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18章
選択 シルヴァリオンside
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『シルヴィ どこだ?』
愛しい人の声が聞こえる。
来てくれた―――――
皇帝陵の森の中に作った離宮に激務の間を縫って訪れてくれるオーディン。
世間の声が届かないここにこもったままのボクに何も言わず、ただ愛を注いでくれた。
不安に眠れない夜も来れないことを詫びる手紙を黒服さんに託してくれた。
『シルヴィ 愛してる』
幾千幾万と紡がれる愛の言葉が世間の辛らつな言葉をかき消していく。
生涯お前だけだと誓ってくれた。
辛かった年月よりも幸せだった日々の方が多かったのに…
子供が欲しかったわけじゃないんだ、ただ一緒にいたかっただけなんだ。
国民のほとんどは歓迎して認めてくれていた。
だけど極一部の旧態依然とした考え方を持つ人々からのバッシングがボクの心を苛んだ。
『なぜお前なんだ―――――と』
オーディンが素晴らしい人であればあるほどに自分のダメな部分が露になり、ボクの心は疲弊していった…
皇国は廃止され一般市民となったのちに属国や近隣諸国の孤児たちを集めた施術院を離宮内に作った。
子供たちに囲まれお世話するうちにボクは自分のすべきことを漸く見つけれた気がした。
挫折しては這い上がり、弱かった心を強くして乗り越えていった。
いつも傍にいて励まして寄り添ってくれた。
『愛してる永遠に』
ボクが勝手に神と約束した来世も来来世も一緒にとの言葉をお互いにシワクチャになった手を握りしめ、最期の時にオーディンの口からも言ってくれた。
『来世でも愛し合おう』と
なのに
ボクは心に檻を作ってしまった。
オーディンにボクという枷をはめたくなかった。
次の世界では自由に生きて欲しかったんだ…
「バッカだなぁ」
背後から聞こえる明るい声は今世でのボクだ。
「だったらアイツの記憶を消さなきゃ。アイツはお前の筋金入りのストーカーなんだからお前が隠れたところで無駄だろ?」
にこやかな顔で酷いことを言う。
そうだね。ウンまったくそうだ。ボクはバカだ。
「もういいだろ?行こうぜ。アイツが待ってる」
差し出された手を握っていいのかためらう。
「なんも心配なんかいらねえから。アイツを信じろ」
グッと握られた手に引かれ立ち上がると力強い腕に抱かれた。
「おかえりシルヴァリオン―――――」
聞こえた声はとてつもなく甘く優しい愛しい人の声だった。
愛しい人の声が聞こえる。
来てくれた―――――
皇帝陵の森の中に作った離宮に激務の間を縫って訪れてくれるオーディン。
世間の声が届かないここにこもったままのボクに何も言わず、ただ愛を注いでくれた。
不安に眠れない夜も来れないことを詫びる手紙を黒服さんに託してくれた。
『シルヴィ 愛してる』
幾千幾万と紡がれる愛の言葉が世間の辛らつな言葉をかき消していく。
生涯お前だけだと誓ってくれた。
辛かった年月よりも幸せだった日々の方が多かったのに…
子供が欲しかったわけじゃないんだ、ただ一緒にいたかっただけなんだ。
国民のほとんどは歓迎して認めてくれていた。
だけど極一部の旧態依然とした考え方を持つ人々からのバッシングがボクの心を苛んだ。
『なぜお前なんだ―――――と』
オーディンが素晴らしい人であればあるほどに自分のダメな部分が露になり、ボクの心は疲弊していった…
皇国は廃止され一般市民となったのちに属国や近隣諸国の孤児たちを集めた施術院を離宮内に作った。
子供たちに囲まれお世話するうちにボクは自分のすべきことを漸く見つけれた気がした。
挫折しては這い上がり、弱かった心を強くして乗り越えていった。
いつも傍にいて励まして寄り添ってくれた。
『愛してる永遠に』
ボクが勝手に神と約束した来世も来来世も一緒にとの言葉をお互いにシワクチャになった手を握りしめ、最期の時にオーディンの口からも言ってくれた。
『来世でも愛し合おう』と
なのに
ボクは心に檻を作ってしまった。
オーディンにボクという枷をはめたくなかった。
次の世界では自由に生きて欲しかったんだ…
「バッカだなぁ」
背後から聞こえる明るい声は今世でのボクだ。
「だったらアイツの記憶を消さなきゃ。アイツはお前の筋金入りのストーカーなんだからお前が隠れたところで無駄だろ?」
にこやかな顔で酷いことを言う。
そうだね。ウンまったくそうだ。ボクはバカだ。
「もういいだろ?行こうぜ。アイツが待ってる」
差し出された手を握っていいのかためらう。
「なんも心配なんかいらねえから。アイツを信じろ」
グッと握られた手に引かれ立ち上がると力強い腕に抱かれた。
「おかえりシルヴァリオン―――――」
聞こえた声はとてつもなく甘く優しい愛しい人の声だった。
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