遥か闇なる世界 ~世界の絶望に立ち向かう黒神子の少女と、真の勇者になる事を夢見る心優しい青年の物語

藤田作磨

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第三章 二人の聖女編

3-38.猛攻の白いヒュドラ

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            3ー38.猛攻の白いヒュドラ


「受けてみなさい、祈る慈愛の心から繰り出される暁の聖女の力を!」

 両手を組み、祈るような体勢で暁の力を発動させようとするテファだったが、その力は発動する事なく徒労に終わる。
 そんな一瞬の隙を付かれた暁の聖女テファは力が発動できない状態にある事にようやく気づいたが、時既に遅しとばかりに白いヒュドラは初見殺しとも言うべき卑怯な神聖力による権能攻撃を叩き込む。

 シュルシュルシュルシュルシュルシュルーーっ。

「「ギッーーイイィィィィ!」」

 白い体を持つ不死に近いヒュドラと同化をしている自我を失ったサンプル体の少女達は様々な権能を発動させるとその力の全てを暁の聖女テファに向けて撃ち放つ。

 炎や雷や鎌鼬といった個性溢れる様々な神聖力の力が暁の聖女テファに向けて飛び去っていくが、その攻撃の全てを異世界召喚者の魔法剣士の女性が対魔法防御でもある魔法障壁の盾、ランク3の呪文でどうにか防いでいく。

 ドッカアアァァァーーン、バッキュウウーーン、ズッキューン、ガッコォォォーーン!

(くそぉぉ、私は防御魔法よりも攻撃魔法の方が得意なのに、なにやってんのよ私は。つい体が動いて暁の聖女を守ってしまったわ。でもこれが正解なのよね)

 第一波とも言うべき白いヒュドラが放つ全ての権能攻撃をどうにか防ぎ切った異世界召喚者の魔法剣士の女性は口から荒い息を吐くと、後ろにいる暁の聖女の無事を確認する。

「ハア、ハア、ハア、ハア、なにボーとしているのよ。そんなんじゃあの化け物のいい的じゃない。しっかりしてよね!」

「た、助かりましたわ。まさか異世界召喚者の魔法剣士さんに助けられるだなんて思ってもみませんでした」

「ついでよ、ついで。行き成りあなたに死なれたらなんだか困るような気がしたから。聞けばあんたは特Aランクの聖女らしいからまだまだ利用価値があると思ったのよ。でも私のレベルじゃ、あれだけの数の聖女達の攻撃を全て防ぎ切るのは流石に限界だわ。あの白いヒュドラから凌いだ今の対魔法防御だけで、魔力の全てを使い切ってしまった。全く、有り得ないんだけど」

 行き成り助けに入った異世界召喚者の奮闘でどうにか難を逃れた暁の聖女テファだったが、そんな暁の聖女の体の異変に気づいたダクト所長は一体なぜ神聖力が発動出来なかったのかという説明を得意げに語る。

「フフフ、暁の聖女よ、どうやら命拾いをしたようだな。そうだ、お前の読み通りだ。この実験管理室には聖女の力を阻害する事のできる神聖力封じの封印が施されている。だからお前は暁の聖女の力を発動させる事が出来なかった。そして神聖力の力が封じられている以上、ここでは女神の加護は受けられず、当然聖女の力の源でもある神聖力も使えないと言う事だ。分かって貰えたかな。因みにこの結界は聖女が使う神聖力の力だけを封じる結界だから魔法剣士の女性が使う魔法は別物だ。だから魔法は阻害される事なく普通に使えるのだよ!」

「あれ、でも白いヒュドラさん達は神聖力を使っていましたよね。彼女たちも元はサンプル体の聖女なのですから、神聖力が使えるのは正直可笑しいのではありませんか?」

「確かに彼女達も元は聖女だが、白いヒュドラに吸収されて合成体の一つになってからは、穢れ無き神聖力は欲と穢れで構築された魔力へと変換されたのだ。だから彼女達はこの結界の中でも神聖力が使えるのだよ。まああれは神聖力というよりは魔力の類の物なのだがな。ハハハハハ、この展開は流石に予想外だったろ。つまりだ、本来聖女が持っている穢れなき神聖力に欲望たる悪意や野生なる本能が異物と交わる事によって、神聖力はいびつな汚れとなり、魔力のような形を形成している。その特性が変わった事で白いヒュドラは皆その自然の理に従う事なく聖女の権能を使う事ができるのだよ!」

