物語好き少女とテンプレのような世界

某勇者

文字の大きさ
5 / 7

第5話 三つ巴の邂逅

しおりを挟む
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
?「一体どこに行けばいいの?」
長い間進んでいるけど、何も手掛かりはない。
このままだと餓死してしまう。
?「…ん?」
何か「ザー」という雑音が聞こえてくる。
さらに歩みを進める。
雑音はさらに大きくなり、前方の霧に色がつく。
さらに、「パチパチ」という音も聞こえてきた。
そこまで来て、ついに気づいた。
?「これは…炎に滝だ!」
自然発火は考えにくいし、近くに滝がある。
つまり、誰かが住んでいる!
私は希望を持ちながら、炎の明かりを目印に走る。
もうすぐ炎に辿り着くから、そしたら…
?「うわっ!?」
突如として足が滑り、前へと転ける。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
近くに焚き火と滝がある…かもしれない。
勇気が出ず、私達は止まっていた。
?「大丈夫かな………」
?「大丈夫とは限らないけど、これに頼るしかないでしょ?」
?「でも、揺動だったらどうする?」
?「いるかもわからない相手に揺動する?」
?「そっか、また考えすぎちゃった。」
?「不安な気持ちもわかるけど、私達なら大丈夫よ!」
?「…うん、そうだね!」
?「よし、思い切って走るよ!」
?「行くよ!」
私達は全力で走り出す。
?「もし本当に焚き火と滝なら、誰かいるはず!」
?「それにかけるしかないよね?」
?「それ以外にないし、やるしかない!」
?「もうどうにでもなれ!」
?「どうにでもなれって、それじゃぁっ!?」
?「えっ!?」
突然足が滑り、そのままの勢いで突っ込んだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これは…バナナトラップに、氷床トラップか。
2重に滑りトラップを仕掛けてるあたり、相手はトラップに関する知識が少なくともあるようだ。
それに、こんなところに突然氷床があるのは変だ。
恐らく、魔法が使える相手だろう。
そして足音。
左前方と右前方から聞こえる。
どちらも走っているようだ。
この辺りに住んでいる人なら引っかからないが、侵入者なら引っかかるだろう。
なにせ簡単なトラップとはいえ、霧で見えにくい。
あのスピードだと、間違いなく引っかかる。
もうそろそろだと思うが?
ん、足音が消えて…
ドスン!
両方ともこけたか。
とりあえず、正体を確かめるとするか。
俺は罠にかからないよう、正確にジャンプした。
っと、予想通り、誰かの住処のようだ。
焚き火にログハウス、近くには滝。
立地としては上出来だ。
さてと、俺の他に来たやつは…
……………
これは、どういうことだ?
片方は普通の女剣士だ。
問題はもう片方。
姉弟の弟が………俺だった。
比喩表現でも何でもない。
本当に、俺だった。
違うとすれば、勇気がなさそうなことぐらいだ。
これは………怪しい事件の香りが漂いすぎている。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
偶然にも出会ってしまった3組の勇者。
お互いがお互いを認知し、すぐに硬直する。
その硬直状況は、冷静なキルから破られた。
?「とりあえずここ座って、冷静に話し合うのが1番な気がするが、異論は?」
返事はなく、他の3人も焚き火のそばに座る。
?「とりあえず、状況整理からよね?」
?「どうして俺が2人いるんだ?」
?「両方とも同意見だ。とりあえず念のために、それぞれの名前を言おうか。」
?「俺はキル。」
?「俺もだ。」
キルA「え!?名前も同じなの!?」
キルB「みたいだな…残りの2人は?」
?「私は感。」
?「私はフィルドだ。」
キルB「そこ2人は判別できるが、ここがな…」
キルA「本当にどういうことだろう…」
フィルド「……もしかして、マルチバース?」
キルB「なるほど、それならあり得る。」
キルA「マルチバースって?」
フィルド「マルチバースは、所謂並行世界のことだ。可能性の数だけ並行世界があり、様々な状況や状態、人物がある。今回は何かしらが原因で、マルチバースのいくつかから、私達がここに飛ばされた…と、考えられる。」
キルB「となると、俺たちの中に共通点があるはずだ。」
感「1番に思いつくのは『キル』の存在だけど、フィルドには…」
フィルド「いいえ。私の世界にも、キルの存在はあるわ…あった、の方が正しいかも。」
キルB「どういうことだ?」
フィルド「私はね、キルと感が混ざり合って生まれた存在なの。」
キルA「え!?!?!?」
感「それって、どういうこと?」
フィルド「どういうことか、ね。確か………キルが死んでしまった感を救うために、全力を尽くして、自分の全てを感に与えたの。その時に2人が混ざり合って……気がついたら、私がいたの。」
キルB「つまり『融合世界』か。」
感「融合世界?そういうのがあるの?」
キルB「ただの名称だ。で、この感じだと、俺のとこは『孤独世界』か?」
キルA「失礼になるけど、確かに君だけ1人だもんね。」
感「…元の話なんだっけ?」
キルB「えっと…あ、そうだ。とりあえず、マルチバースのキーは『キルの存在』で確定だな。あとは……ここに来た原因だ。俺は突然現れたゲートに吸い込まれて飛ばされた。」
キルA「同じだ!」
フィルド「こちらとも一致している。つまり、犯人は同一の人物、もしくはグループと考えられる。」
キルB「その犯人を突き止めれば事件解決だ。」
感「でも、犯人はわからないよ?」
キルB「そこはおいおい探すしかないだろ。」
感「それじゃあ、これからどうする?」
キルA「みんなで行動するのが安全じゃない?」
フィルド「同意見だ。」
キルB「決まりだな。さてと…このログハウスも謎だが、今は放置でいいな?というか、何でドアノブに鍵付き扉何だよ。」
フィルド「ああ。おそらく、先住民の建物だろうな…ん?」
キルB「ま、とりあえずこうすればいい話だよ…な!」
冷静なキルが突如、丸めた右手を前に突き出す。
すると、それと同時に……
?・?「「うわっ!?」」
ログハウスの扉が開き、中から2人倒れ込んた。
感・キルA・B・フィルド「……………」
4人は揃って頭を抱えた。
1人は普通の女の子で問題ない。
問題のもう1人が…『キル』だったからだ。
