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第七章 『狂人・壊れた天秤からの挑戦状』 短い制限時間の中で繰り広げられるオルゴールが関わる奇っ怪な密室殺人に白い羊と黒鉄の探偵が挑む!
7-3.疑われる、戸田幸夫のアリバイ
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3
『な、なんだ、この白い羊のマスクを被る白い肌と白銀の髪質を持つ女性は?』
赤城文子刑事の連絡を受け再び、被害者でもある丸谷英字の部屋に入って来た(このアパートの大屋の)戸田幸夫はリビングで部屋の物を物色している羊野瞑子の素顔を見るなりそんな事を考えてしまう。それだけ羊野の妖艶かつ綺麗な素顔は一目見ただけでも忘れられないくらいに印象的だったからだ。
その綺麗に整った目鼻立ちは大人びていながらもどこか幼さを残し、そのきめ細かい白く透き通る綺麗な肌は見た人の目を一瞬釘付けにしてしまうほどだ。そんな羊野がまるで日の光を避けるかのように白い羊のマスクを被るのにはそれなりに理由と訳がある。そう彼女はその見た目からでも分かる用にメラニンの生合性に関わる遺伝子情報の欠損により先天的にメラニンが欠如する遺伝子疾患がある人物なのだ。その疾患のせいで羊野は日の光がかなり苦手なのだ。なので日中はいつもは日の光を直接肌に浴びないようにと、その精巧に作られた不気味な白い羊のマスクを常に被っている。
だがこの部屋のリビングと洋間は元からカーテンが閉められていた事もあり、羊野は安心して被ってある羊のマスクを脱ぎ捨てその美しい素顔を晒す。そんな羊野の素顔に目をパチクリさせている戸田幸夫を見ながら、勘太郎は少しでも情報を集めるために直ぐさま事情聴取を開始する。
「こんにちはこのアパートの持ち主の大屋の戸田幸夫さんですね。今から二、三聞きたいことがあるのですがよろしいでしょうか」
「え、ええ、いいですよ。あなた達がこのアパートに来るちょっと前に、さっきも他の二人の刑事さんに見た状況を一通りお話しましたが、私に答えられる事でしたら何でもお話しますよ」
そう言うと戸田幸夫は中年太りのお腹をさすりながらもその重い体を勘太郎の方に向けると、ニッと屈託の無い笑顔を見せる。
「では戸田幸夫さん、あなたに質問します。この305号室の部屋から毎日のように聞こえてくるオルゴールの音色の音がうるさいと言う他の住人達の苦情であなたは随分とこの部屋の住人でもある丸谷英字さんには悩まされていたそうですね。そして今回も他の住人達が寝静まる深夜にまるで合わせるかのように鳴らしていたオルゴールの音がうるさいとの苦情で仕方なくこの部屋を訪れたあなたは丸谷英字さんに会う為に何度も呼び鈴を鳴らしたりドアを叩いたりして彼に呼びかけたそうですが、それは何時くらいの事ですか?」
「それは先ほども二人の刑事さんに言ったように、午前三時丁度くらいの事だったと思います」
二人の刑事さん……一体誰の事だ? と勘太郎は一瞬思ったが、敢えて聞かず話を進める。
「いくら呼びかけても部屋から出て来る様子の無い丸谷英字に業を煮やしたあなたは本人の許可無く勝手に合鍵を使って部屋の中に入ったそうですが、それは本当ですか」
その勘太郎の言葉に大屋の戸田幸夫は明らかにまずそうな顔をする。
「はい、入りました」
「いくら大屋とは言え本人の承諾も無しに人様の家に勝手に入るのは流石に不法侵入になってしまうのではありませんか。それにいくら丸谷英字さんの部屋がうるさいという苦情が来たからと言って深夜の三時にその家を訪れるのは流石にどうかとも思うのですが、そこの所はどうお考えですか」
