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第三章 『汚れた天馬』 最強の武闘派の狂人現る。人を自由に空から落とす事ができる天空落下トリックを操る狂人・強欲なる天馬との推理対決です!
3-28.決意ある少女の新たな旅立ち
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28
四月十一日。
「勘太郎さん、羊野さん、大変お世話になりました」
天馬寺での事件が終わってから一日が経った午後の十三時二十分。
とある児童施設の職員のお迎えで、住み慣れた実家を離れる事になった春ノ瀬桃花は、見送りに来ていた勘太郎と羊野に笑顔で最後の別れの挨拶をする。
昨日の今日だというのにけなげにも悲しみを見せないその姿は人々の同情を誘い。無残にも父親を間近で殺された悲劇の美少女として、新聞の朝刊の見出しにはそう掲載されていた。
朝刊の中身を見てみたが、書いてある内容は皆、怪しげな祈祷による謎の火災で天馬寺が見事に全焼した事と、今までに起こった天空落下殺人事件は高田傲蔵和尚が単独で起こした事件である事などが書かれており。その仲間の殺し屋に春ノ瀬達郎が娘の前で首を切断された事が事細かく書かれていた。まあ、過去にも他の信者達が数十人は死んでいるのだから当然その信者の一人だった春ノ瀬達郎も同じように殺されたと記者や世間は考えているのだろう。つまり、多重人格の春ノ瀬達郎が高田傲蔵和尚に深く関わっていたと言う事実は何処かでスッポリと消されていたと言うのが正しい表現だろうか。
表だって神の代弁者だと宣伝していた高田傲蔵和尚はあのいつもの傲慢な態度で天馬様のお告げと称して様々な人の死の予言をテレビのメデアの力を借りて大々的に宣伝していたので、そのトリックがバレた事で全ての責任は当然全面的に表舞台に立っていた高田傲蔵和尚にその非難と罪が集中するのは当然の事なのだが。だが実行犯役の春ノ瀬達郎は殆どその姿を見せてはおらず。その馬人間の姿はもちろんの事、昨日まではその中身の正体すらも分からない状態だったので、いくら高田傲蔵和尚が殺害を直接的に実行したのは自分では無いと訴えたとしても、もう彼の言葉を信じる者は誰もいないのだと軽く想像がされる。
つまり警察の上層部は今回の事件と円卓の星座の狂人との関わりや因果関係を意図的に避けているようにも見えた。
世間に与える影響があまりにも強いからなのかは知らないが、闇の秘密組織・円卓の星座の存在を世間に隠した事で、春ノ瀬達郎が数多くの人を殺した犯罪者だという事実と情報はこれからも一切出ては来ないし、永遠に闇に葬られることだろう。
それに春ノ瀬達郎は高田傲蔵和尚の怪しげな精神実験で多重人格生涯を更に悪化させていたので、自己の判断が出来ないと見なされ病院送りになっていたかも知れない。
つまり警察上層部ももう既に死んでいる。特殊な精神病患者を敢えて表には出さない事に決めたようだ。
だがその全てを知っている春ノ瀬桃花にしてみたら、自分の父親がしでかしたその途方も無い罪の重さに内心胸が張り裂けそうな思いなのだろうが、その父親の罪を隠し抱きながら強く生きていかなけねばならない。
そんな春ノ瀬桃花の心情を心配しながら、勘太郎は優しく話かける。
「お父さんがあんな事になってしまってまだ悲しい気持ちを引きずっているのは分かるけど、少しは落ち着いたかな?」
勘太郎のその在り来たりな言葉に、春ノ瀬桃花は満面の笑みで「はい」と応えるが、その姿はどこか勘太郎と羊野に気を遣っているようで、それだけに妙に痛々しかった。
これから春ノ瀬桃花が送られる地域は、予め春ノ瀬達郎が桃花の為に入所を希望した施設で、身寄りの無い子供や何かの家庭の事情でやむなく預けられる子供達が多く住む孤児院施設なのだそうだ。
東京都ではあるが、緑に囲まれ田畑が多く見られる事から同じ東京とは思えない程の結構な田舎のようだ。
だが駅の近くには商店街も多く一応の生活用品は何でも手に入るとの事なので、暮らす環境としては暮らしやすい場所なのだろうと思われる。
その用意された施設で春ノ瀬桃花は中学・高校と卒業するまで生活する事になるのだが、そんな彼女とはもう二度と会う機会はないと思われるので、児童施設の職員にはその場で待っていて貰い。勘太郎は最後に春ノ瀬桃花と差しで話をする為に彼女を連れ出し。あの疑惑突きの公園のベンチで座りながら話をしていた。
この人の通りの少ない公園をわざわざ選んだのは、勘太郎達が話している会話を他人の誰かの耳に入れたくはなかったからだ。