キルB「はぁ、これ以上ややこしいのは勘弁だ…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
存在がバレた2人は先程の4人と、再び焚き火のそばで会話を始めた。
?「えっと、まずは私からかな?私は優香、花森優香です。戦闘力は皆無だし、考察力もあんまりだけど、宜しくお願いします!」
?「で、問題が俺だ。案の定、俺の名前も『キル』だ。が、このままだとややこしいからな。そうだな……俺の世界は感を救えなかった『虚無世界』だから、『ロスト』とでも名乗るか。」
キルB「ロストか。コードネームみたいでいいな。それじゃ、俺は……『バウンティ』だ。元の時空では名の通り、バウンティハンターに近いことをしてたからな。」
フィルド「まて、?」
バウンティ「ああ。俺は世界を移動できる力があるからな。この力を使って、今までバウンティやってたんだ。で、今さっき試してみたんだが、この時空にはこの世界しかなかった。しかも誕生して半日だ。」
キルA「は、半日!?」
バウンティ「全くもって奇妙だが、黒幕の狙いや理由は不明だ。とりあえず、そういうことだ。」
感「どういうこと?…まあいいか。次は私。うーん…『ウィーク』かな?弱い意味の。」
キルA「なら俺は『フラージル』。脆いって意味。」
ロスト「どっちもネガティブだなおい。」
ウィーク「私達は勇気が足りないから。」
フィルド「私はフィルドだ。これは元々の名前だが、変えた方がいいか?」
バウンティ「別に無理して変えなくてもいい。逆に混乱するし、『フィルド』の時点でだいぶコードネームっぽいからな。で、早速話なんだが、お前らの目的は何だ?俺たちは元いた世界に帰ることだが。」
優香「私達も同じ。」
バウンティ「なら決まりだ。この時空からの脱出を目標として、全力で頑張ろう。」
フィルド「そうだな。自己紹介も済んだし、他にやることは…」
ロスト「あ、自己紹介についてだけど、もう1人いるんだ。」
ウィーク「もう1人?誰か探索に行ってるの?」
ロスト「いや、俺が見てる幻影。」
フラージル「え、幻影!?」
ロスト「俺は感を救えなかった。その瞬間から、俺は感情をほぼ失って、感の幻影が見えるようになったんだ。」
バウンティ「今感情があるのは、優香のおかげか?」
ロスト「それもあるし、周りにいた仲間が理解してくれたのも大きい。」
フラージル「それじゃあ、俺たちから見えないのも当たり前なのか。」
ロスト「でも、不思議なことが2つ。1つ目は彼女が現れた理由だ。今は俺の『生きたい』という気持ちが現れた存在という説が有力だけど、前に聞いたことあるけど、本人にもわからないようだった。そして2つ目。何故か優香も幻影の姿が見えてる。」
バウンティ「What?」
優香「それも本当に謎だよね…私、いつの間にか凄い力身につけてたのね。」
ロスト「俺を救ってくれたからかもな?ま、今は理由を問い詰めても意味はないか。とりあえずコードネームだ。」
フラージル「『ファントム』とかどう?」
ロスト「あまりにもまんまじゃない?」
優香「でもうなずいてるよ?」
ロスト「それでいいのか………」
バウンティー「んじゃ、この後の方針を決めるか。」
優香「あ!それについて私から…」
フィルド「どうした?何か疑問があるのか?」
優香「私、元々別の世界にいたの。そこにはみんなとは別の『キル』がいたの。」
ウィーク「まだいるのね…」
優香「そこで同じようなことが起きて、ぎりぎり通信つながったんだけど、ここで待機してもらいたいって。」
フラージル「じゃあ、ここを拠点にするのは確定で、あちこち探索することにしよう。」
バウンティー「よし、決まりだ。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~











あとがき
次回からぼちぼち進めたいですね……
まあ今回は中途半端ですが、ここで切ります。
次あたりはもっとうまいこと書きたい。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する 

namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。  転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。  しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。  凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。  詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。  それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。  「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」  前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。  痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。  そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。 これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。

【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています

空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。 『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。 「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」 「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」 そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。 ◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

処理中です...