55 / 116
相撲大会
54.
しおりを挟む
獣やオーガと一緒になって、ダークエルフたちも豪快に魚の串焼きや獣の丸焼きを食べつつ、果実酒もおっかなびっくり舐めている。この調子で酒の味を覚えて、是非とも樹海でも酒造りを考えてほしいもんだ。
最早、まともに応援しているのはオーガとスケルトンだけだ。獣もダークエルフたちも、自分たちのボスがあとどれだけ立っていられるかを笑いながら話し合っている。あとは、飯の話しと狩りの話しと、ダークエルフたちの着ている衣服の話しとか、畑や牧場の話しとか、あちこちで好き勝手に喋っている。
まさに親睦会だ。俺はこういうのをしたかったんだよ。一部乱闘を続けているやつはいるが、想像した通りのイベントになっていることに俺は満足する。
そろそろ酒が無くなりそうだという頃に、ザランとヤオレシアが同時に膝を付いた。
膝を付いても、どちらかが負けを認めるか土俵から出るか意識を失うまで、魔界相撲は終わらない。
「このチビが、ちょこまかと、しつこいぞ……」
「黙れ、デカいだけのネコめ……」
どちらも負けを認める気はさらさらないらしいが、立ち上がろうとして同時に倒れた。
真面目に審判をしていたクーランがそれぞれ息があるのを確認する。カウントをとるというルールはないが、カウントをとったとしてもどちらもこれ以上立ち上がらなかっただろう。
「うーん、これは……引き分けだな!!」
選手がどちらも倒れて、土俵の中で立っているのはすっぽんぽんの審判だけだ。
ダラダラと伸びに伸びた試合は、なんだか締まらない終わり方になってしまった。
熱くなっていたオーガたちは不完全燃焼だったのか、自分たちで勝手に相撲を取り始めた。あいつらはいつものことなので放っておこう。
同じく盛り上がっていたスケルトンたちはカタカタと騒いでいる。何を言っているかわからないが、シクラン曰く、賭けがご破算になってブーイングを上げているようだ。あいつら意外と柄が悪い。
しかし、当の草原の獣とダークエルフは相撲に飽きていたから、ボス戦が終わっても両者ハ~ヤレヤレやっと終わったか~という雰囲気で、和気あいあいとそれぞれのボスを回収している。
「つまり……バーベキューパーティーじゃねーや、相撲大会、じゃなくて、えーと、そう、親睦会は大成功! 開催した俺アッパレ!!」
魔王の締めの言葉で大いに盛り上がった親睦会という名の、第一回魔界相撲大会はお開きになった。
第一回という通り、この大騒ぎは定期的に起きる恒例行事になるのだが、それはもう少し先の話しだ。
最早、まともに応援しているのはオーガとスケルトンだけだ。獣もダークエルフたちも、自分たちのボスがあとどれだけ立っていられるかを笑いながら話し合っている。あとは、飯の話しと狩りの話しと、ダークエルフたちの着ている衣服の話しとか、畑や牧場の話しとか、あちこちで好き勝手に喋っている。
まさに親睦会だ。俺はこういうのをしたかったんだよ。一部乱闘を続けているやつはいるが、想像した通りのイベントになっていることに俺は満足する。
そろそろ酒が無くなりそうだという頃に、ザランとヤオレシアが同時に膝を付いた。
膝を付いても、どちらかが負けを認めるか土俵から出るか意識を失うまで、魔界相撲は終わらない。
「このチビが、ちょこまかと、しつこいぞ……」
「黙れ、デカいだけのネコめ……」
どちらも負けを認める気はさらさらないらしいが、立ち上がろうとして同時に倒れた。
真面目に審判をしていたクーランがそれぞれ息があるのを確認する。カウントをとるというルールはないが、カウントをとったとしてもどちらもこれ以上立ち上がらなかっただろう。
「うーん、これは……引き分けだな!!」
選手がどちらも倒れて、土俵の中で立っているのはすっぽんぽんの審判だけだ。
ダラダラと伸びに伸びた試合は、なんだか締まらない終わり方になってしまった。
熱くなっていたオーガたちは不完全燃焼だったのか、自分たちで勝手に相撲を取り始めた。あいつらはいつものことなので放っておこう。
同じく盛り上がっていたスケルトンたちはカタカタと騒いでいる。何を言っているかわからないが、シクラン曰く、賭けがご破算になってブーイングを上げているようだ。あいつら意外と柄が悪い。
しかし、当の草原の獣とダークエルフは相撲に飽きていたから、ボス戦が終わっても両者ハ~ヤレヤレやっと終わったか~という雰囲気で、和気あいあいとそれぞれのボスを回収している。
「つまり……バーベキューパーティーじゃねーや、相撲大会、じゃなくて、えーと、そう、親睦会は大成功! 開催した俺アッパレ!!」
魔王の締めの言葉で大いに盛り上がった親睦会という名の、第一回魔界相撲大会はお開きになった。
第一回という通り、この大騒ぎは定期的に起きる恒例行事になるのだが、それはもう少し先の話しだ。
0
あなたにおすすめの小説
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚
熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。
しかし職業は最強!?
自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!?
ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる