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第一章 黒神子レスフィナとの出会い編
20.獲得した四つの力
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20.獲得した四つの力
「うっおおおおぉぉぉぉぉぉー、体の中を電流が駆け巡る。この感覚が他者からのスキルを受け継ぐと言う事なのか。それにしてもなんて凄い力なんだ!」
聖なる氷を操る聖女、スターシャの手から送り込まれる狂雷のスキルと言う大きな力に驚きと戸惑いを見せたラエルロットはその身に余りある大きな力を覚悟と共に受け入れる。その眩いばかりの雷は荒々しくもけたたましく光り輝き、まるであの勇者田中がラエルロットの体の一部と化しているかのようだ。
そんな感想を抱きながらもこの予期せぬ意外な状況を静かに見守る勇者クレイ・バーエルは、敵に情けを掛ける聖女スターシャに対し呆れた溜息を送る。
「ハア~ァ、全く聖女スターシャには困った物だ。まさか敵に塩を贈って、その相手がどうなるのかを見定めるつもりだな。だが俺はあなたの下らない遊びに付き合っている暇はないからな。目の前にいるラエルロット君を完膚なきまでに叩きのめして奴から思いを具現化する苗木を回収する事にするよ。まあ、思いを具現化する苗木と狂雷のスキルを得た事で、彼自身の大幅なパワーアップが見込まれそうだが、だがラエルロット君は元々のレベルがたったのレベル1なんだからそこから大幅にレベルが上がったとしても、レベル100の俺に届く事はどんなに逆立ちしてもまずないと言う事だ。という訳で俺がこの青年をあっさり倒す事が出来たら、その時は黒神子レスフィナの封印の方はお任せしますよ。そうすれば全てが丸く収まるのですから」
「ええ、ラエルロットさんを見事倒す事ができたのなら、その時はあなたの言う事を聞いて上げてもいいですわよ。フフフフ、まあ倒せたらの話ですがね」
「そうか……その約束、忘れるなよ。それとラエルロット君、大体君の親しい家族が無念にも殺されたというのに何をその相手から品物を受け取っているんだ。その勇者田中という相手は君の人生を大幅に変えた、絶対に許すことのできない憎い敵じゃなかったのか。それなのにその相手をまるでいたわるかのような発言をするだなんて、君はどうかしているぞ。祖母の仇でもある勇者田中の死を聞いて喜んでもいいはずなのに、むしろその大罪人の死すらも区別無くいたわり、そして悲しんでいるとは見るに堪えないよ。気持ち悪い……全くもって気持ち悪いぜ。この偽善者が。お前のその極めて偽善的な正義には俺は勿論納得がいかない。それに何より自分が今感じた事は……ラエルロット君、君は極めて危険な存在だと改めて実感が持てたと言う事だ。だからこそ今ここで完膚なきまでに君を先に倒させて貰うぜ!」
「やっちゃえ、やっちゃいなさい。勇者クレイ・バーエル様!」
両手を上げて応援する紋白蝶族の妖精のミイシャの掛け声と共にほぼ同時に動いた勇者クレイ・バーエルは正に荒れ狂う疾風のような神速でラエルロットの元まで近づくと、直ぐに懐へと入り込む。
「この速さには反応が出来まい!」
(し、しまった。いつの間にこんなに近づいて来たんだ。早い……動きが早すぎて目がついて行かない。そしてこのままでは確実に負けてしまう。ちくしょう、ちくしょう!)
