遥か闇なる世界 ~世界の絶望に立ち向かう黒神子の少女と、真の勇者になる事を夢見る心優しい青年の物語

藤田作磨

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第二章 黒神子・妖精喰いのヨーミコワ編

2-5.隠れ里

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                2ー5.隠れ里


「いい加減に諦めて下さい。一体何回逃げだそうとしたら気が済むのですか。私達は急いでいるのですからもうだだをこねるのはやめて下さい」

「くそぉぉぉ、化け物めぇぇ、一体俺の体に何をしやがった。いくら遠くに逃げてもまるで見えない強力な磁力に吸い寄せられるかのようにレスフィナを名乗る少女の元へと連れ戻されてしまう。まさかこれも魔術や呪いといった類いの力なのか?」

 明らかに黒神子レスフィナに怯えと恐怖の目を向ける狼魔族のゴンタは地面を這いずりながら逃げるようにその場から離れようとする。だがゴンタの体はまるでその場所に固定されたかのように全く動かす事が出来ず、どうあっても逃げられない状況に諦めと言う文字が頭をよぎる。

 そんな絶望的な状況を作り出している黒神子レスフィナは、足の速さには自信があるゴンタがなぜ未だに逃げられないでいるのかを語る。

「種明かしをしましょうか。ゴンタさんの両手を後ろ手に縛っているロープの紐に少しだけ私の血液を混ぜて置いたのです。私は自分の血液を操る事で臨機応変にいろんな事が出来ます。血液を鋼のように硬くしたり、攻撃の際は距離に関係なく自由に血液を動かしたり、対象者に塗付ければ探知にも使えたり、呪いを解いたり、命令を加えてその場所に固定をしたりと自由にいろいろとできます。なので私の血液が染み込んでいる紐でゴンタさんの両手が縛られている限り、あなたは私から絶対に逃げる事はできないのです」

「ちくしょう、くそぉぉぉ、化け物めぇ、俺を捕虜になんかしていないで殺すなら早く殺せ。命欲しさに仲間を売るくらいならこの場で死んでやる。俺を見くびるなよ!」

「別に逃げ去った狼魔族達に興味はありません。それにあなた達を部下にしている黒神子ヨーミコワさんにだって別に会いたくもありません。もしも会えば彼女の事ですからきっと戦いになるかも知れませんので、戦わなくて済むのならここは無視でいいと私は考えています。妖精喰いと対峙しても特に私達にメリットはありませんから」

「本当か……俺の仲間達に手は出さないんだな」

「あなた方が敵対しなければの話ですがね。私も一方的にやられる訳にはいきませんので。そんな事よりもあなたには残りの蛾の妖精族達が住み着いているかも知れないとされる噂の山に道案内を頼んだはずですが、この方向で間違いはないのですか」

「ああ、この山で間違いは無いぜ。だがあくまでも噂だから例えあの蛾の妖精の少女がいなかったとしても俺を恨むなよ」

「なるほど、この山からは、動物、昆虫、お魚、魔獣、亜人族、妖精といった生き物の命の気配は無数に感じますが、お目当ての蛾の妖精族の気配だけは全く感じません。でも……何かの強い力の流れは感じます。恐らくはその隠れ里ごと強い結界で覆い隠し気配を完全に遮断しているのでしょうが、結界を探知できる能力を持つ者ならその魔力の流れから結界が張られている場所を特定できるはずです。ですがもっとその結界の力が感じられる範囲内まで近づかないと正確な場所は分かりません。結界の傍まで近づいたら大凡の場所もわかるのですが。それにしてもこの結界は探知能力を持たない者には絶対に見つけることは出来ないでしょうね。特に黒神子ヨーミコワさんには絶対に無理です」

「つ、つまり蛾の妖精の少女がこの山の中にいる可能性は充分にあると言う事か」

「私はそう考えています」

 レスフィナとゴンタの二人が真顔でそんな事を話していると、「もう鬼ごっこは終わったのですか。いきなりゴンタさんが逃げだして、その後をレスフィナさんが追跡し始めましたからびっくりしましたよ」と言いながら現れたシャクティと、「ハア、ハア、ハア、お前らいい加減にしろ。まだ昼飯どころか夜飯も食べてはいないのに、余計な力を使わせるんじゃねえよ!」とぼやきながら力なくお腹を抱えたラエルロットが姿を現す。