「確かに深夜の三時に人の家を訪れるのは流石に不謹慎だとは思いましたが、私が二時四十五分に電話を貰った時は丁度そのオルゴールの音色が鳴り止んだ時だったらしいですから、今日こそは彼の部屋に出向いて直に注意をしてやらなけねばいけないと思ったのですよ。なぜなら丸谷英字さんにはもう既にオルゴールの件で散々注意勧告や警告をしてきましたからね。電話での注意や貼り紙での警告と散々やって来ましたが、いざ日中に彼の部屋に行くと必ず居留守を使われていたのでいつも歯痒い思いをしていました。回りの入居者からの不満や圧力もありましたが、それ以前にこちらの言う事を全く聞く様子のない丸谷英字さんの態度に私は正直かなりの苛立ちを感じていましたからね。確かに貴方の言う用に本人の承諾も無く勝手に人の部屋に入るのは違法ですが彼の部屋には電気が煌々と付いていて、うるさい換気扇の音がたいまなく鳴り響いていましたから、この中に丸谷英字さんは確実にいると思いました。その確信を得た上で私は何度も大声で『もしも玄関から出てこなかったらその時は合鍵を使って部屋の中に入りますよ』と強く警告をした上で入りましたから特に問題は無いかと。て言うか、こっちは深夜にわざわざ足を運んで来ていると言うのに、向こうは特に悪びれる様子も無く堂々と居留守を決め込んでいる……そう思うと段々腹が立って来ましてね。頭に血が上りムキになった私は警告後は勢いのままに丸谷英字さんの部屋の中に入らせて貰ったのですよ。居留守を使うこの男には、私の口から直接言ってやらないといけないと思っていましたからね。これ以上このアパートのルールを守れないと言うのなら、あなたにはこのアパートから退室して貰いますよとね」
「なるほど、その警告後に彼の部屋に無断で入ったあなたは、奥の洋間の部屋で刺殺されて床に倒れている丸谷英字を発見したのですね」
「はい、腹から血を流してうつ伏せに倒れている丸谷英字さんを発見しました」
「それで他に何か気付いた事はありませんか。どんな些細な事でも構いませんので何か知っていたら教えて下さい」
「いいえ、特には何も」
「そうですか、ありがとう御座いました。はあ、どうやら犯人に繋がる証拠は何も無いようだな」
「ええ、私はただの第一発見者ですから、丸谷英字さんを殺害した犯人ではありませんよ」
「因みに死亡推定時刻の午前一時から三時までの間、私は二十二時から~二時四十五分までは勿論自宅で寝ていました。もし疑うのでしたら後で家にいる私の妻にでも話を聞いてみて下さいよ。私と妻はいつも一緒の部屋で寝ていますので、私のアリバイは妻が証明してくれると思いますよ。そして十五分の時間を掛けて車でこのアパートに来ましたから、勿論丸谷英字さんを殺す時間は無いと言う訳です」
その戸田幸夫の言葉に、話を黙って聞いていた羊野瞑子が勘太郎の代わりに話し出す。
「なるほど、どうやら戸田幸夫さんには完璧なアリバイがあるようですね。確かに第三者が戸田幸夫さんのアリバイを証明してくれたのなら戸田幸夫さんの犯行説は無くなりますからね。でもそのアリバイを証明してくれる相手はあくまでもあなたのご家族でもある奥さんですから、あなたの事を庇っているという可能性も少ないながらも充分に考えられますわ。ではそんなあなたがあの丸谷英字さんを殺害するに至るかも知れない動機は果たしてあるのでしょうか。まあ、もしもそんな動機があるのだとしたらその動機はやはり、一つだけでしょうね。その動機とは、大屋さんでもあるあなたの忠告を全く聞かない丸谷英字さんに対する苛立ちや不快感から来る嫌悪感でしょうか。その他の様々ないざこざやトラブルがつもりに積もって、ついカッとなって刺してしまったとも考えられますわ」
「そ、そんな馬鹿な、そんなくだらない動機で私が丸谷英字さんを殺害する訳がないだろう。馬鹿馬鹿しい!」
