遥か闇なる世界 ~世界の絶望に立ち向かう黒神子の少女と、真の勇者になる事を夢見る心優しい青年の物語

藤田作磨

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第三章 二人の聖女編

3-28.ミランシェ、エドワードをボコる

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        3ー28.ミランシェ、エドワードをボコる


 土煙を上げながら床へと倒れるエドワードの傍には、小撃砲を構えるお河童頭のミランシェがいた。
 ミランシェは表情のない顔でエドワードを見下ろすと「立ちなさい」と言いながら両手に持つ小撃砲の銃口を突き付ける。

 いきなり見ず知らずの小娘に、真剣勝負とも言うべき神聖なる散り時を邪魔されたばかりか更にはそのまま自分に挑んでくると知り、エドワードは腹部の痛みよりも剣士としての誇りを傷つけられたという屈辱が勝り、顔を真っ赤にしながら再び立ち上がる。

「いい度胸だ小娘。お前がどこの誰かは知らんが、俺との決定的な実力の差を今からお前に嫌というほど分からせてやる。今度は先ほどのようにいきなりの不意打ちを食らうことは二度と無いから覚悟をして置くんだな!」

「へぇ~、そいつは楽しみです……では始めましょうか」

 特にためらうことも無く悠然とエドワードの間合いの中に入るミランシェの有り得ない行動に、ラエルロットは多いに焦ると大きな声で叫ぶ。

「ミランシェ、一体何をやっているんだ。遠距離攻撃が主体の小撃砲使いが接近戦が主体の剣士と何で正面切って至近距離で戦おうとしているんだ。どう考えてもパワーとスピードで勝る(凄腕の剣士でもある)エドワードの方が圧倒的に有利だろ。それが分からないお前ではあるまい。せっかくテファが奇策を弄して強敵とも言うべきエドワードをもう少しで倒すことができたのに、お前はその最大のチャンスをフイにしただけでは無く、結果的にはエドワードを助けるような形で彼の怒りをわざわざ買ってしまった。更には仕切り直しとばかりに瀕死の状態のエドワードに再び勝負を挑もうとするとは正気の沙汰じゃないだろ。一体お前は何を考えているんだ、理解ができないよ!」

「先ほども言ったはずです、テファさんが使うあの光の能力はかなり危険な力だと。いくら強敵を前にやむを得ない選択だったとはいえ、あの光を浴び続けるのはかなり危険な行為だと判断した為、急遽私がテファさんの能力発動を阻止しました。あの正体不明のやば過ぎる光の能力を浴び続ける事によって今後の私達の活動に少なからず何らかの悪い影響が出てしまうのだとしたら正直洒落にならないですからね」

「でもそれは、今お前が対峙をしている強敵エドワードに勝つために、テファが仕方なく発動しようとした能力だろ。それが分からないお前ではあるまい!」

「ええ、それは分かっています。ですから私が代わりにこのクソ生意気な耳長族の餓鬼を今からボコボコのギタギタにするんですよ。それで私の出遅れは帳消しにして下さい。な~に、すぐに済みますから待っていてください」

「待っていろって、相手はレベル90の凄腕の剣士だぞ、たかだかレベル1のまだ冒険者の資格すら持ってはいないお前が一体どうやって戦うというんだ。言っておくがお前が持つその小撃砲じゃ奴には傷一つつけることはできないぞ。テファがエドワードに一撃の元に致命傷を与えることができたのは、聖剣チャームブレードが持つもう一つの呪いの効果でもある即死の確率の剣激があったからこそだ。だからエドワードは自らの聖剣の呪いの力でオートガードシステムを突き抜けて自らの腹部に直接その大ダメージを受ける事になったんだと軽く想像ができる。だがだからといって怒り任せに立てるくらいにエドワードはまだ元気そうだから、このまま戦っても君に勝ち目は全くないぞ!」

「さあ、それはどうですかね、もしかしたら何らかの偶然と奇跡が起こって勝てるかも知れませんよ。テファさんがこの耳長族の青年を出し抜いたように、この世知が無い世の中何が起こるかわからないのですから」

 そうはっきりと言うとミランシェは目の視線で挑発しながら、床に今も倒れているエドワードに向けて立つように促す。

「さあ立ちなさい、耳長族の青年、エドワード……とやら」

「場をわきまえない愚かなクソガキが。まあ、いいだろう、そんなに死にたいのなら相手になってやる!」

 相手を呪い殺さんばかりの厳しい視線を向けながら立ち上がった耳長族の青年・エドワードは、今なを血が滴り落ちる腹部を片手で押さえつけると、目の前にいるミランシェの前で仁王立ちをする。
 エドワードは吹き飛ばされながらも決して手から離すことはなかった聖剣チャームブレードの刃先をミランシェに突きつけると、ドスの利いた怒りに満ちた声で言う。