 ラエルロットは手に持つ明かりが灯るランプを前に突き出すと、闇夜が不気味に広がる森に目を細める。

「レスフィナの推測が正しければ、この森の奥に蛾の妖精のルナがいる可能性が非常に高いと言う事だな。早く盗まれた荷物を見つけて、全てを取り返さないとな。依頼を任されたシャクティさんも困るだろうしな」

「シャクティでいいです。そんな事よりも私と初めて出会った時に着ていたあの黒い鎧は一体どうしたんですか。あの黒い装備一式を持ち歩いているようには見えませんが?」

「あの黒い鎧は、ず~と着用していると非常に疲れるんだよ。どうやら少しづつではあるが、体力を常に吸われ続けているようだ。だから普段はできるだけ着用はしないようにしている。それに戦闘時は呼べばいつでも着用は瞬時にできるから、そこらへんは非常に便利だ」

「やはりあの禍々しい力の流れは、呪いの装備品でしたか。もしかしてレスフィナさんから貰ったのですか」

「うう~ん、微妙に違うんだが、まあ似たような物か。黒神子レスフィナに命を救われるに当たり、その過程で第一の試練を受けて、あの世からこの世に帰る事になったんだが、その帰り道に報われない不幸な亡者達に魂を闇底に引きずり込まれそうになったんだよ。でもどうにか亡者達を説得する事に成功した俺は、その亡者達の魂と怨念で練り作られた復讐の鎧の力を授かる事になったという訳だ。まあ普通の人間が一度でもこの力を使えば即座に即死物の呪いのアイテムなのだがな」

「第一の試練って……まさかとは思いますが、黒神子でもあるレスフィナさんと何か契約でも交わしたのですか」

「ああ、契約をして彼女の眷属になったんだ」

「眷属になったってあなたがですか。黒神子レスフィナの……その話、にわかには信じられないのですが。大体レスフィナさんと名乗る彼女は本当にあの黒神子レスフィナなのですか。確かに皆に忌み嫌われている黒のローブを着ていますし、頭には二本の角が生えてはいますが、頭に角を生やしたただの獸人である可能性も否定は出来ませんよ」

「つまり俺とレスフィナのことを嘘を言って狂言を噛ましているただの偽物だとでも言いたいのか」

「だって普通に考えたらまず有り得ないじゃないですか。冷酷にして残虐非道で有名なあの黒神子レスフィナが、笑顔で私達とまるで心ある人のように戯れているだなんて。それに黒神子の眷属になる試練にただの人間が耐えられる訳がないじゃないですか。悪い冗談はやめて下さい。あの黒い鎧はフェイクアイテムか何かなんでしょ」

「やっぱり全く信じてはいなかったか。まあシャクティは俺と狼魔族達との戦いを直接見た訳ではないし、当然と言えば当然の反応だがな」

「誤魔化さないで下さい。でもその魔力や力はどうやら本物に近いみたいですから、そこにいるレスフィナさんを自称する方はそれなりに強大な力を持つ魔術師なのでしょう。そしてあなたはそんな彼女に付き従う従者だと私は考えています。どうです、ズバリそうなんでしょ!」

(これは一から説明するのがかなり面倒くさいぞ……)

 もうその設定で行こうかと思っていたラエルロットだったが、そんな考えを誰かの声が瞬時に遮る。
 そのうら若き張りのある少女の声はラエルロット達のいる三メートル上の上空から聞こえた。

「よくここが分かったわね。でもここから先は絶対に通さないんだから。痛い目に遭いたくなかったらここから速やかに立ち去りなさい。そうしないと私も容赦はしないわよ!」

 小さな体をまるで蛍火のように光らせながら空に浮いていたのは、何やら険しい顔をしている蛾の妖精のルナである。
 ルナは明らかに焦りの色をにじませると空の上からラエルロット達の回りを小刻みに飛び回る。

「なんだ、上からゆっくりと降りてくるこの黄色い無数の光の粉は、まるで幻想的にゆっくりと降って来る雪のようだな」

 そう呟きながらも和むラエルロットに黒神子レスフィナの声が飛ぶ。

「ラエルロットさん、その光の粉は絶対に吸ってはいけません。恐らくは蛾の妖精が羽に持つ、毒のあるしびれ粉だと思われます!」

「な、なんだってぇぇ!」

 そのレスフィナの言葉にラエルロットは直ぐさま口と鼻を手で押さえるが、既に吸っていたのかラエルロットの体は力なく地面へと倒れ出す。

(くそ、体が行き成り痺れて思うように動かなくなってきたぞ。こんな事なら初めから復讐の鎧を着込んでおくんだったぜ。それとも例え復讐の鎧を着込んでいたとしても毒による状態異常は防ぐことは出来ないのかな。でもいずれにしてもミスを犯してしまったことは確かなようだ)

