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第二章 『絶望階段』 とある高校に出没する階段落下トリックを操る狂人・絶望王子と呼ばれる謎の学生との推理対決です!
2-18.内田慎吾と緑川章子との会話
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18
『貴方は確か内田慎吾君ですよね。今からお帰りですか。私は黒鉄探偵事務所で臨時のバイトとして働いている緑川章子と言う物ですが、ちょっとお話を聞かせて貰ってもよろしいでしょうか。あ、これ近くの自販機で買った缶コーヒー何ですがよかったら飲んで下さい』
時刻は十六時三十分。黒い防空頭巾とボロボロのマント、それに段ボールで出来た王冠をバックの中へと仕舞い込んだ内田慎吾は、トボトボと歩きながら校門の前に差し掛かる。そんな内田慎吾に声を掛けたのは、まん丸眼鏡に長いお下げ髪がよく似合う緑色のコートを着た緑川章子だった。
駐車場に停めてあるワゴン車の中でひたすら(ゲームや音楽を聴きながら)時間を潰していた緑川章子はあまりの暇さに少し気分転換をしようと外に出て自販機で缶コーヒーを買っていたのだが、そんな緑川が校内から出て来る一人の男子学生の存在に気付くと持っていた資料と顔写真を見比べながら彼が内田慎吾である事を確認する。
正直緑川は彼に話し掛けようかどうしようかと一瞬悩んだが、勘太郎と羊野の聞き込みや事情聴取が終わらないと自分も家には帰れない事を知っていたので仕方なく彼女も探偵の真似事をする事に決めた用だった。
緑川はまるで親しい友達にでも話し掛けるかの用に声を掛けると、困惑する内田慎吾の前に歩み寄る。
その屈託の無い笑顔や気遣いはあの損得や打算で動く羊野瞑子とは違い、何の裏表も無い素直な性格から来る物だが、それ故に腹の読み合いや駆け引きは緑川には当然向いてはいない用だ。だがそんな彼女も今回ばかりは積極的にこの内田慎吾に話し掛ける。何故なら緑川もまた中学時代の頃に酷い苛めを受けていた経験があるので絶望王子役を強制されている内田慎吾にはかなり同情的な物を感じている用だった。
そんな緑川が内田慎吾の本当の心情を聞く為、独断で事情聴取をする。
「えへへ~、なんか午後から一気に寒くなってきましたね。内田君は体調管理はしていますか」
「いえ……これと言って何も……」
「体調管理はちゃんとした方がいいですよ。今はインフルエンザが流行っていますからね、もし移って寝込んでしまったらご両親もさぞかし心配する事でしょうからね」
「はい……そうですね。気をつけます」
「それに貴方を心配しているのは……先生方や他の生徒達だって同じだと思いますよ」
その言葉に何か嫌な物でも感じたのか、内田慎吾の感情が言葉となって高ぶる。
「あの高校にいる先生方や生徒達が僕の事を心配している訳が無いだろう。仮に僕があの高校からいなくなっても皆気にもならないだろうさ」
「なぜそんな事が言えるのですか。心配してくれる友達の一人や二人くらいはいると思うのですが」
「僕には友達は……一人もいないよ。だって僕はこの世に必要とされていない、駄目で……クズで……人に馬鹿にされる為に生まれてきた欠陥人間だから……」
そう応えた内田慎吾の両肩は下を向きながら小刻みに震える。そんな悲観的な内田慎吾に緑川は相手を労る用な優しい口調で話し掛ける。
「今巷を騒がしている黒い防空頭巾を被ったマント姿の学生通り魔の話をご存知ですか。何でもその犯人はこの高校に実際に存在する絶望王子の姿と瓜二つだと言う事です。なんか凄い偶然もあるとは思いませんか」
「どうせ貴方も僕の事を疑っているんだろ。もしかしたら僕がその黒い防空頭巾を被ったマント姿の学生通り魔だって」
「いえいえ、私はそうは思ってはいませんよ。私が言いたいのはわざわざあの絶望王子に扮してまでその姿に拘りリスペクトをしている奇特な人物がいると言う事です。リスペクトとは相手を尊敬する、または相手を重んじると言う事です」
「犯人が……ですか?」
「この犯人は少なからず貴方が仮装している絶望王子の存在を知っている人物のはずです。なら犯人は何故わざわざあの絶望王子の姿に仮装してまで犯行を行うのでしょうか。答えは簡単です、あの高校で生徒達から侮蔑《ぶべつ》され馬鹿にされていたあの絶望王子を誰もが認める恐怖の対象にしたかったからです」
