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第二章 新たな出会い
第九話
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~シェリ~
暖かい……ここは…?僕は死んだの…?
『シェリ…』
誰かが僕を呼んでる…?
『シェリ……愛している…』
え…僕を愛してくれる…?これは僕の夢?……きっとそうだ…だって僕を愛してくれる人なんて…
「愛しい子…我の愛しい子」
誰…?
「シェリ、起きなさい…」
まどろみの中シェリは目を開けた
「…ん、ここは…?」
目を開けるとそこにはとても美しい場所だった
草木は生き生きと生い茂り花々はキラキラと輝いている
「…綺麗…」
「シェリ」
しばらく見とれていると声が聞こえた
「…あなたは誰?」
そこに居たのは美しい美青年だった。深緑色の美しい髪は腰のあたりまで伸ばされ、瞳はエメラルドの様だ。高い身長はスラリとしていて覗く肌は陶磁器の様に美しい
シェリは不思議と怖くなかった。それどころかとても安心していた
「シェリ、今まで辛い思いをさせたね…」
「…僕を知っているの?」
「あぁ…知っている。知っていたのにそなたを助けることが出来なかった。『竜の子』が目覚め、そなたの力が目覚め始めてやっとそなたの元へ来ることが出来たのだ。シェリ…私を許してくれるか?」
「…あなたは僕を助けてくれてた。だってお母さんに捨てられた僕にエント達を傍に居させてくれたのはあなたなんでしょ?」
「…それくらいしか私には出来なかった」
「ううん…それが僕にはとても嬉しかった。寂しくなかったよ?だからあなたが許してなんて言う必要はないんだよ?」
シェリはエント達と触れ合う中でいつも別の存在を感じとっていたのだ。哀しみ、愛情。それはいつも『傍に居れずに申し訳ない、傍に行って抱きしめてあげたい』そう言っていて、それをいつも感じとっていたからこそシェリは安心できていた…一人ではないと思う事が出来たから
「愛しい子…そなたは優しいな……これからはずっと傍にいる、何か困った事があれば私を呼びなさい。もちろん何もなくても呼んでくれて構わぬぞ?」
「ふふ、うん。ありがとう……そういえば、愛し子って何?皆僕をそう呼ぶんだ」
「愛し子とはそなたの事だ…我らに愛された子」
あえて詳しい事を話さないアティアス。まだその時ではないからだ
「あなた以外にもいるの?」
「私の事はアティアスと……私の他にもそなたを思うものは沢山いる。近いうちに皆そなたに会いに来る」
精霊王はめったに人間の前に姿を現す事はない。ゆえに人間の書き記したどんな書物にもはっきりとした事は書かれていないのだ
「アティアス……アティって呼んでもいい?」
「構わない。そなただけに許す呼び名としよう」
「ふふ、ありがとう…そうだ、僕は死んだの?」
自分だけの特別な呼び名と言われ喜んでいたシェリだが、ふと何故自分がここにいるのかを思い出し疑問をアティアスに聞いた
「ふ、いいや。今は眠っているだけだ。」
「そうか……ここはどこ?」
「ここは私の治める所、私は深緑の精霊王だ。」
「精霊の王様?」
「あぁ、私の他にも精霊王はいる。次期会える」
「さっき言ってた人達の事?」
「そうだ」
「そっか…僕は戻れるの?」
アティアス以外にも自分に会いに来てくれる人がいる。シェリはそれだけで心躍るようだった。
ふとラシードの事が思い出される。もう会えないのではないか……その不安がシェリの脳裏をよぎる
「ふ……戻りたいのであろう?あの者の元へ」
「っう、うん。」
アティアスにはお見通しだったシェリの気持ち。図星をつかれ恥ずかしくなる
「恥ずかしがらなくてもよい。愛おしいか?」
「分からない…だけど、傍にいると安心するんだ。だから…」
「傍にいたい?」
「…うん」
自分が感じている気持ちがいったい何なのか、シェリには分からなかった。ただ、はっきりと言えるのは『彼の傍に居たい』心からそう思っていた
「今はその気持ちだけでよい。いずれそなたにも愛が何か分かる時が来る」
「僕には分からないかもしれないよ?」
「安心しなさい。きっとその日は来る。なんせ我等がそなたの傍にいるのだからな」
「「ふふ」」
お互いの顔をみて笑う。とても穏やかな時間だった
こんな風に笑ったのは初めてだ…
僕はあの人の所に戻ってもいいの…?
