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1章
災厄
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取引所はどうも街の中心地らしくその街に入るには二人の門番が警備している門を通らなければいけない。
颯太は筋肉ダルマというあだ名がぴったりなムキムキ門番を目の前に顔をひきつったがエリカは違った。
エリカはこの世界の住人で何度も出入りしているからか門番達に馴れた感じで挨拶をしたのち門をくぐって行く。
颯太はエリカについて行こうとすると門番の間を一人の門番が前を塞いで眉間にシワを寄せた顔を近づけてきた。
そして門番は図太く緊張感のある声を発した。
「おい、貴様……まさか……」
異世界から来た颯太は門番にとって見慣れない奴が来たことに警戒していると思っていたが、
「……エリカちゃんの彼氏か?」
「……へ?」
不意をつくような質問にすっとんきょうな声が出てしまった。
颯太が眼を丸くしているともう一人の門番が髭を撫でながら、
「さすがエリカちゃんだ。あの美貌じゃ眼をつけられてもおかしくないわな」
「くぅ~遂に出来てしまったのか。あの子を宜しく頼みます」
門番達はそう言いながら道をあけた。
颯太は勘違いして通してくれた門番にお礼を言ってエリカの背中を追いかけた。
街に入ると商店街のように店が並んでいて、大勢の人で賑わっている。
そのなかには特徴的な外見をしている人が大半で純人は少ないように思えた。
「おー。望んだ転生じゃないけどこんな景色を見させてくれたあの天使には感謝だな。うんうん」
獣耳っ子達に見とれてお腹空いてることを忘れている颯太にエリカは人差し指を立てて、
「そこ。感心してないで早く行くよ。取引が終わって兄貴とすれ違いでもしたらまた食事が先伸ばしだからね」
「あ、そっか」
颯太は獣耳っ子から惜しむように目を離し目的地へ向かった。
「はあぁぁ!?今出てった?それで、いくらで買ったの?」
エリカはキノコ頭の老婆に詰め寄り疑問を飛ばした。
キノコ頭の老婆は詰め寄られて焦る様子もなく淡々と応える。
「金貨六枚だよ」
「っっあのクソ兄貴~。すれ違いだけは避けたかったのに」
エリカが悔やむように片手を額に当てているとキノコ頭の老婆が一つ解決案を出してきた。
「そんなに会いたいならこう言えばどこからでも飛んで来ると思うけどねぇ」
「そんな魔法の言葉があるのですか?」
キノコ老婆は食らいついたと言わんばかりの笑みを一瞬したのち続けた。
「あぁ、あるさ。だがお前さんがこれを言えるかだけどねぇ」
「なんでも言いますから教えてください!」
「よく言った!ではまず私がやって見せよう」
颯太はこの時不意に寒気がした。まるでこの場からすぐさま離れなければとてつもない災厄が降りかかるような。だが颯太が逃げ出す暇もなくそれは起きてしまった。
キノコ老婆は恥じらう様子を見せながら、
「お兄ちゃん~!私、沢山の人に蹂躙されそうなの~助けて~お兄ちゃん!」
「「……………………………………………………」」
世界が凍りついた。否、全宇宙だろう。この姿でこの声、この仕草でこの言葉は余りにも似合わなすぎた。
それを視認しまったある者は泡を吹いて気絶、それを傾聴してしまったある者は白目を向いて失神、次々と倒れていく取引所の業者達。
颯太も例外ではないむしろ被害が大きい方だろう間近で捉えてしまったあれは死神が鎌を振りかざすがごとく颯太の意識を容易く刈り取った。
だが颯太より間近で災厄に触れたエリカには効果がなく平然と立っている。
理由は多分女性だからだろう。しかし確信は持てない、なぜならこの取引所には今女性がエリカとキノコ老婆しかいないからだ。
真剣に観察していたエリカは周囲を気にすることもなく、
「わかったわ。兄貴に対してお兄ちゃんとか絶っっ対言いたくないけど、これもソウタの為、やってやるわ」
エリカも同じ仕草で同じ台詞を発する。
「お兄ちゃん~!私、沢山の人に蹂躙されそうなの~助けて~お兄ちゃん!」
エリカが言葉を放って秒も経たずにシスコンはやって来た。
「お呼びとあらば疾風のごとく馳せ参じ、些細な願いも完遂させる(妹限定)シスコンお兄ちゃんここに見参!」
「あ……本当に来た」
タクマは妹をいたぶる奴をサイコロステーキにして売り出そうと周囲を見たが
「エリカ大丈夫か!?おい、誰だ!俺の可愛い妹を蹂躙しようとした奴は!……ってあれ?ここ取引所だよな、なんで俺含めて三人しか健在してないの?」
「「え?」」