「恐怖の対象に……っ」
「でも犯人にそう思わせたのは貴方の悲痛な姿を見たからだと私は思うのですよ」
「絶望王子である……僕の情けない姿を見ていたから……そんなまさか」
「一年前に階段から落ちて亡くなった王子大輝君の呪いだの、それを利用した誰かの復讐だのと色々と憶測は尽きませんが、貴方が苛めに耐えている様をみんなは見て見ぬ振りをしているだけで本当は皆貴方のことを心の何処かでは『あいつ本当に大丈夫かな?』と絶対に思っているはずです。人は誰しも弱くそして流されやすい生き物ですから大半の人間はその集団心理に則って理不尽な行動を取る人も中にはいますが、でもそんな人間ばかりではないですよね。中には貴方に優しい眼差しや言葉を掛けてくれた人も必ずいたはずです。もっと心の目を開いて周りを見て下さい。本当は貴方に同情的な人が大半なはずですよ。そして貴方自身がその現状に、自分の弱さに甘えて飲み込まれては駄目です。もっと自分の思いを・やる気を・努力を・勇気を奮い立たせて下さい。不良達が怖いのならその場から逃げてもいいですし泣いても悲観的になっても絶望してもいいですから、でも希望を……貴方自身だけは絶対に諦めないで下さい。貴方自身が努力し学び、そして成長していけば貴方を認めてくれる人は必ず増えますから。そう例え何かで失敗してもその努力や正しい行いは何か別の形で必ず貴方に返ってくる物ですよ。そう、人はそんなに冷酷ではないと私は信じていますから」
「いや、人は冷酷で残酷だよ。あんたは苛めにあった時が無いからそんなお花畑の……性善説のような事が言えるんだ!」
「確かに言うだけは簡単ですからそうかも知れませんが……でもそんな弱い心を持つ貴方に代わってその犯人は自らの復讐を成し遂げようとしているのですよ。あの絶望王子の姿を敢えて纏ってね」
「あ……っ!」
「少なくともその犯人はいつも貴方を見ていたはずです。しかも二人も……いいえ、もしかしたら絶望王子はもっと何人もいるのかも知れません。まだ姿を現してはいないだけでその正確な数は分からないのですから」
「直に確認されたのは二人と言うだけで、もしかしたら絶望王子はまだ何人もいるかも知れないと言う事ですか」
「そう言う事です。そう考えるのならあの絶望王子は貴方の影響を少なからず受けていると言う事になります。あの不良達が貴方に浴びせた侮蔑や屈辱の言葉がそのままカウンターとなって犯人達の復讐心を煽っているのですから、ほんと本末転倒もいいとこです」
「何故……その犯人達はそこまでして……復讐をしようとしているのかな?」
「きっと貴方と同じように抱えきれない闇を心に宿しているのでしょうね。だからいつも虐められている貴方とシンクロ……つまりは共感する形となって復讐心が芽生えたと私は思っています。人は誰しも人には言えない劣等感を抱えていて、その闇が悪い形で刺激された時、人の心に悪魔が宿るのかも知れませんね。だって人は様々な試練を乗り越えられる強い生き物でもあり、そして時には絶望し挫折する弱い生き物でもありますからね」
「弱い生き物ですか」
「だって心を蝕まれる程に高校に行きたくないのなら迷わず行かなければいいだけの話なのに、常識や固定概念にとらわれて虐めっ子達が待ち構える学び舎に敢えて行こうとするだなんて普通に考えたらあり得ない事です。強制収容所にいて逃げられない訳じゃ無いんですから苛められるのが嫌なら他に勉強できるより良い道を探し選択すればいいだけの話なのですよ。今のご時世他に勉強を学ぶ方法など幾つもありますからね。なのでそんな苛めっ子達の為に理不尽な暴力や暴言をひたすら我慢し、そして散々思い悩んだ挙げ句に自殺をするなど絶対にしてはいけないのですよ。それに逃げるが勝ちという有難い諺もありますから、誰が何と言おうと逃げる事は決して恥ずかしい事では無いと私は思いますよ」
「逃げる事は恥ずかしい事ではない……ですか。逃げたい……僕もこの高校から本当は逃げたいです。いや、あの不良達から逃げたいです……だってもう僕は精神的にも肉体的にも耐えられませんから。もう無理……限界です。もうとてもじゃ無いけど耐えられないよ」
そう泣き崩れる内田慎吾に緑川は少し厳しい口調で言う。
「逃げる事は最終手段です。まだ貴方は彼らに立ち向かわなけねばならないでしょ。他の絶望王子達が復讐鬼となってあの不良達を殺そうとしているのですから、貴方にはそれを止める義務があるはずです」