そう瞬時に思ったラエルロットの体に、勇者クレイ・バーエルはそのまま目にも留まらぬ大剣裁きで神速の剣技を叩き込む。
「ぐっわぁぁーーぁぁぁ!」
その剣技から繰り出される技の威力は凄まじく、目にも映らない速度で叩き込まれる神風のごとき斬激にラエルロットは全く反応する事ができない。
そのまま無数に斬り込まれる斬撃をその体に受け続けるラエルロットは体が吹き飛びまっ二つにされ、そのまま粉微塵になるまで細かく切り飛ばされ続けるが、直ぐに物凄いスピードで体が超再生を始めると、まるで何事もなかったかのように悠然と立ち上がる。
なぜなら相手の剣裁きのスピードが早ければ早い程、その綺麗な切り口は直ぐに塞がり、五体を切り飛ばされる度に怪我は瞬時に直っていくからだ。
だがそんな事は当然織り込み済みとばかりに勇者クレイ・バーエルの猛攻は尚も休み無く続き、息もつかせぬ連撃がラエルロットの反撃を見事に封じ徐々に追い込んでいく。故にラエルロットの五体がバラバラに切断され何処かに吹き飛ばされるのも時間の問題だった。
だがそれでも決して諦めないラエルロットの揺るぎない覚悟と闘志に、勇者クレイ・バーエルは戸惑いと焦りの色を覗かせる。
「くそ、やはりいくら切り捨てても斬撃によるダメージは効果が薄いか。だがこのまま強引に攻撃を食らい続けたらどうなるかな。お前を殺せないまでもその五体をバラバラに切断して、そのまま再生が出来ないようにそのパーツごとに封じたらお前は正に手も足も出ないんじゃないのか」
そんな話をクレイ・バーエルに言われ、思わずラエルロットは青ざめる。
(そうか、この息もつかせぬ斬撃はそれが魂胆だったのか。まずいぜ、このままバラバラに体を吹き飛ばされ続けたら、その後は俺の体の各パーツが元に戻らないように再生をそのまま阻害する気だ。いやよく考えたらそんな事をするまでもないか。俺のバラバラにした体をレスフィナから約100メートル以上離す事ができたら俺は間違いなくそのまま死んでしまうからだ)
そう思ったラエルロットはこの荒れ狂う斬撃をその体に受け続けながらも何とかこの攻撃から逃れる方法を必死に考える。
一方その二人の戦いを遠くで見ていた聖女スターシャと黒神子レスフィナは、ラエルロットが持つ闇の力の事で各々の意見が見事に割れていた。
黒神子レスフィナはラエルロットと勇者クレイ・バーエルの戦いに注意を払いながらも聖女スターシャに語りかける。
「聖女スターシャさん、あなたは先ほど勇者田中がラエルロットさんに心から謝ったのは彼の心が罪の意識に改心したからではなく、あくまでもラエルロットさんが持つ『思いを具現化する苗木』の効力が効いていたからだと言っていましたが、私はそうは思いません」
「黒神子・レスフィナさん?」
「確かに思いを具現化する苗木の影響も効力も受けているのだとは思います、でもそれだけではないはずです。それはあくまでもきっかけに過ぎないと私は思います。そこにいたるまでの過程を作りそして死に物狂いで行動したのは紛れもなくあのラエルロットさんなのですから。決して楽をしてあの勇者でもある田中正さんの間違いを認めさせた訳ではありません。その必死な説得と自分の正しさを正義の心を、そのうわべだけの言葉だけでは無く体全体で……文字通り命を賭けてあの勇者田中さんと正々堂々と真っ向から語り合いそして挑んだのですから、その正義の姿勢を……勇気を……思いを見せつけられて、心が揺るがない人間はまずいないと思います。ラエルロットさんはただ真剣に自分のありのままの思いをその黒い木刀に乗せて何度も何度も相手に叩きつけて訴える事が出来たからこそ、そんな熱いラエルロットさんの思いについには根負けして、再び見つめ直し……そして自分の間違いに気付いたのだと思います。勇者田中さんにとってラエルロットさんは最初で最後の好敵手であり、互いにライバルとして認め合いその精神を成長させた、まさに運命の相手だったのだと私は思います。ただ出会う時期が少し遅かったと言うだけのことです」
「なるほど、いろんな人達の命を賭けた奮闘や必死な願い、そしてその事で生じた全ての偶然が重なって、その思いがいつの間にか形を変えて必然へと変わったと言った所でしょうか。なんとも信じられない話ですが」