「この実験管理室にすんなり入れたと思ったら、やはり罠でしたか。これは行き成り大ピンチになってしまいました」

「ハハハハハ、この部屋からは誰もでれはしないさ。お前たちがこの部屋に入った瞬間、当然鍵はかけさせて貰った。だからこの部屋から抜け出すことはもうできないと言う事だ」

「やはり外には出れませんか。でも私達に勝機がない訳じゃないです。まだ望みはあります。一人では無理でも、運命の出会いと絆で結ばれた仲間たちがきっと私を助けてくれるはずです。そのご行為に期待しましょう。勿論助けてくれますよね、私の最大最高の好敵手にして、私の生涯にできた大事な友よ!」

 そのわざとらしいテファの言葉に、後方から小撃砲使いのミランシェが姿を現す。

「はあ~、仕方が無いですね。こんな姑息な罠であなたを失う訳には行きませんから。まいいでしょう、助けてあげます。ですがこの借りはでかいですよ」

「フフフ、出世払いでお願いします」

「あなた、どこの組織にも属してはいないですし、仕事もしてはいないでしょ。なら出世はできないわよね」

「なら愛をこめて、後で強くハグして差し上げますから、どうか助けてください」

「そ、そ、それはちょっと……流石に無いでちゅ」

 暁の聖女テファの言葉に応えるかのように小撃砲使いのミランシェの細い右足は目にも映らないくらいの超スピードで動き、物凄い衝撃波を生む。その瞬間、神速の蹴りは大きな鉄のドアを軽々と蹴り上げ、高い天井へと豪快に吹き飛ばす。

 ドッカアァァァァァァァァァーーン、バッコオォォォォォォーーン!

「これで私達が逃げられる出口はできました。実験管理室の中で聖女の力が使えないと言うのなら、この部屋から廊下へと出て、結界が施されていない場所で戦うまでです」

「ぬぬぬ、まさか強力な魔法の結界が施されてある大きな鉄のドアを物理攻撃でもある蹴り足だけでぶち壊してしまうとは、一体どういう仕組みだ。明らかに人間離れをした身体能力ではないか。そしてそんなお前の正体……そうか、何となくわかってきたぞ。私の考えが確かなら、この人外を超えた悪魔的な力も納得が行くという物だ。だが、だからといって私が有利である事は変わらんがな。私がこの戦いに置いて勝利を確信しているのは何もテファニアという人質がいるからではない。これを持っているからだ。この品々を見ろ。お前が喉から手が出るくらいに欲しい物だろ!」

 片手を上げながら高らかに言うダクト所長の手には、暁の聖女の血液で生成された聖女になれる新薬と、外に出られるカードキーがしっかりと握り締められていた。

「もしもこの実験管理室から、暁の聖女……お前が逃げだしたら、その瞬間白いヒュドラの中にいるテファニアを殺し、その後は聖女になれる新薬とカードキーをこの場で破壊してやる。それでもいいのか」

 ダクト所長の脅しに一瞬固まった四人だったが、聖女の力が使えないこの部屋からはいち早く脱出するのが一番だと判断したミランシェ・ツイン・そして異世界召喚者の魔法剣士の三人は素早く大穴が空いた出口へと急ぐ。
 だが一番この部屋にいてはいけないはずの暁の聖女テファだけは目の前にいるダクト所長と白いヒュドラを睨みつけると、その場でしんがりを務めようと堂々と立ちふさがる。

「この部屋の中では私は力が使えず圧倒的に不利だからあなたは勝利を確信しているようですが、お忘れですか。私の力を極限まで暴走させればこの部屋に施されている封印結界は簡単に破れる事に」