勿論桃花自信としても、自分の父親が殺人犯であった事などは誰にも聞かれたくは無いだろう。
そんな春ノ瀬桃花に勘太郎は深々と頭を下げる。
「す、すまない。先ずは君に謝らなくてはならない!」
続いて羊野も見よう見真似で勘太郎と同じように頭を下げる。その突然の謝罪を見た春ノ瀬桃花は何事かとオロオロしながら慌てふためく。
「い、一体どうしたんですか。勘太郎さん、羊野さん、頭を上げて下さい!」
「いや、俺達は君から受けたお父さんを天馬寺から連れ出し、あの宗教団体から脱退させると言う依頼に失敗しました。もしかしたら、もっといい方法があったかも知れないのに。結局俺達は春ノ瀬達郎さんを救う事は出来ず、結果的には死なせてしまった。こんな残念な結果になってしまって本当に申し訳なく思っています」
勘太郎の痛恨無念の静かな沈黙に春ノ瀬桃花は優しい目を向けながら静かに言葉を返す。
「いいえ、そんな事はもう気にしないで下さい。勘太郎さんと羊野さんはよく頑張ってくれました。あの恐ろしい高田傲蔵和尚の欲望と悪意から私のお父さんを最後の最後で解放してくれたのですから、私の依頼は達成されたのですよ。お父さんもこの結果を望んでいましたから。それに勘太郎さんには何度も命を助けて貰いましたから」
「本当にもう大丈夫なのか?」
「ええ、お蔭様で。もうすっかり元気になりました」
そう言うと春ノ瀬桃花は胸を張りながら勘太郎と羊野に笑顔で元気をアピールする。
「お父さんは心の病気だったとは言え、数多くの人間を殺してしまいました。その罪は決して消える物では無いと思いますけど、私にはその被害者達の冥福を祈ることしか出来ません。今の私には、死んだ遺族の人達に会って謝る勇気なんてとてもじゃないけどありませんが、いつかは必ず謝りに行きたいと思っています」
まだ心の傷も癒えてないだろうに、君は本当に小学六年生かよと思いながら、勘太郎は春ノ瀬桃花に言う。
「いつかは謝罪したいと言う君の気持ちは尊重するが、警察からの公式の発表では、この天空落下殺人事件の首謀者は天馬様による天罰だと狂言をかましていた天馬寺の住職、高田傲蔵と出ていたな。まあ実際あの和尚が強欲なる天馬を作り上げていなかったら、こんな大それた事件は起こらなかったのだからな。そう考えると当然高田傲蔵和尚の悪意に巻き込まれた春ノ瀬達郎さんは歴とした被害者だし。全ては高田傲蔵和尚の責任と言っても間違いはないだろう。それに五年前に高田傲蔵和尚が春ノ瀬達郎さんをちゃんと他の病院にも連れて行ってあげていれば、事態はまた別の方向に変わっていたのかも知れない……」
そう言いかけたその時、羊野が勘太郎の話を止める。
「もしかしたらあの時、なんて言うもしも話をしても仕方がありませんわ。もう起きてしまった結果はどうにもならないのですから、嘆いて後悔するなんて事は無駄な行為ですわ。そんな事を考える余裕があるのでしたらこれまでの失敗を分析し反省して次に生かさないと、この世知が無い世の中を生きてはいけませんわよ」
まあ、最もらしい考え方だけど、こいつにはもうちょっと優しさという物が無いのかと思っていると、春ノ瀬桃花が突然笑い出す。
「フフフ、そうですね。それは羊野さんらしい素直な考え方ですね」
「春ノ瀬桃花さん、あなたのその命はあなたのお父さん……春ノ瀬達郎さんが必死に、あの強欲なる天馬にあらがいながら守り抜いた命です。だから悔やんでばかりいないであなたを思い守り抜いた父親をあなたはもっと誇りに思うべきです。どうやらあなたは運命にも似た、見えない何かに愛されているみたいですからね」
まさか羊野からそんな言葉が出るとは以外だったが、別に本人は春ノ瀬桃花に優しさを見せている訳ではない。ただそう言えば彼女が喜ぶんじゃ無いかと言う台詞や言葉を打算的に並べているだけだと言う事を勘太郎は知っている。
羊野もまた、罪悪感が欠如している心の病気、反社会性パーソナリティ障害を持っているからだ。
まあ羊野の場合、それが極端であるから始末に悪い。
そんな羊野の言葉に今まで平静を装っていた心のタガが外れたのか、春ノ瀬桃花の目から大粒の涙がこぼれる。
「お、お父さん……うぅ……お父さんうぅ……」
むせび泣くそんな春ノ瀬桃花に羊野は思い出したかの用に言う。
「あ、確かに、あなたのお父さんを天馬寺から連れ出して助けると言う依頼は失敗しましたが、逆にあなたのお父さんから受けた、娘を夜明けまで守り抜いてくれという依頼は見事に完了していますから、結果的には成功と言う事ですわね。ついでに事件の解決もしましたし一石二鳥と言った所でしょうか」
ニコニコしながら無神経な事を言う羊野の頭の上に、勘太郎の拳骨が容赦なく落ちる。
ゴツン!
