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M01.
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起きた時、俺は病院のベッドに座っていた。
頭が、痛い。
何故こんなことになってしまったのか、思い出そうとして…何も思い出せなかった。
自分が何をしていたかも。
何が原因でここにきたのかも。
そして…自分が何者なのかも。
これはいわゆる記憶喪失ということだろうか?
気づくと体が少し震えていた。
何も覚えていないというのは、こんなにも恐怖を味わうことだと知らなかった。
そして震えを抑え込んだ俺は、誰か看護師を呼ぼうとナースコールに手を伸ばして、呼んだ。
しばらくすると、看護師が1人やってきた。
「起きられましたか。」
「はい。」
「何か違和感とかはありますか?」
「記憶喪失…ですかね?」
「…わかりました。それでは私たちが知っているあなたのことを全てお話しします。」
「お願いします。」
「あなたの名前は星切悠斗、16才で、この亜駆野島の道の真ん中で倒れているのを住民が発見したのです。持ち物が筆記用具、水筒、保険証と30万円を入れた財布、漣高校についてのプリント類が入っていたカバンだけだったので、恐らく入学式に向かう途中だったと思われます。不思議なのがあなた自身なのですが、日本中を探してもあなたの名前はありませんでした。また、両親もいないようでした。なので名前を偽装しているのかと思いましたが、一致する顔も指紋もありませんでした。つまり、明確なあなたの正体が不明なのです。」
「そうなると俺は…………誰なんだろうな?」
「わかりません。が、私としては少し…その…不気味としか言いようがありません。」
「確かに、『名前も顔も指紋も全て記録上の誰とも一致しない記憶喪失の青年』っていう文面を見ると確かに恐ろしいのもわかる。」
「ですが、市長に今後の話をすると、『とりあえずうちで受け入れてやろう。何もかも忘れたまま生きさせるなんて残酷なこと、わしには到底できそうにない』と言って、あなたの住む家を作り、家賃や学費などをを肩代わりしてくれるそうです。」
「そんな豪華な…ありがたい限りです。」
「とりあえず、こちらで処置することもお話しすることも全て終わったので、いつでも帰ることができます。」
「それなら、帰らせてもらうかな?」
「わかりました。では、こちらへ。」
その後は手続きをして退院、そのまま家まで送ってもらった。
「普通に広いですね。」
「家具なども全て市長が揃えてあります。」
「市長には頭が上がらないな。」
「それでは、お気をつけて。」
看護師は帰って行き、俺はそのまま
「ただいまー。」
と、新しい住処へと入っていく。
-完-
あとがき
本編と比べて短いと思いますが、サブストーリーはこういう風に少しずつ書いていくつもりです。
本編との直接の関わりはあまりありませんが、キルの過去にこんな物語があると知ると、キルの性格がわかる…と思います。
ここだけの話、元の物語は何も考えず勢いで作ったので、ガッツリ著作権がある為に変えたり、物語が多少変なところもあると思います。
そこに関しては頑張って軌道修正するので許してください。
頭が、痛い。
何故こんなことになってしまったのか、思い出そうとして…何も思い出せなかった。
自分が何をしていたかも。
何が原因でここにきたのかも。
そして…自分が何者なのかも。
これはいわゆる記憶喪失ということだろうか?
気づくと体が少し震えていた。
何も覚えていないというのは、こんなにも恐怖を味わうことだと知らなかった。
そして震えを抑え込んだ俺は、誰か看護師を呼ぼうとナースコールに手を伸ばして、呼んだ。
しばらくすると、看護師が1人やってきた。
「起きられましたか。」
「はい。」
「何か違和感とかはありますか?」
「記憶喪失…ですかね?」
「…わかりました。それでは私たちが知っているあなたのことを全てお話しします。」
「お願いします。」
「あなたの名前は星切悠斗、16才で、この亜駆野島の道の真ん中で倒れているのを住民が発見したのです。持ち物が筆記用具、水筒、保険証と30万円を入れた財布、漣高校についてのプリント類が入っていたカバンだけだったので、恐らく入学式に向かう途中だったと思われます。不思議なのがあなた自身なのですが、日本中を探してもあなたの名前はありませんでした。また、両親もいないようでした。なので名前を偽装しているのかと思いましたが、一致する顔も指紋もありませんでした。つまり、明確なあなたの正体が不明なのです。」
「そうなると俺は…………誰なんだろうな?」
「わかりません。が、私としては少し…その…不気味としか言いようがありません。」
「確かに、『名前も顔も指紋も全て記録上の誰とも一致しない記憶喪失の青年』っていう文面を見ると確かに恐ろしいのもわかる。」
「ですが、市長に今後の話をすると、『とりあえずうちで受け入れてやろう。何もかも忘れたまま生きさせるなんて残酷なこと、わしには到底できそうにない』と言って、あなたの住む家を作り、家賃や学費などをを肩代わりしてくれるそうです。」
「そんな豪華な…ありがたい限りです。」
「とりあえず、こちらで処置することもお話しすることも全て終わったので、いつでも帰ることができます。」
「それなら、帰らせてもらうかな?」
「わかりました。では、こちらへ。」
その後は手続きをして退院、そのまま家まで送ってもらった。
「普通に広いですね。」
「家具なども全て市長が揃えてあります。」
「市長には頭が上がらないな。」
「それでは、お気をつけて。」
看護師は帰って行き、俺はそのまま
「ただいまー。」
と、新しい住処へと入っていく。
-完-
あとがき
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本編との直接の関わりはあまりありませんが、キルの過去にこんな物語があると知ると、キルの性格がわかる…と思います。
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そこに関しては頑張って軌道修正するので許してください。
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