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第一章 黒神子レスフィナとの出会い編
4.闇を回収する者
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4.闇を回収する者
「ラエル、早く起きて来なさい。夕食が出来たぞい。今夜はお前の好きなホケホケ鳥の肉の入ったシチューだぞい」
既に日が落ち、薄暗い部屋の中をランプの明かりだけが煌々と照らし出す。そんな部屋に温かみのある優しい老婆の声がドアの外から聞こえて来る。その聞き慣れたかすれた声に安心したラエルロットはけだるそうにベッドから起き上がるとフと回りを見る。
「ここはどこだ。そうか俺の部屋か。あれ、そう言えば……」
昨日の喧嘩の事を思い出したのかラエルロットは怪我をしたはずの体を丹念に手で探る。
「うぅ……あれ……怪我が無い。て言うか体中に受けたはずの怪我が直っている。昨日の午後にあれだけボコボコにされたと言うのに切り傷や腫れどころか打ち身すら無いなんて、一体どうなっているんだ?」
昨日の午後、町の(小金持ち)意地悪三人組、アカイ・オジエル・キイオとの戦いの後に直ぐに気を失ったラエルロットは、フと気が付くと既に自宅のベットの上で横になっていた。
深夜に一度だけ目が覚めた時、ラエルロットは起き上がろうと重い体を動かして見たが体中に走る激痛と熱で体が全くと言っていいほど言うことをきかない。そんな中濡れたタオルを必死に絞りながら看病をする祖母の顔がおぼろげに目に映る。そのしわだらけの表情からして何だかとても心配している用だったが、ラエルロットは言葉を発する事も出来ずに、ただ静かにおぼろげにハル婆さんの顔を見つめる。
そんな祖母の思いにラエルロットは『いつも無駄に心配をかけて悪いな……ハルばあちゃん』と思いながら再び深い眠りにつく。そこまでは何とか覚えているのだが、そこから先の事が全くと言っていいほどに覚えてはいない。
薄れ行く意識の中で……この怪我が完治するまでには最低でも一~二ヶ月は覚悟しておいた方がいいかなと思っていたくらいだからだ。それがまさかこんなにも早く怪我が直るとは、流石のラエルロットも不思議でならないと思っていたほどだ。
それだけ不思議な事がラエルロットの身に起こっていた。
(これは一体どうなっているんだ。まさかまだ寝ぼけて夢でも見ているんじゃないだろうな?)
そう思いながらラエルロットは自らの頬を思いっきり抓る。
「痛ててて~ぇ!やっぱり夢じゃない!」
赤く腫らした頬をさすっていると、腹部から腹の虫が勢いよく鳴り響く。どうやらかなりお腹が空いているようだ。
ラエルロットは壁に立てかけられている古いゼンマイ式の柱時計を何気に見る。時刻は既に夜の十九時を過ぎていた。
「俺は怪我をして家に運ばれてから、丸一日寝ていたのか。そう言えば昨日の朝から何も食べていなかったな。流石に腹の虫も鳴る訳だ」
独り言を言いながら小さく溜息をつくとラエルロットはゆっくりと靴を履き、自室の木製のドアを静かに開ける。
「ハル婆ちゃん、いろいろと心配をかけて澄まなかったな。婆ちゃんのお陰で体の痛みもすっかり消えてこの通り元気に戻ったよ。本当にありがとうな」
昨夜は必死に看病してくれた祖母を気遣うように、ラエルロットは満面の笑みを浮かべながら台所に来る。そこにはおいしそうな匂いのする鍋をかき混ぜる祖母のハル婆さんとテーブルに食器を並べる黒神子を名乗るレスフィナの姿があった。
「君は確か……黒神子のレスフィナだよな。なんでここにいるんだ?」
「行き成り出て来てそれはご挨拶ですわね。意識を失い怪我をし、倒れているあなたをここまで運んで来たのはこの私ですよ。あなたは明らかに私よりも体重がありますからね。なのでここまで運ぶのにはかなり苦労しました」
「ラエルや、ちゃんとレスフィナさんにお礼を言いなさい。大怪我をしているお前をわざわざここまで運んで来てくれたばかりか、お前さんのために特別に薬を調合して貰ったんじゃぞい。このお嬢さんの持っている薬がなかったら今頃お前はどうなっていたか、わからなかったんじゃからのう」
ホッとした声でそう言うとハル婆ちゃんはテーブルの真ん中にほんわかといい匂いのする大鍋を置く。その匂いを嗅いだ瞬間ラエルロットは大きく音を立てながらゴクリと生唾を飲み込む。