「僕を苛めていたあの不良達の為に僕があの絶望王子を止めるのが義務って。そんな物は何処にも……」
「無いとは言わせませんよ。他の生徒達の噂話では、その絶望王子の姿はあの王子大輝君が死後の世界からよみがえり復讐鬼となった姿なのだそうです。そんな噂がまことしやかに囁かれ、そして拡散されているそうです。あの王子大輝君と言う生徒は小枝愛子さんを守る為に身を挺してかばいながら階段から落ちた優しい人なのにね。そんな彼の尊い行いにも傷が突いてしまった」
「それは……」
「だからこそそんな王子大輝君の意志を継いだ貴方が、復讐鬼と化した他の絶望王子達を止めないと行けないのですよ。それが出来るのは彼らの心の痛みに少しでも近づく事の出来る貴方だけですからね」
「僕は王子大輝君の思いなど継いではいないよ。絶望王子はあの不良達に無理矢理やらされているだけだし」
「でも今の絶望王子は間違いなく貴方なのでしょ。なら前の王子大輝君の意志を継いでいるのと同じじゃ無いですか。きっと王子大輝君は貴方にこう言いたいはずです。僕の代わりに、あの復讐心に駆られている他の可哀想な絶望王子達を止めてくれと……。無い勇気を出してあの不良達に立ち向かいなさいなんて勝手な事は流石に言えませんが、あの絶望王子達を止める事が出来るのは間違いなく貴方だけだと……何故か私にはそう思えてならないのですよ。王子大輝君や貴方の事は話でしか聞いていないのに可笑しいですよね。でも他人事では無いような気がして」
「僕が……あの復讐鬼と化した絶望王子達を止める。この僕が……っ」
「貴方は王子大輝君の用に人を思いやれる優しい絶望王子なのでしょ。なら絶望王子は弱い物達の味方なはずですよね。なら勇気を出して下さい。弱い物達を救う為に立ち向かう一握りの勇気を」
その緑川の言葉に何かを思い出したのか、はっとした内田慎吾は言葉を詰まらせる。
「す、少し……考えさせて下さい」
そう言うと内田慎吾は下を向いたまま何かを思い馳せるのだった。
*
「と言う訳で内田慎吾君は二十三時から一時までの間は家でレンタルビデオ屋さんから借りて来たアニメのDVDビデオを見ていたらしいですから、間違いないと思います。レンタルビデオ屋さんに備え付けてある防犯カメラを確認した所確かに昨日の夜の二十時頃にアニメのDVDを借りてた見たいですし。その後二十三時に自宅のリビングで借りてきたDVDのアニメを見ている所をご両親や兄弟達が見ていたそうなので内田慎吾君にはちゃんとしたアリバイがある事になります。これが私が調べて来た結論です」
時刻は夜の二十一時十五分。
勘太郎・羊野・赤城刑事・そして緑川の四人は江東第一高校からそんなに離れていない格安のビジネスホテルの部屋を借りて結果報告へと急しむ。
そんな数ある報告の中で今現在絶望王子でもある内田慎吾のアリバイを必死に話していたのは、町のレンタルビデオ屋や内田慎吾のご家族にわざわざ電話をして証拠となるアリバイの確認を取っていた緑川章子だった。
昨夜の谷口先生に関わるアリバイに続き、今度は昨日の十八時十分頃、何故行き成り緑川の元からいなくなったのかと言う問いには、あくまでもトイレに行っただけだと内田慎吾は言っていた用だが、表玄関の入り口には谷口先生と綾川エリカがいた為中には入れなかったと証言している。
その後はそのまま裏玄関に向かったのではなくグランドにある無人公衆トイレを使ったとの話だが、(一応話に辻褄は合うが)そのトイレまで行くとかなりの遠回りになる為本当に行ったかどうかは疑わしいと思っている。
それにもし内田慎吾がトイレに行く為に裏玄関前を通ったのならもしかしたら一階から出入りしていた絶望王子の姿を見ていたかも知れないと正直期待したが、見てはいないとの事なので手がかりと思われていた期待は不発へと終わってしまう。だがそんな事ではめげない勘太郎は緑川に内田慎吾に関するもう一つのあの疑問は聞いたのかと訊ねる。
「昨日、俺と羊野が初めて科学部の部室を訪問して小枝愛子と話をしていた時、あの内田慎吾君は何故か部室をこっそりと覗いていたんだが、その理由は聞いたのか」
「はい、聞きましたよ。何でも可笑しな探偵の二人組が科学部の部室に入っていったから気になって中を覗き見してしまったらしいですよ。その後あなた方に何故か見つかったので怖くなってつい逃げてしまったと言っていました」