「い、痛いです、何をするんですか。黒鉄さん!」
「桃花の父親が亡くなっているんだぞ。少しは空気を読めよ」
「す、すいません。調子に乗りすぎました」
頭を抱えて涙ぐむ羊野を尻目に勘太郎は、春ノ瀬桃花にこの3日間に起きた出来事とその結果を報告すると。「これで依頼完了の最後の報告とさせて頂きます」と最後に付け加える。
そうつまりこの報告は、春ノ瀬桃花との最後の別れの時を意味していた。
しばしの沈黙の後、春ノ瀬桃花はすかさずダルマの貯金箱を持ち上げながら「あ、これ少ないですけど、受け取って下さい」と申し出たが、当然のように勘太郎はその謝礼を断ると代わりにこう告げる。
「依頼料は既に春ノ瀬達郎さんから俺達の口座へと振り込まれていますから、あなたからその貯金箱を貰う必要はありませんよ。安心して下さい」
「そうですか。お父さんがもう払っていましたか。いつの間にお金を払ったんだろう?」
不思議そうに頭をかしげている春ノ瀬桃花に、勘太郎は最後に別れの挨拶をする。
短い間ではあったが、彼女もまた勘太郎達と共に恐ろしい謎に立ち向かった同士である。
言わば一緒に事件を解決に導いた功労者と言っても可笑しくはないだろう。そんな思いを抱きながら勘太郎は彼女に激励を送る。
「短い時間ではあったが桃花と出会えて楽しかったよ。君のような頑張り屋の優しい子なら例え何処に行っても何とかやっていけるだろう。これからも頑張るんだぞ!」
「は、はい。黒鉄さんもお元気で!」
勘太郎の励ましの言葉に、春ノ瀬桃花は涙ぐみながらも返事を返す。
そんな勘太郎と春ノ瀬桃花を見ていた羊野は、桃花に向けてある疑問を聞く。
「春ノ瀬桃花さん、あなたが最初に黄木田喫茶店を訪れた時に、こんな事を言っていたと後に黒鉄さんから聞いたのですが本当ですか? あるお爺さんからここの事を聞いて来たと言っていたそうじゃないですか。私がその話を聞いた時、最初あなたの家族にお爺さんでもいるのかと思ったのですが、あなたとの家族構成にお爺さんはいませんでしたから、だったらもしかしたら近所のお爺さんか何かなのかとも考えました。ですがあの不可思議な天空落下事件を何故……黒鉄探偵事務所なら解決出来ると言う発想が浮かんだのか。私達の事を知っているその人物が一体何者なのかがどうしても気になるのですよ。よかったらその人物が誰なのか教えてはくれませんか」
その羊野の質問に春ノ瀬桃花は少し困った顔をしながら口を開く。
私も実は詳しくは知らないんです。何せその日、一日だけ会った通りすがりのお爺さんでしたから。
「な、なんだって!」
その春ノ瀬桃花の話に思わず勘太郎は息を呑む。
「はい、あの日は雨が降っていて、またお父さんに会えずに石階段の下で雨に打たれながら泣いている所にそのお爺さんが現れて、そっと傘を差してくれたんです。そのお爺さんは『どうしたんだ』と優しく話しかけながら、泣きじゃくる私の話を黙って聞いてくれたんです。誰かに天馬寺での話を聞いて貰いたくて泣きながら話す私に、そのお爺さんは私を元気づけながら教えてくれたんです。『とある関東の地域の街に、黒張りのビルがあって。そのビルの中には、黒一色の服装をした可笑しな探偵がいるのだと。そしてその探偵の傍らには凄く悪知恵の働く凶悪凶暴な白い羊が住み着いていて、その羊を操ってどんな難解な不可思議な事件をも解決してくれるのだとか』そう言っていましたよ」
なんだそれは、そのお爺さんは小学生女子に一体どんな話をしくさってくれているんだと、思わずツッコミを入れたい気持ちになる。
「それで、そのお爺さんは一体どんな服装だったんだ。顔は見れたのかい」
春ノ瀬桃花は、その時のお爺さんの出で立ちを素直に教えてくれた。
「歳の頃は恐らくは六十代か七十代くらいで、黒のサングラスに大きなマスクを付けていて顔は見えませんでした。服装は黒の上下のスーツを着ていて。深々とハットの帽子を被っていました」
「他に特徴は無かったのですか」
勘太郎の問い掛けに春ノ瀬桃花は首をひねりながら考え込んでいたが、何かを思い出したのか、ある情報を告げる。