先程ドアの前でハル婆ちゃんの言っていたように今夜の夕食はどうやらホケホケ鳥の肉のシチューのようだ。
これは普段はまず絶対に食べられない鳥の肉であり、ラエルロットに取ってはとても贅沢なご馳走だ。
ホケホケ鳥とはこの地方にいるニワトリのような三本足を持つ飛べない鳥だ。全身の羽が青と白のマダラ模様になっていてよく食用に食べられている貴重な食材でもある。そしてその鳥から産み落とされる卵もまた絶品だ。
何を隠そうラエルロットもこのホケホケ鳥を使った肉料理には目が無いのだ。
ただこのホケホケ鳥は若干値段が張るので最下層の家に住むラエルロットには特別な日にしか食べられない貴重な食材となっていた。
余程待ち遠しいのかラエルロットはホケホケ鳥の肉の入ったシチューに意識を向けていたが、フと疑問に思ったのか自分の体をまさぐると徐に傷口があったはずの腕を摩る。
(おかしい……いくらよく効く薬草の傷薬をその体に塗り込んだとしても経ったの一晩と一日で傷口が完全に消えるくらいに回復などする物だろうか。それこそ高位の僧侶や神官、或いは光の天使と呼ばれている聖女達でなければ先ず出来ない事だ。本当に不思議な事がある物だな。やはり黒神子が調合してくれる薬は特別だと言う事なのかな?)
そんな事を思いながらラエルロットは深々と黒神子レスフィナに頭を下げる。
「そうか、レスフィナ……君が俺をわざわざ家まで運んで来てくれたのか。君にはすっかり迷惑をかけてしまったようだね。昨日は奴らから助けてくれて本当にありがとう。お陰で助かったよ。しかもあれだけ酷かった傷まで直してくれて、君は文字通りの命の恩人だ」
感謝の言葉で褒めちぎりながらラエルロットはレスフィナの様子を窺う。
みんなから忌み嫌われ意味もなく恐れられている黒神子と呼ばれる存在だが、ラエルロットがまだ知らない未知なる何かを……それこそ傷を癒やす特別な方法をもしかしたら知っているのかも知れないと考えたからだ。
そんな未知なる力と期待に少し胸を弾ませながらラエルロットはその想像力を勝手に膨らませる。
「礼には及びませんわ。何せあなたをここへ連れてきたお陰で、この町にいる間の衣食住の心配がなくなったのですから」
満面の笑みで話すレスフィナの話を聞いたラエルロットは視線をハル婆ちゃんに向ける。するとその視線に気付いたハル婆ちゃんは着ていた割烹着で手を拭くと黒神子レスフィナを家に泊めた訳を語り出す。
「仕方がないじゃろう。災いをもたらすとされる黒神子とはいえお前をわざわざ家まで運んできてくれた恩人を無下に追い返す訳には行かないからのう。それによく見たらまだ年端もいかない十代の女の子ではないか。そんな少女を一人で野宿なんかをさせたらそれこそ神様からの罰が当たるというものじゃよ。黒神子と呼ばれている者達は皆、この世の全ての想像せし物を、その黒き闇で飲み込み、そして全てを無に返すとされる『遙か闇なる世界』から生まれし子供達……或いは娘達と言われている。この緑の世界の各地にあるとされるいろんな負のエネルギーを拾い集め、いつの日か母なる闇の存在へとその力を送り届ける為にまた闇へと帰る。そんな有難くも尊き存在だと言う話じゃ」
「なんだそりゃ、おとぎ話か迷信か何かか? いいからもう夕食にしようぜ。客人のレスフィナさんも待っている事だしよ」
まるで昔話でも語るかのようにしみじみと言うハル婆ちゃんに相槌を打ちながら、ラエルロットは木製の椅子に静かに座るレスフィーナを改めてマジマジと見る。
今までは黒いフード付きのローブを着ていたせいか素顔がチラリとしか見えなかったが、近くでマジマジと見るとかなりの美少女であることに素直に驚く。だが一番目を引いたのはその両方の耳の上の左右から伸びるまるで牛の角の用な物だ。
その黒々とした角は時々ブルーの光の線が流れるかの用にキラキラと光り輝き。椅子の下から見える牛のような尻尾はユラユラと揺れながら時々プルプルと震え、すまし顔で椅子へと座る今の彼女の感情を素直に表しているかのようだ。
そんなまだ幼さを残す少女を意識しながらラエルロットは自分の席につくと、好奇心が優ったのか興味深げに彼女に話かける。
「その牛のような頭からはやした角とお尻から生えていると思われるそのしっぼは、まさか君は人間じゃないのか。まさか半獣人か?」