「では死ね。一瞬で片をつけてやる!」

 そう冷たく言うと耳長族のエドワードは手に持つ聖剣チャームブレードの長剣を怒りに任せて一振りする。その一撃は電光石火を連想させるくらいに速く、ラエルロットは勿論のことテファや蛾の妖精のルナもあまりの速さに反応が出来ず当然その動きは全く見えてはいなかったが、その物凄いスピードで迫る一撃をミランシェは紙一重の距離で難なく避けて見せる。

「偶然とは言え避ける事ができたか。だが次はそう上手く行くかな。二撃目をくらえ!」

 それなりに狙いを込めて放った一撃ではあったが、その斬撃を紙一重で避けられた事に自分の甘さが原因だと思った耳長族のエドワードは、今度は更に素早い二撃目を瞬時に繰り出してみせるが、その素早い攻撃すらもミランシェは寸前の所で躱してみせる。

「またもや避けるか。中々の強運の持ち主のようだな。だがその偶然が一体どこまで続くかな、中々の見物だぜ!」

 と、余裕を見せながら三撃、四撃、五撃、六撃と長剣を繰り出すごとにその力も速度も更に素早くなり、流石のエドワードもだんだん顔色を怒りの顔から真剣な顔にその表情を変えていく。

 だんだん本気モードになっていくエドワードは、目の前に立つミランシェに向けて怒濤の剣檄を連続で振り下ろしていくが、その全ての剣激がミランシェの寸分違わぬ正確な動きと速さで見事に躱されていく。

「レベル1にしてはよくやるじゃないか。レベル1にしてはな。一体どんな仕掛けで俺の怒濤の剣激を避けているのかは知らんが、今、その化けの皮を剥いでやるぜ!」

 そう息巻いていたエドワードだったが、内心ではこのあり得ない出来事に多いに焦り、恐怖し、そして疑問に思っていた。この小娘は一体何者なのだと。

 エドワードは攻撃を繰り返しながら考える。

(くそぉぉ、当たらない、当たらない、全く当たらないじゃないか。ちくしょう、なぜ一撃も未だに当てる事ができないんだ。一体どうなっている。いや……違う、違うだろ。そうじゃないだろ。なにを言っているんだ、俺は。問題はそこじゃないだろ。なぜたかだかレベル1の、まだ冒険者ですらないこんな貧弱そうな小柄な少女が俺の剣檄をこうも容易く避けることができるんだよ。どう考えても異常だし圧倒的に可笑しいだろ。だって俺はレベル90の超絶に強い魅惑の凄腕の剣士としても有名な耳長族のエドワード様だぞ。なのに何でこの至近距離でただの一撃も当てる事ができないんだ。この光景は非常に不気味だし猛烈に不可思議な展開だろ。大体こいつは本当にレベル1なのか。この不適に笑う堂々とした態度と感じは、まるで歴戦の猛者を相手にでもしているかのような……そんな威圧感を感じるほどだ。まさかとは思うが俺はとんでもない勘違いをしているのではないだろうか。例えばステータスの情報の偽装をされていて、この小娘は本当の強さの情報を意図的に隠しているとかだ。もしも俺が情報を見誤っているのだとしたら、速く次なる適切な決断をしないとこれは物凄く大変な事になるぞ。もしもこの小娘が俺の想像を遙かに越える強者なら一刻も速くこの場所から離脱をして速やかに撤退をしなけねば。そしてその隙をなんとしてでも作らなけねばならないだろうな。今現在の俺は腹部に大怪我をしている状態だし、本来の力を発揮できない不利な状態だ。その事ももしかしたら左右をしているのかも知れない。体調が万全ではない今の状態では、この目の前にいる小娘と戦うのはかなり不味いような気がする。ちくしょう、今日は戦いの流れを読み誤ってばかりでどうも付いてないようだ。予想だにしない不運が重なりすぎだぜ!)

