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200回記念・続学園モブ女子 本編少し待っててね

学園モブ女子 4

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皆さま、大変お久しぶりです。


アルカンダル学園一年生の、クローディア=シャーロットでございます。

久々過ぎて、こっちでの自分の設定をうっかり忘れかけてました。

誰かはもう言わなくてもすぐに分かるでしょうが、一応ある方の密かな?ボディーガードとしてその周りで起こりうるだろう火種を先に消化して回っています。


はい、そうです。舞台が違うだけで基本設定は本編とほぼ同じです。
いやほら、それまで変えたら別の家の子どもになっちゃうじゃないですか。


子どもの性格や身長・才能などは遺伝+環境で決まるものの、その内訳は個人差はあるが高いと遺伝8割+環境2割らしい。
環境の2割って、以外とこれありますからね?

100円なら20円だけど、1万円なら2000円取られます。

2000円もあったらそれはそれは豪華なディナーが食べられるし、課金ガチャの10連がなんと約2回も一気に回せるんですよ?

もしかしたらそこで、SSRキャラが出るかもしれないじゃないですか!
無課金勢にとっての、10連2回は大きいですよ!

つまり、この世界でも変わらずぶれずに一途に真っ直ぐをモットーに、愛する人の死亡フラグを全てこの手でへしおる為に行動している最中ということです!


はい、そこ。
それってもしや、ス◯ーカー?とか言わない!!

自分でも一応、ものすごくこれって、いやもしかしたら限りなく・・・・いわゆるつまりは紙一重なんじゃね?

って、思う瞬間が無きにしも非ず、いや認めたら負けだ!って絶賛葛藤中なんですからねっ!!

すみません。
捕まらないよう、もう少しだけ自粛します。

今朝も見るからに堅気ではない雰囲気を醸し出した危なそうな男達数人が、アルカンダル学園の男子生徒を一人拉致して逃走したところを偶然見かけ、こうしてその後を全力でつけて参りました。


それがもしかして『ある方』なのかって?

いえいえ。


彼は家から学校まで、パンを加えて角を曲がった先で突然走ってくる転校生とも会うこともなく、空き地の前で捨てられた可哀想な子猫達に会うこともなく、今時まだいたのか不良のカ◯あげにあっている不憫な生徒に出くわすこともなく。

ロマンスもハラハラドキドキな展開も、全部代わりにこのボディーガードである私めが引き受けて、今日も必死で守りきりましたよ朝の平和なひと時を!


いや、びっくり。
ケンカかと思って慌てて仲裁に入ったら、まさか恋が始まる瞬間だったとは。

すぐさま、背景と化しました。



うん、分かる。
強面の人が子猫を庇ったりとかしたら、王道と分かりつつ思わずキュンとかしちゃうよね。

それよりも、ときめきJK転校生とのドッキリシチュエーションが、まさかの当たり屋とは思わなかった。



まさかのこっちかよ!ってね。
しかも、JKがJKですらなかったし。

BK?いや、BJK?

ということで、彼は何のトラブルにも巻き込まれることなくとても平和な道のりの中で無事に学園へと登校し、今現在は一限目の現国の授業を受けていることでしょう。

もちろん、3年クラスである彼が受けるべき授業は全て把握済みです。
授業中の彼の様子は、とてもいい耳を持つレオナルドにお願いしています。

何か変化があればすぐに携帯で知らせることになってるが、今のところ彼からの着信はない。

あとは先生が一方的に内容を話してくるだけの時間に耐えきれなくて、レオナルドが穏やかな眠気に襲われていないことを切に願う。

それに、あの場には今だにとても怪しげだが今のところ一応の味方らしい?ルークもいるし、学園にいた変な輩はすでにきつくお灸を据えてあるから、外部からの変質者でも入らない限り大きな危険はないだろう。


それよりも、危険なのは私の方だ。


現在、何やら古い倉庫のようなところでもってロープでぐるぐる巻きに巻かれ、猿ぐつわをはめられた男子生徒が1人とその周りを10数人の強面の男達が見張りに立っている。

クローディアがいるのは、その倉庫の向かいにあるガラクタ置き場のような身を隠すにはちょうどいい窓がついた一回り小さな倉庫。

無闇に飛び出せば、一斉に彼らから襲われるのはこの私だ。

はてさて、どうしたものか。



「・・・・・」

「何だ?あんな輩ども、全て燃やし尽くしてしまえば良いではないか」

「ぼ、ボルケーノ!?」


彼はクローディアの守護霊のような存在で、今でいう流行り?のス◯ンドみたいな感じだろうか。

一般人にはその姿が見えておらず、その燃える炎のような化身の鍛え抜かれたマッスルボディーは全長3メートル近くは軽くありーーーーーーー。




「!?!?」


という、いつも通りの説明をしようとしてハッと息を飲む。


「ぼ、ボルケーノ先生!こんなところで何やってんですかっ!!」



ちなみに小声だ。
そう、うっかりいつもの設定?で案内しようとしていたが、今の彼はスタンドではなく生身の肉体がある人間でアルカンダル学園の教師の1人。

スーツの上着こそ脱いでいるものの、真っ白なワイシャツになぜかいつも派手なネクタイを着込んだスタイルの、れっきとした?公務員だ。

実はうちの社長と知り合いで、クローディアの仕事内容も今回のターゲットもなぜかバレていて?協力してくれてはいるが、一応も何も彼も今は授業中のはずだ。


「安心しろ。今日はテスト前で元々自習にしようと思っていたところだ。ちょうどお前が学校を背にして走る姿が見えたからな。教師として、生徒が危険な目に合うのを放っておけるわけがないだろう?」