「そのラエルロットさんの奇跡の物語の序章に私達は今正に立ち会っているのかも知れません」
「フフフ、その数々の奇跡を起こす力を獲得したとされる、黒の勇者の力の片鱗、今ここで是非とも見てみたい物ですわね。でも普通に考えてラエルロットさんがあの勇者田中さんのスキルを使い熟す事はまず出来ません。所詮はレベル1のまだ駆け出しのラエルロットさんが、レベル90の勇者田中さんが修得していた狂雷のスキルを発動させることは先ず出来ないからです。先程私はレベルとスキルを繋ぐ魔術回路のストッパーを外せば半ば強制的に例えレベル1でもレベル90のスキルを使い熟す事は可能とは言いましたが、強引にその魔力をレベル90まで一瞬でも引き上げなけねばいけません。でもその魔力上昇自体がまずできる事ではないですから、それがもし仮にラエルロットさんに出来たのなら、それは即ち正に奇跡と呼ぶに相応しい出来事なのですがね」
「ラエルロットさんは奇跡を起こしますよ。ラエルロットさんがヒノのご神木から託された古代の遺物、思いを具現化する苗木は、彼が見事に試練を乗り越え、自らの意思で決断し、そして授かる事の出来た、まさに約束された法具です。そしてその彼を冥府に引きずり込もうとしていた幾多の亡者達は皆、限りない望みと大いなる願いを込めて、ラエルロットさんが纏う復讐の鎧となって逆に味方になってくれました。ラエルロットさんは、理不尽にも悪の力を振るう悪意ある者達に戦いを挑み、その勇者たる正義を貫くと……そうあの鎧の一部となった亡者達と約束を交わしました。普通ならそんな偽善的な願いであの呪われた復讐の鎧の力を引き出したりなんかしたら一瞬であの世行きなのですが、幸か不幸か不死の力を持つラエルロットさんには良い方に運が働いたようです。そんなラエルロットさんのレベルを半ば強制的に底上げしてくれる復讐の鎧の力があったからこそ、その攻撃力やスピードは限りなく強化され、(ペナルティと制限があるにせよ)あの勇者田中さんと五部に渡り合うくらいに強くなる事ができたのですから」
「なら後はラエルロットさんが、あの勇者田中さんがくれた狂雷のスキルを使いこなせるかどうかがこの戦いの分かれ目になりますね。いくら攻撃力や瞬発力を瞬時に上昇させる事のできる復讐の鎧を身にまとい、そして黒神子レスフィナさんから授かった不死の超再生能力と、ヒノのご神木から授かった思いを具現化する苗木の、三つの能力を持っていたとしても、あの勇者クレイ・バーエルの速さには到底ついてはいけませんからね」
「確かに、ラエルロットさんはあの勇者田中さんの速さにも全くといっていいほど、ついて行く事が出来ませんでした。でも今のラエルロットさんはあの狂雷の勇者・田中正さんが持っていたスキル、狂雷のスキルを使えるかも知れません。その一点に賭けて見るしかないようですね」
そんな氷の聖女と闇の黒神子の二人の思いに応えるかのようにラエルロットは勇者クレイ・バーエルの放つ激しい攻撃をその体に受けていろんな所に吹っ飛ばされながらも、その両手に持つ黒い木刀をゆっくりと構える。
その体からはまるで狂わんばかりの爆音と凄まじい電流が溢れ出し、眩い稲妻のエネルギーとなってラエルロットの体の表面を激しく駆け巡る。
そんな力のほとばしりをヒシヒシと感じたラエルロットは、更なる力を求めるかのように大きな声で叫ぶ。
「復讐の鎧よ、この鎧に宿りし報われない可哀想な亡者達よ。俺に力を貸してくれ。俺に最高の一撃を打たせてくれ。俺達みんなの力で……あの勇者クレイ・バーエルに俺達の思いの強さを証明するんだ!」
そのラエルロットの言葉に応えるかのように纏いし黒い鎧からは無数の声と雄叫びが加勢となって全体に響き渡り、回りにいる人達の耳にもその亡者達の声が直接響き渡る。
「「うおっぉぉぉぉぉっぉぉ! ぐっおっぉぉぉぉぉぉぉ! ぎゃおおおぉぉぉぉっ!」」
怨念あふれる雄叫びを上げる亡者達の声に直ぐさま反応をした妖精のミイシャが華麗に夜空を飛びながら、下で戦っている勇者クレイ・バーエルにテレパシーを送る。
(うわっ、び、びっくりしたな、もう何なのよ、あの禍々しい黒い鎧は。あれも古代の遺物の一つなのかしら?)