僕は戻りたい…
初めて誰かの傍にありたいと願ったシェリ。出会った瞬間に感じた知らない感情
誰かに愛されているという実感のない中で見つけ出したシェリなりの決断
『愛』が心をとかし幸せへと導く
すれ違い、確かめ合う中でそれぞれが答えを見つけていく
これが『運命』だと、そう思える様に
暖かい……ここは…?僕は死んだの…?
『シェリ…』
誰かが僕を呼んでる…?
『シェリ……愛している…』
え…僕を愛してくれる…?これは僕の夢?……きっとそうだ…だって僕を愛してくれる人なんて…
「愛しい子…我の愛しい子」
誰…?
「シェリ、起きなさい…」
まどろみの中シェリは目を開けた
「…ん、ここは…?」
目を開けるとそこにはとても美しい場所だった
草木は生き生きと生い茂り花々はキラキラと輝いている
「…綺麗…」
「シェリ」
しばらく見とれていると声が聞こえた
「…あなたは誰?」
そこに居たのは美しい美青年だった。深緑色の美しい髪は腰のあたりまで伸ばされ、瞳はエメラルドの様だ。高い身長はスラリとしていて覗く肌は陶磁器の様に美しい
シェリは不思議と怖くなかった。それどころかとても安心していた
「シェリ、今まで辛い思いをさせたね…」
「…僕を知っているの?」
「あぁ…知っている。知っていたのにそなたを助けることが出来なかった。『竜の子』が目覚め、そなたの力が目覚め始めてやっとそなたの元へ来ることが出来たのだ。シェリ…私を許してくれるか?」
「…あなたは僕を助けてくれてた。だってお母さんに捨てられた僕にエント達を傍に居させてくれたのはあなたなんでしょ?」
「…それくらいしか私には出来なかった」
「ううん…それが僕にはとても嬉しかった。寂しくなかったよ?だからあなたが許してなんて言う必要はないんだよ?」
シェリはエント達と触れ合う中でいつも別の存在を感じとっていたのだ。哀しみ、愛情。それはいつも『傍に居れずに申し訳ない、傍に行って抱きしめてあげたい』そう言っていて、それをいつも感じとっていたからこそシェリは安心できていた…一人ではないと思う事が出来たから
「愛しい子…そなたは優しいな……これからはずっと傍にいる、何か困った事があれば私を呼びなさい。もちろん何もなくても呼んでくれて構わぬぞ?」
「ふふ、うん。ありがとう……そういえば、愛し子って何?皆僕をそう呼ぶんだ」
「愛し子とはそなたの事だ…我らに愛された子」
あえて詳しい事を話さないアティアス。まだその時ではないからだ
「あなた以外にもいるの?」
「私の事はアティアスと……私の他にもそなたを思うものは沢山いる。近いうちに皆そなたに会いに来る」
精霊王はめったに人間の前に姿を現す事はない。ゆえに人間の書き記したどんな書物にもはっきりとした事は書かれていないのだ
「アティアス……アティって呼んでもいい?」
「構わない。そなただけに許す呼び名としよう」
「ふふ、ありがとう…そうだ、僕は死んだの?」
自分だけの特別な呼び名と言われ喜んでいたシェリだが、ふと何故自分がここにいるのかを思い出し疑問をアティアスに聞いた
「ふ、いいや。今は眠っているだけだ。」
「そうか……ここはどこ?」
「ここは私の治める所、私は深緑の精霊王だ。」
「精霊の王様?」
「あぁ、私の他にも精霊王はいる。次期会える」
「さっき言ってた人達の事?」
「そうだ」
「そっか…僕は戻れるの?」
アティアス以外にも自分に会いに来てくれる人がいる。シェリはそれだけで心躍るようだった。
ふとラシードの事が思い出される。もう会えないのではないか……その不安がシェリの脳裏をよぎる
「ふ……戻りたいのであろう?あの者の元へ」
「っう、うん。」
アティアスにはお見通しだったシェリの気持ち。図星をつかれ恥ずかしくなる
「恥ずかしがらなくてもよい。愛おしいか?」
「分からない…だけど、傍にいると安心するんだ。だから…」
「傍にいたい?」
「…うん」
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「今はその気持ちだけでよい。いずれそなたにも愛が何か分かる時が来る」
「僕には分からないかもしれないよ?」
「安心しなさい。きっとその日は来る。なんせ我等がそなたの傍にいるのだからな」
「「ふふ」」
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僕はあの人の所に戻ってもいいの…?
僕は戻りたい…
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