「さ、左様でございますか」


ニヤリと、それは愉しそうに前方の男達を横目に笑うボルケーノ先生の姿を見ながら、絶対この人暴れる気満々だと乾いた笑いしか出てこない。

若い頃はかなりの暴れん坊将軍で、この辺一帯を締めていたお山の大将だったらしいと、その肉体美とどんなに反抗的な生徒を相手にしても一瞬でその身動きを封じるその俊敏で力強い動きと一般人離れした雰囲気から、生徒達の間ではかなり色々な噂が流れている。

その噂がほぼほぼ合ってるものだということを知っている身としては心強いような気もするが、教師の身として下手に関わって問題になるのは大丈夫なのか?とため息が出た。


「くくっ。それよりも早くかたをつけねば、お前が守っている男の大事な時間に間に合わなくなるぞ?」

「!?」


ボルケーノ先生の言葉に、クローディアの顔があまりのショックに目と口を限界まで大きく開けたまま固まった。


し、し、し、しまったぁぁぁーーーーーーーーッ!!!


学校へ無事に送り届けることに意識を向けすぎて、その後に待っているすんばらしい!!本日の大・大・大メインイベントのことが頭からうっかりすっぽり抜けていたっ!!


そう、一限目の現国のあとは数学。

そしてその後は、待ちに待った体育の水泳が、屋内温水プールの中で行われる。


水泳、水泳、水泳ーーーーーー!!!



水泳の授業。
それは愛しい彼の水着姿を、合法的に見ることができる夢のような時間!

そう!合法的に、その素敵な制服の下にある引き締まった生身の肉体をこの曇りなきまなこで、いや血走った肉眼で見ることができる!!

なんとも、なんとも天国のようなスーパーワンダフルエクセレントハイパースペシャル授業タイム!!


え?別のクラスどころか、違う学年だろ?って?

そんなものは障害のうちにもはいらねぇっ!!

その前の授業途中からお腹が痛くなり、別のクラスで同時刻に貧血を起こして保健室へ向かった親友のエリザベスと温水プールが覗ける秘密の場所でこっそりと落ち合う予定だったのだ。


ちなみに彼女の想い人は、彼と同じクラスのグレイ副会長。

保健室の先生とは、彼女が遠くから秘密裏に熱く愛し愛でてやまないルークの至近距離からの生写真10枚ですでに取引は成立してある。

え?その生写真はどうしたかって?
もちろん、快くルークに協力してもらって撮らせてもらいました。

変な色の液体を10種類、実験台として飲まされることを条件にですけどね。

いや、毒ではないから死なないとはいえ、何だあの劇物達は!?
あんなものは栄養ドリンクじゃねぇっ!


身体には良いものしか入ってないから♪って。

どこぞの◯汁作るメガネくんと同じようにやっても騙されないからなっ!!!

おかげで何度意識がぶっ飛んだことか!!



でも、一応その後病院で検査したら確かに結果はなぜか前のものより良かったけど、特に気にしていたコレステロール値が正常値に・・・・って、そんなことは絶対本人には言いませんからね!

そんなこんなで、苦労の苦労の苦労の末にようやく手に入れた至福の時間がもうすぐそこに迫っているのだ。



「・・・・・ボルケーノ先生」

「何だ?」



ようやくショックから立ち直ったらしい?クローディアの顔がスッと男達のいる倉庫へと向けられ、その声色も低いものへと変化する。

そして驚愕に見開かれていたはずのその瞳は、瞳孔が開ききっていた。


「10分と・・・・40秒で片付けます」

「!?」


ボルケーノにそう宣言するなり、その場から姿を一瞬にして消えた彼女はものすごいスピードで倉庫の見張り番に鋭い蹴りを食らわせると中へと入って行った。


「くくっ。そうこなくてはなっ!!」


元から緩いネクタイをさらに緩め、ワイシャツの腕まくりをしたボルケーノは気合を入れて倉庫へと堂々とした足取りで向かっていく。

入り口には先ほど彼女が倒した見張り番が白目を剥いて仰向けに倒れており、何の騒ぎだと駆けつけてくる数人の男達を前にしたボルケーノの口元は、喜びと興奮とで一気に横に吊りあがった。



「な、何だこいつはっ!?」

「て、てめぇらやっちまえっ!!!」

「悪いな。久々のケンカで手加減はできないだろうが、暴れさせてもらうぞ?」

「!?!?」


結果は言わなくとも、御察しの通り。

数分後には虫の息の男達の中で、ボルケーノが汗ひとつ流さずにタバコを吸いながら彼女がすでに暴れているだろう倉庫の中へと静かに入っていく。





時計はすでに、先ほどから3分が経過していたーーーーーーーー。
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