魔法少女たちはひとつの石を探しに

Rina nonaka

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杏珠とるい一Episode:坂口杏珠

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3年前。

夕飯の支度をする黛小宵。

黛小宵まゆずみこよい「今日、お父さんとお母さん遅いから、私が夕飯作らないと。るい~、食器出して~」

黛るい「うん~」

テレビを見る黛るい。
幼児向けの教育番組を見てる。

幼児向けのテレビのお姉さん『さぁ、みんなで歌って踊りましょう!』

黛小宵「るいっ!」

黛るい「うん~」

黛小宵「自分でやったほうが早い・・・あ、醤油切れてる。るい、ちょっと買い物行ってくるから、待ってて」

黛るい「うん~」

黛るいは幼児向けの教育番組を見てる。
鍋の火がつけっぱなしだった。

数時間後。

黛るい「お姉ちゃん?」

黛るいが黛小宵がいないことに気づく。

台所が燃えている。

黛るい「え?」

燃え上がる火。

消防隊A「子どもがいたぞ」

消防隊B「もう大丈夫だ」

黛るい「うん」

黛るいが消防隊に抱えられて出てくる。

坂口杏珠さかぐちあんじゅの母「るい君っ」

坂口杏珠さかぐちあんじゅ「るいっ」

坂口杏珠の母「中にもうひとりいませんでしたか?」

消防隊A「中にはこの子だけです」

消防隊B「また見て来ましょうか?」

坂口杏珠の母「小宵ちゃんがまだいるはず」

坂口杏珠「るい、大丈夫?」

黛るい「うん~、目が痛い」

坂口杏珠「るい、目こすっちゃダメだよっ」

坂口杏珠の母「灰でも目に入っちゃったのかしら、こすっちゃダメよ」

バサリ一

黛小宵「え?」

黛るい「あ、お姉ちゃん」

坂口杏珠の母「小宵ちゃんっ!良かった、外出てたのね。あなたの家が火事よ」

黛小宵「火事・・・るいっ!」

黛小宵が黛るいを抱きしめる。

黛小宵「ごめんね、るい」

黛るい「大丈夫だよ、でも目が痛い」

一一一

現在。
坂口杏珠の家。

坂口杏珠の母「杏珠~、るい君ち、今日もお父さんとお母さん遅いそうよ。肉じゃが作ったから持ってて~」

坂口杏珠「はーい」

坂口杏珠がタッパーに入った肉じゃがを持って玄関を出て、となりの黛家に向かう。

ピンポーン

坂口杏珠「るい~」

ガチャ一

黛るい「はい」

坂口杏珠「るい!はい、肉じゃが!ママが今日るいんち、パパもママも遅いから持って行きなさいって」

黛るい「ありがとう」

坂口杏珠「小宵お姉ちゃん帰って来てる?」

黛るい「うん。お姉ちゃん、杏珠の家から肉じゃがもらったよ」

黛小宵「あ、杏珠ちゃん。ありがとう」

坂口杏珠「えへへ」



黛るい「そういえば明日、調理実習だよね。準備出来た?」

坂口杏珠「うん!楽しみだから、すぐ用意したよっ」

黛るい「杏珠は、こういう宿題は手っ取り早いのにね」

坂口杏珠「こういう宿題ってなに」

黛るい「なんでもない」

坂口杏珠「ちょっと、るい~っ」

一一一

小学校。
調理実習の時間。家庭科室。

坂口杏珠「ティーナちゃんとシュールちゃんのエプロンかわいいねっ」

ティーナ「これ、ひかりさんから借りたの」

シュール「ボク達、エプロン持ってなくて」

坂口杏珠「今日の調理実習はハンバーグ!」

ティーナ「美味しくできるといいねっ」

小林先生「はーい、班に分かれて調理実習始めてくださ~い。火を使う前には先生にひとこと声かけてくださいね~」

生徒「「はーい」」

ティーナ「ティーナ、麻衣さんのお手伝いしてるから料理出来るよっ」

シュール「じゃあ、玉ねぎみじん切りお願いね」

ティーナ「うん、まかせてっ」

玉ねぎみじん切り中。

シュール「大丈夫?」

ティーナ「ふぇぇ~・・・だ、だいじょうぶ~」

シュール「玉ねぎが目にしみてるね」

ティーナ「ふぇぇ~」

玉ねぎみじん切り完了した。

シュール「玉ねぎをまず飴色玉ねぎにする」

ジュー

ティーナ「玉ねぎ飴色になったら、ひき肉と卵とパン粉と牛乳と塩コショウを混ぜて、こねこねっ」

シュール「形を作る」

ティーナ「あとは焼くだけ~」

シュール「ほとんどの班が焼くみたいだね」

ティーナ「うんっ」

シュール「ん?」

生徒「おい、るい。ボーっとしてると焦げるぞ」

黛るい「あ、ごめん」