 ついには本気モードとなり猛烈な総攻撃に移るエドワードに対しミランシェは憮然とした態度を崩す事なく、ただ的確な動きをしながらエドワードが繰り出すあらゆる斬撃をよけたり避けたりして全てを余裕で回避をして行くが、ついにはその二人の強烈な動きに合わせるかのように土煙が舞い、二人の戦いの様子が見えなくなる。

 そんな二人の戦いを心配しながら見ていたラエルロットはもう見ていられないとばかりにミランシェの元へ駆け寄ろうとするが、その行為を暁の聖女・テファがとめる。

「ラエルロットさん、行ってはいけません!」

「テファ、何をするんだ、離せ。このままだとミランシェが、ミランシェが危ないだろ。あのミランシェが一人でエドワードを相手にあんなにも頑張っているのに、流石に俺もここで黙って見ている訳にはいかないだろ。あの戦いに加勢に行かないとこのままではミランシェの身が危ないかも知れないからな。どうやら耳長族のエドワードは腹部に大きな深手を負っているせいか本来の力を出せないでいるようだ。そうでなかったら俺よりも体力面では遙かに劣るミランシェがあんなに対等に正面切って戦える訳がないんだ。物凄く速い斬撃に見えるのは俺がかなり疲れていて、内心では怖じ気づいている証拠だ。だからこそ俺はあの戦いの中に飛び込まないといけないんだ。それにミランシェがあんなにも戦えているのはそれだけエドワードが思いのほか瀕死の重傷だと言う事だ。なら今こそ皆で加勢をしてミランシェを助けないといけないだろ!」

「ラエルロットさん、気持ちは分かりますが今は行ってはいけません。下手に二人の間に入って緊迫と均衡を崩すと、ミランシェさんが想わぬ危機に陥るかも知れません。だからここはミランシェさんを信じてこの戦いが終わるのをおとなしくここで見届けて下さい。大丈夫です、ミランシェさんはなんの勝算も無しに耳長族のエドワードさんに戦いを挑んだ訳ではなさそうですから、恐らくは大丈夫です。私たちを守るために一人で立ち上がったミランシェさんを信じましょう!」

「信じましょうと言われても、やはり心配だぜ。くそぉぉ、土煙で二人の姿が途中から全く見えなくなったぞ。一体あの中ではどんな戦いが繰り広げられているんだ。非常に気になるぜ!」

 エドワードとミランシェの目にも止まらぬ攻防一体の激しい動きに爆音と土煙が舞い、その激しさを誰もが感じる事ができるが、何を思ったか耳長族のエドワードは怒濤のごとく繰り出していた超スピードによる剣檄の刃をいきなりとめる。

(一体どうなっているんだ。ちょっと待てよ、やはりこれってかなりおかしくないか。俺の本気の攻撃が一撃も当たらないだなんて事がそもそも本当にあり得るのか。たとえ相手が上限マックスのレベル100だったとしてもレベル90の俺の攻撃が一発も当たらないなんて事はそもそもないんだ。もしもそれがあるということはこの目の前にいる小娘のスピードが単純にこの世界の限界でもあるレベル100の数値を大幅に上回っている事を示している。そして俺はスピードにおいて、そのレベル100の数値を上回っている化け物級の人物をただ一人だけ知っているはずだ。それは……)

 困惑と疑問の表情を浮かべるとそう結論づけた耳長族のエドワードは、目の前にいるミランシェに近づくとその目の中を慎重に覗き込む。

「ちょっと失礼……ん?」

「……。」

 至近距離で相手の目の中を覗いてからその数秒後……まじまじと見ていたエドワードはついにミランシェの正体に気づくと、思わずうわずった声を上げる。

「あ、あんた、一体ここでなにをやってんの……異世界召喚者達の残党を追って研究所内から外に出たんじゃないのかよ!」

 困惑と驚きの声を上げるエドワードに対しミランシェは無表情のまま、両手に持つ小撃砲を構える。

「あなたの言っていることがイマイチよくわからないのですが、誰かと勘違いをしているんじゃないのですか。というわけでまた豪快に吹き飛んで下さい。耳長族のエドワードさん!」

「マジかよ、一体あんたは何を考えているんだ?」

「問答無用です!」
 
 ミランシェは、もう既に戦う気を無くしているエドワードの顔に目がけて小撃砲の一撃をお見舞いする。

 ドッカアァァァァァァーーン!

「ぎゃあぁぁぁぁーーぁぁ、やめてぇぇぇぇ!」

 本来ならレベル90でもあるエドワードの体はオートガードシステムによって守られている為、ミランシェが持つ小撃砲程度の火力では到底ダメージ一つ与える事はできないはずだが、なぜかエドワードはまるでその常識に逆らうかのように爆煙と共にまた激しく明後日の方へと吹き飛ばされる。その様はまるで見えない別の力で吹き飛ばされている用にも見えた。
 そんな無様にもまた地面へと倒れるエドワードの様子を黙って見ていた豚人族のドラムが慌てて駆け寄る。

「エドワード様、一体なにをやっているんですか。たかだかあの小娘が持つ小撃砲程度で、レベル90のエドワード様がそんなに吹き飛ぶ訳がないじゃないですか。まさか遊んでいるんですか?」