「あ、そう言えば、杖を……杖を持っていました。古めかしい木の杖です。杖の持ち手には金細工で出来ていると思われる天秤の秤のついた杖を持っていました」
「なに~ぃっ。 天秤の杖だとう! なるほど、そう言う繋がりか。合点がいったよ」
つまり春ノ瀬桃花が勘太郎の所に依頼に来たのは偶然では無く必然であり。高田傲蔵和尚が指示する強欲なる天馬との対決の全てが、あの壊れた天秤の差し金だったと言う事になる。
しかもその事実は俺達はおろか、対戦相手だった強欲なる天馬すらも分からなかったといった徹底ぶりだ。
おそらく壊れた天秤は、勘太郎達と強欲なる天馬との戦いを遠くから見て楽しく観察していたのだろう。完全なる不可能犯罪の実験のデータを取る為に。ただそれだけの為に。
俺達が何とも言えない気持になっていると、今度は春ノ瀬桃花がその口を開く。
「あのー、今度は私から聞きたい事があるのですが、聞いてもいいですか?」
「ああ、いいよ。なんだい?」
「あの大きな鋏を持った男の事を教えて下さい。確か切断蟹とか言っていましたよね」
その質問に羊野が淡々と応える。
「桃花さん、狂人には関わらない方が身の為ですよ。断罪の切断蟹はあなたがどうこう出来る狂人ではありません。父親の敵とか考えているのなら、そんな考えは今すぐに捨てた方がいいですわよ。それにあなたのお父さんの殺害依頼は春ノ瀬達郎さん本人からの依頼ですので、断罪の切断蟹はただそれを実行しただけに過ぎません。ですのでそれは、あなたのただの逆恨みと言う事になります」
「そうだぞ桃花、円卓の星座の狂人は余りに危険だ。出来たら一生関わらない事にこした事はない。君のお父さんだって敵討ちなんて望んではいないだろう」
「……。」
羊野の忠告と勘太郎の説得に春ノ瀬桃花は諦めたかの用に溜息をつく。
「やっぱりそうですよね。ただの小学生女子が首切りの狂人を捕まえて刑務所に送って罪を償わせたいだなんて、やっぱり出来ませんよね」
ニコニコしながら言う春ノ瀬桃花に、この小学生女子は本当にあの断罪の切断蟹を捕まえる気でいたのかと勘太郎は本気で心配する。
「桃花、狂人退治は俺と羊野の二人に任せるんだ。この白い羊と黒鉄の探偵が、いつか必ずあの断罪の切断蟹を捕まえて刑務所に送って見せるから。だから君は大人しく勉学に・運動に・恋に・将来の夢に向かって、一度きりしか無い人生を励むんだ。いいね」
「なら一つだけ私と約束して下さい!」
「なんだい、約束とは?」
「あの切断蟹がまだ捕まってなくて……その時私が大きくなっていたら、私を黒鉄探偵事務所の仲間の一人に入れてくれませんか。私もあの切断蟹の行方を追いたいです! だってあの人は言っていました。この俺を捕まえにこいって。だから私、あの人に挑みたいんです!」
「あ、あぁ、就職出来るくらいに大人になったら雇ってやるよ。何なら俺の弟子にしてやってもいいぜ。その時までまだ黒鉄探偵事務所があったらの話だがな」
春ノ瀬桃花の気迫に押し切られる様な形で渋々承諾した勘太郎はそんな日は絶対に来ないと高をくくっているようだったが、そんな勘太郎に溜息をつきながら羊野はその被ってある白い羊のマスクを春ノ瀬桃花に向ける。
「桃花さん、あなたが狂人に関わったら狂人達は直ぐにでもあなたを始末しにかかるでしょうね。あなたはあの強欲なる天馬の娘ですし、追撃者としてもかなり優秀な才能を持っていますからね。つまり才能のある若い反対勢力は早めに摘み取って置くと彼らは考えるでしょう。ですのでくれぐれも無茶な事はやめて下さいね。これは私からの警告です」
「は、はい、肝に銘じておきます」
そんな羊野からの最後の警告に、春ノ瀬桃花は微笑みながらも静に応えるのだった。
四月十一日。
「勘太郎さん、羊野さん、大変お世話になりました」
天馬寺での事件が終わってから一日が経った午後の十三時二十分。
とある児童施設の職員のお迎えで、住み慣れた実家を離れる事になった春ノ瀬桃花は、見送りに来ていた勘太郎と羊野に笑顔で最後の別れの挨拶をする。
昨日の今日だというのにけなげにも悲しみを見せないその姿は人々の同情を誘い。無残にも父親を間近で殺された悲劇の美少女として、新聞の朝刊の見出しにはそう掲載されていた。