 地面に無様に倒れるとラエルロットは状況を確認する為にどうにか顔だけを動かし回りを見るが、どうやら地面に倒れているのはラエルロット一人だけのようだ。

 狼魔族のゴンタは蛾の妖精が放つしびれ粉の存在を知っているのか瞬時に蛾の妖精のルナのいる真下から離れ。犬人族のシャクティは持参している何かの粉薬を飲むと神官が着る法衣の袖で鼻と口元を覆い隠し。そして黒神子レスフィナに至ってはまるで何も気にしていないかのように真っ直ぐな目で空を飛ぶ蛾の妖精のルナ見つめる。

 黒神子レスフィナは満遍の笑顔を向けると、空を飛ぶ蛾の妖精のルナに話しかける。

「こんにちはルナさん、またお会いしましたね。荷馬車の中では私を見るなり直ぐに気絶をして、その後はみんなに挨拶も無しにそのまま行方を眩ませてしまいましたから、心配していたのですよ」

 にっこりと微笑みながら話すレスフィナの姿を見た蛾の妖精のルナは、その可愛らしい顔を引きつらせると大声で叫ぶ。

「なぜよ、なぜ私の羽根に備わっている痺れ粉の鱗粉が効かないのよ。普通に息をする生き物なら大抵は皆その効力にはあらがえないはずなのに。まさか耐性でも備わっているとでもいうの」

「フフフフ、黒神子に状態異常を引き起こす毒は聞かない事くらいは当然分かっている物とばかり思っていたのですが、随分と軽率な判断ですわね。それとも私の事を黒神子を語るただの偽物だと思い、甘く見ていたのでしょうか」

「あんたが……あんたなんかが、極悪非道と名高い、十二人いる黒神子達の中でも化け物中の化け物と言われている、あの英雄殺しの黒神子・レスフィナな訳がないでしょ。なぜなら黒神子レスフィナが人間や他の亜人族達と一緒に行動をしているだなんてまず絶対に有り得ないからよ。私は黒神子ヨーミコワ以外に黒神子に会った事はまずないけど。私のお爺さんでもある大長老の話だと、十八年前に起きた冒険者達と異世界召喚者達との間で起きた大きな戦争では、とある戦場に行き成りあの黒神子レスフィナが現れて、両勢力の戦士達を敵味方関係無く見境無しに皆殺しにしたという話よ。そんな恐ろしい奴がノホホ~ンと他の種族達と一緒に荷馬車の中で整理整頓や掃除を率先してする訳がないじゃない。あいつらは人間の女性の姿をしてはいるけど、その中身は凶悪で危険極まりない化け物だと言う話よ。だからもう適当な嘘を付くのはやめて頂戴。紛らわしいから!」

「つまりあなたも私を黒神子の偽物だと言いたい訳ですね。でもまあそう思っているというのなら別にそれでもいいです。特にその考えを正す気もありませんから。そんな事よりです。ルナさんには二三聞きたい事があります」