二人は周囲を確認すると、なんと言うことでしょうあんなに騒がしかった取引所が一変、三人がいる空間しか動いていないではありませんか。
この状況を見て二人は返す言葉を失った。
颯太は筋肉ダルマというあだ名がぴったりなムキムキ門番を目の前に顔をひきつったがエリカは違った。
エリカはこの世界の住人で何度も出入りしているからか門番達に馴れた感じで挨拶をしたのち門をくぐって行く。
颯太はエリカについて行こうとすると門番の間を一人の門番が前を塞いで眉間にシワを寄せた顔を近づけてきた。
そして門番は図太く緊張感のある声を発した。
「おい、貴様……まさか……」
異世界から来た颯太は門番にとって見慣れない奴が来たことに警戒していると思っていたが、
「……エリカちゃんの彼氏か?」
「……へ?」
不意をつくような質問にすっとんきょうな声が出てしまった。
颯太が眼を丸くしているともう一人の門番が髭を撫でながら、
「さすがエリカちゃんだ。あの美貌じゃ眼をつけられてもおかしくないわな」
「くぅ~遂に出来てしまったのか。あの子を宜しく頼みます」
門番達はそう言いながら道をあけた。
颯太は勘違いして通してくれた門番にお礼を言ってエリカの背中を追いかけた。
街に入ると商店街のように店が並んでいて、大勢の人で賑わっている。
そのなかには特徴的な外見をしている人が大半で純人は少ないように思えた。
「おー。望んだ転生じゃないけどこんな景色を見させてくれたあの天使には感謝だな。うんうん」
獣耳っ子達に見とれてお腹空いてることを忘れている颯太にエリカは人差し指を立てて、
「そこ。感心してないで早く行くよ。取引が終わって兄貴とすれ違いでもしたらまた食事が先伸ばしだからね」
「あ、そっか」
颯太は獣耳っ子から惜しむように目を離し目的地へ向かった。
「はあぁぁ!?今出てった?それで、いくらで買ったの?」
エリカはキノコ頭の老婆に詰め寄り疑問を飛ばした。
キノコ頭の老婆は詰め寄られて焦る様子もなく淡々と応える。
「金貨六枚だよ」
「っっあのクソ兄貴~。すれ違いだけは避けたかったのに」
エリカが悔やむように片手を額に当てているとキノコ頭の老婆が一つ解決案を出してきた。
「そんなに会いたいならこう言えばどこからでも飛んで来ると思うけどねぇ」
「そんな魔法の言葉があるのですか?」
キノコ老婆は食らいついたと言わんばかりの笑みを一瞬したのち続けた。
「あぁ、あるさ。だがお前さんがこれを言えるかだけどねぇ」
「なんでも言いますから教えてください!」
「よく言った!ではまず私がやって見せよう」
颯太はこの時不意に寒気がした。まるでこの場からすぐさま離れなければとてつもない災厄が降りかかるような。だが颯太が逃げ出す暇もなくそれは起きてしまった。
キノコ老婆は恥じらう様子を見せながら、
「お兄ちゃん~!私、沢山の人に蹂躙されそうなの~助けて~お兄ちゃん!」
「「……………………………………………………」」
世界が凍りついた。否、全宇宙だろう。この姿でこの声、この仕草でこの言葉は余りにも似合わなすぎた。
それを視認しまったある者は泡を吹いて気絶、それを傾聴してしまったある者は白目を向いて失神、次々と倒れていく取引所の業者達。
颯太も例外ではないむしろ被害が大きい方だろう間近で捉えてしまったあれは死神が鎌を振りかざすがごとく颯太の意識を容易く刈り取った。
だが颯太より間近で災厄に触れたエリカには効果がなく平然と立っている。
理由は多分女性だからだろう。しかし確信は持てない、なぜならこの取引所には今女性がエリカとキノコ老婆しかいないからだ。
真剣に観察していたエリカは周囲を気にすることもなく、
「わかったわ。兄貴に対してお兄ちゃんとか絶っっ対言いたくないけど、これもソウタの為、やってやるわ」
エリカも同じ仕草で同じ台詞を発する。
「お兄ちゃん~!私、沢山の人に蹂躙されそうなの~助けて~お兄ちゃん!」
エリカが言葉を放って秒も経たずにシスコンはやって来た。
「お呼びとあらば疾風のごとく馳せ参じ、些細な願いも完遂させる(妹限定)シスコンお兄ちゃんここに見参!」
「あ……本当に来た」
タクマは妹をいたぶる奴をサイコロステーキにして売り出そうと周囲を見たが
「エリカ大丈夫か!?おい、誰だ!俺の可愛い妹を蹂躙しようとした奴は!……ってあれ?ここ取引所だよな、なんで俺含めて三人しか健在してないの?」
「「え?」」
二人は周囲を確認すると、なんと言うことでしょうあんなに騒がしかった取引所が一変、三人がいる空間しか動いていないではありませんか。
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