笑われますよ?」
「…ふ、そうだな。ありがとうユアン…感謝する」
「えぇ、存分に感謝してくださって結構」
「ハハッ…お前らしい。…それはそうと、その後どうなった?」
「…あぁ、そうでした。ご報告致します。サルマン子爵についてですが…やはり捨て駒でした」
「やはりな……あの狸がたかだか子爵程度の者に『竜の子』の保管を託すのはおかしい。となれば、『竜の子』も託した時点であの状態であったと言う事か…」
「そう考えるのが妥当かと。『竜の子』がこの世界に現れたとなれば、他の『竜の子』も…」
「あぁ…だろうな。問題はそのありかだ。しかし、我らのもとにある『竜の子』を切り捨てたとなると…あ奴らのもとにあると考えねばならんだろう」
「えぇ、そうですね……あぁ、そう言えばジェラルドがお話ししたい事があると言っていましたね。」
ユアンが思い出した様に言った
「ジェラルドがか?」
コン コン
「ラシード殿下」
「礼はいい。話したいことがあると聞いたが…」
「あぁ…シェリちゃんが『竜の子』に触れているとき、シェリちゃんの体に不思議な文様が浮かんでいたんだ」
「文様……?それはどんな模様だったか覚えているか?」
「あぁ、覚えている限りで帝国魔道書保管庫を調べつくしたが手掛かりになるような事は載っていなかった」
「そうか……セオドールには確認したか?」
「それが、一番に確認しようとしたんだが何処にいるのか分からないんだ」
「…居場所が分からない?」
「あぁ、ラシードが知っているかと思ったんが…」
「いや…私はシェリの傍にいたからな…」
何処か悲しげにシェリを見つめる
「…シェリ」
出会った時から心が自覚していた『愛している』と
シェリ…
君に伝えたいんだ…
どうか私のもとへ早く戻って来てくれ
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