(いや、かなり似てはいるが、そうではないみたいだな。まあ、呪われた暗黒の法具には違いはないがな)
(マジですか。恐ろしい、恐ろしすぎるわ。黒衣の勇者・ラエルロット。私は彼に関して少し思い違いをしていたわ。よ~く考えてみたら彼の今までの奇跡のような生存はまさに例外であり、異例中の異例と言ってもいいわ。いくらあの黒神子・レスフィナの眷属になったとはいえ、思いを具現化する苗木と亡者達を宿した復讐の鎧をも手に入れた彼は、まさに特Aレベルの緊急事態を招く存在になり得ると言う事になるわ。まさかこの世の中に人々から忌み嫌われている呪われた黒衣を纏った暗黒の勇者が不吉にも誕生してしまうだなんて……とてもじゃないけどまだ信じられないし、いくらなんでも話ができすぎているわ。一体なんなのよ、この男は。この村に住む、ただの村人の青年じゃなかったの?)
そう言いながら妖精のミイシャは今も激しい攻撃をラエルロットに浴びせている勇者クレイ・バーエルに向けて意思疎通の魔法の一つでもある念波を飛ばすが、そのミイシャの念波に応えるかのように勇者クレイ・バーエルは最後の大詰めとばかりにその手に持つ大検に最大の魔力を込める。
「ではラエルロット君、そろそろトドメを刺させてもらうぞ!」
その行き成り語られる勇者クレイ・バーエルの言葉にラエルロットもまた内側に溜めてある最後の一撃を狙いながら絶好の勝機のタイミングを探るが、そのせいか二人の間に出来た時間はかなり長いようにその場にいた人達には感じられた。
渾身の最後の攻撃を仕掛けようとしているラエルロットと勇者クレイ・バーエルの二人は、互いに相手を激しく睨みつけながらその静寂と言う名の均衡が崩れ去る瞬間をただひたすらに待つ。
『くらえ、ラエルロット。青の神風スキル奥義、疾風神風斬撃破!』
『勇者田中正、お前の技を使わせて貰うぞ。くらえ、これが俺が手に入れた四つ目の力だぁぁぁーーっ、狂雷スキル奥義・狂雷、雷光石火!』
「ク、クレイ・バーエル様ぁぁぁ!」
「ラエルロットさん!」
心配の声を上げる黒神子レスフィナと妖精のミイシャの二人の声が互いに聞こえたのと同時に、ラエルロットが放つ狂雷、雷光石火の技が先に勇者クレイ・バーエルの体を捉え、その強烈な雷と衝撃により勇者クレイ・バーエルの体は激しく100メートルほど後ろへと吹き飛ばされる。
「ぐわっあぁぁぁあぁぁぁぁーっ!」
「や、やった。何とか……一瞬ではあるが、俺のレベルを無理矢理にレベル90近くまで上げることができたぞ。そうだ、何とか紙一重で……俺のワザの方が先に勇者クレイバーエルの体に届かせる事ができた。よし、ここから更なる反撃を試みるぞ。いくぞ!」
バシュン!
「がっはぁぁぁ……?」
その瞬間、最高の一撃を放ったはずのラエルロットの手足は一瞬にしてバラバラに消し飛び、その反動からラエルロットの体は大きく後ろへと吹き飛ばされるのだった。
戦いを見守るレスフィナとスターシャの図です。
「うっおおおおぉぉぉぉぉぉー、体の中を電流が駆け巡る。この感覚が他者からのスキルを受け継ぐと言う事なのか。それにしてもなんて凄い力なんだ!」
聖なる氷を操る聖女、スターシャの手から送り込まれる狂雷のスキルと言う大きな力に驚きと戸惑いを見せたラエルロットはその身に余りある大きな力を覚悟と共に受け入れる。その眩いばかりの雷は荒々しくもけたたましく光り輝き、まるであの勇者田中がラエルロットの体の一部と化しているかのようだ。
そんな感想を抱きながらもこの予期せぬ意外な状況を静かに見守る勇者クレイ・バーエルは、敵に情けを掛ける聖女スターシャに対し呆れた溜息を送る。