「二三聞きたい事? 一つは荷馬車から無くなった大量の荷物の事よね」

「その事を知っていると言う事は、やはりあの大量の荷物の盗難はやはりあなたの仕業でしたか」

「うるさいな、もう。で、残りの二つ目は一体なによ?」

「あなた、大量の荷物を一気に盗み出せる古代の遺物を持っていますね。それが一体どのような物か一つ私に見せて貰ってもよろしいでしょうか」

 そのレスフィナの確信とも言える指摘に蛾の妖精のルナはビクリと体を震わせると大いに顔色を青くする。

「い、一体あなたが何を言っているのか……私には全く分からないわ。そ、それで、三つ目の質問は一体なによ」

「あなたがその古代の遺物を持っている事をあの妖精喰いの黒神子・ヨーミコワが知っているかどうかと言う点です。黒神子ヨーミコワは気まぐれに狼魔族達を使って闇の力を地道に集めていたようですが、その黒神子ヨーミコワが一年前になぜ蛾の妖精族が張る強固な結界が施されていたと思われる隠れ里の在りかを知る事ができたのでしょうか。もしかしたらルナさん、そのあなたが持つ古代の遺物は元々は一年前はあなたのご両親が住んでいた隠れ里の中に厳重に封印されていた遺物なのではありませんか。でも何らかの事情でその古代の遺物を取り出してしまったから呪いが発動して隠れ里を覆っていた結界が消え、その情報は直ぐに黒神子ヨーミコワに伝わってしまった。昨日ヒノのご神木から思いを具現化する苗木を強引に取り出した事によって呪いが発動したヒノの村の村人達のように。村の人達はその呪いの力で樹木へと変えられてしまいましたが、一年前にルナさんのご両親がいた蛾の妖精族の村は、再び結界を張ることが出来ず、黒神子ヨーミコワを呼び寄せるという呪いを受けてしまった。彼女は妖精を生きたまま生で食べますからね、呪いの請負人には正に好都合かと」

「あの惨劇は村でも禁忌とも言うべき古代の遺物を持ち出した事への神による天罰だとでも言うの。酷い、そんなの酷すぎるよ。村の誰かが『黒神子ヨーミコワがその古代の遺物の闇の力を探知して村がある山の回りを闇雲に捜索しているから、こんな物は早く何処か遠くに捨てた方がいい』とか言って、当時私の家の近くに祀ってある封印されし祠の中から勝手に持ち出して、外に捨ててこようとしていたけど……でも村の外には既にあの黒神子ヨーミコワがなぜか待ち構えていて、もう既に捨ててくることが困難だったわ。だからその男は持っているだけで黒神子ヨーミコワに位置を特定されかねない古代の遺物をまるで押し付けるかのように身勝手にも私の父に渡して我先にと遠くに逃げたのよ。お母さん達と共にその現場を見ていたからまず間違いはないわ」

「なんて軽率な事を……それで不用心にもその封印を解いたのは一体何処の誰ですか?」

「私の叔父よ。あの山の上空に時々現れる黒神子ヨーミコワが怖くてすっかり怖じ気づいた私の叔父は、その原因は私の家の近くに封印されている古代の遺物にあると言って勝手に封印を解いて何処かに捨てに行くつもりだったらしいわ。その古代の遺物さえなければ黒神子ヨーミコワはこの山には絶対に来ないとか言ってね。でもその古代の遺物はその昔大長老でもあるウチのおじいちゃんからお父さんとお母さんに託された物だし、家の一族に代々昔から伝わる家宝なのよ。でもその封印を叔父が勝手に解いたお陰で結局みんな黒神子ヨーミコワに喰われる事になったんだけどね」

「そうですか、それは非常に悲しい事ですね。亡くなった人達の悲運をお悔やみ申します。それでその後はどうしたのですか」

「でもお父さんはこんな時のために過去に精霊女王から直接頂いたとされる(強い力を持った妖精達が精霊の力を使い編み上げて作った)封印の布で包んで完全にその古代の遺物の気配を消す事に成功しているわ。だから黒神子ヨーミコワは私が持つ古代の遺物の存在を感知する事ができなかった」

「つまりその古代の遺物は今現在、ルナさん、あなたが持っていると言う事ですね」

 その当然とも言えるレスフィナの指摘に蛾の妖精のルナはハッとした顔をするが、言ってしまった事に腹をくくると続けて話し出す。

「ええ、そう言う事よ。一年前にその古代の遺物はお父さんから私が直に託された代物だからね。今は私があの古代の遺物の所有者よ。本当はお爺さんのいるこの山の隠れ里に再び結界を張って封印をするつもりだったけど。古代の遺物の魔力の反応を消すポシェットもあることだし、上手く使えば先ず見つからないと私は考え方を変えたわ!」

「どうやらそのようですわね。それどころかその力を使って小賢しい盗みを絶えず働いている。そうではありませんか」

「そうよ、二千年前に地球の人達が残したとされるこの古代の遺物の力があれば、例え遙か闇なる世界の黒神子達が相手でも奴らと対等に戦うことができるわ。そして黒神子の偽物でもあるあなたは絶対に私に勝つ事はできない。悪いんだけど、私が持つ古代の遺物の事を知られたからにはこのまま生かしてはおけないわ。私の圧倒的な力を受けて死んで頂戴!」