「あの時と同じように力を暴走させてこの辺り一帯の全てをあの世の次元の彼方まで消し去るつもりか。確かに本来のお前ならそれも可能だろうが、もう既に幾多の戦いを経て力も体も消耗しきった今のお前では、間違いなくその力に耐えられずにその体ごと崩壊してしまうぞ。それでもいいのか。自分のエゴを貫き通すが為に、お前だけではなく、その仲間達をも全て消し去るつもりか!」

「ツインさんと異世界召喚者の魔法剣士さんはミランシェさんがどうにか逃がしてくれるはずです。だから何も心配をしてはいません。ですのでテファニアさんを助けられないのならこのままダクト所長と白いヒュドラを道連れに、この愚かな戦いを終わりにします」

「ほざけ、暁の聖女。お前を取り込んで、この最高傑作たる白いヒュドラを誰もが恐れる最高最悪の存在に作り上げてやる!」

「仕方がありませんね、なら私も覚悟を決めました。このままあなたを道連れにします。もう私もこの辺りが限界でしょうから、その白いヒュドラを確実に倒せる内に力の全てを今ここで使い切ります!」

「本気で暁の力を暴走させるつもりか。逆にこの私を脅すと言うのか」

「あなた達さえいなくなればこの戦いは終わり、念願のカードキーと聖女になれる新薬は無事に手に入るのですから、もういつ崩壊しても可笑しくない私の命などは安い物です」

「暁の聖女、きさまあぁぁぁ!」

 ついにこの場で死ぬ覚悟を決めたのか暁の聖女テファはダクト所長を厳しい顔でにらみつけるが、フと少し悲しい顔をする。

「最後にラエルロットさんには一言お礼を言いたかったのですが、それだけが心残りです」

「95657番のテファお姉さん、一体何を言っているんですか。命あっての物なんですから早くここまで逃げて来て下さい!」

「テファ、こんな詰まらない所で勝手に死ぬ事だけは絶対に許さないわよ。あなたは私の獲物なんだから勝手に死なないで頂戴。それにまだあなたは使命を果たしてはいないのだから滅びるのは使命を全うしてからにしなさい。自分がこの世に産まれて来た訳を、何かを成し遂げようとする強い意志を、出会った人達との運命たる絆を忘れないで!」

 大きな穴の開いた実験管理室の入り口の外から大きな声で叫ぶミランシェとツインの呼びかけに暁の聖女テファは感謝の気持ちで一杯になるが、白いヒュドラとダクト所長を道連れにする事を選択する。

「残された皆さんの安らぎある一時と尊厳を守る為です。もう寿命が僅かな私が犠牲になります。私はみんなが幸せにしている顔が……笑っている笑顔が大好きですから」

 泣きそうになりながらも健気に笑顔を作る暁の聖女テファの覚悟にダクト所長は正直かなり驚いていたが、そんなダクト所長の不安に反応するかのように白いヒュドラの胴体から伸びる一匹の白い少女の上半身が行き成り動き出し、暁の聖女テファに向けて飛び立つ。
 どうやら接近戦に持ち込んで暁の聖女の体に抱きつき、そのまま(生気の吸収)エナジードレインを仕掛けるようだ。

「ま、まて、白いヒュドラよ、今は暁の聖女を刺激するな!」

「ぐっおぉぉぉぉぉぉぉぉーーん!」

(さようなら、皆さん。そしてラエルロットさん……この事件に巻き込んでしまって本当にすいませんでした。この二人の敵は私がこの命を引き換えにしてでも絶対にあの世に連れていきますので、ラエルロットさんはどうか生き伸びて下さい!)

 抱きつこうと迫る白蛇と化した白い少女の突進に、暁の聖女テファは力を発動させようと最後の祈りをささげる。
 だがその瞬間!

 ドッシュゥゥーーン!