「いいえ、私は歴とした人間ですよ。ただある強い呪いによって黒神子の力を宿しているだけです。私はその闇の力の影響のせいで牛の姿をしていますが、他の十一人は皆違った動物の姿と特別な力を持っています」
「特別な力ねぇ……っ。それで、レスフィナはなんでこの町に来たんだ。何か訳があって来たんだろ。何でも黒神子は世界中の悪意や不幸を集めて体内に吸収する為に世界中を旅して回っているんだよな。その悪意とやらを回収する為に世界中に散らばる他の黒神子の数は全部で十二人。その中の一人に偶然この町で出会うことが出来るだなんてこんな幸運な事は他にはないと俺は思うよ。それなのにこの町の人達はなんでそんなに黒神子を……レスフィナを忌み嫌うんだろう。俺には理解できないぜ。確かに噂じゃ黒神子は人の幸運を吸い取ったり、どこからか災いを連れてくるという噂も流れてはいるけど。そんなのはどう考えても恐らくはただの迷信だ、そうだろ、レスフィナ。だって君は俺を助けてくれるくらいにいい人じゃないか。その心には人を思いやれるほどの、暖かで、優しい心が宿っている」
その屈託のないラエルロットの笑みと言葉にレスフィナは申し訳なさそうな顔を向ける。
「気を遣って貰って大変嬉しいですし、だからこそその真実を語るには大変心苦しいのですが、その話は半分は本当です。私が悪意ある闇と接する時は大なり小なりその周りには必ず被害が及びますし、その呪いを宿す古代の遺物の回収にはいつも細心の注意と危険が伴います。勿論その為に結界を張ってできるだけ周りに被害が及ばないように手は尽くしますが、その呪いを完全には抑えきれないのもまた事実です。そんな各世界に広がる呪われし古代の遺物が隠されてある場所を訪れ、そして発見し……闇なる悪意を回収することが私達黒神子の使命なのです」
「大体その闇なる悪意と言うのは具体的には一体どういう物なんだ。話には聞くが一体どう言った物なのかはその数や事例も少ないせいかその確実な正体は今も分からない事だらけだからな。その話しぶりからして地球人が残した古代の遺物の中にその呪われし闇の何かが隠されてあるみたいだが、その闇の力には少なからずこの世界に巣くう動物や魔獣や魔物達といった野生に生きる者達は皆何らかの影響を受けている。その悪意ある闇の呪いのせいで魔物達は皆少なからず活性化しているようだからな」
「ええ、そうみたいですわね」
興奮冷めあらぬラエルロットの話にレスフィナは合わせるかのように相づちを打つが、そんなレスフィナの気遣いにも全く気づかないラエルロットは更に話を続ける。
「この町の周辺に出没する魔物や妖魔のような類いの物は、それこそ下級の冒険者や中級の冒険者が討伐に向かうのが普通だが、みんなが憧れる上級の冒険者となれば、やはりそのパートナーでもある聖女様や女神様級の聖なる力達を引き連れての討伐戦闘が有名だもんな。それにやはりAランクの聖女様を引き連れて一緒に戦うのは全ての冒険者を志す者達に取っては憧れその物だからな!」
「ええ、確かに聖女や女神と呼ばれている女性達は大なり小なり皆、あの闇なる悪意に対抗できる力を持っていますからね。そしてあの遙か闇なる世界に対抗できる力も……」
「遙か闇なる世界……それは一体なんなんだ? あのアカイとか言う冒険者見習いやハルばあちゃんがそんな事を言っていたが、俺はおとぎ話や伝説でしか聞いたことのない言葉だぞ。その遙か闇なる世界とは、話に出て来たその『闇なる悪意』とやらと何か関係があるのか」
「それは……私の口からは上手く説明は出来ませんが、物凄く恐ろしい物であることだけは確かです。なのでラエルロットさんも、もしもその闇なる悪意に関わることがあったら何も考えずに真っ先に逃げて下さい。ただの人間にはどうあがいてもどうする事も出来ませんから。あれをどうにかできるのは、その闇に起因する者と、その闇を消滅させるだけの浄化の光を持つ者達だけです」
「その闇なる悪意とやらを結界で封じたり或いは浄化や消滅させる事が出来るのは、Aランクの聖女様や女神様を引き連れた上級の冒険者だけと言う事か。何だか壮大で胸熱な話だな。でもその聖女様達と黒神子の行っている行為と一体どう違うと言うんだ。やっている事は皆同じだと俺には思うんだけどな?」