「うな訳ねえだろ。どう考えても圧倒的な力でこちらが押されているだろ。お前には全く見えていないのかもしれんが、あの少女が持つ小撃砲を撃った瞬間に、俺の体全体に向けて超高速で繰り出される連続の蹴り技を約20発ほど浴びせられてここまで吹き飛ばされているんだよ。ちくしょう、あんなのは避けようが無いだろ。俺達はあの人の命令で動いているはずなのに、向こうから攻撃して来るだなんて……一体あの人は何を考えているんだ。あの人の考えが全くわからん!」

「あの人って、一体だれの事ですか。まさかあのおかっぱの小娘が、我らが主様だとでも言うんですか。悪い冗談はやめて下さい。そんな訳がないじゃないですか。いいですとも、なら俺が彼女の化けの皮を剥いできますよ。見ていてください!」

「やめろ、やめるんだ。お前程度が勝てる相手じゃない。行ったら必ず後悔をするぞ!」

 必死で止めるエドワードの忠告も聞かずにミランシェの目の前まで来た豚人族のドラムは、手に大きな木製の棍棒を持つと相手を激しく睨みつける。

「そこまでだ、よくも手負いでまだ本調子ではないエドワード様をボコボコにしてくれたな。この借りはお前の命で償ってもらうぞ。お前などは裸にひん剥いてヒイヒイと言わせてから殺して……」

「うるさい、黙れ!」

 途中まで凄みながらも下劣な台詞を吐きまくる豚人族のドラムだったが、話を最後まで聞くこと無く繰り出されたミランシェのパンチの一撃を受け、ドラムは豪快に縦回転を繰り返しながらエドワードが倒れている後方へと吹き飛ばされる。

「ぶっひひひひひひーーぃぃ、ぎゃあぁぁぁぁーーぁぁ!」

「ど、ドラム、だからやめろと言ったのに……人の忠告を聞かないからだぞ」

「え、エドワード様……い、痛い……痛いよ……助け……うぅぅ」

 ガクン……。

 あまりの衝撃と痛みにドラムはそのまま意識を失い、その場で大の字に横たわる。

「ど、ドラムぅぅぅぅーーぅ、おい、大丈夫か。返事をしろ!」

 気絶をするドラムを気遣うエドワードの前に堂々とした足取りで歩みよるミランシェは手に持つ小撃砲の銃砲部分に新たな弾を込めると、その砲身を目の前にいるエドワードに突き付ける。

「フフフフ、覚悟はいいですか、では大人しく死んでください」

「死んでくださいって、何で? 意味がわからないんですけど!」

「意味は分からなくて結構です。でも今は大人しく死んでいて下さい」

「あんた、鬼だよ、悪魔だよ。なんで忠実な自分の部下にこれほど徹底した冷酷なことができるんだよ。しかも敵側になりすましてまで、なぜ攻撃してくるのか、その意味も分からないし、理由くらい聞かせてくれよ!」

「あなたの言っている意味が全く分かりませ~ん。なので覚悟して下さい!」

「うっわあぁぁぁぁーー、お助けぇぇぇぇぇーーっ、あんた絶対おかしいよ!」

 ドッカアァァァァァァーーン、バッコオォォォォォォォーーン、ズッドッコォォォォォォォーーン!

「うわあぁぁぁぁ、オートガードシステムが破れる。ライフが急激に無くなってしまう。その超絶に早くて重い一撃一撃を連続で喰らい続けたら流石の俺も絶対にやばい状態になりますから、もうやめて下さい。死ぬぅぅぅ、このままでは確実に死んでしまうぅぅぅ!」

「つまらない演技はよして下さい。どうせ油断させて私を謀るつもりなんでしょ。あなたの考えは分かっているんですから!」

「この状況、あんたに一方的にボコボコにされているのって、どう見てもこの俺だよね……それなのにどこからそんな見え透いた台詞が出て来るんだよ。俺はあんたが一体なにを考えているのか、さっぱり分からないんだが!」

 爆音と土煙が舞い、情けなくもエドワードの悲鳴だけが回りに響く中、事の状況を心配そうに見ていたラエルロットは土煙で姿が見えない三人がその姿を現すのをただじっと待っていたが、その結末と答えは直に現れる。

 そこに見えた光景はまさに目を背けたくなる物だった。
 なぜなら激しい攻撃の余波で近くにいたはずの豚人族のドラムは遠くへと吹き飛び、直接攻撃を受けたであろうエドワードに至っては体が半分にちぎれたのか腰から下半身を失った状態で横たわる死体と成り果てていたからだ。