「まあ、一応理由にはなっているかな。その真意は確かめようが無いがな」
勘太郎は緑川の説明を聞き終えると小さく頭を抱えながら考え込む。
昨日校舎の五階に現れた絶望王子は別物として、一階裏玄関に現れた絶望王子は普通に考えたら内田慎吾という可能性の方が極自然なのだが、この犯人は何の考えも無しに行き当たりばったりで行動する用な浅い考えの奴ではないので、恐らく内田慎吾は裏玄関で相馬教頭先生を襲った絶望王子では無いだろうと思われる。だとしたならば一体何処のどいつがあの裏玄関に現れたもう一人の絶望王子なのだろうか。本当に頭がこんがらかって来たぞ。
眉間にシワを寄せながら考えていた勘太郎の思考を読み取ったのか、羊のマスクを脱ぎながら羊野が口を開く。
「ここは消去方で行きましょう。先ずは表階段の一階にいたのは谷口秋人先生と女子学生の綾川エリカさんの二人です。綾川エリカさんの話によれば表玄関にはずっと一緒にいたみたいですから、どちらかが抜け出せる隙は互いになかったと思われます」
「それに今となっては谷口先生は階段から落ちて死んでるし、綾川エリカさんに至っては恐らく襲われる側の人間だと思うから、彼女は絶望王子では無いと言う事か」
「続いては相馬光太教頭先生です。元理科の教師だった相馬教頭先生は厳重に施錠され保管されている化学室の棚からクロロホルムを手に入れられる数少ない人物です」
「いや手に入れるだけなら誰にだって出来るだろう」
「でもどこも壊されていないのですから忍び込んでクロロホルムの薬品だけを盗む事は流石に難しいです。それに特に盗まれた形跡はないのですから実験と評してクロロホルムの薬品を少しずつ抜き取ったと言うのが正しい答えでしょうか」
「でもこの一~二年はクロロホルムを使った実験はしていないみたいだから薬品は盗まれては無いんじゃないのか。やはりクロロホルムを嗅がされて眠らされたと言うのは相馬教頭先生の自作自演だろうよ」
「言え、ただの自作自演ならクロロホルムの話は最初から出てきませんよ」
「それはどういう事だよ」
「どういう事って、黒鉄さんはちゃんと赤城さんの話を聞いていなかったのですか。相馬教頭先生が倒れている時に私がすかさず自前のハンカチで相馬教頭先生の顔を拭って、それを鑑識に出していたのですよ。結果は微量ながらもクロロホルムの成分が検出されたそうですよ」
「お前、あの状況でよくそんな事をしていたよな」
「何かで意識を失っていると言う事は単純に外部からの攻撃を受けて気絶させられたか・或いは薬品か意識を失う用な何かで眠らされたか・はたまた実は何かの病気持ちで極度のストレスから倒れてしまったとかのどちらかだと思いましてね。もしクロロホルムだったら薬品の染み込んだハンカチで口と鼻を力強く押さえられているでしょうから、顔に付いた薬品を拭き取れると思いましてね。一応相手の顔を拭ぐって置いたのですよ。まあ、飲み薬や麻酔針と言う線は流石に無いにしてもスタンガンくらいは使っているかもと考えたのですが、やはりクロロホルムでしたね。これであの相馬教頭先生が嘘を言っていない事が分かりましたわ」
「じゃ残るは外の非常階段にいた用務員の田中友男だけになるな」
「ええ、特に彼にはその時のアリバイがありませんですから、もし田中友男さんが一階に現れた絶望王子なら一応辻褄は合いますわ」
「だがあの田中友男が仮に犯人だとして、あの不良達を付け狙う動機はなんだ? 赤城先輩、田中友男の過去や家族構成をもっと詳しく調べては貰えませんでしょうか」
「ええ、いいわよ。任せて頂戴。他に何か話は無いかしら」
「五階に現れた絶望王子は、佐野舞子や小枝愛子にしても決定打に掛けるんですよね。一応アリバイはあるみたいですし。後男子生徒の佐藤彦也や近藤正也も同じ感じです。非常に怪しいとは思いますがそれで直ぐに彼らがあの五階に現れた絶望王子と判断するのは早計だと思うのですよ」
「慎重になるのはいいけど私達にはもう時間は少ししか残されてないわよ。明日の夜の二十四時でこの狂人ゲームは終わるわ。だから早く犯人を……連続階段落下事件の真相を掴まないと私達の負けとなってしまうわ」
「そうならないように明日は答えを出して見せます。大丈夫だよな、羊野!」
「フフフッ、ええ、任せて下さいな。絶望王子の正体とその絶望階段トリックの謎は必ず私と黒鉄さんで解き明かして見せますわ!」
「あの~一応私もいるんですけど」