「ですが、あなたは人の部屋に入るのは立派な不法侵入である事を知りつつも深い憤りや不満を募らせてついには丸谷英字さんの承諾も無しに勝手に人の部屋に合鍵を使って入ってしまう程の行動力を見せたのですから、もしかしたら言う事を全く聞かない丸谷英字さんに恨みを募らせて殺害を実行する事もその気になったらできるのではありませんか。例えばトラブルメーカーの丸谷英字さんの事で散々悩まされてきた旦那さんの悩みに同調した奥さんが旦那さんのアリバイ作りに協力をしたら、後は大屋さんの特権でもある合鍵を使って丸谷英字さんの部屋に午前一時から~三時までの間に部屋の中に潜入すれば、丸谷英字さんの殺害は可能なのではありませんか。て言うか戸田幸夫さんはこのアパートの全ての合鍵を持っているのですから、この密室トリックを完成させるには一番考えられる可能性の一つなのですがね。あ、でもそれだと余りに当たり前過ぎてトリックにもなりませんか」
「いやいや、私は自宅で二時四十五分に他の住人から直に苦情の電話を貰っているんですから、その電話を私に掛けて来てくれた人が私のアリバイを証明してくれるはずです!」
「でもそのあなたに掛かって来た電話は固定電話にではなくあなたの携帯電話に掛かってきた電話ですよね。なら、この部屋であなたがその苦情の電話を応対していたら、丸谷英字さんの犯行は可能なのではありませんか。まあ、あなたの奥さんが共犯ならの話ですけどね」
羊野のその強引かつ一方的な言葉に流石の戸田幸夫もついムキになり反論する。
「な、なんだよ、それは。それじゃ私の妻が嘘を言っているとでも言うのかよ。そんなのはあんたの勝手な憶測だろう。確かに私は丸谷英字さんの事を人としてあまり好きでは無いですし、良くも思ってはいませんが、だからと言って丸谷英字さんを殺害したいほどに憎んではいませんよ。それに最後通告の退室勧告もこれから野郎としていた矢先でしたから、その丸谷英字さんを殺害しようだなんて考えた事もありませんよ!」
戸田幸夫の必死な呼びかけに、彼の主張を黙って聞いていた勘太郎がその場の雰囲気を変えるかのように優しく話しかける。
「戸田幸夫さん、そんな事は分かっていますよ。今の話はあくまでも羊野が出した極めて低い可能性と飛躍した推理ですから、あまり気にしないで下さい。ウチの相棒の勝手な意地の悪い憶測ですから。そうだよな、羊野!」
「ええ、全くその通りですわ。自らのアリバイに自信満々な戸田幸夫さんの心にちょっとちょっかいを出して、その自信のほどを揺さぶって見たかったのですよ。もしもその言葉のどこかに嘘や矛盾があったのなら人は必ず目が泳ぎますからね。それを確かめたかったのですが、どうやら戸田幸夫さんは本当に白のようですわね。まあ、今の所はですけど。それに第一発見者は必ず最初に疑われるリスクを背負っている訳ですから、私達に疑われるのはごく当然の事かと」
「た、確かにそうなんだが……ちょっと強引すぎるだろう……」
「それにです。もしも戸田幸夫さんが丸谷英字さんを殺害した犯人なら必ずそのアリバイに矛盾が生じると思いましたから、その嘘を見抜く為にも犯人の罪悪感に入り込み、その思いも寄らないハッタリで偽る犯人の想像と計画を狂わせたかったのですが、どうやらその苦労も徒労に終わってしまったようですわね。まあ、今の所はですがね。この続きはあなたの奥さんにあなたのアリバイを聞いてから改めて仕切り直しとしましょう」
「まだ私の事を疑っているのですか。もういい加減にして下さいよ。アリバイだってちゃんとあるのに、何なんですか、この白い羊人間は!」
「まあまあ、少し落ち着いて下さい、戸田幸夫さん。そんなに羊野の奴に疑われたくないと言うのなら、何か他に犯人に繋がる証拠や気になること。または殺された丸谷英字さんに深い恨みを持っていそうな人物がもしいたら教えて下さいよ。どんな些細な事でも構いませんから」
その勘太郎の言葉に戸田幸夫は頻りに考えていたが、何かを思い出したのか「あ、そう言えば……」といいながら勘太郎の方を見る。
「そう言えば一つ気になることがあるのですが?」
「なんでしょうか」
「丸谷英字さんの死体のある洋間に入った時のことなのですが、私が午前三時に丸谷英字さんの部屋を訪れた時には、全てのオルゴールの蓋が閉まっていました。それって何だか変ですよね」
「一体何が変なのですか?」