「ハア~ァ、全く聖女スターシャには困った物だ。まさか敵に塩を贈って、その相手がどうなるのかを見定めるつもりだな。だが俺はあなたの下らない遊びに付き合っている暇はないからな。目の前にいるラエルロット君を完膚なきまでに叩きのめして奴から思いを具現化する苗木を回収する事にするよ。まあ、思いを具現化する苗木と狂雷のスキルを得た事で、彼自身の大幅なパワーアップが見込まれそうだが、だがラエルロット君は元々のレベルがたったのレベル1なんだからそこから大幅にレベルが上がったとしても、レベル100の俺に届く事はどんなに逆立ちしてもまずないと言う事だ。という訳で俺がこの青年をあっさり倒す事が出来たら、その時は黒神子レスフィナの封印の方はお任せしますよ。そうすれば全てが丸く収まるのですから」
「ええ、ラエルロットさんを見事倒す事ができたのなら、その時はあなたの言う事を聞いて上げてもいいですわよ。フフフフ、まあ倒せたらの話ですがね」
「そうか……その約束、忘れるなよ。それとラエルロット君、大体君の親しい家族が無念にも殺されたというのに何をその相手から品物を受け取っているんだ。その勇者田中という相手は君の人生を大幅に変えた、絶対に許すことのできない憎い敵じゃなかったのか。それなのにその相手をまるでいたわるかのような発言をするだなんて、君はどうかしているぞ。祖母の仇でもある勇者田中の死を聞いて喜んでもいいはずなのに、むしろその大罪人の死すらも区別無くいたわり、そして悲しんでいるとは見るに堪えないよ。気持ち悪い……全くもって気持ち悪いぜ。この偽善者が。お前のその極めて偽善的な正義には俺は勿論納得がいかない。それに何より自分が今感じた事は……ラエルロット君、君は極めて危険な存在だと改めて実感が持てたと言う事だ。だからこそ今ここで完膚なきまでに君を先に倒させて貰うぜ!」
「やっちゃえ、やっちゃいなさい。勇者クレイ・バーエル様!」
両手を上げて応援する紋白蝶族の妖精のミイシャの掛け声と共にほぼ同時に動いた勇者クレイ・バーエルは正に荒れ狂う疾風のような神速でラエルロットの元まで近づくと、直ぐに懐へと入り込む。
「この速さには反応が出来まい!」
(し、しまった。いつの間にこんなに近づいて来たんだ。早い……動きが早すぎて目がついて行かない。そしてこのままでは確実に負けてしまう。ちくしょう、ちくしょう!)
そう瞬時に思ったラエルロットの体に、勇者クレイ・バーエルはそのまま目にも留まらぬ大剣裁きで神速の剣技を叩き込む。
「ぐっわぁぁーーぁぁぁ!」
その剣技から繰り出される技の威力は凄まじく、目にも映らない速度で叩き込まれる神風のごとき斬激にラエルロットは全く反応する事ができない。
そのまま無数に斬り込まれる斬撃をその体に受け続けるラエルロットは体が吹き飛びまっ二つにされ、そのまま粉微塵になるまで細かく切り飛ばされ続けるが、直ぐに物凄いスピードで体が超再生を始めると、まるで何事もなかったかのように悠然と立ち上がる。
なぜなら相手の剣裁きのスピードが早ければ早い程、その綺麗な切り口は直ぐに塞がり、五体を切り飛ばされる度に怪我は瞬時に直っていくからだ。
だがそんな事は当然織り込み済みとばかりに勇者クレイ・バーエルの猛攻は尚も休み無く続き、息もつかせぬ連撃がラエルロットの反撃を見事に封じ徐々に追い込んでいく。故にラエルロットの五体がバラバラに切断され何処かに吹き飛ばされるのも時間の問題だった。
だがそれでも決して諦めないラエルロットの揺るぎない覚悟と闘志に、勇者クレイ・バーエルは戸惑いと焦りの色を覗かせる。
「くそ、やはりいくら切り捨てても斬撃によるダメージは効果が薄いか。だがこのまま強引に攻撃を食らい続けたらどうなるかな。お前を殺せないまでもその五体をバラバラに切断して、そのまま再生が出来ないようにそのパーツごとに封じたらお前は正に手も足も出ないんじゃないのか」
そんな話をクレイ・バーエルに言われ、思わずラエルロットは青ざめる。