朝刊の中身を見てみたが、書いてある内容は皆、怪しげな祈祷による謎の火災で天馬寺が見事に全焼した事と、今までに起こった天空落下殺人事件は高田傲蔵和尚が単独で起こした事件である事などが書かれており。その仲間の殺し屋に春ノ瀬達郎が娘の前で首を切断された事が事細かく書かれていた。まあ、過去にも他の信者達が数十人は死んでいるのだから当然その信者の一人だった春ノ瀬達郎も同じように殺されたと記者や世間は考えているのだろう。つまり、多重人格の春ノ瀬達郎が高田傲蔵和尚に深く関わっていたと言う事実は何処かでスッポリと消されていたと言うのが正しい表現だろうか。
表だって神の代弁者だと宣伝していた高田傲蔵和尚はあのいつもの傲慢な態度で天馬様のお告げと称して様々な人の死の予言をテレビのメデアの力を借りて大々的に宣伝していたので、そのトリックがバレた事で全ての責任は当然全面的に表舞台に立っていた高田傲蔵和尚にその非難と罪が集中するのは当然の事なのだが。だが実行犯役の春ノ瀬達郎は殆どその姿を見せてはおらず。その馬人間の姿はもちろんの事、昨日まではその中身の正体すらも分からない状態だったので、いくら高田傲蔵和尚が殺害を直接的に実行したのは自分では無いと訴えたとしても、もう彼の言葉を信じる者は誰もいないのだと軽く想像がされる。
つまり警察の上層部は今回の事件と円卓の星座の狂人との関わりや因果関係を意図的に避けているようにも見えた。
世間に与える影響があまりにも強いからなのかは知らないが、闇の秘密組織・円卓の星座の存在を世間に隠した事で、春ノ瀬達郎が数多くの人を殺した犯罪者だという事実と情報はこれからも一切出ては来ないし、永遠に闇に葬られることだろう。
それに春ノ瀬達郎は高田傲蔵和尚の怪しげな精神実験で多重人格生涯を更に悪化させていたので、自己の判断が出来ないと見なされ病院送りになっていたかも知れない。
つまり警察上層部ももう既に死んでいる。特殊な精神病患者を敢えて表には出さない事に決めたようだ。
だがその全てを知っている春ノ瀬桃花にしてみたら、自分の父親がしでかしたその途方も無い罪の重さに内心胸が張り裂けそうな思いなのだろうが、その父親の罪を隠し抱きながら強く生きていかなけねばならない。
そんな春ノ瀬桃花の心情を心配しながら、勘太郎は優しく話かける。
「お父さんがあんな事になってしまってまだ悲しい気持ちを引きずっているのは分かるけど、少しは落ち着いたかな?」
勘太郎のその在り来たりな言葉に、春ノ瀬桃花は満面の笑みで「はい」と応えるが、その姿はどこか勘太郎と羊野に気を遣っているようで、それだけに妙に痛々しかった。
これから春ノ瀬桃花が送られる地域は、予め春ノ瀬達郎が桃花の為に入所を希望した施設で、身寄りの無い子供や何かの家庭の事情でやむなく預けられる子供達が多く住む孤児院施設なのだそうだ。
東京都ではあるが、緑に囲まれ田畑が多く見られる事から同じ東京とは思えない程の結構な田舎のようだ。
だが駅の近くには商店街も多く一応の生活用品は何でも手に入るとの事なので、暮らす環境としては暮らしやすい場所なのだろうと思われる。
その用意された施設で春ノ瀬桃花は中学・高校と卒業するまで生活する事になるのだが、そんな彼女とはもう二度と会う機会はないと思われるので、児童施設の職員にはその場で待っていて貰い。勘太郎は最後に春ノ瀬桃花と差しで話をする為に彼女を連れ出し。あの疑惑突きの公園のベンチで座りながら話をしていた。
この人の通りの少ない公園をわざわざ選んだのは、勘太郎達が話している会話を他人の誰かの耳に入れたくはなかったからだ。
勿論桃花自信としても、自分の父親が殺人犯であった事などは誰にも聞かれたくは無いだろう。
そんな春ノ瀬桃花に勘太郎は深々と頭を下げる。
「す、すまない。先ずは君に謝らなくてはならない!」
続いて羊野も見よう見真似で勘太郎と同じように頭を下げる。その突然の謝罪を見た春ノ瀬桃花は何事かとオロオロしながら慌てふためく。
「い、一体どうしたんですか。勘太郎さん、羊野さん、頭を上げて下さい!」