「だって可笑しいでしょう。普通ディスク型のオルゴールはその呼び名のようにディスク板が本体に入っていないと音は鳴りませんし、シリンダー型のオルゴールはネジが巻かれていても蓋が閉まっていたら当然音は鳴りませんから、音が止んだ二時四十五分まで誰かがこの部屋の中にいないと可笑しいんですよ。だってそうでしょう。もしも丸谷英字さんが演奏の終わったシリンダーオルゴールの蓋を閉めたり、ディスクオルゴールのディスク板を外したりしていたのなら、彼は二時四十五分ごろまで生きていたと言う事になります。まあ、ゼンマイが自動的に切れたのなら当然シリンダーオルゴールは勝手に止まりますが、この部屋の中にある全てのオルゴールは蓋が閉まっていましたので、結局の所どう考えても二時四十五分まで丸谷英字さんが生きていないとオルゴールが鳴っていたこと事態可笑しいのですよ。そしてもう一つの可能性は丸谷英字さんを殺害した犯人が二時四十五分ごろまでこの部屋の中にいたという可能性です。私が丸谷英字さんの部屋を訪れる僅か十五分ほど前まで、この犯人はこの部屋の中にいたと言う事になります。ですが経ったの十五分でこの犯人は一体どうやって丸谷英字さんを殺害し、音が鳴っていたオルゴールの蓋を閉めてから、その後は丸谷英字さんが持つ部屋の鍵を使う事無くこの部屋のドアに鍵を掛けたのでしょうか。しかもこの部屋は二階にあり全ての部屋の窓の鍵は中から施錠をされていましたから、窓からの潜入はまず出来ません。なぜならこの部屋には足を踏み入れる為のベランダ自体がありませんからね」
「なるほど、それは非常に興味深い話ですね。ここ最近は丸谷英字さんの趣味でオルゴールの音色が人が寝静まった深夜に毎回鳴り響いていたようですが、昨夜は深夜の二時から二時四十五分ごろまでの時間に鳴り響いていた訳ですから、そのシリンダーオルゴールやディスクオルゴールの箱の蓋がちゃんと閉じられていたと言う事は、それまで丸谷英字が生きていたか、犯人がその場にいたかの二択になる訳ですね。ならその状況と話次第ではこの事件どっちに転ぶのかまだ分かりませんね」
「それともう一つ。つい最近、この隣の部屋に住む306号室の工藤茂雄さんと丸谷英字さんが何かの話で互いに激しく喧嘩をしていたと誰かが言っていたのを思い出しました。その事でいつもは温厚なあの工藤茂雄さんがかなり口やかましく怒っていたそうです。いつもは互いの部屋を行き来するくらいに仲が良かったと記憶していましたが、一体あの二人の間に何があったのでしょうか?」
「工藤茂雄さん……それは一体誰ですか?」
「工藤茂雄さんは、バイトの傍ら、路上で音楽の活動をしているアマチュアの若きミュージシャンです。年齢は三十五歳で、聞いた話では今もプロデビューを夢見て自分で作詞作曲した歌を駅や町中で演奏をして、その動画を名だたるプロダクションに送って自らを売り込んでいるとか言っていました。最近はYouTubeに動画を上げて視聴者を増やす努力をしてみたり、音楽のオーディションに積極的に参加をして、自分で作った自作の歌を審査員の前で堂々と歌ってみたりといろいろと活動をしているそうです」
「若きミュージシャンね。音楽のデビューの事は良くは分からないんだが、音楽のプロデビューを夢見る三十五歳って……それって若いのかな?」
「さあ……私も音楽のことはちょっと。今は確か、彼の部屋に二人の刑事さんがお邪魔をしているみたいですから、今から行けばその二人の刑事さんにも会えると思いますよ」
またしても戸田幸夫の口から出た二人の刑事と言う言葉を聞き、ついに勘太郎はその心当たりにたどり着く。
「赤城先輩の他に、二人の刑事だって……その人達はまさか……」
勘太郎は306号室があるとされる隣の部屋の方にその視線を向けると、これからどうした物かと深く考えるのだった。
『な、なんだ、この白い羊のマスクを被る白い肌と白銀の髪質を持つ女性は?』
赤城文子刑事の連絡を受け再び、被害者でもある丸谷英字の部屋に入って来た(このアパートの大屋の)戸田幸夫はリビングで部屋の物を物色している羊野瞑子の素顔を見るなりそんな事を考えてしまう。それだけ羊野の妖艶かつ綺麗な素顔は一目見ただけでも忘れられないくらいに印象的だったからだ。