(そうか、この息もつかせぬ斬撃はそれが魂胆だったのか。まずいぜ、このままバラバラに体を吹き飛ばされ続けたら、その後は俺の体の各パーツが元に戻らないように再生をそのまま阻害する気だ。いやよく考えたらそんな事をするまでもないか。俺のバラバラにした体をレスフィナから約100メートル以上離す事ができたら俺は間違いなくそのまま死んでしまうからだ)
そう思ったラエルロットはこの荒れ狂う斬撃をその体に受け続けながらも何とかこの攻撃から逃れる方法を必死に考える。
一方その二人の戦いを遠くで見ていた聖女スターシャと黒神子レスフィナは、ラエルロットが持つ闇の力の事で各々の意見が見事に割れていた。
黒神子レスフィナはラエルロットと勇者クレイ・バーエルの戦いに注意を払いながらも聖女スターシャに語りかける。
「聖女スターシャさん、あなたは先ほど勇者田中がラエルロットさんに心から謝ったのは彼の心が罪の意識に改心したからではなく、あくまでもラエルロットさんが持つ『思いを具現化する苗木』の効力が効いていたからだと言っていましたが、私はそうは思いません」
「黒神子・レスフィナさん?」
「確かに思いを具現化する苗木の影響も効力も受けているのだとは思います、でもそれだけではないはずです。それはあくまでもきっかけに過ぎないと私は思います。そこにいたるまでの過程を作りそして死に物狂いで行動したのは紛れもなくあのラエルロットさんなのですから。決して楽をしてあの勇者でもある田中正さんの間違いを認めさせた訳ではありません。その必死な説得と自分の正しさを正義の心を、そのうわべだけの言葉だけでは無く体全体で……文字通り命を賭けてあの勇者田中さんと正々堂々と真っ向から語り合いそして挑んだのですから、その正義の姿勢を……勇気を……思いを見せつけられて、心が揺るがない人間はまずいないと思います。ラエルロットさんはただ真剣に自分のありのままの思いをその黒い木刀に乗せて何度も何度も相手に叩きつけて訴える事が出来たからこそ、そんな熱いラエルロットさんの思いについには根負けして、再び見つめ直し……そして自分の間違いに気付いたのだと思います。勇者田中さんにとってラエルロットさんは最初で最後の好敵手であり、互いにライバルとして認め合いその精神を成長させた、まさに運命の相手だったのだと私は思います。ただ出会う時期が少し遅かったと言うだけのことです」
「なるほど、いろんな人達の命を賭けた奮闘や必死な願い、そしてその事で生じた全ての偶然が重なって、その思いがいつの間にか形を変えて必然へと変わったと言った所でしょうか。なんとも信じられない話ですが」
「そのラエルロットさんの奇跡の物語の序章に私達は今正に立ち会っているのかも知れません」
「フフフ、その数々の奇跡を起こす力を獲得したとされる、黒の勇者の力の片鱗、今ここで是非とも見てみたい物ですわね。でも普通に考えてラエルロットさんがあの勇者田中さんのスキルを使い熟す事はまず出来ません。所詮はレベル1のまだ駆け出しのラエルロットさんが、レベル90の勇者田中さんが修得していた狂雷のスキルを発動させることは先ず出来ないからです。先程私はレベルとスキルを繋ぐ魔術回路のストッパーを外せば半ば強制的に例えレベル1でもレベル90のスキルを使い熟す事は可能とは言いましたが、強引にその魔力をレベル90まで一瞬でも引き上げなけねばいけません。でもその魔力上昇自体がまずできる事ではないですから、それがもし仮にラエルロットさんに出来たのなら、それは即ち正に奇跡と呼ぶに相応しい出来事なのですがね」