「と言うことは、黒神子ヨーミコワはまだあなたが古代の遺物を持っている事を知らないと言う事ですね。一年前に古代の遺物の封印が解かれた祠の場所を探知して蛾の妖精族が住まう村へと向かったみたいですが、祠に行ってみたらもう既に祠の中はもの毛のカラだったでしょうし、生き残りの妖精達を襲い食べながら古代の遺物の在りかを尋問していたら、同じく古代の遺物の力を探知して現場へと現れた高レベルの冒険者達や異世界召喚者達とバッタリ鉢合わせをしてしまった。だからこそあなたは隠し持っていた古代の遺物を誰にも知られる事なくその場所から持ち出す事に成功し、逃げる事ができたのですね。そうですよね」

「そうよ、その通りよ。だからここで大人しくみんな死んで頂戴。私達を無償でかくまってくれているこの村に住む蛾の妖精達の仲間の為にも!」

 そう力強く叫ぶと蛾の妖精のルナは腰にさげているポシェットの中からある物を素早く取り出す。その手に握られていたのは黒い色をした小さなハンカチのような物だった。

 ラエルロット。

「なんだあれは、あんな物で蛾の妖精のルナは一体なにをするつもりなんだ?」


 シャクティ。

「恐らくはとても小さなハンカチか何かでしょうか。小さな妖精が使うには丁度いいサイズだとは思いますが……あれでどうやって私達を攻撃するつもりなのでしょうか?」

 ゴンタ。

「ハハハハ、古代の遺物だって。ハッタリだ、ハッタリに決まっている。そんな物はあいつは最初から持ってはいないさ。荷物の件だってきっと(ゴブリン)小鬼達と取引をしてこっそりと大勢で荷物を運び出したんだよ。そうに違いないぜ!」

 その珍妙な光景に不思議がるラエルロット・シャクティ・ゴンタの三人だったが、その者達とは対照的に黒神子レスフィナはかなり緊張した顔を空に浮かぶ蛾の妖精のルナに向けるとその行動に警戒する。

「あれは古代の遺物の一つ、邪妖精の衣ですね。またの名は無限皇帝のマントですか。非常に厄介な物を持っていますね。なるほど、そのアイテムならあの荷台の中にあった大量の荷物が瞬時に消えたのも納得がいきます」

「そうよ、この邪妖精の衣があればたとえどんな大きな物でも瞬時に覆い隠して異次元の彼方にその物体を保存する事ができるという凄く便利なアイテムよ。その使い道と活用方法を見せてあげるわ。さあ、出てきなさい。古代の起動兵器・ストーンゴーレムよ。この邪妖精の衣の中から出て来てあいつらを踏み潰して仕舞いなさい!」

 そう言うが否やルナが手に持っていた邪妖精の衣が瞬時に大きく広がると、その正方形に広がる布の幅はざっと十メートルにもなる。

 その布の平面に広がる宇宙のような空間から地面へと落ちてきたのは、無人で動く、これまた高さ十メートルの石でできた魔法動力人形・ストーンゴーレムだった。

 まるで機械のように動くそのストーンゴーレムは黒神子レスフィナ達の存在を認識すると、まるで目標を定めたかのように突然動き出す。

 ガッシャン、ガッシャン、ガッシャン、ガッシャン!

「どうよ、ある遺跡のダンジョンの奥で見つけた、何かを守っていたと思われるストーンゴーレムをそのまま邪妖精の衣で包んで、無限に続く異空間に閉じ込めて置いた物よ。いつかこんな時が来るのを見越してね。この邪妖精の衣はあらゆる物を異空間に瞬時に送る事ができるわ」

「でも生体は……生きている生き物はその空間には送れないんですよね」

「へえ、よく知っているわね。さすがは黒神子レスフィナを名乗る偽物ね。でもこうやって隠した物を再び出すことも出来るんだから便利なアイテムよね。この邪妖精の衣があれば私は無敵だわ。きっと今戦ったらあの妖精喰いの黒神子・ヨーミコワにだって勝てるかも知れない。この力を使い熟す事が出来たら、もしかしたらお父さんやお母さんの仇を討てるかも知れないわね」