その綺麗に整った目鼻立ちは大人びていながらもどこか幼さを残し、そのきめ細かい白く透き通る綺麗な肌は見た人の目を一瞬釘付けにしてしまうほどだ。そんな羊野がまるで日の光を避けるかのように白い羊のマスクを被るのにはそれなりに理由と訳がある。そう彼女はその見た目からでも分かる用にメラニンの生合性に関わる遺伝子情報の欠損により先天的にメラニンが欠如する遺伝子疾患がある人物なのだ。その疾患のせいで羊野は日の光がかなり苦手なのだ。なので日中はいつもは日の光を直接肌に浴びないようにと、その精巧に作られた不気味な白い羊のマスクを常に被っている。
だがこの部屋のリビングと洋間は元からカーテンが閉められていた事もあり、羊野は安心して被ってある羊のマスクを脱ぎ捨てその美しい素顔を晒す。そんな羊野の素顔に目をパチクリさせている戸田幸夫を見ながら、勘太郎は少しでも情報を集めるために直ぐさま事情聴取を開始する。
「こんにちはこのアパートの持ち主の大屋の戸田幸夫さんですね。今から二、三聞きたいことがあるのですがよろしいでしょうか」
「え、ええ、いいですよ。あなた達がこのアパートに来るちょっと前に、さっきも他の二人の刑事さんに見た状況を一通りお話しましたが、私に答えられる事でしたら何でもお話しますよ」
そう言うと戸田幸夫は中年太りのお腹をさすりながらもその重い体を勘太郎の方に向けると、ニッと屈託の無い笑顔を見せる。
「では戸田幸夫さん、あなたに質問します。この305号室の部屋から毎日のように聞こえてくるオルゴールの音色の音がうるさいと言う他の住人達の苦情であなたは随分とこの部屋の住人でもある丸谷英字さんには悩まされていたそうですね。そして今回も他の住人達が寝静まる深夜にまるで合わせるかのように鳴らしていたオルゴールの音がうるさいとの苦情で仕方なくこの部屋を訪れたあなたは丸谷英字さんに会う為に何度も呼び鈴を鳴らしたりドアを叩いたりして彼に呼びかけたそうですが、それは何時くらいの事ですか?」
「それは先ほども二人の刑事さんに言ったように、午前三時丁度くらいの事だったと思います」
二人の刑事さん……一体誰の事だ? と勘太郎は一瞬思ったが、敢えて聞かず話を進める。
「いくら呼びかけても部屋から出て来る様子の無い丸谷英字に業を煮やしたあなたは本人の許可無く勝手に合鍵を使って部屋の中に入ったそうですが、それは本当ですか」
その勘太郎の言葉に大屋の戸田幸夫は明らかにまずそうな顔をする。
「はい、入りました」
「いくら大屋とは言え本人の承諾も無しに人様の家に勝手に入るのは流石に不法侵入になってしまうのではありませんか。それにいくら丸谷英字さんの部屋がうるさいという苦情が来たからと言って深夜の三時にその家を訪れるのは流石にどうかとも思うのですが、そこの所はどうお考えですか」
「確かに深夜の三時に人の家を訪れるのは流石に不謹慎だとは思いましたが、私が二時四十五分に電話を貰った時は丁度そのオルゴールの音色が鳴り止んだ時だったらしいですから、今日こそは彼の部屋に出向いて直に注意をしてやらなけねばいけないと思ったのですよ。なぜなら丸谷英字さんにはもう既にオルゴールの件で散々注意勧告や警告をしてきましたからね。電話での注意や貼り紙での警告と散々やって来ましたが、いざ日中に彼の部屋に行くと必ず居留守を使われていたのでいつも歯痒い思いをしていました。回りの入居者からの不満や圧力もありましたが、それ以前にこちらの言う事を全く聞く様子のない丸谷英字さんの態度に私は正直かなりの苛立ちを感じていましたからね。確かに貴方の言う用に本人の承諾も無く勝手に人の部屋に入るのは違法ですが彼の部屋には電気が煌々と付いていて、うるさい換気扇の音がたいまなく鳴り響いていましたから、この中に丸谷英字さんは確実にいると思いました。