弱々しく片手を上げながら自己をアピールする緑川章子を見ながら羊野は笑顔で訂正する。
「ええ、勿論緑川さんも一緒ですわ」と。
『貴方は確か内田慎吾君ですよね。今からお帰りですか。私は黒鉄探偵事務所で臨時のバイトとして働いている緑川章子と言う物ですが、ちょっとお話を聞かせて貰ってもよろしいでしょうか。あ、これ近くの自販機で買った缶コーヒー何ですがよかったら飲んで下さい』
時刻は十六時三十分。黒い防空頭巾とボロボロのマント、それに段ボールで出来た王冠をバックの中へと仕舞い込んだ内田慎吾は、トボトボと歩きながら校門の前に差し掛かる。そんな内田慎吾に声を掛けたのは、まん丸眼鏡に長いお下げ髪がよく似合う緑色のコートを着た緑川章子だった。
駐車場に停めてあるワゴン車の中でひたすら(ゲームや音楽を聴きながら)時間を潰していた緑川章子はあまりの暇さに少し気分転換をしようと外に出て自販機で缶コーヒーを買っていたのだが、そんな緑川が校内から出て来る一人の男子学生の存在に気付くと持っていた資料と顔写真を見比べながら彼が内田慎吾である事を確認する。
正直緑川は彼に話し掛けようかどうしようかと一瞬悩んだが、勘太郎と羊野の聞き込みや事情聴取が終わらないと自分も家には帰れない事を知っていたので仕方なく彼女も探偵の真似事をする事に決めた用だった。
緑川はまるで親しい友達にでも話し掛けるかの用に声を掛けると、困惑する内田慎吾の前に歩み寄る。
その屈託の無い笑顔や気遣いはあの損得や打算で動く羊野瞑子とは違い、何の裏表も無い素直な性格から来る物だが、それ故に腹の読み合いや駆け引きは緑川には当然向いてはいない用だ。だがそんな彼女も今回ばかりは積極的にこの内田慎吾に話し掛ける。何故なら緑川もまた中学時代の頃に酷い苛めを受けていた経験があるので絶望王子役を強制されている内田慎吾にはかなり同情的な物を感じている用だった。
そんな緑川が内田慎吾の本当の心情を聞く為、独断で事情聴取をする。
「えへへ~、なんか午後から一気に寒くなってきましたね。内田君は体調管理はしていますか」
「いえ……これと言って何も……」
「体調管理はちゃんとした方がいいですよ。今はインフルエンザが流行っていますからね、もし移って寝込んでしまったらご両親もさぞかし心配する事でしょうからね」
「はい……そうですね。気をつけます」
「それに貴方を心配しているのは……先生方や他の生徒達だって同じだと思いますよ」
その言葉に何か嫌な物でも感じたのか、内田慎吾の感情が言葉となって高ぶる。
「あの高校にいる先生方や生徒達が僕の事を心配している訳が無いだろう。仮に僕があの高校からいなくなっても皆気にもならないだろうさ」
「なぜそんな事が言えるのですか。心配してくれる友達の一人や二人くらいはいると思うのですが」
「僕には友達は……一人もいないよ。だって僕はこの世に必要とされていない、駄目で……クズで……人に馬鹿にされる為に生まれてきた欠陥人間だから……」
そう応えた内田慎吾の両肩は下を向きながら小刻みに震える。そんな悲観的な内田慎吾に緑川は相手を労る用な優しい口調で話し掛ける。
「今巷を騒がしている黒い防空頭巾を被ったマント姿の学生通り魔の話をご存知ですか。何でもその犯人はこの高校に実際に存在する絶望王子の姿と瓜二つだと言う事です。なんか凄い偶然もあるとは思いませんか」
「どうせ貴方も僕の事を疑っているんだろ。もしかしたら僕がその黒い防空頭巾を被ったマント姿の学生通り魔だって」
「いえいえ、私はそうは思ってはいませんよ。私が言いたいのはわざわざあの絶望王子に扮してまでその姿に拘りリスペクトをしている奇特な人物がいると言う事です。リスペクトとは相手を尊敬する、または相手を重んじると言う事です」
「犯人が……ですか?」
「この犯人は少なからず貴方が仮装している絶望王子の存在を知っている人物のはずです。なら犯人は何故わざわざあの絶望王子の姿に仮装してまで犯行を行うのでしょうか。答えは簡単です、あの高校で生徒達から侮蔑《ぶべつ》され馬鹿にされていたあの絶望王子を誰もが認める恐怖の対象にしたかったからです」
「恐怖の対象に……っ」
「でも犯人にそう思わせたのは貴方の悲痛な姿を見たからだと私は思うのですよ」
「絶望王子である……僕の情けない姿を見ていたから……そんなまさか」