 その悲しみに満ちた蛾の妖精のルナの切ない願望を否定するかのように黒神子レスフィナは申し訳なさそうに話す。

「いいえ、その邪妖精の衣の力だけではあの妖精喰いの黒神子・ヨーミコワは倒せませんよ。なぜなら彼女にはどんな物理的な攻撃も全く効かない体を持っていますからね。それに基本的に、遙か闇なる世界の黒神子と呼ばれている者達はみんな不老不死ですから、封印するすべがないのなら、黒神子ヨーミコワに戦いを挑むのは自殺行為だと思いますよ」

「うるさい、うるさい、うるさい、偽物のお前に一体なにが分かると言うのよ。もうやっちゃいなさいな、ストーンゴーレムよ。あの黒神子レスフィナを語る偽物を完膚なきまでに叩きのめして、後悔させてあげなさい!」

『敵を認識……敵を認識……これより攻撃モードに移行します』

 ゴッオォォォォォォォォーーン、ゴッオォォォォォォォォーーン!

 蛾の妖精のルナの言葉に答えるかのようにシステムが目標を認識すると、目の前にいるレスフィナ・ラエルロット・シャクティ・ゴンタの四人に襲いかかる。

「くそ、無理だ、あんな大きな石の塊を相手にどうやって戦えばいいんだ。言っておくが俺の短剣ではあのストーンゴーレムには傷一つ付けることは出来ないぞ。取りあえずはここから逃げるしかないんじゃないのか!」

「ゴンタさん、そんな弱気な事を言っていないで、とにかく狼魔族自慢の俊敏な身のこなしと速さであのストーンゴーレムを攪乱して下さい。私も手伝いますから!」

「うるせえーー犬人族のトロ眼鏡女、俺に気安く命令してんじゃねえよ。そんな事よりもお前がさっき飲み込んでいた毒消し草の丸薬をラエルロットにも飲ませてやれよ。俺の力よりラエルロットの力の方が圧倒的に上なんだからさ。それにこのままではあの黒神子もどきの女が蝿のように叩き殺されてしまうぞ!」

「レスフィナさん、ラエルロットさんには毒消し草を食べさせますから、あなたも早くここから逃げて下さい。蛾の妖精のルナさんが出したあのストーンゴーレムを倒す手段は今のところは全くありませんよ!」

「ゴンタ、シャクティ、いいから黙って見ていろ。今、目の前にいるあの少女が本当に黒神子レスフィナかどうかを……その力をお前達の目で見極めるんだ!」

 そのラエルロットの言葉を否定するかのようにストーンゴーレムはその質量のある大きな硬い石の拳を地面に立つレスフィナに目がけて勢いよく豪快に下へと叩きつける。その瞬間レスフィナの細い体は石でできた大きな左の拳と共に地面へと消え、大量の血液を空中や周りにまき散らしながらその体は一瞬で肉塊のミンチとなる。

「なによ、偉そうにしゃしゃり出て来た割にはあっさり殺されちゃったじゃない。もしかしたら本当の黒神子レスフィナかとも思ったけど、どうやらただの偽物だったみたいね。でも一応用心に超したことはないからストーンゴーレム、駄目押しの連続パンチをお見舞いしてやりなさい!」

 情け容赦の無い蛾の妖精のルナの言葉にストーンゴーレムが素直に従っているかは正直分からないが、その重量感のある両腕から繰り出される連続パンチを更にお見舞えする。

 ドカッ・バキーン・ゴタン・バッゴォォン・ガッシャン・ドッゴオォォォォーーン!

「きゃああぁぁぁぁ、レスフィナさんが、レスフィナさんがあぁぁぁ!」

「たく、だから言わんこっちゃない。言われた通りに早く逃げないからだよ!」

 レスフィナの突然の死に素直に悲しみ絶叫するシャクティと、ホラ見たことかという顔をするゴンタの二人だったが、今まで活発に動いていたストーンゴーレムがまるで動力となるエネルギーを急激に失ったかのように行き成りその動きを止める。

 ギュゥゥゥゥゥッゥゥッゥゥウゥウゥゥーーゥゥゥ……ン!