その確信を得た上で私は何度も大声で『もしも玄関から出てこなかったらその時は合鍵を使って部屋の中に入りますよ』と強く警告をした上で入りましたから特に問題は無いかと。て言うか、こっちは深夜にわざわざ足を運んで来ていると言うのに、向こうは特に悪びれる様子も無く堂々と居留守を決め込んでいる……そう思うと段々腹が立って来ましてね。頭に血が上りムキになった私は警告後は勢いのままに丸谷英字さんの部屋の中に入らせて貰ったのですよ。居留守を使うこの男には、私の口から直接言ってやらないといけないと思っていましたからね。これ以上このアパートのルールを守れないと言うのなら、あなたにはこのアパートから退室して貰いますよとね」
「なるほど、その警告後に彼の部屋に無断で入ったあなたは、奥の洋間の部屋で刺殺されて床に倒れている丸谷英字を発見したのですね」
「はい、腹から血を流してうつ伏せに倒れている丸谷英字さんを発見しました」
「それで他に何か気付いた事はありませんか。どんな些細な事でも構いませんので何か知っていたら教えて下さい」
「いいえ、特には何も」
「そうですか、ありがとう御座いました。はあ、どうやら犯人に繋がる証拠は何も無いようだな」
「ええ、私はただの第一発見者ですから、丸谷英字さんを殺害した犯人ではありませんよ」
「因みに死亡推定時刻の午前一時から三時までの間、私は二十二時から~二時四十五分までは勿論自宅で寝ていました。もし疑うのでしたら後で家にいる私の妻にでも話を聞いてみて下さいよ。私と妻はいつも一緒の部屋で寝ていますので、私のアリバイは妻が証明してくれると思いますよ。そして十五分の時間を掛けて車でこのアパートに来ましたから、勿論丸谷英字さんを殺す時間は無いと言う訳です」
その戸田幸夫の言葉に、話を黙って聞いていた羊野瞑子が勘太郎の代わりに話し出す。
「なるほど、どうやら戸田幸夫さんには完璧なアリバイがあるようですね。確かに第三者が戸田幸夫さんのアリバイを証明してくれたのなら戸田幸夫さんの犯行説は無くなりますからね。でもそのアリバイを証明してくれる相手はあくまでもあなたのご家族でもある奥さんですから、あなたの事を庇っているという可能性も少ないながらも充分に考えられますわ。ではそんなあなたがあの丸谷英字さんを殺害するに至るかも知れない動機は果たしてあるのでしょうか。まあ、もしもそんな動機があるのだとしたらその動機はやはり、一つだけでしょうね。その動機とは、大屋さんでもあるあなたの忠告を全く聞かない丸谷英字さんに対する苛立ちや不快感から来る嫌悪感でしょうか。その他の様々ないざこざやトラブルがつもりに積もって、ついカッとなって刺してしまったとも考えられますわ」
「そ、そんな馬鹿な、そんなくだらない動機で私が丸谷英字さんを殺害する訳がないだろう。馬鹿馬鹿しい!」
「ですが、あなたは人の部屋に入るのは立派な不法侵入である事を知りつつも深い憤りや不満を募らせてついには丸谷英字さんの承諾も無しに勝手に人の部屋に合鍵を使って入ってしまう程の行動力を見せたのですから、もしかしたら言う事を全く聞かない丸谷英字さんに恨みを募らせて殺害を実行する事もその気になったらできるのではありませんか。例えばトラブルメーカーの丸谷英字さんの事で散々悩まされてきた旦那さんの悩みに同調した奥さんが旦那さんのアリバイ作りに協力をしたら、後は大屋さんの特権でもある合鍵を使って丸谷英字さんの部屋に午前一時から~三時までの間に部屋の中に潜入すれば、丸谷英字さんの殺害は可能なのではありませんか。て言うか戸田幸夫さんはこのアパートの全ての合鍵を持っているのですから、この密室トリックを完成させるには一番考えられる可能性の一つなのですがね。あ、でもそれだと余りに当たり前過ぎてトリックにもなりませんか」
「いやいや、私は自宅で二時四十五分に他の住人から直に苦情の電話を貰っているんですから、その電話を私に掛けて来てくれた人が私のアリバイを証明してくれるはずです!」
