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真剣勝負
しおりを挟む目を開けて飛び込んできたのは、見覚えのない白い天井だった。
ここは何処だろう?
あぁ、そうだ
私は、今クレアとしてこの世界にやってきた、いわゆる転生者
そして、私の最愛の人は………
ワタシノセイデリュウタハシンダ
そうだ。忘れてはいけない
私の生きる目的は「琉太」
それ以外ありえない、あってはいけない
【私はクレアなのです】
違う 私は久美だ
【私の最愛の人はクリスなのです】
違う そんなことはあってはいけない
私の最愛の人は琉太だけだ
【貴女は私、私は貴女なのです】
それはそうだ、そうだけど………
【貴女の心はもう前に進んでいるのです】
あぁ、もう認めないわけにはいかないのかもしれない
私は、もう一度誰が私の最愛の人なのか見極める必要がある
それに、この世界には琉太、いえリールがいる
私は久美としてクレアとしての結論を出さなければならない
【私は後悔はしたくないのです】
そう、後悔はもうしたくないのだから
ふと隣に人の気配を感じた私は、ベットから起き上がり隣を見た。
そこには、私と同じように隣を見ているリールがいた。
私はリールを知らない。
だけど、私は琉太を知っている。
彼はどちらなのでしょうか?
彼も私と同じように悩んでいるのでしょうか?
私が何を言うか決めあぐねていると、リールが言った。
「久美、久しぶり」
リールは昔のように私に笑いかけた。
それは完全に琉太の表情だった。
私は昔のようにリールを抱きしめたかった。
だけど、私はそんな私を………認めてはいけないのです。
だから、だから私は
「確かに私は久美だよ。
でも、私はクレアでもあるの。」
とはっきり告げた。
そして、今私が思っていることをありのままに話した。
「地球で私は琉太のためだけに生きてきた。
でも、この世界では違う。
私は琉太とは別に恋人が婚約者ができてしまった。
私は、その人のことも大好きなの。
気持ちの整理がつくまで私はリールと昔のように接することはないのです。」
そう告げた私をリールは非難しなかった。
ワタシノセイデリュウタハシンダ
やはり、琉太は優しい。
そうだ、私はまだお礼をしていない。
私が地球でしてきたことは、所詮は自己満足にすぎない。
その気持ちに答えることができないのならせめて感謝の気持ちくらいは伝えなければ!
だから、私は大きく深呼吸をしてリールに告げた。
「琉太、あの時助けてくれてありがとう。
私、凄い嬉しかった。
でも、それと同じくらいに悲しかった。
久美にとって琉太はかけがえのない存在だったの。
それだけは、それだけは覚えていて。
決して、琉太を愛していなかった訳じゃないから!!」
すると、リールは私に微笑んで言った。
「クレア、確かに琉太としての自分が貴女のことを好きなのは事実です。
しかし、リールとしての自分が貴女のことを好きなのも、また事実なのです。
不覚にも、私は久美にもクレアにも惚れてしまったようです。」
リールは私にありのままの気持ちを教えてくれた。
そして、リールは彼らしくない表情で私に向かって言った。
その表情に私は不覚にもドキッとしてしまったのです。
「はじめまして、クレア。
これから、私は全力で貴女を口説きにかかりますので
覚悟していてください。」
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