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第2話
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「そういえばエリンハルト、お前最近ヒューベルト伯爵令嬢と仲がいいらしいな」
どうも皆様こんにちは。盗み見真っ最中のティエリア・メルディでございます。只今私は学園のサロンの天井裏に潜んでおります。サロンって何かって?優秀な生徒or王族に与えられる完全個室ですよ!ソファにベッド、キッチン、バスなど色々ついてなんと無料 な素晴らしい空間です。まぁその完全個室なプライベートな空間に私が入れる訳はおいおい、ね?
「そういった訳では無いのだが、どうも彼女は私の近くでドジをすることが多いらしい」
そう言いながらふっと口元をほころばせる我が婚約者様。
……カメラァァァァ!!カメラプリィィィズ!?目線こっちでお願いしまぁぁぁす!
私のしつこい心の声に気づいたのか顔を上に向けようとするエリンハルト殿下。
あっ!目線はやっぱりなしで!バレたらダメなので無しでお願いします!キャンセルです、キャンセル!
ふぅ、どうやら首回しで終わりそうです。政務に優秀な我が婚約者様は生徒会長としてのお務めもありますものね、お疲れ様です。ちなみに生徒会選挙は全会一致でエリンハルト殿下に決まりました。イケメン&王族ってエベレスト並のステータスの高さ……!
「そうなのか?風の噂によればサーヤと呼んでるそうだが?」
グイグイ攻めてくれるエリンハルト殿下のお相手は隣国、メリベヤの第3王子、ソウ殿下でございます。エリンハルト殿下の王子然としたかっこよさよりも民衆に紛れ込めるフレンドリーさがあふれでたかんばせに友人も多いようで、エリンハルト殿下の次にこの学園では人気らしいです。前世でも一時期とある人種の方々がエリソウゥゥゥ!!と叫びながら薄い本の即売会を行っておりました。私も前世の死後はベッドの下を暴かれたことでしょう。ぐっばい薄い本 。
「あれは姉と区別するためだ。」
そうそう、確かサーヤちゃんにはお姉様が──って、ん?さっきソウ殿下聞き間違いでなければ名前呼びしてるとかどうとかこうとか言ってませんでした?
『そうなのか?風の噂によればサーヤと呼んでるそうだが?』
言ってたァァァ!!私のこの情報網をかいくぐってこんなビッグニュースがあったとは……!名前呼びとか尊いかよ。
閑話休題
「そんなことしてお前の婚約者のティエリア様は何も言わないの?」
「ティエリアも理由くらい分かるだろう」
「ふぅん?まぁお前のことだからティエリア様が嫉妬すればいいのに、くらいは考えてそうだけどな」
ソウ殿下!それは余計なお世話です!エリンハルト殿下はそんなこと思うような人じゃないんです!!一心にサーヤちゃんのことを思ういい男なんです!!
「───」
必死の弁解をしていたせいでエリンハルト殿下の言ってたことが聞き取れませんでした。私としたことがっ……!
「はいはい、それじゃそろそろ時間だろ?婚約者様を迎えに行って差し上げろよ」
え、もうそんな時間に!?というかお迎えをけしかけてしまったらエリサヤのキャッキャウフフしてるところが見れないのですが……
「あぁ、そうする」
そうしちゃうんですか!?それならこんなことしてないで早く私も寮に帰らないと!
--------キリトリ線--------
あんまり説明してないような?主人公ちゃんの勘違いがこの後暴走して欲しい……
どうも皆様こんにちは。盗み見真っ最中のティエリア・メルディでございます。只今私は学園のサロンの天井裏に潜んでおります。サロンって何かって?優秀な生徒or王族に与えられる完全個室ですよ!ソファにベッド、キッチン、バスなど色々ついてなんと無料 な素晴らしい空間です。まぁその完全個室なプライベートな空間に私が入れる訳はおいおい、ね?
「そういった訳では無いのだが、どうも彼女は私の近くでドジをすることが多いらしい」
そう言いながらふっと口元をほころばせる我が婚約者様。
……カメラァァァァ!!カメラプリィィィズ!?目線こっちでお願いしまぁぁぁす!
私のしつこい心の声に気づいたのか顔を上に向けようとするエリンハルト殿下。
あっ!目線はやっぱりなしで!バレたらダメなので無しでお願いします!キャンセルです、キャンセル!
ふぅ、どうやら首回しで終わりそうです。政務に優秀な我が婚約者様は生徒会長としてのお務めもありますものね、お疲れ様です。ちなみに生徒会選挙は全会一致でエリンハルト殿下に決まりました。イケメン&王族ってエベレスト並のステータスの高さ……!
「そうなのか?風の噂によればサーヤと呼んでるそうだが?」
グイグイ攻めてくれるエリンハルト殿下のお相手は隣国、メリベヤの第3王子、ソウ殿下でございます。エリンハルト殿下の王子然としたかっこよさよりも民衆に紛れ込めるフレンドリーさがあふれでたかんばせに友人も多いようで、エリンハルト殿下の次にこの学園では人気らしいです。前世でも一時期とある人種の方々がエリソウゥゥゥ!!と叫びながら薄い本の即売会を行っておりました。私も前世の死後はベッドの下を暴かれたことでしょう。ぐっばい薄い本 。
「あれは姉と区別するためだ。」
そうそう、確かサーヤちゃんにはお姉様が──って、ん?さっきソウ殿下聞き間違いでなければ名前呼びしてるとかどうとかこうとか言ってませんでした?
『そうなのか?風の噂によればサーヤと呼んでるそうだが?』
言ってたァァァ!!私のこの情報網をかいくぐってこんなビッグニュースがあったとは……!名前呼びとか尊いかよ。
閑話休題
「そんなことしてお前の婚約者のティエリア様は何も言わないの?」
「ティエリアも理由くらい分かるだろう」
「ふぅん?まぁお前のことだからティエリア様が嫉妬すればいいのに、くらいは考えてそうだけどな」
ソウ殿下!それは余計なお世話です!エリンハルト殿下はそんなこと思うような人じゃないんです!!一心にサーヤちゃんのことを思ういい男なんです!!
「───」
必死の弁解をしていたせいでエリンハルト殿下の言ってたことが聞き取れませんでした。私としたことがっ……!
「はいはい、それじゃそろそろ時間だろ?婚約者様を迎えに行って差し上げろよ」
え、もうそんな時間に!?というかお迎えをけしかけてしまったらエリサヤのキャッキャウフフしてるところが見れないのですが……
「あぁ、そうする」
そうしちゃうんですか!?それならこんなことしてないで早く私も寮に帰らないと!
--------キリトリ線--------
あんまり説明してないような?主人公ちゃんの勘違いがこの後暴走して欲しい……
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