「全く違いますよ。一握りの選ばれた上級の冒険者達が契約している聖女や女神達と呼ばれている者達の力は有り体に言えば封印や消滅や浄化です。それとは異なり私達黒神子の行いは、闇なる悪意の確保と吸収ですから」
「確保と吸収って……そんなのを吸収して一体どうすると言うんだ?」
「私達が敬愛するあるお方に届けるのです。そうすれば私達が解放され自由になる日が近づきますからね。ですがその願いはある人物の強い思いと願いによって阻止をされた」
「阻止をされただって、一体誰に?」
「さあ、誰だったのでしょうか、今は何も思い出せません」
そう言うとレスフィナは何処か遠い目をしながら、もの悲しそうに笑う。
「自由になるってどう言うことだよ。もしかして君は誰かに呪いの契約か何かで束縛でもされているのか?」
「そ、それは……」
そのラエルロットの疑問を遮るかの用にハル婆ちゃんがホケホケ鳥の肉料理をテーブルへと並べる。
「そんな質問に困る話をわざわざするもんじゃないよ。黒神子様が困っているじゃろ。そんな辛気くさい話はやめてそろそろ夕食にしようかね。レスフィナさんもお腹が空いているだろう。特に何も無い食卓だが、たんと食べるといいよ」
「あ、ありがとうございます。私のような者を家に泊めてくれたばかりか食事まで提供してくれるだなんて、こんな温かい施しを受けたのは久しく無かった事です」
「いいんじゃよ。黒神子も聖女様も悪い物を払ってくれる分には一緒じゃからね。有難い事じゃよ」
そう言うとハル婆ちゃんはレスフィナに両手を合わせながら何度も何度もお辞儀をする。それが終わると今度はラエルロットを見ながらあることを告げる。
「ラエルロットや、前々から欲しがっていた新しい剣の事じゃが、どうやら明日の朝には届くと鍛冶屋の叔父さんから連絡があったぞい」
「ほ、本当かその話」
「ああ、ほんとじゃよ、楽しみにしているといいよ」
「真剣か。丁度練習用の剣がへし折られて使い物にならなかったんだよ。これでまた明日から練習が出来る!」
そう言うとラエルロットは満遍の笑みを向けると、いい具合に焼き上げられたホケホケ鳥の肉料理と、暖かなシチューにかぶりつくのだった。
この世界では一般的に食べられているホケホケ鳥という食用の鳥です。(因みにラエルロットの好物です)
「ラエル、早く起きて来なさい。夕食が出来たぞい。今夜はお前の好きなホケホケ鳥の肉の入ったシチューだぞい」
既に日が落ち、薄暗い部屋の中をランプの明かりだけが煌々と照らし出す。そんな部屋に温かみのある優しい老婆の声がドアの外から聞こえて来る。その聞き慣れたかすれた声に安心したラエルロットはけだるそうにベッドから起き上がるとフと回りを見る。
「ここはどこだ。そうか俺の部屋か。あれ、そう言えば……」
昨日の喧嘩の事を思い出したのかラエルロットは怪我をしたはずの体を丹念に手で探る。
「うぅ……あれ……怪我が無い。て言うか体中に受けたはずの怪我が直っている。昨日の午後にあれだけボコボコにされたと言うのに切り傷や腫れどころか打ち身すら無いなんて、一体どうなっているんだ?」
昨日の午後、町の(小金持ち)意地悪三人組、アカイ・オジエル・キイオとの戦いの後に直ぐに気を失ったラエルロットは、フと気が付くと既に自宅のベットの上で横になっていた。
深夜に一度だけ目が覚めた時、ラエルロットは起き上がろうと重い体を動かして見たが体中に走る激痛と熱で体が全くと言っていいほど言うことをきかない。そんな中濡れたタオルを必死に絞りながら看病をする祖母の顔がおぼろげに目に映る。そのしわだらけの表情からして何だかとても心配している用だったが、ラエルロットは言葉を発する事も出来ずに、ただ静かにおぼろげにハル婆さんの顔を見つめる。
そんな祖母の思いにラエルロットは『いつも無駄に心配をかけて悪いな……ハルばあちゃん』と思いながら再び深い眠りにつく。そこまでは何とか覚えているのだが、そこから先の事が全くと言っていいほどに覚えてはいない。
薄れ行く意識の中で……この怪我が完治するまでには最低でも一~二ヶ月は覚悟しておいた方がいいかなと思っていたくらいだからだ。それがまさかこんなにも早く怪我が直るとは、流石のラエルロットも不思議でならないと思っていたほどだ。
それだけ不思議な事がラエルロットの身に起こっていた。
(これは一体どうなっているんだ。まさかまだ寝ぼけて夢でも見ているんじゃないだろうな?)