「一年前に階段から落ちて亡くなった王子大輝君の呪いだの、それを利用した誰かの復讐だのと色々と憶測は尽きませんが、貴方が苛めに耐えている様をみんなは見て見ぬ振りをしているだけで本当は皆貴方のことを心の何処かでは『あいつ本当に大丈夫かな?』と絶対に思っているはずです。人は誰しも弱くそして流されやすい生き物ですから大半の人間はその集団心理に則って理不尽な行動を取る人も中にはいますが、でもそんな人間ばかりではないですよね。中には貴方に優しい眼差しや言葉を掛けてくれた人も必ずいたはずです。もっと心の目を開いて周りを見て下さい。本当は貴方に同情的な人が大半なはずですよ。そして貴方自身がその現状に、自分の弱さに甘えて飲み込まれては駄目です。もっと自分の思いを・やる気を・努力を・勇気を奮い立たせて下さい。不良達が怖いのならその場から逃げてもいいですし泣いても悲観的になっても絶望してもいいですから、でも希望を……貴方自身だけは絶対に諦めないで下さい。貴方自身が努力し学び、そして成長していけば貴方を認めてくれる人は必ず増えますから。そう例え何かで失敗してもその努力や正しい行いは何か別の形で必ず貴方に返ってくる物ですよ。そう、人はそんなに冷酷ではないと私は信じていますから」
「いや、人は冷酷で残酷だよ。あんたは苛めにあった時が無いからそんなお花畑の……性善説のような事が言えるんだ!」
「確かに言うだけは簡単ですからそうかも知れませんが……でもそんな弱い心を持つ貴方に代わってその犯人は自らの復讐を成し遂げようとしているのですよ。あの絶望王子の姿を敢えて纏ってね」
「あ……っ!」
「少なくともその犯人はいつも貴方を見ていたはずです。しかも二人も……いいえ、もしかしたら絶望王子はもっと何人もいるのかも知れません。まだ姿を現してはいないだけでその正確な数は分からないのですから」
「直に確認されたのは二人と言うだけで、もしかしたら絶望王子はまだ何人もいるかも知れないと言う事ですか」
「そう言う事です。そう考えるのならあの絶望王子は貴方の影響を少なからず受けていると言う事になります。あの不良達が貴方に浴びせた侮蔑や屈辱の言葉がそのままカウンターとなって犯人達の復讐心を煽っているのですから、ほんと本末転倒もいいとこです」
「何故……その犯人達はそこまでして……復讐をしようとしているのかな?」
「きっと貴方と同じように抱えきれない闇を心に宿しているのでしょうね。だからいつも虐められている貴方とシンクロ……つまりは共感する形となって復讐心が芽生えたと私は思っています。人は誰しも人には言えない劣等感を抱えていて、その闇が悪い形で刺激された時、人の心に悪魔が宿るのかも知れませんね。だって人は様々な試練を乗り越えられる強い生き物でもあり、そして時には絶望し挫折する弱い生き物でもありますからね」
「弱い生き物ですか」
「だって心を蝕まれる程に高校に行きたくないのなら迷わず行かなければいいだけの話なのに、常識や固定概念にとらわれて虐めっ子達が待ち構える学び舎に敢えて行こうとするだなんて普通に考えたらあり得ない事です。強制収容所にいて逃げられない訳じゃ無いんですから苛められるのが嫌なら他に勉強できるより良い道を探し選択すればいいだけの話なのですよ。今のご時世他に勉強を学ぶ方法など幾つもありますからね。なのでそんな苛めっ子達の為に理不尽な暴力や暴言をひたすら我慢し、そして散々思い悩んだ挙げ句に自殺をするなど絶対にしてはいけないのですよ。それに逃げるが勝ちという有難い諺もありますから、誰が何と言おうと逃げる事は決して恥ずかしい事では無いと私は思いますよ」
「逃げる事は恥ずかしい事ではない……ですか。逃げたい……僕もこの高校から本当は逃げたいです。いや、あの不良達から逃げたいです……だってもう僕は精神的にも肉体的にも耐えられませんから。もう無理……限界です。もうとてもじゃ無いけど耐えられないよ」
そう泣き崩れる内田慎吾に緑川は少し厳しい口調で言う。
「逃げる事は最終手段です。まだ貴方は彼らに立ち向かわなけねばならないでしょ。他の絶望王子達が復讐鬼となってあの不良達を殺そうとしているのですから、貴方にはそれを止める義務があるはずです」
「僕を苛めていたあの不良達の為に僕があの絶望王子を止めるのが義務って。そんな物は何処にも……」