「あれ、どうしちゃったのよ。まだ敵は三人もいるんだから、勝手に動きを止めるんじゃないわよ。早く、早く、他の敵達を軽く殲滅して来て頂戴!」

 なぜかは分からないが行き成り全く動かなくなったストーンゴーレムに蛾の妖精のルナはかなり焦りを感じているようだったが、そんなルナの疑問に答えるかのように狼魔族のゴンタが淡々と話し出す。

「なんだ、あのストーンゴーレム。黒神子レスフィナを名乗る少女をその両拳でミンチにした後で、その動きをなぜか完全に停めてしまったぞ。まさかこの土壇場で壊れてしまったのか。それにダンジョンからの拾い物とも言っていたから当然整備なんかもしてはいないだろうし、そうとしか考えられないぜ?」

 そのゴンタの指摘に答えを出すかのように大量の血液や肉片がドス黒い液体となって空へと舞い、激流となってストーンゴーレムの頭の上で大きな塊になる。
 そのまま液体が人の形を作り上げると、その姿は瞬時に黒神子レスフィナへと変貌する。その恐ろしい超再生能力で黒神子レスフィナは見事に復活を遂げたのだ。

「もう、古代人が残したとされる遺跡を護るストーンゴーレムで行き成り攻撃をして来るだなんて酷いじゃないですか。でももう人形遊びが出来ないように私の血液をゴーレムの間接の至る所に侵入させて、その血液の高質化で動きを止めましたから、もう動かすことは出来ませんよ」

「な、なんですってぇぇぇぇぇーーぇぇ!」

「私は自分の血液を自由に操れますから、ゴーレムの外壁がいくら硬くてもちょっとした極僅かな隙間があればそこから侵入して内部から破壊をすることも簡単にできます」

「そんな馬鹿な、トリックよ、トリックに決まっているわ。ならこれならどうよ!」

 ルナ基準ではあるが、マントほどの大きさになった邪妖精の衣をルナはスイングでもするかのように怒り任せに豪快に一振りする。その瞬間邪妖精の衣の中からは数百にも及ぶ無数の矢が勢いよく飛び出し、一直線に標的を捉えるとその鋭い矢先は全て黒神子レスフィナの体へと突き刺さる。

 ドス・グサ・バッシュン・ザス・ドッシュン・ドス・ザス・バス・シュン・サク・ドス・ザク・ドッスン!

 だが確実に突き刺さったはずの無数の矢はその力学たる運動エネルギーを止めると、まるで逆再生を見ているかのように矢が全て黒神子レスフィナの体から離れ、そのまま地面へと落ちる。

「この矢の鏃の先には猛毒が塗られていたみたいですが、当然私には毒も利きませんよ」

「そ、そんな、ウソ、嘘よ、きっと私に分からないように高度な幻術を使用してハッタリを噛ましているのよ。そうでしょ、絶対にそうよ。ならとっておきであなたの嘘を暴いてあげるわ。あるレベル30の魔術師を技と挑発して攻撃魔法を撃たせて、その攻撃魔法を邪妖精の衣で包んで次元の彼方に保存をした、その攻撃魔法を今ここで解き放つわ!」

「なるほど、文字通り最後の切り札と言う訳ですか」

「そういう事よ。業火の炎に焼かれて灰になっちゃいなさい。くらえ(炎の玉)ファイヤーボール!」

 ゴッオオォォォォォォォォォォォォォーーン!

 大きく広げられた邪妖精の衣の中から超高熱を発しながら飛び出す炎の渦が凝縮された塊の玉が、ストーンゴーレムの頭の上に立つ黒神子レスフィナの細い体を瞬時に包み込む。その熱量は凄まじく、まだ山の中は暗い夜中だと言うのにレスフィナの回りだけがまるで昼間のように異常に明るく、その明かりの強さがこの放たれたファイヤーボールの威力の程を代弁しているかのようだ。
 その証拠にファイヤーボールが瞬時にレスフィナに直撃した際にはその明るさと熱量から回りの草木が全て燃え、その熱からみんなを守るように神官見習いのシャクティは、神官なら最初に誰もが覚える初級の魔法防御壁の神力を直ぐさま転回し、一箇所に集まるラエルロットとゴンタを助ける。

「ラエルロットさん、ゴンタさん、私の後ろに隠れてて下さい。直ぐに魔法防御壁を転回します。低級魔法防御壁、発動!」

 ブッウッオォォォォーーン!