そう思いながらラエルロットは自らの頬を思いっきり抓る。
「痛ててて~ぇ!やっぱり夢じゃない!」
赤く腫らした頬をさすっていると、腹部から腹の虫が勢いよく鳴り響く。どうやらかなりお腹が空いているようだ。
ラエルロットは壁に立てかけられている古いゼンマイ式の柱時計を何気に見る。時刻は既に夜の十九時を過ぎていた。
「俺は怪我をして家に運ばれてから、丸一日寝ていたのか。そう言えば昨日の朝から何も食べていなかったな。流石に腹の虫も鳴る訳だ」
独り言を言いながら小さく溜息をつくとラエルロットはゆっくりと靴を履き、自室の木製のドアを静かに開ける。
「ハル婆ちゃん、いろいろと心配をかけて澄まなかったな。婆ちゃんのお陰で体の痛みもすっかり消えてこの通り元気に戻ったよ。本当にありがとうな」
昨夜は必死に看病してくれた祖母を気遣うように、ラエルロットは満面の笑みを浮かべながら台所に来る。そこにはおいしそうな匂いのする鍋をかき混ぜる祖母のハル婆さんとテーブルに食器を並べる黒神子を名乗るレスフィナの姿があった。
「君は確か……黒神子のレスフィナだよな。なんでここにいるんだ?」
「行き成り出て来てそれはご挨拶ですわね。意識を失い怪我をし、倒れているあなたをここまで運んで来たのはこの私ですよ。あなたは明らかに私よりも体重がありますからね。なのでここまで運ぶのにはかなり苦労しました」
「ラエルや、ちゃんとレスフィナさんにお礼を言いなさい。大怪我をしているお前をわざわざここまで運んで来てくれたばかりか、お前さんのために特別に薬を調合して貰ったんじゃぞい。このお嬢さんの持っている薬がなかったら今頃お前はどうなっていたか、わからなかったんじゃからのう」
ホッとした声でそう言うとハル婆ちゃんはテーブルの真ん中にほんわかといい匂いのする大鍋を置く。その匂いを嗅いだ瞬間ラエルロットは大きく音を立てながらゴクリと生唾を飲み込む。
先程ドアの前でハル婆ちゃんの言っていたように今夜の夕食はどうやらホケホケ鳥の肉のシチューのようだ。
これは普段はまず絶対に食べられない鳥の肉であり、ラエルロットに取ってはとても贅沢なご馳走だ。
ホケホケ鳥とはこの地方にいるニワトリのような三本足を持つ飛べない鳥だ。全身の羽が青と白のマダラ模様になっていてよく食用に食べられている貴重な食材でもある。そしてその鳥から産み落とされる卵もまた絶品だ。
何を隠そうラエルロットもこのホケホケ鳥を使った肉料理には目が無いのだ。
ただこのホケホケ鳥は若干値段が張るので最下層の家に住むラエルロットには特別な日にしか食べられない貴重な食材となっていた。
余程待ち遠しいのかラエルロットはホケホケ鳥の肉の入ったシチューに意識を向けていたが、フと疑問に思ったのか自分の体をまさぐると徐に傷口があったはずの腕を摩る。
(おかしい……いくらよく効く薬草の傷薬をその体に塗り込んだとしても経ったの一晩と一日で傷口が完全に消えるくらいに回復などする物だろうか。それこそ高位の僧侶や神官、或いは光の天使と呼ばれている聖女達でなければ先ず出来ない事だ。本当に不思議な事がある物だな。やはり黒神子が調合してくれる薬は特別だと言う事なのかな?)