「でもそのあなたに掛かって来た電話は固定電話にではなくあなたの携帯電話に掛かってきた電話ですよね。なら、この部屋であなたがその苦情の電話を応対していたら、丸谷英字さんの犯行は可能なのではありませんか。まあ、あなたの奥さんが共犯ならの話ですけどね」
羊野のその強引かつ一方的な言葉に流石の戸田幸夫もついムキになり反論する。
「な、なんだよ、それは。それじゃ私の妻が嘘を言っているとでも言うのかよ。そんなのはあんたの勝手な憶測だろう。確かに私は丸谷英字さんの事を人としてあまり好きでは無いですし、良くも思ってはいませんが、だからと言って丸谷英字さんを殺害したいほどに憎んではいませんよ。それに最後通告の退室勧告もこれから野郎としていた矢先でしたから、その丸谷英字さんを殺害しようだなんて考えた事もありませんよ!」
戸田幸夫の必死な呼びかけに、彼の主張を黙って聞いていた勘太郎がその場の雰囲気を変えるかのように優しく話しかける。
「戸田幸夫さん、そんな事は分かっていますよ。今の話はあくまでも羊野が出した極めて低い可能性と飛躍した推理ですから、あまり気にしないで下さい。ウチの相棒の勝手な意地の悪い憶測ですから。そうだよな、羊野!」
「ええ、全くその通りですわ。自らのアリバイに自信満々な戸田幸夫さんの心にちょっとちょっかいを出して、その自信のほどを揺さぶって見たかったのですよ。もしもその言葉のどこかに嘘や矛盾があったのなら人は必ず目が泳ぎますからね。それを確かめたかったのですが、どうやら戸田幸夫さんは本当に白のようですわね。まあ、今の所はですけど。それに第一発見者は必ず最初に疑われるリスクを背負っている訳ですから、私達に疑われるのはごく当然の事かと」
「た、確かにそうなんだが……ちょっと強引すぎるだろう……」
「それにです。もしも戸田幸夫さんが丸谷英字さんを殺害した犯人なら必ずそのアリバイに矛盾が生じると思いましたから、その嘘を見抜く為にも犯人の罪悪感に入り込み、その思いも寄らないハッタリで偽る犯人の想像と計画を狂わせたかったのですが、どうやらその苦労も徒労に終わってしまったようですわね。まあ、今の所はですがね。この続きはあなたの奥さんにあなたのアリバイを聞いてから改めて仕切り直しとしましょう」
「まだ私の事を疑っているのですか。もういい加減にして下さいよ。アリバイだってちゃんとあるのに、何なんですか、この白い羊人間は!」
「まあまあ、少し落ち着いて下さい、戸田幸夫さん。そんなに羊野の奴に疑われたくないと言うのなら、何か他に犯人に繋がる証拠や気になること。または殺された丸谷英字さんに深い恨みを持っていそうな人物がもしいたら教えて下さいよ。どんな些細な事でも構いませんから」
その勘太郎の言葉に戸田幸夫は頻りに考えていたが、何かを思い出したのか「あ、そう言えば……」といいながら勘太郎の方を見る。
「そう言えば一つ気になることがあるのですが?」
「なんでしょうか」
「丸谷英字さんの死体のある洋間に入った時のことなのですが、私が午前三時に丸谷英字さんの部屋を訪れた時には、全てのオルゴールの蓋が閉まっていました。それって何だか変ですよね」
「一体何が変なのですか?」
「だって可笑しいでしょう。普通ディスク型のオルゴールはその呼び名のようにディスク板が本体に入っていないと音は鳴りませんし、シリンダー型のオルゴールはネジが巻かれていても蓋が閉まっていたら当然音は鳴りませんから、音が止んだ二時四十五分まで誰かがこの部屋の中にいないと可笑しいんですよ。だってそうでしょう。もしも丸谷英字さんが演奏の終わったシリンダーオルゴールの蓋を閉めたり、ディスクオルゴールのディスク板を外したりしていたのなら、彼は二時四十五分ごろまで生きていたと言う事になります。まあ、ゼンマイが自動的に切れたのなら当然シリンダーオルゴールは勝手に止まりますが、この部屋の中にある全てのオルゴールは蓋が閉まっていましたので、結局の所どう考えても二時四十五分まで丸谷英字さんが生きていないとオルゴールが鳴っていたこと事態可笑しいのですよ。