 既に絶命していると思われるエドワードを見下ろしながら不適に笑うミランシェは手に持つ小撃砲をゆっくりと下に下げると、悠然とその場へと立つ。


「……。」


「え、もしかして倒したのですか……レベル90にして、凄腕の剣士とも言うべき、あの聖剣チャームブレードを操る耳長族のエドワードとやらを?」

 なんだか腑に落ちない感じでそう言ったのは、いつの間にか事の顛末に決着がついた現場を目撃した白魔法使いのタタラである。タタラはマジックミサイルの連打で魔力が尽きたのか、ぐったりとしながらその場にへたり込む。

 周りを覆っていた土煙が消え、ようやく状況があらわとなった現場からエドワード、ドラム、そしてミランシェの三人の姿がはっきりと見えた事で、ミランシェがエドワードにとどめを刺した事をようやく実感する。

 一応は決着がついた事に素直に安堵した暁の聖女・テファは不適に笑うミランシェを一瞥すると、早々と荷物を纏め始める。

「どうやら決着がついたようですし、荷物を纏め次第そろそろ出発しますか。いい加減ここを離れないと、流石の研究員達も私達の逃亡にそろそろ気づく頃ですからね」

「え、決着って、もうついたの。土煙のせいで途中からの戦いは何も見えなかったんだが」

「どうやら耳長族のエドワードさんはミランシェさんと戦う以前からもう既にかなり体が弱っていたようです。なので最後は何も抵抗ができずに小撃砲の連打をその腹部に受けてしまったみたいです。なのでエドワードさんの下半身はどこかに吹き飛び、そして無くなっているのです……そうですよね、ミランシェさん!」

「ええ、そうよ、私が持つ小撃砲による攻撃で彼の下半身をどこかに吹き飛ばしてやったわ。エドワードとやらは、テファさんの奇策でもう既にその腹部に致命傷を受けてかなり弱っていましたから、なので私でもなんとか勝つ事ができました。ほんとラッキーでしたわ!」

 テファの言葉のアシストを受け飄々と語るミランシェはにっこりと笑みを浮かべると、ラエルロットの元へと戻ってくる。

「お前、そんな恐ろしい事を躊躇無く実行して、よくさらりと言うな。正直かなり引くぞ」

「戦いとはそういう物です。先ほど戦ったエドワードさんもそう言っていたじゃないですか」

「確かにそうなんだが……なんだか最後はあっけなかったな」

「それだけ皆さんが耳長族の剣士を疲れさせて、更には追い詰めていたと言う事です」

「追い詰めていたか……とてもそのようには見えなかったんだが。でもまあ時間稼ぎくらいにはなったのかな」

「そして最後はテファさんとルナさんの共闘が決め手となり、彼に手酷い深手を負わせる事ができたようです。ですが、後から来た私だけが何もしない訳にはいかないじゃないですか。ですのでもう既に勝ちが見えようとしていたテファさんには非常に悪いとは思ったのですが、最後のトドメはこの私が直に与えてやる事に決めたのです。美味しい所だけを頂いてしまって本当に申し訳ないとは思ったのですが、私も皆さんのお役に立てる所をどうしても見せたかった物ですから、ついね」

 わざとらしく作り笑顔を浮かべるとミランシェは両手に持つ小撃砲を後ろの腰ベルトに繋ぎ始める。

 今までの状況を簡単に整理すると、エドワードとドラムはサンプル体の少女達を亡き者にするという名目で彼女達を抹殺しようとしたが、その使命は果たされる事無く、ラエルロット達一行の手でどうにか阻止する事ができたようだ。
 だがその道のりは決して平坦ではなく、みんなの努力と知恵と勇気が合わさった事でレベル90の剣士でもある耳長族のエドワードの猛攻を奇跡的に止めることができたのだ。

 豚人族のドラムはただ遠くで見ているだけだったので特に害は無かったが、耳長族のエドワードの力は始めから強者であり圧倒的だったので、本来レベル1の集団でもあるラエルロット、テファ、ルナ、そしてミランシェ達がどう逆立ちしても勝てるはずがない相手だった事を今更ながらに実感する。

 そんなエドワードとドラムの二人に命令を出していたと思われる主様とやらの存在を彼らから詳しく聞くタイミングを外してしまったラエルロットだったが、もう過ぎてしまった事を悔やんでも仕方が無いと開き直り、そのまま地面に落ちている黒い不格好な木刀を拾い上げる。

 蛾の妖精のルナの方は下水道の地下で今も待機をしている言霊の聖女・ツインの元へと急いで呼びに行き、白魔法使いのタタラは失った自分の魔力を補充する為に持参している(MPの回復薬の)液体の入った小瓶を徐に飲み始める。