「ラエルロットさんは奇跡を起こしますよ。ラエルロットさんがヒノのご神木から託された古代の遺物、思いを具現化する苗木は、彼が見事に試練を乗り越え、自らの意思で決断し、そして授かる事の出来た、まさに約束された法具です。そしてその彼を冥府に引きずり込もうとしていた幾多の亡者達は皆、限りない望みと大いなる願いを込めて、ラエルロットさんが纏う復讐の鎧となって逆に味方になってくれました。ラエルロットさんは、理不尽にも悪の力を振るう悪意ある者達に戦いを挑み、その勇者たる正義を貫くと……そうあの鎧の一部となった亡者達と約束を交わしました。普通ならそんな偽善的な願いであの呪われた復讐の鎧の力を引き出したりなんかしたら一瞬であの世行きなのですが、幸か不幸か不死の力を持つラエルロットさんには良い方に運が働いたようです。そんなラエルロットさんのレベルを半ば強制的に底上げしてくれる復讐の鎧の力があったからこそ、その攻撃力やスピードは限りなく強化され、(ペナルティと制限があるにせよ)あの勇者田中さんと五部に渡り合うくらいに強くなる事ができたのですから」
「なら後はラエルロットさんが、あの勇者田中さんがくれた狂雷のスキルを使いこなせるかどうかがこの戦いの分かれ目になりますね。いくら攻撃力や瞬発力を瞬時に上昇させる事のできる復讐の鎧を身にまとい、そして黒神子レスフィナさんから授かった不死の超再生能力と、ヒノのご神木から授かった思いを具現化する苗木の、三つの能力を持っていたとしても、あの勇者クレイ・バーエルの速さには到底ついてはいけませんからね」
「確かに、ラエルロットさんはあの勇者田中さんの速さにも全くといっていいほど、ついて行く事が出来ませんでした。でも今のラエルロットさんはあの狂雷の勇者・田中正さんが持っていたスキル、狂雷のスキルを使えるかも知れません。その一点に賭けて見るしかないようですね」
そんな氷の聖女と闇の黒神子の二人の思いに応えるかのようにラエルロットは勇者クレイ・バーエルの放つ激しい攻撃をその体に受けていろんな所に吹っ飛ばされながらも、その両手に持つ黒い木刀をゆっくりと構える。
その体からはまるで狂わんばかりの爆音と凄まじい電流が溢れ出し、眩い稲妻のエネルギーとなってラエルロットの体の表面を激しく駆け巡る。
そんな力のほとばしりをヒシヒシと感じたラエルロットは、更なる力を求めるかのように大きな声で叫ぶ。
「復讐の鎧よ、この鎧に宿りし報われない可哀想な亡者達よ。俺に力を貸してくれ。俺に最高の一撃を打たせてくれ。俺達みんなの力で……あの勇者クレイ・バーエルに俺達の思いの強さを証明するんだ!」
そのラエルロットの言葉に応えるかのように纏いし黒い鎧からは無数の声と雄叫びが加勢となって全体に響き渡り、回りにいる人達の耳にもその亡者達の声が直接響き渡る。
「「うおっぉぉぉぉぉっぉぉ! ぐっおっぉぉぉぉぉぉぉ! ぎゃおおおぉぉぉぉっ!」」
怨念あふれる雄叫びを上げる亡者達の声に直ぐさま反応をした妖精のミイシャが華麗に夜空を飛びながら、下で戦っている勇者クレイ・バーエルにテレパシーを送る。
(うわっ、び、びっくりしたな、もう何なのよ、あの禍々しい黒い鎧は。あれも古代の遺物の一つなのかしら?)
(いや、かなり似てはいるが、そうではないみたいだな。まあ、呪われた暗黒の法具には違いはないがな)
(マジですか。恐ろしい、恐ろしすぎるわ。黒衣の勇者・ラエルロット。私は彼に関して少し思い違いをしていたわ。よ~く考えてみたら彼の今までの奇跡のような生存はまさに例外であり、異例中の異例と言ってもいいわ。いくらあの黒神子・レスフィナの眷属になったとはいえ、思いを具現化する苗木と亡者達を宿した復讐の鎧をも手に入れた彼は、まさに特Aレベルの緊急事態を招く存在になり得ると言う事になるわ。まさかこの世の中に人々から忌み嫌われている呪われた黒衣を纏った暗黒の勇者が不吉にも誕生してしまうだなんて……とてもじゃないけどまだ信じられないし、いくらなんでも話ができすぎているわ。一体なんなのよ、この男は。この村に住む、ただの村人の青年じゃなかったの?)