「いや、俺達は君から受けたお父さんを天馬寺から連れ出し、あの宗教団体から脱退させると言う依頼に失敗しました。もしかしたら、もっといい方法があったかも知れないのに。結局俺達は春ノ瀬達郎さんを救う事は出来ず、結果的には死なせてしまった。こんな残念な結果になってしまって本当に申し訳なく思っています」
勘太郎の痛恨無念の静かな沈黙に春ノ瀬桃花は優しい目を向けながら静かに言葉を返す。
「いいえ、そんな事はもう気にしないで下さい。勘太郎さんと羊野さんはよく頑張ってくれました。あの恐ろしい高田傲蔵和尚の欲望と悪意から私のお父さんを最後の最後で解放してくれたのですから、私の依頼は達成されたのですよ。お父さんもこの結果を望んでいましたから。それに勘太郎さんには何度も命を助けて貰いましたから」
「本当にもう大丈夫なのか?」
「ええ、お蔭様で。もうすっかり元気になりました」
そう言うと春ノ瀬桃花は胸を張りながら勘太郎と羊野に笑顔で元気をアピールする。
「お父さんは心の病気だったとは言え、数多くの人間を殺してしまいました。その罪は決して消える物では無いと思いますけど、私にはその被害者達の冥福を祈ることしか出来ません。今の私には、死んだ遺族の人達に会って謝る勇気なんてとてもじゃないけどありませんが、いつかは必ず謝りに行きたいと思っています」
まだ心の傷も癒えてないだろうに、君は本当に小学六年生かよと思いながら、勘太郎は春ノ瀬桃花に言う。
「いつかは謝罪したいと言う君の気持ちは尊重するが、警察からの公式の発表では、この天空落下殺人事件の首謀者は天馬様による天罰だと狂言をかましていた天馬寺の住職、高田傲蔵と出ていたな。まあ実際あの和尚が強欲なる天馬を作り上げていなかったら、こんな大それた事件は起こらなかったのだからな。そう考えると当然高田傲蔵和尚の悪意に巻き込まれた春ノ瀬達郎さんは歴とした被害者だし。全ては高田傲蔵和尚の責任と言っても間違いはないだろう。それに五年前に高田傲蔵和尚が春ノ瀬達郎さんをちゃんと他の病院にも連れて行ってあげていれば、事態はまた別の方向に変わっていたのかも知れない……」
そう言いかけたその時、羊野が勘太郎の話を止める。
「もしかしたらあの時、なんて言うもしも話をしても仕方がありませんわ。もう起きてしまった結果はどうにもならないのですから、嘆いて後悔するなんて事は無駄な行為ですわ。そんな事を考える余裕があるのでしたらこれまでの失敗を分析し反省して次に生かさないと、この世知が無い世の中を生きてはいけませんわよ」
まあ、最もらしい考え方だけど、こいつにはもうちょっと優しさという物が無いのかと思っていると、春ノ瀬桃花が突然笑い出す。
「フフフ、そうですね。それは羊野さんらしい素直な考え方ですね」
「春ノ瀬桃花さん、あなたのその命はあなたのお父さん……春ノ瀬達郎さんが必死に、あの強欲なる天馬にあらがいながら守り抜いた命です。だから悔やんでばかりいないであなたを思い守り抜いた父親をあなたはもっと誇りに思うべきです。どうやらあなたは運命にも似た、見えない何かに愛されているみたいですからね」
まさか羊野からそんな言葉が出るとは以外だったが、別に本人は春ノ瀬桃花に優しさを見せている訳ではない。ただそう言えば彼女が喜ぶんじゃ無いかと言う台詞や言葉を打算的に並べているだけだと言う事を勘太郎は知っている。
羊野もまた、罪悪感が欠如している心の病気、反社会性パーソナリティ障害を持っているからだ。
まあ羊野の場合、それが極端であるから始末に悪い。
そんな羊野の言葉に今まで平静を装っていた心のタガが外れたのか、春ノ瀬桃花の目から大粒の涙がこぼれる。
「お、お父さん……うぅ……お父さんうぅ……」
むせび泣くそんな春ノ瀬桃花に羊野は思い出したかの用に言う。
「あ、確かに、あなたのお父さんを天馬寺から連れ出して助けると言う依頼は失敗しましたが、逆にあなたのお父さんから受けた、娘を夜明けまで守り抜いてくれという依頼は見事に完了していますから、結果的には成功と言う事ですわね。ついでに事件の解決もしましたし一石二鳥と言った所でしょうか」
ニコニコしながら無神経な事を言う羊野の頭の上に、勘太郎の拳骨が容赦なく落ちる。
ゴツン!