そんな事を思いながらラエルロットは深々と黒神子レスフィナに頭を下げる。
「そうか、レスフィナ……君が俺をわざわざ家まで運んで来てくれたのか。君にはすっかり迷惑をかけてしまったようだね。昨日は奴らから助けてくれて本当にありがとう。お陰で助かったよ。しかもあれだけ酷かった傷まで直してくれて、君は文字通りの命の恩人だ」
感謝の言葉で褒めちぎりながらラエルロットはレスフィナの様子を窺う。
みんなから忌み嫌われ意味もなく恐れられている黒神子と呼ばれる存在だが、ラエルロットがまだ知らない未知なる何かを……それこそ傷を癒やす特別な方法をもしかしたら知っているのかも知れないと考えたからだ。
そんな未知なる力と期待に少し胸を弾ませながらラエルロットはその想像力を勝手に膨らませる。
「礼には及びませんわ。何せあなたをここへ連れてきたお陰で、この町にいる間の衣食住の心配がなくなったのですから」
満面の笑みで話すレスフィナの話を聞いたラエルロットは視線をハル婆ちゃんに向ける。するとその視線に気付いたハル婆ちゃんは着ていた割烹着で手を拭くと黒神子レスフィナを家に泊めた訳を語り出す。
「仕方がないじゃろう。災いをもたらすとされる黒神子とはいえお前をわざわざ家まで運んできてくれた恩人を無下に追い返す訳には行かないからのう。それによく見たらまだ年端もいかない十代の女の子ではないか。そんな少女を一人で野宿なんかをさせたらそれこそ神様からの罰が当たるというものじゃよ。黒神子と呼ばれている者達は皆、この世の全ての想像せし物を、その黒き闇で飲み込み、そして全てを無に返すとされる『遙か闇なる世界』から生まれし子供達……或いは娘達と言われている。この緑の世界の各地にあるとされるいろんな負のエネルギーを拾い集め、いつの日か母なる闇の存在へとその力を送り届ける為にまた闇へと帰る。そんな有難くも尊き存在だと言う話じゃ」
「なんだそりゃ、おとぎ話か迷信か何かか? いいからもう夕食にしようぜ。客人のレスフィナさんも待っている事だしよ」
まるで昔話でも語るかのようにしみじみと言うハル婆ちゃんに相槌を打ちながら、ラエルロットは木製の椅子に静かに座るレスフィーナを改めてマジマジと見る。
今までは黒いフード付きのローブを着ていたせいか素顔がチラリとしか見えなかったが、近くでマジマジと見るとかなりの美少女であることに素直に驚く。だが一番目を引いたのはその両方の耳の上の左右から伸びるまるで牛の角の用な物だ。
その黒々とした角は時々ブルーの光の線が流れるかの用にキラキラと光り輝き。椅子の下から見える牛のような尻尾はユラユラと揺れながら時々プルプルと震え、すまし顔で椅子へと座る今の彼女の感情を素直に表しているかのようだ。
そんなまだ幼さを残す少女を意識しながらラエルロットは自分の席につくと、好奇心が優ったのか興味深げに彼女に話かける。
「その牛のような頭からはやした角とお尻から生えていると思われるそのしっぼは、まさか君は人間じゃないのか。まさか半獣人か?」
「いいえ、私は歴とした人間ですよ。ただある強い呪いによって黒神子の力を宿しているだけです。私はその闇の力の影響のせいで牛の姿をしていますが、他の十一人は皆違った動物の姿と特別な力を持っています」
「特別な力ねぇ……っ。それで、レスフィナはなんでこの町に来たんだ。何か訳があって来たんだろ。何でも黒神子は世界中の悪意や不幸を集めて体内に吸収する為に世界中を旅して回っているんだよな。その悪意とやらを回収する為に世界中に散らばる他の黒神子の数は全部で十二人。その中の一人に偶然この町で出会うことが出来るだなんてこんな幸運な事は他にはないと俺は思うよ。それなのにこの町の人達はなんでそんなに黒神子を……レスフィナを忌み嫌うんだろう。俺には理解できないぜ。確かに噂じゃ黒神子は人の幸運を吸い取ったり、どこからか災いを連れてくるという噂も流れてはいるけど。そんなのはどう考えても恐らくはただの迷信だ、そうだろ、レスフィナ。だって君は俺を助けてくれるくらいにいい人じゃないか。その心には人を思いやれるほどの、暖かで、優しい心が宿っている」
その屈託のないラエルロットの笑みと言葉にレスフィナは申し訳なさそうな顔を向ける。
「気を遣って貰って大変嬉しいですし、だからこそその真実を語るには大変心苦しいのですが、その話は半分は本当です。私が悪意ある闇と接する時は大なり小なりその周りには必ず被害が及びますし、その呪いを宿す古代の遺物の回収にはいつも細心の注意と危険が伴います。勿論その為に結界を張ってできるだけ周りに被害が及ばないように手は尽くしますが、その呪いを完全には抑えきれないのもまた事実です。そんな各世界に広がる呪われし古代の遺物が隠されてある場所を訪れ、そして発見し……闇なる悪意を回収することが私達黒神子の使命なのです」