そしてもう一つの可能性は丸谷英字さんを殺害した犯人が二時四十五分ごろまでこの部屋の中にいたという可能性です。私が丸谷英字さんの部屋を訪れる僅か十五分ほど前まで、この犯人はこの部屋の中にいたと言う事になります。ですが経ったの十五分でこの犯人は一体どうやって丸谷英字さんを殺害し、音が鳴っていたオルゴールの蓋を閉めてから、その後は丸谷英字さんが持つ部屋の鍵を使う事無くこの部屋のドアに鍵を掛けたのでしょうか。しかもこの部屋は二階にあり全ての部屋の窓の鍵は中から施錠をされていましたから、窓からの潜入はまず出来ません。なぜならこの部屋には足を踏み入れる為のベランダ自体がありませんからね」
「なるほど、それは非常に興味深い話ですね。ここ最近は丸谷英字さんの趣味でオルゴールの音色が人が寝静まった深夜に毎回鳴り響いていたようですが、昨夜は深夜の二時から二時四十五分ごろまでの時間に鳴り響いていた訳ですから、そのシリンダーオルゴールやディスクオルゴールの箱の蓋がちゃんと閉じられていたと言う事は、それまで丸谷英字が生きていたか、犯人がその場にいたかの二択になる訳ですね。ならその状況と話次第ではこの事件どっちに転ぶのかまだ分かりませんね」
「それともう一つ。つい最近、この隣の部屋に住む306号室の工藤茂雄さんと丸谷英字さんが何かの話で互いに激しく喧嘩をしていたと誰かが言っていたのを思い出しました。その事でいつもは温厚なあの工藤茂雄さんがかなり口やかましく怒っていたそうです。いつもは互いの部屋を行き来するくらいに仲が良かったと記憶していましたが、一体あの二人の間に何があったのでしょうか?」
「工藤茂雄さん……それは一体誰ですか?」
「工藤茂雄さんは、バイトの傍ら、路上で音楽の活動をしているアマチュアの若きミュージシャンです。年齢は三十五歳で、聞いた話では今もプロデビューを夢見て自分で作詞作曲した歌を駅や町中で演奏をして、その動画を名だたるプロダクションに送って自らを売り込んでいるとか言っていました。最近はYouTubeに動画を上げて視聴者を増やす努力をしてみたり、音楽のオーディションに積極的に参加をして、自分で作った自作の歌を審査員の前で堂々と歌ってみたりといろいろと活動をしているそうです」
「若きミュージシャンね。音楽のデビューの事は良くは分からないんだが、音楽のプロデビューを夢見る三十五歳って……それって若いのかな?」
「さあ……私も音楽のことはちょっと。今は確か、彼の部屋に二人の刑事さんがお邪魔をしているみたいですから、今から行けばその二人の刑事さんにも会えると思いますよ」
またしても戸田幸夫の口から出た二人の刑事と言う言葉を聞き、ついに勘太郎はその心当たりにたどり着く。
「赤城先輩の他に、二人の刑事だって……その人達はまさか……」
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歴史・時代
【毎日07:20投稿】 動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。
1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。
マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、
スペイン勢力内部での覇権争い、
そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。
※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、
フィクションも混在しています。
HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。
公式HP:アラウコの叫び
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