「い、痛いです、何をするんですか。黒鉄さん!」
「桃花の父親が亡くなっているんだぞ。少しは空気を読めよ」
「す、すいません。調子に乗りすぎました」
頭を抱えて涙ぐむ羊野を尻目に勘太郎は、春ノ瀬桃花にこの3日間に起きた出来事とその結果を報告すると。「これで依頼完了の最後の報告とさせて頂きます」と最後に付け加える。
そうつまりこの報告は、春ノ瀬桃花との最後の別れの時を意味していた。
しばしの沈黙の後、春ノ瀬桃花はすかさずダルマの貯金箱を持ち上げながら「あ、これ少ないですけど、受け取って下さい」と申し出たが、当然のように勘太郎はその謝礼を断ると代わりにこう告げる。
「依頼料は既に春ノ瀬達郎さんから俺達の口座へと振り込まれていますから、あなたからその貯金箱を貰う必要はありませんよ。安心して下さい」
「そうですか。お父さんがもう払っていましたか。いつの間にお金を払ったんだろう?」
不思議そうに頭をかしげている春ノ瀬桃花に、勘太郎は最後に別れの挨拶をする。
短い間ではあったが、彼女もまた勘太郎達と共に恐ろしい謎に立ち向かった同士である。
言わば一緒に事件を解決に導いた功労者と言っても可笑しくはないだろう。そんな思いを抱きながら勘太郎は彼女に激励を送る。
「短い時間ではあったが桃花と出会えて楽しかったよ。君のような頑張り屋の優しい子なら例え何処に行っても何とかやっていけるだろう。これからも頑張るんだぞ!」
「は、はい。黒鉄さんもお元気で!」
勘太郎の励ましの言葉に、春ノ瀬桃花は涙ぐみながらも返事を返す。
そんな勘太郎と春ノ瀬桃花を見ていた羊野は、桃花に向けてある疑問を聞く。
「春ノ瀬桃花さん、あなたが最初に黄木田喫茶店を訪れた時に、こんな事を言っていたと後に黒鉄さんから聞いたのですが本当ですか? あるお爺さんからここの事を聞いて来たと言っていたそうじゃないですか。私がその話を聞いた時、最初あなたの家族にお爺さんでもいるのかと思ったのですが、あなたとの家族構成にお爺さんはいませんでしたから、だったらもしかしたら近所のお爺さんか何かなのかとも考えました。ですがあの不可思議な天空落下事件を何故……黒鉄探偵事務所なら解決出来ると言う発想が浮かんだのか。私達の事を知っているその人物が一体何者なのかがどうしても気になるのですよ。よかったらその人物が誰なのか教えてはくれませんか」
その羊野の質問に春ノ瀬桃花は少し困った顔をしながら口を開く。
私も実は詳しくは知らないんです。何せその日、一日だけ会った通りすがりのお爺さんでしたから。
「な、なんだって!」
その春ノ瀬桃花の話に思わず勘太郎は息を呑む。
「はい、あの日は雨が降っていて、またお父さんに会えずに石階段の下で雨に打たれながら泣いている所にそのお爺さんが現れて、そっと傘を差してくれたんです。そのお爺さんは『どうしたんだ』と優しく話しかけながら、泣きじゃくる私の話を黙って聞いてくれたんです。誰かに天馬寺での話を聞いて貰いたくて泣きながら話す私に、そのお爺さんは私を元気づけながら教えてくれたんです。『とある関東の地域の街に、黒張りのビルがあって。そのビルの中には、黒一色の服装をした可笑しな探偵がいるのだと。そしてその探偵の傍らには凄く悪知恵の働く凶悪凶暴な白い羊が住み着いていて、その羊を操ってどんな難解な不可思議な事件をも解決してくれるのだとか』そう言っていましたよ」
なんだそれは、そのお爺さんは小学生女子に一体どんな話をしくさってくれているんだと、思わずツッコミを入れたい気持ちになる。
「それで、そのお爺さんは一体どんな服装だったんだ。顔は見れたのかい」
春ノ瀬桃花は、その時のお爺さんの出で立ちを素直に教えてくれた。
「歳の頃は恐らくは六十代か七十代くらいで、黒のサングラスに大きなマスクを付けていて顔は見えませんでした。服装は黒の上下のスーツを着ていて。深々とハットの帽子を被っていました」
「他に特徴は無かったのですか」