「大体その闇なる悪意と言うのは具体的には一体どういう物なんだ。話には聞くが一体どう言った物なのかはその数や事例も少ないせいかその確実な正体は今も分からない事だらけだからな。その話しぶりからして地球人が残した古代の遺物の中にその呪われし闇の何かが隠されてあるみたいだが、その闇の力には少なからずこの世界に巣くう動物や魔獣や魔物達といった野生に生きる者達は皆何らかの影響を受けている。その悪意ある闇の呪いのせいで魔物達は皆少なからず活性化しているようだからな」
「ええ、そうみたいですわね」
興奮冷めあらぬラエルロットの話にレスフィナは合わせるかのように相づちを打つが、そんなレスフィナの気遣いにも全く気づかないラエルロットは更に話を続ける。
「この町の周辺に出没する魔物や妖魔のような類いの物は、それこそ下級の冒険者や中級の冒険者が討伐に向かうのが普通だが、みんなが憧れる上級の冒険者となれば、やはりそのパートナーでもある聖女様や女神様級の聖なる力達を引き連れての討伐戦闘が有名だもんな。それにやはりAランクの聖女様を引き連れて一緒に戦うのは全ての冒険者を志す者達に取っては憧れその物だからな!」
「ええ、確かに聖女や女神と呼ばれている女性達は大なり小なり皆、あの闇なる悪意に対抗できる力を持っていますからね。そしてあの遙か闇なる世界に対抗できる力も……」
「遙か闇なる世界……それは一体なんなんだ? あのアカイとか言う冒険者見習いやハルばあちゃんがそんな事を言っていたが、俺はおとぎ話や伝説でしか聞いたことのない言葉だぞ。その遙か闇なる世界とは、話に出て来たその『闇なる悪意』とやらと何か関係があるのか」
「それは……私の口からは上手く説明は出来ませんが、物凄く恐ろしい物であることだけは確かです。なのでラエルロットさんも、もしもその闇なる悪意に関わることがあったら何も考えずに真っ先に逃げて下さい。ただの人間にはどうあがいてもどうする事も出来ませんから。あれをどうにかできるのは、その闇に起因する者と、その闇を消滅させるだけの浄化の光を持つ者達だけです」
「その闇なる悪意とやらを結界で封じたり或いは浄化や消滅させる事が出来るのは、Aランクの聖女様や女神様を引き連れた上級の冒険者だけと言う事か。何だか壮大で胸熱な話だな。でもその聖女様達と黒神子の行っている行為と一体どう違うと言うんだ。やっている事は皆同じだと俺には思うんだけどな?」
「全く違いますよ。一握りの選ばれた上級の冒険者達が契約している聖女や女神達と呼ばれている者達の力は有り体に言えば封印や消滅や浄化です。それとは異なり私達黒神子の行いは、闇なる悪意の確保と吸収ですから」
「確保と吸収って……そんなのを吸収して一体どうすると言うんだ?」
「私達が敬愛するあるお方に届けるのです。そうすれば私達が解放され自由になる日が近づきますからね。ですがその願いはある人物の強い思いと願いによって阻止をされた」
「阻止をされただって、一体誰に?」
「さあ、誰だったのでしょうか、今は何も思い出せません」
そう言うとレスフィナは何処か遠い目をしながら、もの悲しそうに笑う。
「自由になるってどう言うことだよ。もしかして君は誰かに呪いの契約か何かで束縛でもされているのか?」
「そ、それは……」
そのラエルロットの疑問を遮るかの用にハル婆ちゃんがホケホケ鳥の肉料理をテーブルへと並べる。
「そんな質問に困る話をわざわざするもんじゃないよ。黒神子様が困っているじゃろ。そんな辛気くさい話はやめてそろそろ夕食にしようかね。レスフィナさんもお腹が空いているだろう。特に何も無い食卓だが、たんと食べるといいよ」
「あ、ありがとうございます。私のような者を家に泊めてくれたばかりか食事まで提供してくれるだなんて、こんな温かい施しを受けたのは久しく無かった事です」
「いいんじゃよ。黒神子も聖女様も悪い物を払ってくれる分には一緒じゃからね。有難い事じゃよ」
そう言うとハル婆ちゃんはレスフィナに両手を合わせながら何度も何度もお辞儀をする。それが終わると今度はラエルロットを見ながらあることを告げる。
「ラエルロットや、前々から欲しがっていた新しい剣の事じゃが、どうやら明日の朝には届くと鍛冶屋の叔父さんから連絡があったぞい」
「ほ、本当かその話」
「ああ、ほんとじゃよ、楽しみにしているといいよ」