 その瞬間紙一重という所でファイヤーボールの凄まじい熱と神官見習いの魔法防御壁が光の壁となって激しくぶつかり合う。

 その後その全ての熱風と炎が相殺されたのを見届けたラエルロットとゴンタの二人は、安堵の笑みを浮かべると素直に感謝の言葉を述べる。

「シャクティ、済まない。俺は復讐の鎧をまだ身に着けてもいなかったから正直助かったぜ」

(でも俺は、レスフィナから100メートル以上離れなけねば先ず死ぬことはないし、そして限りなく不死なんだけどな)

「犬人族の女、よくやった。正直助かったぜ。見習いとはいえ、流石は神官だぜ!」

(あっぶねぇぇぇ、さっきのファイヤーボール、中々の高出力だったな。遠くに逃げる暇も無かったから、本当に危なかったぜ。で、肝心のあの女は一体どうなったんだ。このファイヤーボールの攻撃からも……もし生還したのなら、もう流石に認めざる終えないか。今、目の前にいるのが、本当の黒神子レスフィナ本人なのだと)

 その外側から来る感謝の言葉と内側から来る心の声にラエルロットとゴンタはシャクティにお礼の言葉を述べるが、そんな三人の無事を手助けするかのように真っ黒い大量の血液が回りの火を消して行き、その焼け野原となった消し積みの中心から超再生を遂げた黒神子レスフィナが再び現れる。

「ふう、いい蒸し風呂でした。でももうこれで流石に分かったでしょ。私には如何なる攻撃も通じないという事が……そうです私が正真正銘の黒神子レスフィナです!」

「く、黒神子レスフィナ……まさか本当に……本物……ひぃぃぃ! 逃げなきゃ、ここから早く逃げなきゃ!」

 あまりの恐怖に後ずさる戦意喪失の蛾の妖精のルナに向けて黒神子レスフィナが言葉を発する。

「お遊びが済んだのなら、もういい加減、下に降りてきて貰いたい物ですね。でないとお話も出来ませんから。そんな訳で蛾の妖精のルナさん……下に降りなさい!」

 黒神子レスフィナがそう言葉を発すると、まるでその命令に従うかのように空を自由に飛んでいるルナの体が行き成り重くなり、そのまま地面へと落ちる。

 ドスン!

「か、体が急に重くなったわ。と、飛べない、一体どうなっているの?」

 羽根だけではなく体も思うように動かせず、ばたついているルナに、黒神子レスフィナがなぜ体が動かないかを言う。

「いくら暴れても無駄です。あなたは先程ファイヤーボールで私を消し炭になるまで燃やしたじゃないですか。あの高温の熱量なら私の血液が詰まっている体は瞬時に蒸発した事と思います。つまり液体から気体になったのです」

「そ、それが一体なんだと言うのよ?」

「察しが悪いですね。あなたの体にはその気体の煙と化した私の粒子が降りかかり、こびりついているのですよ。つまりは私の血液が振りかけられていると言う事です。だからこそルナさん、あなたの体を飛べなくなるくらいに……限りなく重くする事ができると言う訳です。理解できましたか」

「黒神子レスフィナ……やはり本物なのね。くそ、殺すなら早く殺しなさい。私は黒神子なんかには絶対に屈服しないわ!」

「うぅ~ん、そう言われてもね。私はただあなたと落ち着いてお話がしたいだけなのですが」

 自分の死を覚悟する蛾の妖精のルナの態度に困り顔をする黒神子レスフィナだったが、そんな彼女に向けて誰かの声が飛ぶ。

「ま、待って下され、黒神子レスフィナ様。ルナがあなた様に何か大変失礼な事をしたのならこのワシの命を代わりに差し上げます。なのでルナの、ルナの命だけはどうか……どうか、見逃して下さい。お願いします。後生じゃ、後生じゃから!」

 必死に命乞いをしながら目の前に土下座で現れたのは、杖を突き、口の回りに白い髭を蓄えたヨボヨボのお爺さんだった。
 そのお爺さんが必死でレスフィナに謝る姿を見た時、ラエルロットの脳裏に……ラエルロットの為に勇者田中に必死に土下座をするハル婆さんの姿がだぶる。

「大丈夫ですよ、お爺さん、頭を上げて下さい。レスフィナはあなたのお孫さんを決して殺したりはしませんから。ただ少しだけお孫さんとお話がしたいだけです。そうだよな、レスフィナ」

 人をいたわるかのような優しい口調で話すラエルロットを見ていた黒神子レスフィナは小さく溜息をつき。少し離れた所でこの光景を見ていたシャクティとゴンタは二人で顔を見合わせると、自分達が今まで抱いていた黒神子レスフィナへの認識を少しだけ変えるのだった。

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