「無いとは言わせませんよ。他の生徒達の噂話では、その絶望王子の姿はあの王子大輝君が死後の世界からよみがえり復讐鬼となった姿なのだそうです。そんな噂がまことしやかに囁かれ、そして拡散されているそうです。あの王子大輝君と言う生徒は小枝愛子さんを守る為に身を挺してかばいながら階段から落ちた優しい人なのにね。そんな彼の尊い行いにも傷が突いてしまった」
「それは……」
「だからこそそんな王子大輝君の意志を継いだ貴方が、復讐鬼と化した他の絶望王子達を止めないと行けないのですよ。それが出来るのは彼らの心の痛みに少しでも近づく事の出来る貴方だけですからね」
「僕は王子大輝君の思いなど継いではいないよ。絶望王子はあの不良達に無理矢理やらされているだけだし」
「でも今の絶望王子は間違いなく貴方なのでしょ。なら前の王子大輝君の意志を継いでいるのと同じじゃ無いですか。きっと王子大輝君は貴方にこう言いたいはずです。僕の代わりに、あの復讐心に駆られている他の可哀想な絶望王子達を止めてくれと……。無い勇気を出してあの不良達に立ち向かいなさいなんて勝手な事は流石に言えませんが、あの絶望王子達を止める事が出来るのは間違いなく貴方だけだと……何故か私にはそう思えてならないのですよ。王子大輝君や貴方の事は話でしか聞いていないのに可笑しいですよね。でも他人事では無いような気がして」
「僕が……あの復讐鬼と化した絶望王子達を止める。この僕が……っ」
「貴方は王子大輝君の用に人を思いやれる優しい絶望王子なのでしょ。なら絶望王子は弱い物達の味方なはずですよね。なら勇気を出して下さい。弱い物達を救う為に立ち向かう一握りの勇気を」
その緑川の言葉に何かを思い出したのか、はっとした内田慎吾は言葉を詰まらせる。
「す、少し……考えさせて下さい」
そう言うと内田慎吾は下を向いたまま何かを思い馳せるのだった。
*
「と言う訳で内田慎吾君は二十三時から一時までの間は家でレンタルビデオ屋さんから借りて来たアニメのDVDビデオを見ていたらしいですから、間違いないと思います。レンタルビデオ屋さんに備え付けてある防犯カメラを確認した所確かに昨日の夜の二十時頃にアニメのDVDを借りてた見たいですし。その後二十三時に自宅のリビングで借りてきたDVDのアニメを見ている所をご両親や兄弟達が見ていたそうなので内田慎吾君にはちゃんとしたアリバイがある事になります。これが私が調べて来た結論です」
時刻は夜の二十一時十五分。
勘太郎・羊野・赤城刑事・そして緑川の四人は江東第一高校からそんなに離れていない格安のビジネスホテルの部屋を借りて結果報告へと急しむ。
そんな数ある報告の中で今現在絶望王子でもある内田慎吾のアリバイを必死に話していたのは、町のレンタルビデオ屋や内田慎吾のご家族にわざわざ電話をして証拠となるアリバイの確認を取っていた緑川章子だった。
昨夜の谷口先生に関わるアリバイに続き、今度は昨日の十八時十分頃、何故行き成り緑川の元からいなくなったのかと言う問いには、あくまでもトイレに行っただけだと内田慎吾は言っていた用だが、表玄関の入り口には谷口先生と綾川エリカがいた為中には入れなかったと証言している。
その後はそのまま裏玄関に向かったのではなくグランドにある無人公衆トイレを使ったとの話だが、(一応話に辻褄は合うが)そのトイレまで行くとかなりの遠回りになる為本当に行ったかどうかは疑わしいと思っている。
それにもし内田慎吾がトイレに行く為に裏玄関前を通ったのならもしかしたら一階から出入りしていた絶望王子の姿を見ていたかも知れないと正直期待したが、見てはいないとの事なので手がかりと思われていた期待は不発へと終わってしまう。だがそんな事ではめげない勘太郎は緑川に内田慎吾に関するもう一つのあの疑問は聞いたのかと訊ねる。
「昨日、俺と羊野が初めて科学部の部室を訪問して小枝愛子と話をしていた時、あの内田慎吾君は何故か部室をこっそりと覗いていたんだが、その理由は聞いたのか」
「はい、聞きましたよ。何でも可笑しな探偵の二人組が科学部の部室に入っていったから気になって中を覗き見してしまったらしいですよ。その後あなた方に何故か見つかったので怖くなってつい逃げてしまったと言っていました」
「まあ、一応理由にはなっているかな。その真意は確かめようが無いがな」
勘太郎は緑川の説明を聞き終えると小さく頭を抱えながら考え込む。