 そんな周りの光景を見つめていた暁の聖女・テファは何かを思い出したのか、パンと両手を合わせるとまるで何かを探し当てるかのように、上半身だけと化した耳長族のエドワードの死体がある方をまじまじと見渡す。

「あ、そう言えば豚人族のドラムさんはまだ生きていますよね。ここは私が代理の母として責任を持って彼を回収し、保護をしないと!」

 心配そうに言いながら直ぐさま駆け寄ろうとしたテファの行動をミランシェが小撃砲の一撃を天井に撃つ事で止める。

 ドッカアァァァァァァーーン!

 その砲撃音と衝撃が鉄筋とコンクリートで出来ている地下の通路内に大きく響き渡り、天井から崩れてくる瓦礫を目にしたテファの足が自然と止まる

「テファさん……あの豚人族の男にかまっている時間は、あなたには最初からないでしょ。私が見た感じでは、あの豚人族の男はあなたが思っている以上にどうやら強い亜人のようですから、あなたに今この場で助けられなくても恐らくは大丈夫なはずです。それにあなたには今は優先すべき目的があるはずです。まずはそちらを先に片付けることを優先しましょう」

 そのミランシェの言葉にテファが徐に振り返ると、何を考えているのか二人は数秒ほど激しく睨み合う。

「強い男ですか……いい信頼関係ですわね。あの二人はほおって置いても別に大丈夫という事ですか」

「……。」

「まあ、いいでしょう。今はそういう事にして置きますか」

「……。」

 それだけ言うとテファは何事も無かったかのようにまた直ぐさま笑顔を作ると、徐にミランシェの横を通り過ぎる。

「ええ、そうですわね、分かりましたわ、ミランシェさん。ここはドラムさんの生き抜く力を信じて、本来の目的でもある聖女になれる新薬の奪還とお外へ出る為に必要なカードキーの奪取に尽力を尽くしましょう」

 非常に残念そうに言う暁の聖女・テファは仕方が無いとばかりに、ラエルロット、蛾の妖精のルナ、言霊の聖女・ツイン、白魔法使いのタタラ達の元に急ぐとそれぞれの傷の具合や体調を直ぐさま確認する。

 テファの目測による診断では打ち身や擦り傷といった怪我を体中に受けているのはラエルロットだけで、後の者達は特に怪我をしている者はいないようだ。

 因みにエドワードに額をデコピンされたツインは額を赤く腫らしただけなので、塗り薬を塗れば自然と治るそうだ。

 お互いの無事を確認し悠長に構える五人をまるで急かすかのようにその場所から急いで前へと進ませようとする小撃砲使いのミランシェは、今もなお横たわる無残な死体と化した耳長族の青年エドワードと、そこから少し離れた場所で大の字に倒れている豚人族のドラムの二人を一瞥すると、その場を後にするのだった。


                                *


 ラエルロット、暁の聖女・テファ、蛾の妖精のルナ、言霊の聖女・ツイン、白魔法使いのタタラ、そして小撃砲使いのミランシェを入れた六人がその場所から消えてから約五分後。
 意識を取り戻し、その場の安全を確認した豚人族のドラムはボロボロと涙を流すと上半身だけの死体と化している耳長族のエドワードの元へと駆け寄る。

 コンクリートの床には大量の血液が無情にも飛び散り、天井から崩れた瓦礫や土に少し埋もれたひどい状態で横たわるエドワードを見つめるドラムは、その死体の損傷から本当に死んでしまった事を実感する。

「うわっあぁぁぁぁぁぁーーそんな、そんなぁぁぁ、エドワード様……まさかあのエドワード様があんな小娘達に倒されてしまうだなんて未だに信じられません。もしも近くにアトリエ様がいたら不老不死の力で助かっていたのに、ほんとエドワード様はついてないです。目的も達成できず道半ばで倒れるのは無念だとは思いますが、どうか成仏して下さい!」

 体を震わせながら祈る豚人族のドラムの真ん前で上半身だけの死体と化していたエドワードがいきなりむっくりとその上半身を起こす。

 ムクリ。

 まるで何事も無かったかのように無表情で体を起こすエドワードの姿を見た豚人族のドラムはかなり仰天し、後ろに飛び退きながらもその有り得ない光景をまじまじと見る。

「ぎっえぇぇぇぇぇーーっ、エドワード様の……エドワード様の上半身の死体が、いきなり体を起こした。ひっえぇぇぇぇ、死霊が、死霊が、復活したあぁぁぁぁ!」

「誰が死霊だよ、誰が。よーく見ろよ、ドラム」

 落ち着いて話すエドワードの言葉に従うかのように豚人族のドラムは恐る恐るまぶたを開けて再度注目すべきその場所を改めて見てみる。
 そこには血まみれの床と接しているエドワードの胴体部分が直立した状態になってはいるが、その不自然な状態に流石のドラムもついにその仕掛けに気づく。