「真剣か。丁度練習用の剣がへし折られて使い物にならなかったんだよ。これでまた明日から練習が出来る!」
そう言うとラエルロットは満遍の笑みを向けると、いい具合に焼き上げられたホケホケ鳥の肉料理と、暖かなシチューにかぶりつくのだった。
この世界では一般的に食べられているホケホケ鳥という食用の鳥です。(因みにラエルロットの好物です)
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初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
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転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
「え、俺なんかしました?」無自覚チート《概念編集》で石ころを魔石に、なまくらを聖剣に書き換えて、国を追われた聖女様と世界を救う
黒崎隼人
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◆◇◆完結保証◆◇◆
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「え、俺なんかしました?」
ごく普通の大学生、朝霧 海(あさぎり かい)が迷い込んだのは、剣と魔法が息づく異世界エーテルディア。右も左も分からぬままモンスターに襲われた彼を救ったのは、聖なる光を操る謎の美少女、ルミナだった。
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カイ自身も知らない、触れたモノの”理”を書き換えるチート能力《概念編集(リアライター)》。
「ただの石」が「爆ぜる魔石」に? 「なまくらの剣」が「伝説級の聖剣」に!?
無自覚に規格外の力を振るうカイは、やがて国を追われる訳ありの少女ルミナと共に、巨大な陰謀に立ち向かう運命に巻き込まれていく。
これは、一人の平凡な青年が、大切な人を守るために世界の理すら書き換えて最強へと至る、王道異世界ファンタジー!
【土壌改良】で死の荒野がSランク農園に!食べただけでレベルアップする野菜で、世界最強ギルド設立
黒崎隼人
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「え? これ、ただのトマトですよ?」
「いいえ、それは食べただけで魔力が全回復する『神の果実』です!」
ブラック企業で働き詰めだった青年は、異世界の名門貴族の三男・ノアとして転生する。
しかし、授かったスキルは【土壌改良】という地味なもの。
「攻撃魔法も使えない役立たず」と罵られ、魔物すら寄り付かない死の荒野へ追放されてしまう。
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ノアのスキルは、現代の農業知識と合わせることで、荒れ果てた土地を「Sランク食材」が溢れる楽園に変えるチート能力だったことを!
伝説の魔獣(もふもふ)をキュウリ一本で手懐け、行き倒れた天才エルフを極上スープで救い出し、気づけば荒野には巨大な「農業ギルド」が誕生していた。
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氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!
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氷河期世代の大野将臣(おおのまさおみ)は昭和から令和の時代を細々と生きていた。しかし、工場でいつも一人残業を頑張っていたがとうとう過労死でこの世を去る。
死んだ大野将臣は、真っ白な空間を彷徨い神様と会い、その神様の世界に誘われ色々なチート能力を貰い異世界に降り立つ。
大野将臣は異世界シンアースで将臣の将の字を取りショウと名乗る。そして、その能力の錬金術を使い今度の人生は組織や権力者の言いなりにならず、ある時は権力者に立ち向かい、又ある時は闇ギルド五竜(ウーロン)に立ち向かい、そして、神様が護衛としてつけてくれたホムンクルスを最強の戦士に成長させ、昭和の堅物オジサンが自分の人生を楽しむ物語。
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