 落雷のような大きな音と金切り声のような凄まじい悲鳴を響かせながら白蛇と化したその少女は豪快に元来た後方へと吹き飛ぶ。

「ギッギイイィィィィーーィィン!」

 白いヒュドラの驚異たる猛攻に相打ちを狙っていた暁の聖女テファだったが、そんな彼女の前に行き成り一人の青年がその姿を現す。

「一体なにをやっているんだ。他のサンプル体の少女達と一緒に外に出て暖かなお日様の光を浴びてみんなと一緒に自由を勝ち取るんじゃなかったのか。その願いを叶える為に俺達は君に協力をしているんだから、俺達に黙って勝手に死ぬのだけは絶対に駄目だ。少なくとも俺の目の黒いうちは絶対に君を死なせないと心に固く誓っているからだ。まあ俺は弱いし、頼りにするにはかなり心もとないとは思うが、仲間を助けたいと思う気持ちだけは誰にも負けないつもりだ。だから自己犠牲とばかりに勝手に死ぬのだけは絶対にしないでくれ。見た感じ、かなり体が弱っているようだが、君が如何なる状態であるにせよ俺達は絶対に仲間である君を見捨てたりはしない。その命はもう君一人の物ではないのだから、それを忘れないでくれ!」

 行き成り目の前に現れた青年の姿に最初テファは一体何が起きているのか理解が出来ずにいたが、青年の声を聞くなり、その人物が一体誰なのかを直ぐに理解する。
 
「ラエルロットさん、来てくれたんですね」

「テファ、俺が君に言っているこの言葉を真実にする為に、もう一度言うぜ。テファは俺が守る!」

 そこに現れたのはまるで相手を気遣うようなまなざしと言葉を送るラエルロットである。
 ラエルロットは腰に下げてある黒い不格好な木刀を素早く引き抜くと、豪快に構えながら白いヒュドラの前に立ちはだかる。

「なんだかよく分からないが、間に合って本当によかった。白魔法使いのタタラが操る、姿と音と臭いを消す魔法で数秒間だけ誰にも気づかれる事なく、俺だけどうにか近づく事ができたが、上手い具合に白いヒュドラの一部を吹き飛ばす事ができた。見たか、この俺のカッコイイ登場の仕方を。俺がテファの危機を直前で初めて救ったんだ。この俺が……今までテファをまともに助ける事すら出来ず、歯がゆい思いをして来たが、やっとまともに役に立つ事ができた」

 まるで自分の手柄のように話すラエルロットの言葉に、テファの背後から姿を現した白魔法使いのタタラが透かさず文句を言う。

「ヒュドラの一部を吹き飛ばす事ができた、じゃないわよ。そもそも暁の聖女の危機を救ったのはこの私でしょ。私の爆裂魔法のマジックミサイルで白いヒュドラの一部を吹き飛ばす事ができたから暁の聖女は無事なんじゃない。それなのにまるで自分の手柄のように、なにか意味深にカッコつけるだなんて、本当に有り得ないんだけど」

 わざとらしく呟く白魔法使いのタタラの言葉に顔から冷や汗を垂らしたラエルロットは敬語で必死に弁解する。

「いや、確かにテファの危機を救ったのは他ならぬタタラさんの活躍の賜物なのは重々承知の上なのですが、テファを救おうと必死になるがあまり、つい俺もタタラさんが操る姿を消す魔法に便乗してつい調子に乗ってしまいました。本当にすいません」

 かなり後ろめたかったのか情けなくも気恥ずかしそうに頭を下げるラエルロットの頭上に蛾の妖精のルナが光り輝く鱗粉をまき散らしながら華麗に下へと舞い降りる。

「タタラ、ここは大目に見て上げて。ラエルロットはただテファの前でカッコつけたかっただけなんだから。そうだよね、ラエルロット」

「それをマジマジと本人のいる前で言うなぁぁぁ。改めて言われると物凄く恥ずかしいじゃないかぁぁぁ!」

 タタラとルナに言われ真っ赤な顔をするラエルロットを見ながら、暁の聖女テファは安心した顔でにこやかに微笑むのだった。
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