「まさかそんな事ができるだなんて信じられないです。あの数秒ほどの短い時間でエドワード様はその仕掛けを作り、そして見事にその場にいた者達を欺いたのですか?」

 その光景に驚愕する豚人族のドラムに対し、上半身だけのエドワードはカッと目を見開くと意味ありげにフフフと笑う。

 上半身だけの死体と化しているはずのエドワードがなぜ生きているのか、それはエドワードの下半身は本当は失ってはおらず、ただ単に床に空けられた穴にその下半身をスッポリと埋めているだけだったからだ。

 その後は後ろに体をのけぞらせながら海老反りの体勢で床へと寝そべり、そのまま死んだように動かなかったから、少し離れた所で様子を見ていたラエルロット達一行の目をどうにか欺くことができたのだ。

 その事を淡々と説明したエドワードは自分を助けてくれた人の名を自慢げに語りだす。

「俺を助けてくれたのはアトリエだよ。一方的に俺を攻撃していたあのどさくさ紛れに瞬時に地面に穴を空けて、その穴に俺の下半身を無理やり押し込んでくれたんだよ。でもそのついでに俺のHPのライフがゼロになった所に飛んできたアトリエ様の(かなり手を抜いた)一蹴りが俺の頭部に直撃したから途中からは俺も本当に気絶をしてしまったがな。ラエルロット達にばれない為とはいえ、我が主は相変わらず無茶をしてくれるよ!」

「あ、あのお河童の小娘がアトリエ様だったんですか。ならあの圧倒的な強さの違和感にも合点がいきます。全くアトリエ様は一体何を考えている事やら?」

「まああの感じじゃアトリエ様は先ほどの戦いを等して、ラエルロット達一行にはまだ手を出すなという意思を俺達に伝えたかったのだろうぜ」

「いや、なにかもっと別の方法で穏便に命令の変更を伝えて欲しかったですね。別の誰かに変身をして徐に近づいて来たら流石の俺達もまず分からないですし……更には俺達をわざわざこの場所でボコボコにする意味は本当にあったのか、正直疑問に思う所です。ほんと我が主は困った上司です!」

「おそらくはただ単に面白がっているだけなんだろうぜ。俺が腹部に受けたダメージはアトリエにボコられていた段階ではまだ治ってはいなかったが、俺のHPがゼロへとなり、穴の中へとその下半身が埋められた瞬間に体の回復が瞬時に始まったからな、恐らくはそれまでアトリエが俺への不死の力の流れをセーブしていたのだろうぜ。本当に死ぬ一歩手前だったがな」

 そうしみじみ言うと耳長族のエドワードと豚人族のドラムの二人は、なんだか考え深げにそのまま押し黙る。自分達が今生きている事にその実感を噛み締めているからだ。

 なんとも言えない哀愁に浸るそんな亜人種の二人にめがけて、ラエルロット達一行が歩いてきたその通路の遙か先から機械音を鳴らしながら動く何かがもうスピードで迫って来る。

 通路を照らすライトを光らせながら鉄でできたその箱型の乗り物は徐々に二人に迫って来ると、エドワードとドラムの前でその動きをピタリと止める。

 ゴォォォォーーン、キィィィィーーーーン!

 鉄の箱の乗り物の中から姿を表したのは重装備の鎧を身に纏った五人の傭兵らしき人物達である。
 いかにも厳つそうな顔をした五人の男達は各々が腰に下げている鞘から剣を抜き放つとその不信感を目の前にいるエドワードとドラムに向ける。

 傭兵A、「なんだお前らは、もしかして亜人種か。なんでこんな所に種族の違う亜人種が二人並んでいるんだ。物凄く怪しい奴らだ!」

 傭兵B、「サンプル体の二名が隔離エリアから逃げ出したという情報を受けたからわざわざ見に来て見れば、この辺りで何かの激しい戦闘が行われたらしいな。その証拠に壁や床が崩壊しているし、人と人が争った形跡があるからだ。そしてその現場にいかにも怪しげな奴らがいると言う事は、この現状を知っている人物のようだな。いや、もしかしたらサンプル体の少女達と関わっている人物達なのかも知れないな」