そう言いながら妖精のミイシャは今も激しい攻撃をラエルロットに浴びせている勇者クレイ・バーエルに向けて意思疎通の魔法の一つでもある念波を飛ばすが、そのミイシャの念波に応えるかのように勇者クレイ・バーエルは最後の大詰めとばかりにその手に持つ大検に最大の魔力を込める。
「ではラエルロット君、そろそろトドメを刺させてもらうぞ!」
その行き成り語られる勇者クレイ・バーエルの言葉にラエルロットもまた内側に溜めてある最後の一撃を狙いながら絶好の勝機のタイミングを探るが、そのせいか二人の間に出来た時間はかなり長いようにその場にいた人達には感じられた。
渾身の最後の攻撃を仕掛けようとしているラエルロットと勇者クレイ・バーエルの二人は、互いに相手を激しく睨みつけながらその静寂と言う名の均衡が崩れ去る瞬間をただひたすらに待つ。
『くらえ、ラエルロット。青の神風スキル奥義、疾風神風斬撃破!』
『勇者田中正、お前の技を使わせて貰うぞ。くらえ、これが俺が手に入れた四つ目の力だぁぁぁーーっ、狂雷スキル奥義・狂雷、雷光石火!』
「ク、クレイ・バーエル様ぁぁぁ!」
「ラエルロットさん!」
心配の声を上げる黒神子レスフィナと妖精のミイシャの二人の声が互いに聞こえたのと同時に、ラエルロットが放つ狂雷、雷光石火の技が先に勇者クレイ・バーエルの体を捉え、その強烈な雷と衝撃により勇者クレイ・バーエルの体は激しく100メートルほど後ろへと吹き飛ばされる。
「ぐわっあぁぁぁあぁぁぁぁーっ!」
「や、やった。何とか……一瞬ではあるが、俺のレベルを無理矢理にレベル90近くまで上げることができたぞ。そうだ、何とか紙一重で……俺のワザの方が先に勇者クレイバーエルの体に届かせる事ができた。よし、ここから更なる反撃を試みるぞ。いくぞ!」
バシュン!
「がっはぁぁぁ……?」
その瞬間、最高の一撃を放ったはずのラエルロットの手足は一瞬にしてバラバラに消し飛び、その反動からラエルロットの体は大きく後ろへと吹き飛ばされるのだった。
戦いを見守るレスフィナとスターシャの図です。
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男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
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転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
「え、俺なんかしました?」無自覚チート《概念編集》で石ころを魔石に、なまくらを聖剣に書き換えて、国を追われた聖女様と世界を救う
黒崎隼人
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◆◇◆完結保証◆◇◆
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「え、俺なんかしました?」
ごく普通の大学生、朝霧 海(あさぎり かい)が迷い込んだのは、剣と魔法が息づく異世界エーテルディア。右も左も分からぬままモンスターに襲われた彼を救ったのは、聖なる光を操る謎の美少女、ルミナだった。
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カイ自身も知らない、触れたモノの”理”を書き換えるチート能力《概念編集(リアライター)》。
「ただの石」が「爆ぜる魔石」に? 「なまくらの剣」が「伝説級の聖剣」に!?
無自覚に規格外の力を振るうカイは、やがて国を追われる訳ありの少女ルミナと共に、巨大な陰謀に立ち向かう運命に巻き込まれていく。
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【土壌改良】で死の荒野がSランク農園に!食べただけでレベルアップする野菜で、世界最強ギルド設立
黒崎隼人
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「え? これ、ただのトマトですよ?」
「いいえ、それは食べただけで魔力が全回復する『神の果実』です!」
ブラック企業で働き詰めだった青年は、異世界の名門貴族の三男・ノアとして転生する。
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「攻撃魔法も使えない役立たず」と罵られ、魔物すら寄り付かない死の荒野へ追放されてしまう。
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ノアのスキルは、現代の農業知識と合わせることで、荒れ果てた土地を「Sランク食材」が溢れる楽園に変えるチート能力だったことを!
伝説の魔獣(もふもふ)をキュウリ一本で手懐け、行き倒れた天才エルフを極上スープで救い出し、気づけば荒野には巨大な「農業ギルド」が誕生していた。
これは、本人がただ美味しい野菜を作ってのんびり暮らしたいだけなのに、周囲からは「世界を救う大賢者」と崇められてしまう、無自覚・最強の農業ファンタジー!
氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!
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氷河期世代の大野将臣(おおのまさおみ)は昭和から令和の時代を細々と生きていた。しかし、工場でいつも一人残業を頑張っていたがとうとう過労死でこの世を去る。
死んだ大野将臣は、真っ白な空間を彷徨い神様と会い、その神様の世界に誘われ色々なチート能力を貰い異世界に降り立つ。
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