九十九異能者物語 “炎烈”

白木飛鳥

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第2話「夢駆地」

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20XX年4月5日8時46分。神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課。

「改めて、挨拶をしますね。三石叢雲(みついしむらくも)です。あなたたちの教育係となります。よろしくね。」
「はい。」
「じゃあ、新人三人から挨拶お願いします。まずは、氷川さん。」
「はい!氷川八雲です!これから、ばんばん仕事をして活躍できるように頑張ります!」
「はい、活躍期待しています!次は、伏見さん。」
「はい!伏見稲荷です!もっともっと神奈川県の治安がよくなるように働きます!」
「はい、治安維持お願いします!最後は宮島さん。」
「はい!宮島清香です!入った以上とにかく早く偉くなっていきます。」
「はい、出世しまくってくださいね。」

そして、先輩たちの名前と自己紹介を受けてから彼女らはいろいろと説明を受けてから書類整理などをしながら三石と仕事をしていた。
午後からは、発表されていたバディとのパトロールが始まることになった。


20XX年4月5日13時46分。神奈川県警察車0101車内。

「じゃあ、氷川さん!行ってらっしゃい!なにかあったら言ってね。高木先輩。氷川さんをよろしくお願いします!」
「はい、じゃあ、行きましょうか・・・」
「はい!高木先輩、よろしくお願いします!」

この人は、高木波流(たかぎはる)さん。7つ年上で第4課では最多の検挙数をあげてる刑事さん。私はこの人とバディを組むこととなった。

「高木先輩は、なんで刑事になろうと思ったんですか?」
「・・・」
「・・・」
「・・・」

パトロールが始まってからまったく口を開いてくれない。私なんか嫌われたのかな・・・。
何事もなくパトロールは終わった。部署に戻る途中・・・。

「なんとなくかな・・・。」
「ん??」
「・・・。あ、えっとね、刑事になった理由。」
「!!」
「ん??!!なに??」
「いや!私嫌われてるのかと思って・・・。不安になってたんですよ」
「え??なんで??」
「なんでもないです!!」

そう、この高木さんは頭の中でなんて言えばいいのかわからなかっただけだったのだ。
嫌われてはいなかった。それだけでも私は嬉しかった。


20XX年4月5日15時55分。神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課。

「氷川さん。大丈夫だった???」
「三石先輩!パトロールめっちゃ楽しかったです!」
「あぁ、、、それはとてもよかったよ!」
「ね???高木先輩!」
「・・・」

高木先輩、私はわかってますよ。高木先輩も楽しかったですよね?
いま、どうやって返事しようかと迷ってるんですよね??

ピコ!(チャットが来る音)
高木さんからだった。

『うん。』

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