 傭兵C、「だとしたらそれはかなりやばいんじゃないのか、こいつらは極秘の機密事項でもあるあのサンプル体の少女達の存在を知っている可能性が多いにあるということだ。情報漏洩と証拠隠滅の為にもこの亜人の二人には今ここで死んでもらわないとな。どこから入り込んだ亜人かは知らないが、な~に高々亜人風情がいきなりこの世からいなくなっても誰も気がつかないだろうから、この場に居合わせた事を不運だと思って大人しくここで死ぬんだな!」

 出会って早々(理不尽にもそれぞれが互いに武器を手に持つ)五人の男達は差別と迫害の意思を向けると、殺意の隠った目でジリジリとエドワードとドラムに迫る。だがそんな傭兵達に向けて耳長族のエドワードは淡々とした声で、彼らの正体とここに来た目的を聞く。

「いきなり現れておいて名乗らないのは流石に失礼だろ。お前達は一体何者なんだ。逃げ出したサンプル体の少女達を追ってとか言っていたが、お前達はこの研究所で働いている研究員か、なにかなのか?」

 傭兵D、「この研究所で働いている警備兵だよ。みんなそれぞれ第6級冒険者の資格も当然持っている。そんな訳でこの研究所内で不法侵入をしていたお前達には今この場で死んでもらう事にしたから覚悟をするんだな!」

 傭兵E、「お前達は絶対に知ってはならない地下の通路の存在を知り、そこで作られ生存しているサンプル体の少女達の存在も同時に知ってしまった。だから絶対に生かして帰す訳にはいかないのだよ。ここにわざわざ来たお前達の軽率な判断がいけないのだから、まあ悪く思わんでくれ!」

 次々と理不尽かつ無情な言葉を浴びせ掛けて来る傭兵達に向けてエドワードは不気味な笑みを浮かべると手に持つ聖剣チャームブレードを堂々と構え、豚人族のドラムは直ぐさまエドワードの後ろへと逃げる。

「フフフフ、不運だと思って、大人しく死ねか……その言葉は人間……お前達にそのまま返してやるぜ。アトリエの力でもう既に腹の穴は完全に塞がったから元気が有り余っているぜ。そしてこの俺に剣と殺意を向けた事を後悔しながら死んでいけ!」

 冷淡な表情を浮かべながら聖剣チャームブレードを再度構え直すと、五人の傭兵達が反応するよりも速く、エドワードの繰り出す長剣の一撃が一閃する。
 その居合い切りにも似た剣裁きは誰よりも速く動く事ができ、各々が手に持つ剣を振りかぶろうとした男達の体を勢いのままに瞬時に吹き飛ばす。

 その瞬間一番前にいた男の着ている物々しい分厚い鎧は真っ二つに切られ、横向きに斬られた胸の辺りからは大量の血が鮮血となって回りに飛び散る。

 バッシュゥゥゥゥゥゥーーン!

「ば、馬鹿な……俺はレベル30の防御力に特化した、重武装と装甲を持つ重戦士なんだぞ。なのにHPに関係無しにオートガードシステムが起動をしている防御壁を難なく破り、着込んでいる重装甲の鎧を切り裂き、そのまま一撃の元に俺の体を切り裂くとは……奴が持つ不気味な魔力を秘めたあの長剣は一体なんだ?」

 その不思議な力を持つ長剣に驚愕する傭兵達を前に、耳長族のエドワードは声高らかに自慢げにその手に持つ長剣の情報を公言する。

「冥土の土産に教えて置いてやろう、この長剣は聖剣チャームブレード、別名は【色欲による欲と真実の愛を永遠に追い求める剣】だ。この剣で斬られて命を落とした女性はもう一度新たな生命を受けて生き返り、俺の忠実な下部に作り替えてしまうという効力が特徴的な剣だが、能力はもう一つある。それはかなりの確率でオートガードシステムをすり抜けてクリティカルな致命傷の一撃を与える事ができる即死攻撃だ。つまり俺の長剣はオートガードシステムの効力を完全に無視して、その体に直接ダメージを与える事ができる能力を持つ聖剣なのだ。だがその能力が逆に裏目に出てあの暁の聖女には不覚にも一本取られてしまったがな」

 エドワードが話す説明と共に地面へと倒れる傭兵Aはその体から大量に血を吹き出すと、その場で絶命する。

「がっはぁぁ!」

「ば、馬鹿な!」

 HPのライフに関係無しにオートガードシステムが破られた事に驚愕と怯えの目を向ける残り四人の警備兵達だったが、そんな警備兵達に対し不気味に迫るエドワードは「さあ、血で血を洗う戦いを始めようか!」と冷酷に言うと、聖剣チャームブレードを再度構え直すのだった。
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