黛るいがフライパンを持つ。

黛るい「あつっ!」

生徒「あっ!大丈夫?」

黛るい「大丈夫」

生徒「先生ーっ!るい君がやけどした~」

坂口杏珠「えっ」

小林先生「まぁ、大変っ」

黛るい「大丈夫だって」

坂口杏珠「るいっ!!」

小林先生「すぐに冷やして」

小林先生が水を水道から出す。
黛るいは指示に従ってやけどした指を冷やす。

坂口杏珠「るい、大丈夫?」

黛るい「うん、大丈夫だよ」

小林先生「冷やしてると、ヒリヒリが落ち着くから、落ち着くまで冷やしててね」

黛るい「はい」

坂口杏珠「保健室から絆創膏持ってこようか?」

黛るい「軽いやけどだから大丈夫だよ」

坂口杏珠「指動く?」

黛るい「うん、動くよ」

坂口杏珠「よかった」

小林先生「みんなも気をつけてね」

生徒「「はーい」」

一一一

調理実習後。

倉田はるか「るい、やけど大丈夫?」

黛るい「うん、冷やしたし大丈夫」

桜井紫音さくらいしおん「よく冷やさないと腫れるから気をつけて」

黛るい「うん」

里村拓さとむらたく「ドッチボールは指に響くかな?サッカーは出来るか?」

黛るい「ドッチボールもサッカーも出来るよ」

坂口杏珠「ダメーっ!!」

黛るい「え?」

坂口杏珠「ドッチボールは指痛めるし、サッカーだって手使う時あるじゃん!だから、ダメっ!!」

黛るい「大丈夫だって」

坂口杏珠「ダメっ!!」

里村拓「サッカーで手を使うってキーパーだぞ」

坂口杏珠「るいにキーパーやらせる気?」

里村拓「なんだよ、キーパーじゃなければいいんだろ」

黛るい「え、僕がキーパーじゃダメなの?」

坂口杏珠「そうじゃない!るいは今日やけどしたから、指痛めるからダメっ!!」

黛るい「わかったよ、今日はドッチボールもサッカーもやらないから」

里村拓「じゃあ、違う遊びしようぜ」

桜井紫音「なにする?」

倉田はるか「指がまた負傷しない遊びだよね」

坂口杏珠「そうそう!」

里村拓「なにかわかんね」

一一一

授業中。

坂口杏珠「るい、るいっ」

黛るい「なに?」

坂口杏珠「鉛筆持ちづらくない?」

黛るい「え、別に」

坂口杏珠「今日はノート、あとで見せてあげるから無理しなくていいからね」

黛るい「え」

一一一

お昼休み。

ティーナ「なんか杏珠ちゃん、るい君やけどしてからなんか」

シュール「やけどは確かに甘くみたらダメだけどさ」

ティーナ「杏珠ちゃん、るい君そんなひどいの?」

坂口杏珠「るいは軽いやけどだよ。でも、やけどって甘くみたらダメなんだよ!何かあって後遺症になったらどうするの?」

ティーナ「ふぇっ」

シュール「でも杏珠のは、なんかおせっかいなような」

坂口杏珠「ふたりはさ、火事の怖さって知ってる?」

ティーナ「え?」

シュール「まだ火事は経験したことないけど」

ティーナ「うん」

坂口杏珠「るいは3年前火事で、目を痛めてるんだよ。火事の怖さ知ってるの?」

ティーナ「あ、確か眼帯・・・火事で目を痛めたから目を守るのに使ってるって言ってたよね」

坂口杏珠「るいは、昔からボーっとしてるから、あたしが守ってあげなきゃって」

シュール「そうなんだ」

ティーナ「杏珠ちゃん、るい君好きなんだね」

坂口杏珠「えっ!」

ティーナ「あれ?そうじゃないの?」

坂口杏珠「るいとは小さい頃から一緒だから、あたししか守る人いないもあるからねっ」

ティーナ「そうなんだ」

シュール「ん~?そうしとこ」

坂口杏珠「るいって、本当に昔からボーっとしてるんだからっ」

黛るい「ボーっとしてて悪かったね」

坂口杏珠「わっ!るいっ!!」

ティーナ「あ、るい君」

坂口杏珠「どこから聞いてた?」

黛るい「るいって、本当に昔からボーっとしてるんだからってとこから」

坂口杏珠「なんだ、全然聞いてないじゃん」

黛るい「なにが?」

坂口杏珠「別になんでもないよっ」

黛るい「そう」

坂口杏珠「そうそうっ」

黛るいが坂口杏珠の頭に手を乗せる。

黛るい「まぁ、ずっと見てるし」

坂口杏珠「えっ、えっ」

ティーナ「ほわっ」

里村拓「るい~、早く来いよ~」

黛るい「うん~」

シュール「これはよかったね、なのかな」









































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