勘太郎の問い掛けに春ノ瀬桃花は首をひねりながら考え込んでいたが、何かを思い出したのか、ある情報を告げる。
「あ、そう言えば、杖を……杖を持っていました。古めかしい木の杖です。杖の持ち手には金細工で出来ていると思われる天秤の秤のついた杖を持っていました」
「なに~ぃっ。 天秤の杖だとう! なるほど、そう言う繋がりか。合点がいったよ」
つまり春ノ瀬桃花が勘太郎の所に依頼に来たのは偶然では無く必然であり。高田傲蔵和尚が指示する強欲なる天馬との対決の全てが、あの壊れた天秤の差し金だったと言う事になる。
しかもその事実は俺達はおろか、対戦相手だった強欲なる天馬すらも分からなかったといった徹底ぶりだ。
おそらく壊れた天秤は、勘太郎達と強欲なる天馬との戦いを遠くから見て楽しく観察していたのだろう。完全なる不可能犯罪の実験のデータを取る為に。ただそれだけの為に。
俺達が何とも言えない気持になっていると、今度は春ノ瀬桃花がその口を開く。
「あのー、今度は私から聞きたい事があるのですが、聞いてもいいですか?」
「ああ、いいよ。なんだい?」
「あの大きな鋏を持った男の事を教えて下さい。確か切断蟹とか言っていましたよね」
その質問に羊野が淡々と応える。
「桃花さん、狂人には関わらない方が身の為ですよ。断罪の切断蟹はあなたがどうこう出来る狂人ではありません。父親の敵とか考えているのなら、そんな考えは今すぐに捨てた方がいいですわよ。それにあなたのお父さんの殺害依頼は春ノ瀬達郎さん本人からの依頼ですので、断罪の切断蟹はただそれを実行しただけに過ぎません。ですのでそれは、あなたのただの逆恨みと言う事になります」
「そうだぞ桃花、円卓の星座の狂人は余りに危険だ。出来たら一生関わらない事にこした事はない。君のお父さんだって敵討ちなんて望んではいないだろう」
「……。」
羊野の忠告と勘太郎の説得に春ノ瀬桃花は諦めたかの用に溜息をつく。
「やっぱりそうですよね。ただの小学生女子が首切りの狂人を捕まえて刑務所に送って罪を償わせたいだなんて、やっぱり出来ませんよね」
ニコニコしながら言う春ノ瀬桃花に、この小学生女子は本当にあの断罪の切断蟹を捕まえる気でいたのかと勘太郎は本気で心配する。
「桃花、狂人退治は俺と羊野の二人に任せるんだ。この白い羊と黒鉄の探偵が、いつか必ずあの断罪の切断蟹を捕まえて刑務所に送って見せるから。だから君は大人しく勉学に・運動に・恋に・将来の夢に向かって、一度きりしか無い人生を励むんだ。いいね」
「なら一つだけ私と約束して下さい!」
「なんだい、約束とは?」
「あの切断蟹がまだ捕まってなくて……その時私が大きくなっていたら、私を黒鉄探偵事務所の仲間の一人に入れてくれませんか。私もあの切断蟹の行方を追いたいです! だってあの人は言っていました。この俺を捕まえにこいって。だから私、あの人に挑みたいんです!」
「あ、あぁ、就職出来るくらいに大人になったら雇ってやるよ。何なら俺の弟子にしてやってもいいぜ。その時までまだ黒鉄探偵事務所があったらの話だがな」
春ノ瀬桃花の気迫に押し切られる様な形で渋々承諾した勘太郎はそんな日は絶対に来ないと高をくくっているようだったが、そんな勘太郎に溜息をつきながら羊野はその被ってある白い羊のマスクを春ノ瀬桃花に向ける。
「桃花さん、あなたが狂人に関わったら狂人達は直ぐにでもあなたを始末しにかかるでしょうね。あなたはあの強欲なる天馬の娘ですし、追撃者としてもかなり優秀な才能を持っていますからね。つまり才能のある若い反対勢力は早めに摘み取って置くと彼らは考えるでしょう。ですのでくれぐれも無茶な事はやめて下さいね。これは私からの警告です」
「は、はい、肝に銘じておきます」
そんな羊野からの最後の警告に、春ノ瀬桃花は微笑みながらも静に応えるのだった。
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