昨日校舎の五階に現れた絶望王子は別物として、一階裏玄関に現れた絶望王子は普通に考えたら内田慎吾という可能性の方が極自然なのだが、この犯人は何の考えも無しに行き当たりばったりで行動する用な浅い考えの奴ではないので、恐らく内田慎吾は裏玄関で相馬教頭先生を襲った絶望王子では無いだろうと思われる。だとしたならば一体何処のどいつがあの裏玄関に現れたもう一人の絶望王子なのだろうか。本当に頭がこんがらかって来たぞ。
眉間にシワを寄せながら考えていた勘太郎の思考を読み取ったのか、羊のマスクを脱ぎながら羊野が口を開く。
「ここは消去方で行きましょう。先ずは表階段の一階にいたのは谷口秋人先生と女子学生の綾川エリカさんの二人です。綾川エリカさんの話によれば表玄関にはずっと一緒にいたみたいですから、どちらかが抜け出せる隙は互いになかったと思われます」
「それに今となっては谷口先生は階段から落ちて死んでるし、綾川エリカさんに至っては恐らく襲われる側の人間だと思うから、彼女は絶望王子では無いと言う事か」
「続いては相馬光太教頭先生です。元理科の教師だった相馬教頭先生は厳重に施錠され保管されている化学室の棚からクロロホルムを手に入れられる数少ない人物です」
「いや手に入れるだけなら誰にだって出来るだろう」
「でもどこも壊されていないのですから忍び込んでクロロホルムの薬品だけを盗む事は流石に難しいです。それに特に盗まれた形跡はないのですから実験と評してクロロホルムの薬品を少しずつ抜き取ったと言うのが正しい答えでしょうか」
「でもこの一~二年はクロロホルムを使った実験はしていないみたいだから薬品は盗まれては無いんじゃないのか。やはりクロロホルムを嗅がされて眠らされたと言うのは相馬教頭先生の自作自演だろうよ」
「言え、ただの自作自演ならクロロホルムの話は最初から出てきませんよ」
「それはどういう事だよ」
「どういう事って、黒鉄さんはちゃんと赤城さんの話を聞いていなかったのですか。相馬教頭先生が倒れている時に私がすかさず自前のハンカチで相馬教頭先生の顔を拭って、それを鑑識に出していたのですよ。結果は微量ながらもクロロホルムの成分が検出されたそうですよ」
「お前、あの状況でよくそんな事をしていたよな」
「何かで意識を失っていると言う事は単純に外部からの攻撃を受けて気絶させられたか・或いは薬品か意識を失う用な何かで眠らされたか・はたまた実は何かの病気持ちで極度のストレスから倒れてしまったとかのどちらかだと思いましてね。もしクロロホルムだったら薬品の染み込んだハンカチで口と鼻を力強く押さえられているでしょうから、顔に付いた薬品を拭き取れると思いましてね。一応相手の顔を拭ぐって置いたのですよ。まあ、飲み薬や麻酔針と言う線は流石に無いにしてもスタンガンくらいは使っているかもと考えたのですが、やはりクロロホルムでしたね。これであの相馬教頭先生が嘘を言っていない事が分かりましたわ」
「じゃ残るは外の非常階段にいた用務員の田中友男だけになるな」
「ええ、特に彼にはその時のアリバイがありませんですから、もし田中友男さんが一階に現れた絶望王子なら一応辻褄は合いますわ」
「だがあの田中友男が仮に犯人だとして、あの不良達を付け狙う動機はなんだ? 赤城先輩、田中友男の過去や家族構成をもっと詳しく調べては貰えませんでしょうか」
「ええ、いいわよ。任せて頂戴。他に何か話は無いかしら」
「五階に現れた絶望王子は、佐野舞子や小枝愛子にしても決定打に掛けるんですよね。一応アリバイはあるみたいですし。後男子生徒の佐藤彦也や近藤正也も同じ感じです。非常に怪しいとは思いますがそれで直ぐに彼らがあの五階に現れた絶望王子と判断するのは早計だと思うのですよ」
「慎重になるのはいいけど私達にはもう時間は少ししか残されてないわよ。明日の夜の二十四時でこの狂人ゲームは終わるわ。だから早く犯人を……連続階段落下事件の真相を掴まないと私達の負けとなってしまうわ」
「そうならないように明日は答えを出して見せます。大丈夫だよな、羊野!」
「フフフッ、ええ、任せて下さいな。絶望王子の正体とその絶望階段トリックの謎は必ず私と黒鉄さんで解き明かして見せますわ!」
「あの~一応私もいるんですけど」
弱々しく片手を上げながら自己をアピールする緑川章子を見ながら羊野は笑顔で訂正する。
「ええ、勿論緑川さんも一緒ですわ」と。
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